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第十五章
第255話 アルの価値
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王都イエソンを出発し、アセンの街へ向かう。
レイと馬を並べ街道を進む。
気ままな二人旅だ。
それにしても、王都イエソンに滞在中は、国を挙げてレイとの結婚式を行うことになったり、騎士団の大会に参加したりと、想像もしていなかったことが起こった。
やはり王国でのレイの知名度や影響力は凄まじい。
そんな人と結婚したからには、レイの名誉を傷つけないように生きていかねばならないと再認識した。
「レイに相応しい男にならないとなあ」
「ふふふ、何言ってるの? 私こそあなたに相応しい妻でいられるように努力するわよ」
「な、何言ってるんだよ! レイの方が凄いに決まってるだろ」
「あなたは今や世界最強の剣士なのよ? でもあなたの本質は、初めて会った時と変わらない。このままでいてね。あなたは私の全てなのよ」
「え? あ、あの、ありがとう」
レイの言葉に、思わず顔が熱くなってしまった。
王都を出発して十日。
俺たちは予定通りアセンに到着した。
アセンはキーズ地方最大都市で、人口は五十万人を誇る。
このキーズ地方は騎士団の五番隊が守護する。
五番隊隊長はウェイク・マーク。
王国一の腕力を誇ると言われており、先日王都で力比べをした相手だ。
「レイ、騎士団の駐屯地へ行く?」
「いえ、行かないわ。ウェイクには王都で会ったもの」
「そうだね。じゃあ、直接カミラさんの宿へ行こう」
「そうね。今回はちゃんと料金を支払いましょうね」
「そうなんだよ! いつも無料で宿泊させてもらってるから、今回こそ支払うよ!」
俺たちは、アセンで宿屋と宝石店を営んでいるカミラ・ガーベラさんの宿へ向かっている。
宿と言っても、大都市のアセンで一二を争うほどの超高級宿で、俺がこれまで宿泊した民間宿の中では最も豪華だった。
毎回無料なので、実際のところ料金を知らない。
恐らく一泊金貨数枚はするだろう。
でも、今の俺たちは十分な旅費を持っているから大丈夫だ。
それに実は王都を出発する際、ヴィクトリアからも金貨をもらっていた。
◇◇◇
王都滞在最終日の朝、目を覚ますとメイドのマリアが部屋に入ってきた。
「アル様、レイ様、おはようございます」
「おはよう、マリア」
「ヴィクトリア様がこちらへいらっしゃるので、朝食はお部屋でご用意いたします」
「分かったわ。最後の最後までヴィクトリアは一緒にいるのね。ふふふ」
「レイ様と一緒にいられるのが本当に嬉しいのですよ」
ヴィクトリアが部屋に来て、一緒に食事を取った。
食後の紅茶を飲んでいると、ヴィクトリアがマリアに合図を出す。
「アル、あなたへ報酬を支払うわね」
「報酬? 何のこと? ヴェルギウス討伐の報酬はリマがアフラに届けるでしょ?」
「違うわよ。騎士団大会参加、隊長の稽古、討伐隊レクチャー、そしてリアナに稽古をつけてくれた報酬よ」
「え? そんなのいいよ」
「あなたがそう思っても、周りはそう思ってないのよ。いい? 今のあなたは世界中の剣士や冒険者の憧れなのよ。もしあなたが稽古をつけるとなると、金貨を積んでも依頼したい者たちは続出するでしょう。だから受け取りなさい。それに、冒険者が報酬を断るなんてあり得ないわ。あなた以外の冒険者は、皆命がけで金貨を稼いでいるのよ」
「あ、それ、前も言われたな……」
「でしょう? あなたが受け取らないと示しがつかないのよ」
「わ、分かったよ。ありがたく頂戴します。ヴィクトリア女王陛下」
俺はヴィクトリアにお辞儀をした。
その様子を見たマリアが、テーブルに革袋を置く。
重量があることは、ひと目で分かった。
「え? こ、これは多すぎない?」
「だからあ、報酬が多ければ多いほど自分が評価されてるの! 素直に受け取りなさい!」
「は、はい!」
◇◇◇
結局、五百枚もの金貨を受け取った。
たったあれだけのことで、これほどの金額を受け取っていいものか悩むところだ。
