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第十五章
第264話 承認
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「うん。王様っていうか国を作るんだ」
「じゃあ、アルが王様になったら、私と同じ立場で会えるのよね?」
「まあそうだね。同じ立場かどうかは、まだ分からないけど」
「アルも私のような平民から王族になるのよね?」
「そうだよ。俺も平民だし親もいないよ。それが皆の力でこういう風になったんだ」
「じゃあ、私の相談相手になってもらえるわ!」
「え? ど、どういうこと?」
「あのね……。やっぱり私は宮殿のルールや作法なんて分からないし、国家的な行事は怖くて仕方がない。辛く苦しいことだってあるの。でもアルも一緒と思えば頑張れるわ!」
これはファステルの本音だろう。
この部屋に来てから、最も明るく安心した声を出している。
ヴィクトリアが頬杖をつきながら、キルスの顔を眺めていた。
「だそうよ、キルスおじさん。私たちは王族に生まれてるから分からないけど、ファステルは私たちが考えてる以上に大変なのよ? ちゃんとケアしないと逃げられちゃうわよ?」
「そ、そうか。それは気付かなかった。……ファステル、許して欲しい。君の心の負担は可能な限り考慮する。そして、アルの建国を必ず承認しよう。議会は私が抑える」
「うふふふ。良かったね、ファステル」
ヴィクトリアのフォローで、キルスがあっという間に話を進めた。
ファステルはヴィクトリアに向かって、頭を下げている。
「ヴィクトリア、ありがとう!」
「うふふふ、ファステル、それはこちらが言いたいことよ。ファステルのおかげでキルスが認めるのだから。私もね、レイが女王になれば同じ立場で遊べるから承認するのよ。これは内緒よ?」
「ふふ、そうだったのね」
ファステルは満面の笑みを浮かべていた。
その上品で可憐な笑顔は、まるで生まれついての王族のようだ。
偶然が重なり、前途多難だと思われていた建国がクリアとなった。
帰ってシドに報告だ。
その後も皆でお茶を楽しんでいると、キルスが真剣な表情を浮かべた。
「そうだアル。聞きたいことがあるのだがいいか?」
「聞きたいこと?」
「お前は竜種を倒しただろ? 人間が竜種に敵うと思うか? つまりお前以外の人間が竜種に勝てると思うか?」
「それは……正直分からない。俺も一人で勝てたわけじゃないし、様々な助力があった。特にクロトエ騎士団の協力は大きかったよ。騎士団の皆がいなければ勝てなかったと思う」
するとレイがジル・ダズに微笑む。
「良かったわね、ジル・ダズ。でも本当にあなたたちがいなかったら勝てなかったわよ」
「ハッ! お気遣いに感謝いたします」
ジル・ダズがレイに向かって敬礼した。
「我々もお前たちの戦いの記録は入手した。オルフェリアと言ったか? 彼女が学会でヴェルギウスについて発表したからな。皇軍で分析したところ結果は全く同じだった。討伐自体は少数精鋭で、それを支援する強力な団体が必要という結論だ。それがまさにクロトエ騎士団だったか」
キルスが顎髭を触る。
そして、ヴィクトリアの五歩後ろに立つジル・ダズに顔を向けた。
「ジル・ダズ団長は戦いを目撃したのだろう? 貴殿の眼力は本物だ。どう映った? 我々に討伐は可能か?」
「ハッ! 大変失礼ながら、単独というお話であれば、アル様個人は竜種と互角以上の実力です。それでもアル様お一人で勝つことは不可能でした。レイ様の献身的なサポートがあっての勝利です。このことから、もし人類にアル様とレイ様以上の実力者がいれば、討伐は可能かと愚考します」
「なるほど。ありがとうジル・ダズ団長。つまり、最低でもアルと互角の実力がなければ、竜種には敵わないということか。貴殿から見て私の実力はどうだ?」
ジル・ダズは見ただけで人の実力が分かるという特技を持っている。
レイに言わせると気持ち悪いとのこと。
