285 / 414
第十六章
第274話 二柱の始祖
しおりを挟む
たった一杯の珈琲を飲む時間で、アフラの街へ帰還した火の神。
恐ろしいほどのスピードだった。
「はあ、はあ」
以前乗った時は、ヴェルギウスと戦っている最中だったから俺は興奮していた。
感覚も麻痺していたのだろう。
だが今は冷静だ。
恐ろしいなんてものじゃなかった。
「ア、火の神! ゆっくりって言っただろう!」
「ブルウゥゥ」
「わ、笑ってるな! わざとだろ! わざとスピードを上げただろう!」
「ブルウゥゥゥゥ」
火の神は絶対に笑っている。
「全く……。もう人を乗せることはないと思うけど、俺以外の人は振り落とされるからな。絶対にやっちゃダメだぞ」
俺の力でも何度か落ちそうになったほどだ。
生物の頂点である始祖に注意するのもおかしいが、しっかりと伝えた。
そのまま火の神の背に乗りながらアフラの門に到着すると、作業中のシドとジョージに遭遇。
火の神に乗っているところを見られてしまった。
「ア、アルよ。なぜ君が火の神に乗っているんだ?」
「や、やあシド。俺にも……分からないんだ」
ふとジョージの顔を見ると、見たこともないような表情で目を輝かせている。
「ししししし始祖じゃないか! 始祖じゃ! 始祖じゃ! でかしたぞアル!」
大興奮しているジョージ。
年齢が年齢だけに、あまりにも興奮する姿を見て心配してしまった。
レイとオルフェリアまで出てくる始末。
大事になってしまった。
――
「さて、アルよ。説明してもらおうか?」
「いや、違うんだシド。俺はただ火の神にお礼を伝えに行っただけなんだ」
「それは知ってる」
「突然火の神が目の前に現れた。で、一緒に弁当を食べて、帰ろうとしたら送ってくれるって」
俺はすでに火の神の背中から下り、一緒に並んでいる。
全員、無表情で俺たちに視線を向けていた。
俺は緊張しながら、右手で火の神の顔をさする。
火の神もまた、おとなしく従っている。
「あ、火の神がオルフェリアの料理を美味しいって」
「……そうですか」
オルフェリアさえ無表情だ。
そこへエルウッドが駆け寄ってきた。
「ウォウウォウ!」
「ブルウゥゥゥ!」
エルウッドと火の神の会話だ。
話の内容は分からないが、楽しそうに話している。
それを見たシドが吹き出した。
「この世に始祖と弁当を食うやつなどがいるか。本当にアルは信じられん。ハッハッハ」
シドが笑うと同時に、全員が声を出して笑った。
「アルって動物に好かれるわよね?」
「人間にも好かれますよ?」
「アルよ! 始祖を研究させて欲しいのじゃ!」
皆好き勝手なことを言っている。
だが、確かにこの状況は信じられないと思う。
「火の神ありがとう。さあもうお帰り」
俺は火の神にお礼を伝え、帰るように促す。
「ブフゥ」
火の神が首を横に振った。
「え? 帰らない? どういうこと? ここにいるのかい?」
「ブルウゥゥ」
今度は首を縦に振る。
「い、いやダメだよ! 始祖が街に住むなんてあり得ない!」
「ブフゥ! ブフゥ!」
頑なに首を横に振る火の神。
さらに俺に向かって、荒い鼻息を吹きかける。
「ウォウ! ウォウ!」
すると、エルウッドが俺に向かって主張を始めた。
その内容は想像できる。
「なあシド。火の神がここに残りたくて、エルウッドも賛成してる。どうする?」
「ふむ。火の神が残ると言っているのだから、まあいいだろう。そもそも我々よりも知能は高いのだ。我々の考えが及ぶ相手ではない」
俺は火の神の顔をさすった。
「ふうう、分かった。火の神。始祖といえども、この国では働いてもらうよ? 特別対応はなしだ」
「ブルウゥゥ」
嬉しそうに笑う火の神だった。
――
結局、数日が経過しても火の神は帰らず、本当にこの街に留まっていた。
そのため、本格的に俺の乗馬としてラルシュ王国で採用が決定。
だが、困惑の表情を浮かべるシド。
「ふーむ、火の神は報酬が必要なのだろうか?」
「アハハ。オルフェリアの料理が好きみたいだし、うちのメイドの料理も喜んで食べてる。それでいいんじゃないかな?」
「始祖が人間の手料理を食べて働くのか。申し訳ないな」