「ふふふ、アルもそろそろ自分の価値を理解しなさい」
「わ、分かってるよ。でもさ、隊長と試合して、討伐隊へレクチャーして、リアナと稽古しただけなんだよ?」
「あなたはネームドや竜種を討伐してるのよ? その人が討伐レクチャーなんて、貴重どころではないわ。それに隊長にもリアナにも、どれほどの経験を積ませたと思ってるの? 王国最強の隊長たちが地獄を見るほどの稽古よ。あんな稽古は世界中見ても、アルにしかできないわよ」
「えー? レイだってできるでしょ?」
「無理よ。あの人数相手に体力が持たないわ」
「嘘だ。レイは今や俺と同じ体力だよ?」
「あなたみたいな化け物と一緒にしないでよ!」
「ひ、酷いな」
「ふふふ。さ、着いたわよ」
高級な商業区画の中でも、最も栄えている地区にあるカミラさんの宿。
馬を預け受付へ行くと、俺たちのことを覚えてくれてた店員が、すぐにカミラさんを呼びに走る。
すると、ゆっくりとこちらへ歩いて来る美しい黒髪の女性。
「アルさん! レイ様! お久しぶりです!」
「カミラさん! お久しぶりです!」
「来てくださってありがとうございます!」
俺はカミラさんと握手した。
満面の笑みを浮かべるカミラさん。
相変わらず大人の魅力が溢れている。
「皆さんのお噂はたくさん聞いております。本当にご活躍されていて、私まで嬉しくなりますわ」
「アハハ、ありがとうございます」
「それと、ご結婚おめでとうございます!」
「え? どうしてそれを?」
「嫌ですわ。アルさんとレイ様のご結婚が話題にならないわけないですもの。それに先日王都で結婚式を挙げたことも話題になってますわよ。証人が女王陛下で、立会人が大司教様と宰相様という前代未聞のこともです」
「そ、そうだったんですね。実はレイとの結婚をカミラさんに直接ご報告したくて、アセンに寄ったんです」
「え! わざわざ私に? う、嬉しいです! ありがとうございます! ウフフフフ、お祝いしましょう!」
レイと握手をしたカミラさん。
左手にある指輪を眺めていた。
「レイ様、そちらが結婚指輪ですね」
「ええ、そうです。私の宝物です」
「早くも噂になってますわ。アルさんが採った蒼星石を神の金槌のローザ氏が作ったという流星の指輪。本当に美しい指輪です」
「ありがとうございます」
宝石店のオーナーから見ても、この流星の指輪には驚きを隠せないようだった。
今度は逆にレイが、カミラさんをじっと見つめている。
そして、何かに気付いたような表情を浮かべた。
「あれ? もしかしてカミラさん……」
「ウフフフフ、気付かれましたか? さすがですね」
「そうでしたか。ふふふ、おめでとうございます!」
「レイ様からお祝いのお言葉をいただけるなんて光栄です」
俺は二人のやり取りの意味が分からなかった。
「え? ど、どういう?」
「カミラさんはね、ご懐妊されてるのよ」
「え! ってことは!」
そう言われれば、いつもよりゆったりとした服を着ている。
身長が高く細身のカミラさんだから気付かなかったが、確かに腹部がふっくらしていた。
「アルさん、レイ様。お差し支えがなければ、お腹をさすっていただけませんか? 二人の英雄にお腹をさすってもらえれば、安産間違いなしです。それに、この子の一生の自慢になるでしょう」
俺とレイは交互にカミラさんの腹部をさすった。
人生で初めて妊婦の腹部を触る。
新しい命の鼓動を感じ、俺は感動していた。
「と、ところで、その……お相手は?」
「ウフフフフ、アルさんも知ってる人ですよ」
「俺が?」
「ええ、ファステルの弟のデイヴです」
「え! デイヴと!」
「はい。専属鉱夫として働いてもらっていたのですが、いつの間にかこういうことになっていて。ウフフフフ」
確か以前ファステルから、デイヴはカミラさんのことが好きで一生懸命アプローチしていると聞いた。
どうやら上手く行ったようだ。
「それはおめでとうございます! じゃあ、ファステルが義姉になるんですね。アハハ」
「そうなんです。お義姉様ですわ。ウフフフフ」
「ところで、そのファステルは?」
「あ、あの、申し上げにくいのですが……」