「キルス皇帝陛下の実力は人類でも最高峰ですが、失礼ながら……竜種には届きません」
「アルとレイには届くか?」
「現時点では難しいかと」
「わははは。正直にありがとう。やはり厳しいか」
俺はキルスの真意が掴めず、その瞳に視線を向けた。
「キルス、どうして急に竜種の話を?」
「実はな、皇国でも竜種の活動が確認された。マルソル内海を住処としている水竜ルシウスだ」
「水竜ルシウス?」
「そうだ。イーセ王国はクラップ山脈があるから、マルソル内海に隣接しているとはいえ見ることはないだろう。だが、我がエマレパ皇国にとってマルソル内海は生命線の一つだ。豊富な海産物と塩。それらが安全に取れなくなると皇国経済は壊滅する。特に塩は輸出もしているから、世界にも影響が出るぞ」
イーセ王国の最南端は標高八千メデルトクラスの山が連なるクラップ山脈だ。
それを超えるとマルソル内海がある。
だが、山脈を超えることは事実上不可能なので、イーセ王国の南部領土は海に面しているとはいえ、見ることはできないし恩恵もない。
だが、エマレパ皇国の西部は、マルソル内海に隣接していて漁業が盛んだ。
そのマルソル内海で竜種ルシウスの活動が確認された。
すでに二つの村が襲撃されたそうだ。
このまま放置すれば、竜種の恐怖から人は離れ海産物の生産量は落ちるだろう。
「すでに被害が出ている上に、大都市まで襲撃されれば沿岸部は壊滅する。国家の危機と言ってもいいかもしれぬ。皇国で討伐するならば私が出向かねばならぬ。自慢ではないが、この国で最も強い剣士は私だ。だが、それでも通用しないとなると……」
キルスは苦々しい表情で奥歯を噛み締めている。
ここは気休めを言っても仕方がない。
俺は事実を伝えることにした。
「ヴェルギウスは脅威だったよ。シドも言ってたけど、あのままだったら王国の南部は壊滅していた。ヴェルギウスにとって街を破壊するなんて造作もないことだった。ルシウスのことは分からないけど、もしヴェルギウスと同じ性格なら、襲撃に備えた方がいいかもしれない」
「クソッ、それほどの存在なのか」
「俺もアフラに帰ったら、シドにルシウスの危険性や討伐可否について聞いてみるよ」
「すまない。よろしく頼む。場合によっては……アルに頼むかもしれん」
「分かった。その時はまたしっかり話し合おう」
キルスは全員を見渡した。
「皆、最後に重い話になってしまいすまない。引き続き皇国を楽しんでくれ。必要なものは何でも揃える。遠慮なく言って欲しい」
そう言い残し、キルスとファステルが部屋を退出した。
「ふうう、竜種か。次も勝てるとは思えない。それにジルさんがごまかしてくれたけど、あの時は始祖の力が大きかった」
「そうですね。始祖を使役するなんて誰も信じませんから」
レイが顎に手をつけ考え込んでいる。
そして、美しい紺碧の瞳を俺に向けた。
「アル、もし実際にルシウスの討伐依頼が来たらどうするの?」
「うーん、シドとも話すけど、やっぱり対応するよ」
「そうね。他国民とはいえ人命に差はないし、今やファステルの国だものね」
全員が無言になる。
紅茶を口にしたヴィクトリアがカップをデーブルに置き、静寂を破る。
「未確定の情報を議論しても仕方ないわ。ひとまず建国を承認してくれることになった。ミッションはクリアよ。アル、レイ、おめでとう」
「そうね。色々と言いたいことはあるけど、結果として承認してもらえるようになったのはヴィクトリアのおかげよ」
「言いたいことって何?」
「全く……あなたはいつからそんなに策士というか、悪知恵が働くようになったのかしらね」
「うふふふ、私の偉大なる姉様の教えよ」
横でジル・ダズとマリアが大きく頷く。
するとレイの頬が少し膨らんだ。
「ちょっと! あなたたち! 何頷いてるのよ!」
ヴィクトリアの背後に立つジルとマリアを睨むレイ。
「え? まさかそんな! 頷いてなどおりません。ねえ、マリア殿」
「そうですわ、ジル団長」
レイが腕を組み、不敵な笑みを浮かべている。
「ふーん、いい度胸してるわねジル・ダズ。今日の午後に試合をしましょう。完膚なきまでに叩きのめしてあげるわ」