俺は火の神の顔を両手で擦る。
「火の神。報酬は美味しい料理でいいだろう?」
「ヒヒィィィン!」
どうやら条件を飲んでくれたようだ。
「シド、火の神と呼び続けるのもどうかと思う。種族の名前なわけだし」
「うむ、そうだな」
「名前をつけよう。何か良い名前はないかな」
シドは少し考えながら、恐る恐る火の神の頬を撫でた。
「君の名前はヴァルディだ。古代語で炎の矢という意味でな。君にピッタリだと思う。どうだ?」
「ヒヒィィィン!」
火の神は気に入ったようだ。
そして、ローザが残っていたヴェルギウスの素材で真紅の馬具一式を製作。
鞍の装着も問題なく受け入れたヴァルディ。
俺は時間を見つけてはヴァルディと草原やアフラ火山を走ることで、スピードに慣れていった。
アフラ火山には、頂上から地上までまるでスプーンで削ったような断崖絶壁、通称『アフラの西壁』がある。
今ではこの崖を駆け下りても平気なほどだ。
遠乗りはエルウッドもついてきていた。
むしろ、エルウッドがヴァルディの速度についてくることに驚く。
俺と一緒にいたことで、エルウッドは本気を出したことがないのかもしれない。
俺はアフラ火山の頂上に腰を下ろし、眼下に広がる広大な岩石地帯を眺めていた。
「エルウッドもヴァルディも凄いな。二柱と一緒にいると、過酷な登山すら散歩のようだ」
「ウォン!」
「ヒヒィン!」
「アハハ。さあ、帰ろう」
俺たちはアフラの西壁を一気に駆け下りる。
「エルウッド! 競争だ!」
「ウォン!」
「ヒヒィン!」
――
ヴァルディが街に来て一週間も経つと、当初大興奮していたジョージはヴァルディの存在に慣れたようだった。
騎士たちやラルシュ工業の職人たちも、ヴァルディに会うと気軽に挨拶する。
始祖が普通にうろついている街なんてない。
しかも、俺とシドしか知らないがエルウッドも始祖だ。
アフラは二柱の始祖がいる街となった。
恐ろしいほどのスピードだった。
「はあ、はあ」
以前乗った時は、ヴェルギウスと戦っている最中だったから俺は興奮していた。
感覚も麻痺していたのだろう。
だが今は冷静だ。
恐ろしいなんてものじゃなかった。
「ア、火の神! ゆっくりって言っただろう!」
「ブルウゥゥ」
「わ、笑ってるな! わざとだろ! わざとスピードを上げただろう!」
「ブルウゥゥゥゥ」
火の神は絶対に笑っている。
「全く……。もう人を乗せることはないと思うけど、俺以外の人は振り落とされるからな。絶対にやっちゃダメだぞ」
俺の力でも何度か落ちそうになったほどだ。
生物の頂点である始祖に注意するのもおかしいが、しっかりと伝えた。
そのまま火の神の背に乗りながらアフラの門に到着すると、作業中のシドとジョージに遭遇。
火の神に乗っているところを見られてしまった。
「ア、アルよ。なぜ君が火の神に乗っているんだ?」
「や、やあシド。俺にも……分からないんだ」
ふとジョージの顔を見ると、見たこともないような表情で目を輝かせている。
「ししししし始祖じゃないか! 始祖じゃ! 始祖じゃ! でかしたぞアル!」
大興奮しているジョージ。
年齢が年齢だけに、あまりにも興奮する姿を見て心配してしまった。
レイとオルフェリアまで出てくる始末。
大事になってしまった。
――
「さて、アルよ。説明してもらおうか?」
「いや、違うんだシド。俺はただ火の神にお礼を伝えに行っただけなんだ」
「それは知ってる」
「突然火の神が目の前に現れた。で、一緒に弁当を食べて、帰ろうとしたら送ってくれるって」
俺はすでに火の神の背中から下り、一緒に並んでいる。
全員、無表情で俺たちに視線を向けていた。
俺は緊張しながら、右手で火の神の顔をさする。
火の神もまた、おとなしく従っている。
「あ、火の神がオルフェリアの料理を美味しいって」
「……そうですか」
オルフェリアさえ無表情だ。
そこへエルウッドが駆け寄ってきた。
「ウォウウォウ!」
「ブルウゥゥゥ!」
エルウッドと火の神の会話だ。
話の内容は分からないが、楽しそうに話している。
それを見たシドが吹き出した。
「この世に始祖と弁当を食うやつなどがいるか。本当にアルは信じられん。ハッハッハ」