「え?」
カミラさんの声のトーンが低くなる。
「ファ、ファステルは……さらわれてしまいました」
レイと馬を並べ街道を進む。
気ままな二人旅だ。
それにしても、王都イエソンに滞在中は、国を挙げてレイとの結婚式を行うことになったり、騎士団の大会に参加したりと、想像もしていなかったことが起こった。
やはり王国でのレイの知名度や影響力は凄まじい。
そんな人と結婚したからには、レイの名誉を傷つけないように生きていかねばならないと再認識した。
「レイに相応しい男にならないとなあ」
「ふふふ、何言ってるの? 私こそあなたに相応しい妻でいられるように努力するわよ」
「な、何言ってるんだよ! レイの方が凄いに決まってるだろ」
「あなたは今や世界最強の剣士なのよ? でもあなたの本質は、初めて会った時と変わらない。このままでいてね。あなたは私の全てなのよ」
「え? あ、あの、ありがとう」
レイの言葉に、思わず顔が熱くなってしまった。
王都を出発して十日。
俺たちは予定通りアセンに到着した。
アセンはキーズ地方最大都市で、人口は五十万人を誇る。
このキーズ地方は騎士団の五番隊が守護する。
五番隊隊長はウェイク・マーク。
王国一の腕力を誇ると言われており、先日王都で力比べをした相手だ。
「レイ、騎士団の駐屯地へ行く?」
「いえ、行かないわ。ウェイクには王都で会ったもの」
「そうだね。じゃあ、直接カミラさんの宿へ行こう」
「そうね。今回はちゃんと料金を支払いましょうね」
「そうなんだよ! いつも無料で宿泊させてもらってるから、今回こそ支払うよ!」
俺たちは、アセンで宿屋と宝石店を営んでいるカミラ・ガーベラさんの宿へ向かっている。
宿と言っても、大都市のアセンで一二を争うほどの超高級宿で、俺がこれまで宿泊した民間宿の中では最も豪華だった。
毎回無料なので、実際のところ料金を知らない。
恐らく一泊金貨数枚はするだろう。
でも、今の俺たちは十分な旅費を持っているから大丈夫だ。
それに実は王都を出発する際、ヴィクトリアからも金貨をもらっていた。
◇◇◇
王都滞在最終日の朝、目を覚ますとメイドのマリアが部屋に入ってきた。
「アル様、レイ様、おはようございます」
「おはよう、マリア」
「ヴィクトリア様がこちらへいらっしゃるので、朝食はお部屋でご用意いたします」
「分かったわ。最後の最後までヴィクトリアは一緒にいるのね。ふふふ」
「レイ様と一緒にいられるのが本当に嬉しいのですよ」
ヴィクトリアが部屋に来て、一緒に食事を取った。
食後の紅茶を飲んでいると、ヴィクトリアがマリアに合図を出す。
「アル、あなたへ報酬を支払うわね」
「報酬? 何のこと? ヴェルギウス討伐の報酬はリマがアフラに届けるでしょ?」
「違うわよ。騎士団大会参加、隊長の稽古、討伐隊レクチャー、そしてリアナに稽古をつけてくれた報酬よ」
「え? そんなのいいよ」
「あなたがそう思っても、周りはそう思ってないのよ。いい? 今のあなたは世界中の剣士や冒険者の憧れなのよ。もしあなたが稽古をつけるとなると、金貨を積んでも依頼したい者たちは続出するでしょう。だから受け取りなさい。それに、冒険者が報酬を断るなんてあり得ないわ。あなた以外の冒険者は、皆命がけで金貨を稼いでいるのよ」
「あ、それ、前も言われたな……」
「でしょう? あなたが受け取らないと示しがつかないのよ」
「わ、分かったよ。ありがたく頂戴します。ヴィクトリア女王陛下」
俺はヴィクトリアにお辞儀をした。
その様子を見たマリアが、テーブルに革袋を置く。
重量があることは、ひと目で分かった。
「え? こ、これは多すぎない?」
「だからあ、報酬が多ければ多いほど自分が評価されてるの! 素直に受け取りなさい!」
「は、はい!」
◇◇◇
結局、五百枚もの金貨を受け取った。
たったあれだけのことで、これほどの金額を受け取っていいものか悩むところだ。
「ふふふ、アルもそろそろ自分の価値を理解しなさい」
「わ、分かってるよ。でもさ、隊長と試合して、討伐隊へレクチャーして、リアナと稽古しただけなんだよ?」
「あなたはネームドや竜種を討伐してるのよ? その人が討伐レクチャーなんて、貴重どころではないわ。それに隊長にもリアナにも、どれほどの経験を積ませたと思ってるの? 王国最強の隊長たちが地獄を見るほどの稽古よ。あんな稽古は世界中見ても、アルにしかできないわよ」
「えー? レイだってできるでしょ?」
「無理よ。あの人数相手に体力が持たないわ」
「嘘だ。レイは今や俺と同じ体力だよ?」
「あなたみたいな化け物と一緒にしないでよ!」
「ひ、酷いな」
「ふふふ。さ、着いたわよ」
高級な商業区画の中でも、最も栄えている地区にあるカミラさんの宿。
馬を預け受付へ行くと、俺たちのことを覚えてくれてた店員が、すぐにカミラさんを呼びに走る。
すると、ゆっくりとこちらへ歩いて来る美しい黒髪の女性。
「アルさん! レイ様! お久しぶりです!」
「カミラさん! お久しぶりです!」
「来てくださってありがとうございます!」
俺はカミラさんと握手した。
満面の笑みを浮かべるカミラさん。
相変わらず大人の魅力が溢れている。
「皆さんのお噂はたくさん聞いております。本当にご活躍されていて、私まで嬉しくなりますわ」
「アハハ、ありがとうございます」
「それと、ご結婚おめでとうございます!」
「え? どうしてそれを?」
「嫌ですわ。アルさんとレイ様のご結婚が話題にならないわけないですもの。それに先日王都で結婚式を挙げたことも話題になってますわよ。証人が女王陛下で、立会人が大司教様と宰相様という前代未聞のこともです」
「そ、そうだったんですね。実はレイとの結婚をカミラさんに直接ご報告したくて、アセンに寄ったんです」
「え! わざわざ私に? う、嬉しいです! ありがとうございます! ウフフフフ、お祝いしましょう!」
レイと握手をしたカミラさん。
左手にある指輪を眺めていた。
「レイ様、そちらが結婚指輪ですね」
「ええ、そうです。私の宝物です」
「早くも噂になってますわ。アルさんが採った蒼星石を神の金槌のローザ氏が作ったという流星の指輪。本当に美しい指輪です」
「ありがとうございます」
宝石店のオーナーから見ても、この流星の指輪には驚きを隠せないようだった。
今度は逆にレイが、カミラさんをじっと見つめている。
そして、何かに気付いたような表情を浮かべた。
「あれ? もしかしてカミラさん……」
「ウフフフフ、気付かれましたか? さすがですね」
「そうでしたか。ふふふ、おめでとうございます!」
「レイ様からお祝いのお言葉をいただけるなんて光栄です」
俺は二人のやり取りの意味が分からなかった。
「え? ど、どういう?」
「カミラさんはね、ご懐妊されてるのよ」
「え! ってことは!」
そう言われれば、いつもよりゆったりとした服を着ている。
身長が高く細身のカミラさんだから気付かなかったが、確かに腹部がふっくらしていた。
「アルさん、レイ様。お差し支えがなければ、お腹をさすっていただけませんか? 二人の英雄にお腹をさすってもらえれば、安産間違いなしです。それに、この子の一生の自慢になるでしょう」
俺とレイは交互にカミラさんの腹部をさすった。
人生で初めて妊婦の腹部を触る。
新しい命の鼓動を感じ、俺は感動していた。
「と、ところで、その……お相手は?」
「ウフフフフ、アルさんも知ってる人ですよ」
「俺が?」
「ええ、ファステルの弟のデイヴです」
「え! デイヴと!」
「はい。専属鉱夫として働いてもらっていたのですが、いつの間にかこういうことになっていて。ウフフフフ」
確か以前ファステルから、デイヴはカミラさんのことが好きで一生懸命アプローチしていると聞いた。
どうやら上手く行ったようだ。
「それはおめでとうございます! じゃあ、ファステルが義姉になるんですね。アハハ」
「そうなんです。お義姉様ですわ。ウフフフフ」
「ところで、そのファステルは?」
「あ、あの、申し上げにくいのですが……」
「え?」
カミラさんの声のトーンが低くなる。
「ファ、ファステルは……さらわれてしまいました」
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