ジル・ダズの額から、大量の脂汗が流れていた。
「じゃあ、アルが王様になったら、私と同じ立場で会えるのよね?」
「まあそうだね。同じ立場かどうかは、まだ分からないけど」
「アルも私のような平民から王族になるのよね?」
「そうだよ。俺も平民だし親もいないよ。それが皆の力でこういう風になったんだ」
「じゃあ、私の相談相手になってもらえるわ!」
「え? ど、どういうこと?」
「あのね……。やっぱり私は宮殿のルールや作法なんて分からないし、国家的な行事は怖くて仕方がない。辛く苦しいことだってあるの。でもアルも一緒と思えば頑張れるわ!」
これはファステルの本音だろう。
この部屋に来てから、最も明るく安心した声を出している。
ヴィクトリアが頬杖をつきながら、キルスの顔を眺めていた。
「だそうよ、キルスおじさん。私たちは王族に生まれてるから分からないけど、ファステルは私たちが考えてる以上に大変なのよ? ちゃんとケアしないと逃げられちゃうわよ?」
「そ、そうか。それは気付かなかった。……ファステル、許して欲しい。君の心の負担は可能な限り考慮する。そして、アルの建国を必ず承認しよう。議会は私が抑える」
「うふふふ。良かったね、ファステル」
ヴィクトリアのフォローで、キルスがあっという間に話を進めた。
ファステルはヴィクトリアに向かって、頭を下げている。
「ヴィクトリア、ありがとう!」
「うふふふ、ファステル、それはこちらが言いたいことよ。ファステルのおかげでキルスが認めるのだから。私もね、レイが女王になれば同じ立場で遊べるから承認するのよ。これは内緒よ?」
「ふふ、そうだったのね」
ファステルは満面の笑みを浮かべていた。
その上品で可憐な笑顔は、まるで生まれついての王族のようだ。
偶然が重なり、前途多難だと思われていた建国がクリアとなった。
帰ってシドに報告だ。
その後も皆でお茶を楽しんでいると、キルスが真剣な表情を浮かべた。
「そうだアル。聞きたいことがあるのだがいいか?」
「聞きたいこと?」
「お前は竜種を倒しただろ? 人間が竜種に敵うと思うか? つまりお前以外の人間が竜種に勝てると思うか?」
「それは……正直分からない。俺も一人で勝てたわけじゃないし、様々な助力があった。特にクロトエ騎士団の協力は大きかったよ。騎士団の皆がいなければ勝てなかったと思う」
するとレイがジル・ダズに微笑む。
「良かったわね、ジル・ダズ。でも本当にあなたたちがいなかったら勝てなかったわよ」
「ハッ! お気遣いに感謝いたします」
ジル・ダズがレイに向かって敬礼した。
「我々もお前たちの戦いの記録は入手した。オルフェリアと言ったか? 彼女が学会でヴェルギウスについて発表したからな。皇軍で分析したところ結果は全く同じだった。討伐自体は少数精鋭で、それを支援する強力な団体が必要という結論だ。それがまさにクロトエ騎士団だったか」
キルスが顎髭を触る。
そして、ヴィクトリアの五歩後ろに立つジル・ダズに顔を向けた。
「ジル・ダズ団長は戦いを目撃したのだろう? 貴殿の眼力は本物だ。どう映った? 我々に討伐は可能か?」
「ハッ! 大変失礼ながら、単独というお話であれば、アル様個人は竜種と互角以上の実力です。それでもアル様お一人で勝つことは不可能でした。レイ様の献身的なサポートがあっての勝利です。このことから、もし人類にアル様とレイ様以上の実力者がいれば、討伐は可能かと愚考します」
「なるほど。ありがとうジル・ダズ団長。つまり、最低でもアルと互角の実力がなければ、竜種には敵わないということか。貴殿から見て私の実力はどうだ?」
ジル・ダズは見ただけで人の実力が分かるという特技を持っている。
レイに言わせると気持ち悪いとのこと。
「キルス皇帝陛下の実力は人類でも最高峰ですが、失礼ながら……竜種には届きません」
「アルとレイには届くか?」
「現時点では難しいかと」
「わははは。正直にありがとう。やはり厳しいか」
俺はキルスの真意が掴めず、その瞳に視線を向けた。
「キルス、どうして急に竜種の話を?」
「実はな、皇国でも竜種の活動が確認された。マルソル内海を住処としている水竜ルシウスだ」
「水竜ルシウス?」
「そうだ。イーセ王国はクラップ山脈があるから、マルソル内海に隣接しているとはいえ見ることはないだろう。だが、我がエマレパ皇国にとってマルソル内海は生命線の一つだ。豊富な海産物と塩。それらが安全に取れなくなると皇国経済は壊滅する。特に塩は輸出もしているから、世界にも影響が出るぞ」
イーセ王国の最南端は標高八千メデルトクラスの山が連なるクラップ山脈だ。
それを超えるとマルソル内海がある。
だが、山脈を超えることは事実上不可能なので、イーセ王国の南部領土は海に面しているとはいえ、見ることはできないし恩恵もない。
だが、エマレパ皇国の西部は、マルソル内海に隣接していて漁業が盛んだ。
そのマルソル内海で竜種ルシウスの活動が確認された。
すでに二つの村が襲撃されたそうだ。
このまま放置すれば、竜種の恐怖から人は離れ海産物の生産量は落ちるだろう。
「すでに被害が出ている上に、大都市まで襲撃されれば沿岸部は壊滅する。国家の危機と言ってもいいかもしれぬ。皇国で討伐するならば私が出向かねばならぬ。自慢ではないが、この国で最も強い剣士は私だ。だが、それでも通用しないとなると……」
キルスは苦々しい表情で奥歯を噛み締めている。
ここは気休めを言っても仕方がない。
俺は事実を伝えることにした。
「ヴェルギウスは脅威だったよ。シドも言ってたけど、あのままだったら王国の南部は壊滅していた。ヴェルギウスにとって街を破壊するなんて造作もないことだった。ルシウスのことは分からないけど、もしヴェルギウスと同じ性格なら、襲撃に備えた方がいいかもしれない」
「クソッ、それほどの存在なのか」
「俺もアフラに帰ったら、シドにルシウスの危険性や討伐可否について聞いてみるよ」
「すまない。よろしく頼む。場合によっては……アルに頼むかもしれん」
「分かった。その時はまたしっかり話し合おう」
キルスは全員を見渡した。
「皆、最後に重い話になってしまいすまない。引き続き皇国を楽しんでくれ。必要なものは何でも揃える。遠慮なく言って欲しい」
そう言い残し、キルスとファステルが部屋を退出した。
「ふうう、竜種か。次も勝てるとは思えない。それにジルさんがごまかしてくれたけど、あの時は始祖の力が大きかった」
「そうですね。始祖を使役するなんて誰も信じませんから」
レイが顎に手をつけ考え込んでいる。
そして、美しい紺碧の瞳を俺に向けた。
「アル、もし実際にルシウスの討伐依頼が来たらどうするの?」
「うーん、シドとも話すけど、やっぱり対応するよ」
「そうね。他国民とはいえ人命に差はないし、今やファステルの国だものね」
全員が無言になる。
紅茶を口にしたヴィクトリアがカップをデーブルに置き、静寂を破る。
「未確定の情報を議論しても仕方ないわ。ひとまず建国を承認してくれることになった。ミッションはクリアよ。アル、レイ、おめでとう」
「そうね。色々と言いたいことはあるけど、結果として承認してもらえるようになったのはヴィクトリアのおかげよ」
「言いたいことって何?」
「全く……あなたはいつからそんなに策士というか、悪知恵が働くようになったのかしらね」
「うふふふ、私の偉大なる姉様の教えよ」
横でジル・ダズとマリアが大きく頷く。
するとレイの頬が少し膨らんだ。
「ちょっと! あなたたち! 何頷いてるのよ!」
ヴィクトリアの背後に立つジルとマリアを睨むレイ。
「え? まさかそんな! 頷いてなどおりません。ねえ、マリア殿」
「そうですわ、ジル団長」
レイが腕を組み、不敵な笑みを浮かべている。
「ふーん、いい度胸してるわねジル・ダズ。今日の午後に試合をしましょう。完膚なきまでに叩きのめしてあげるわ」
ジル・ダズの額から、大量の脂汗が流れていた。
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