シドが笑うと同時に、全員が声を出して笑った。
「アルって動物に好かれるわよね?」
「人間にも好かれますよ?」
「アルよ! 始祖を研究させて欲しいのじゃ!」
皆好き勝手なことを言っている。
だが、確かにこの状況は信じられないと思う。
「火の神ありがとう。さあもうお帰り」
俺は火の神にお礼を伝え、帰るように促す。
「ブフゥ」
火の神が首を横に振った。
「え? 帰らない? どういうこと? ここにいるのかい?」
「ブルウゥゥ」
今度は首を縦に振る。
「い、いやダメだよ! 始祖が街に住むなんてあり得ない!」
「ブフゥ! ブフゥ!」
頑なに首を横に振る火の神。
さらに俺に向かって、荒い鼻息を吹きかける。
「ウォウ! ウォウ!」
すると、エルウッドが俺に向かって主張を始めた。
その内容は想像できる。
「なあシド。火の神がここに残りたくて、エルウッドも賛成してる。どうする?」
「ふむ。火の神が残ると言っているのだから、まあいいだろう。そもそも我々よりも知能は高いのだ。我々の考えが及ぶ相手ではない」
俺は火の神の顔をさすった。
「ふうう、分かった。火の神。始祖といえども、この国では働いてもらうよ? 特別対応はなしだ」
「ブルウゥゥ」
嬉しそうに笑う火の神だった。
――
結局、数日が経過しても火の神は帰らず、本当にこの街に留まっていた。
そのため、本格的に俺の乗馬としてラルシュ王国で採用が決定。
だが、困惑の表情を浮かべるシド。
「ふーむ、火の神は報酬が必要なのだろうか?」
「アハハ。オルフェリアの料理が好きみたいだし、うちのメイドの料理も喜んで食べてる。それでいいんじゃないかな?」
「始祖が人間の手料理を食べて働くのか。申し訳ないな」
俺は火の神の顔を両手で擦る。
「火の神。報酬は美味しい料理でいいだろう?」
「ヒヒィィィン!」
どうやら条件を飲んでくれたようだ。
「シド、火の神と呼び続けるのもどうかと思う。種族の名前なわけだし」
「うむ、そうだな」
「名前をつけよう。何か良い名前はないかな」
シドは少し考えながら、恐る恐る火の神の頬を撫でた。
「君の名前はヴァルディだ。古代語で炎の矢という意味でな。君にピッタリだと思う。どうだ?」
「ヒヒィィィン!」
火の神は気に入ったようだ。
そして、ローザが残っていたヴェルギウスの素材で真紅の馬具一式を製作。
鞍の装着も問題なく受け入れたヴァルディ。
俺は時間を見つけてはヴァルディと草原やアフラ火山を走ることで、スピードに慣れていった。
アフラ火山には、頂上から地上までまるでスプーンで削ったような断崖絶壁、通称『アフラの西壁』がある。
今ではこの崖を駆け下りても平気なほどだ。
遠乗りはエルウッドもついてきていた。
むしろ、エルウッドがヴァルディの速度についてくることに驚く。
俺と一緒にいたことで、エルウッドは本気を出したことがないのかもしれない。
俺はアフラ火山の頂上に腰を下ろし、眼下に広がる広大な岩石地帯を眺めていた。
「エルウッドもヴァルディも凄いな。二柱と一緒にいると、過酷な登山すら散歩のようだ」
「ウォン!」
「ヒヒィン!」
「アハハ。さあ、帰ろう」
俺たちはアフラの西壁を一気に駆け下りる。
「エルウッド! 競争だ!」
「ウォン!」
「ヒヒィン!」
――
ヴァルディが街に来て一週間も経つと、当初大興奮していたジョージはヴァルディの存在に慣れたようだった。
騎士たちやラルシュ工業の職人たちも、ヴァルディに会うと気軽に挨拶する。
始祖が普通にうろついている街なんてない。
しかも、俺とシドしか知らないがエルウッドも始祖だ。
アフラは二柱の始祖がいる街となった。
21
お気に入りに追加
185
あなたにおすすめの小説
スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~
深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】
異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!

夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~
青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。
彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。
ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。
彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。
これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。
※カクヨムにも投稿しています

外れスキル【削除&復元】が実は最強でした~色んなものを消して相手に押し付けたり自分のものにしたりする能力を得た少年の成り上がり~
名無し
ファンタジー
突如パーティーから追放されてしまった主人公のカイン。彼のスキルは【削除&復元】といって、荷物係しかできない無能だと思われていたのだ。独りぼっちとなったカインは、ギルドで仲間を募るも意地悪な男にバカにされてしまうが、それがきっかけで頭痛や相手のスキルさえも削除できる力があると知る。カインは一流冒険者として名を馳せるという夢をかなえるべく、色んなものを削除、復元して自分ものにしていき、またたく間に最強の冒険者へと駆け上がっていくのだった……。

外れスキル【転送】が最強だった件
名無し
ファンタジー
三十路になってようやくダンジョン入場試験に合格したケイス。
意気揚々と冒険者登録所に向かうが、そこで貰ったのは【転送】という外れスキル。
失意の中で故郷へ帰ろうとしていた彼のもとに、超有名ギルドのマスターが訪れる。
そこからケイスの人生は目覚ましく変わっていくのだった……。

異世界で魔法が使えるなんて幻想だった!〜街を追われたので馬車を改造して車中泊します!〜え、魔力持ってるじゃんて?違います、電力です!
あるちゃいる
ファンタジー
山菜を採りに山へ入ると運悪く猪に遭遇し、慌てて逃げると崖から落ちて意識を失った。
気が付いたら山だった場所は平坦な森で、落ちたはずの崖も無かった。
不思議に思ったが、理由はすぐに判明した。
どうやら農作業中の外国人に助けられたようだ。
その外国人は背中に背負子と鍬を背負っていたからきっと近所の農家の人なのだろう。意外と流暢な日本語を話す。が、言葉の意味はあまり理解してないらしく、『県道は何処か?』と聞いても首を傾げていた。
『道は何処にありますか?』と言ったら、漸く理解したのか案内してくれるというので着いていく。
が、行けども行けどもどんどん森は深くなり、不審に思い始めた頃に少し開けた場所に出た。
そこは農具でも置いてる場所なのかボロ小屋が数軒建っていて、外国人さんが大声で叫ぶと、人が十数人ゾロゾロと小屋から出てきて、俺の周りを囲む。
そして何故か縄で手足を縛られて大八車に転がされ……。
⚠️超絶不定期更新⚠️

俺だけに効くエリクサー。飲んで戦って気が付けば異世界最強に⁉
まるせい
ファンタジー
異世界に召喚された熱海 湊(あたみ みなと)が得たのは(自分だけにしか効果のない)エリクサーを作り出す能力だった。『外れ異世界人』認定された湊は神殿から追放されてしまう。
貰った手切れ金を元手に装備を整え、湊はこの世界で生きることを決意する。

固有スキルガチャで最底辺からの大逆転だモ~モンスターのスキルを使えるようになった俺のお気楽ダンジョンライフ~
うみ
ファンタジー
恵まれない固有スキルを持って生まれたクラウディオだったが、一人、ダンジョンの一階層で宝箱を漁ることで生計を立てていた。
いつものように一階層を探索していたところ、弱い癖に探索者を続けている彼の態度が気に入らない探索者によって深層に飛ばされてしまう。
モンスターに襲われ絶体絶命のピンチに機転を利かせて切り抜けるも、ただの雑魚モンスター一匹を倒したに過ぎなかった。
そこで、クラウディオは固有スキルを入れ替えるアイテムを手に入れ、大逆転。
モンスターの力を吸収できるようになった彼は深層から無事帰還することができた。
その後、彼と同じように深層に転移した探索者の手助けをしたり、彼を深層に飛ばした探索者にお灸をすえたり、と彼の生活が一変する。
稼いだ金で郊外で隠居生活を送ることを目標に今日もまたダンジョンに挑むクラウディオなのであった。
『箱を開けるモ』
「餌は待てと言ってるだろうに」
とあるイベントでくっついてくることになった生意気なマーモットと共に。

大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います
町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる