242 / 414
第十三章
第234話 レイとリマ
しおりを挟む
「さて、リマ。覚悟はできてるわね?」
「バカめ! いつまでもアタシより上だと思うなよ!」
「いい度胸ね。本気出すわよ。死なないでね」
「アル君はもらう!」
リマは一度本気のレイと戦ってみたかった。
だが、レイの強さは嫌というほど知っている。
リマがまだ、うだつの上がらない冒険者時代だった頃に出会った、美しく謎めいた冷酷な少女。
それがレイだった。
それから冒険者としてパーティーを組むことになり、ある事件の後、一緒に騎士団へ入団。
リマは最もレイと行動していた。
レイは史上最強の剣士だ。
今やアルも最強と名高いが、レイとは経験値が違う。
単純な肉体的な強さはアルが上だが、総合力ではまだレイが上回っているとリマは考えている。
レイと対峙するプレッシャーは計り知れない。
木製の剣といえど、鎧のない部分に当たれば大怪我は免れないだろう。
喉の急所に当たれば間違いなく死ぬ。
リマは体中から汗が吹き出すも、感じるのは冷たさだけだった。
試合上に上がるレイとリマ。
正式な一騎打ちの礼を行う。
五万人の大観衆は誰一人として声を出さない。
静寂が広がる。
試合開始と同時に、突如としてリマがレイに突っ込む。
リマはこの瞬間を狙っていた。
一気に勝負をつけるつもりだ。
そして、開始直後しか勝機がないことも知っていた。
両手で剣を大きく振りかぶり、上段から全力で振り下ろす。
後のことは考えていない、一撃に全てをかけた捨て身の攻撃。
リマが繰り出す攻撃は、レイの想像を遥かに超えていた。
神速と呼ばれる自身の突きに匹敵する速度。
レイは珍しく迷う。
受けるか躱すか。
受けるには危険な一撃だし、速すぎて躱しきれないかもしれない。
瞬きの十分の一の時間、ほんの僅かな迷いがレイの動きを遅らせた。
鈍い金属音が響くと、レイの肩鎧が弾き飛ぶ。
避ける選択を取ったレイ。
辛うじてリマの一撃を避けたが、あれ以上判断が遅れていたら直撃を受けただろう。
だが、肩鎧を飛ばされてもレイは冷静だった。
後方へ飛び退いたレイは、着地と同時にリマへ向かって反撃の死の彗星を放つ。
リマは剣を振り下ろしたばかりで、完全に体勢を崩している。
それでもレイの剣を弾かんと、身体を強引にひねり迎え撃つ。
リマは知っている。
レイの突きが七段まであることを。
リマは一段、二段、三段、四段と流れるように剣で弾く。
ここまでは想定の範囲だ。
だが、五段目からはもう未知の世界だった。
歯を食いしばり、気合でしのぐ。
腕の毛細血管が切れ、血が吹き出す。
それでも構わず、六段まで剣を受けた。
だが、人の動きを超えたことで、リマの腕は限界を迎えていた。
もう動かない。
七段目が突きがリマの喉元に突き立つ。
「ま、参った……」
リマの降参と同時に、吹き飛んだレイの肩鎧が音を立て床に落ちてきた。
王国最高戦力の戦いは、開始から僅かな時間で決着。
剣術の優勝はレイだ。
アルは立ち上がり拍手する。
続いてヴィクトリア、ジル、隊長たちが拍手すると、五万人の観衆からも一斉に拍手が降り注ぐ。
そして、大きな歓声が波のように広がっていった。
「クソッ! 七段来るって分かってたのに!」
「何言ってるの。アル以外で六段まで防いだのはあなただけよ?」
「勝つつもりだったんだよ!」
「勝つまでチャレンジしたら? どうせこれから一緒にいるんだから」
「え? いいの! じゃあ、アル君をもらえるまでやる!」
「へえ、もう二度と戦えないようにしましょうか?」
「な、なんだよ。冗談だろ! いてててて」
この期に及んでレイをからかうリマだが、腕の痛みが上回る。
腕を抑えて医務テントへ向かった。
その様子を見ていたヴィクトリアが、アルの顔を見る。
「さて、これでレイとあなたの戦いになったわね。予想通りといったところかしら」
「まあそうだけど、やっぱり騎士団のレベルは高いよ」
「うふふふ、ありがとう。で、どうするの? レイと戦う? 強制はしないわよ?」
「そうだな……」
アルは下を向いて、しばらく考え込む。
「やろう」
「……分かったわ。では、まずは表彰式をしましょう」
――
試合場の上で、表彰式が始まった。
馬術、槍術、弓術、剣術の優勝者は、ヴィクトリアが直接表彰する。
騎士にとって、国王陛下からの称賛は最も名誉なことだ。
リアナは緊張しすぎて、歩く時に左右の手足が一緒に動いていた。
優勝者はヴィクトリアから装飾短剣を賜る。
これで表彰式は終了となり、ヴィクトリアとレイ以外の者は試合場から下りた。
ヴィクトリアが右手を挙げる。
「では、剣術優勝者の名誉団長レイ・パートと、竜種殺しアル・パートの試合を行います」
会場は静寂に包まれていた。
観衆も、アルとレイが夫婦で戦うことを分かっている。
だが観衆は、いや、騎士団もヴィクトリアも、ここにいる全員が二人の一騎打ちを期待していた。
世界最高と呼ばれる冒険者と、歴代最高と名高い騎士団団長の戦いだ。
誰もが見たいのは当たり前だろう。
アルはそのことを理解しているし、王国と騎士団に感謝の気持ちを持っている。
レイが王国にいたから、騎士団にいたから愛しい女性と出会えたのだ。
だからアルは、レイとの一騎打ちを見せることで、王国や騎士団に対して感謝の気持ちを示すつもりだった。
試合が近付くにつれ、観客が騒ぎ始める。
「レイ様が勝つに決まってるだろ!」
「いや、冒険者アルだ! 人類初の竜種殺しだぞ! 銅貨五枚だ!」
「いや、レイ様だって竜種殺しだぞ! レイ様に銀貨一枚だ!」
「世界最強の夫婦喧嘩だな」
皆好きなように話し、金も賭けていた。
いよいよ、五万人が注目する戦いが始まる。
「バカめ! いつまでもアタシより上だと思うなよ!」
「いい度胸ね。本気出すわよ。死なないでね」
「アル君はもらう!」
リマは一度本気のレイと戦ってみたかった。
だが、レイの強さは嫌というほど知っている。
リマがまだ、うだつの上がらない冒険者時代だった頃に出会った、美しく謎めいた冷酷な少女。
それがレイだった。
それから冒険者としてパーティーを組むことになり、ある事件の後、一緒に騎士団へ入団。
リマは最もレイと行動していた。
レイは史上最強の剣士だ。
今やアルも最強と名高いが、レイとは経験値が違う。
単純な肉体的な強さはアルが上だが、総合力ではまだレイが上回っているとリマは考えている。
レイと対峙するプレッシャーは計り知れない。
木製の剣といえど、鎧のない部分に当たれば大怪我は免れないだろう。
喉の急所に当たれば間違いなく死ぬ。
リマは体中から汗が吹き出すも、感じるのは冷たさだけだった。
試合上に上がるレイとリマ。
正式な一騎打ちの礼を行う。
五万人の大観衆は誰一人として声を出さない。
静寂が広がる。
試合開始と同時に、突如としてリマがレイに突っ込む。
リマはこの瞬間を狙っていた。
一気に勝負をつけるつもりだ。
そして、開始直後しか勝機がないことも知っていた。
両手で剣を大きく振りかぶり、上段から全力で振り下ろす。
後のことは考えていない、一撃に全てをかけた捨て身の攻撃。
リマが繰り出す攻撃は、レイの想像を遥かに超えていた。
神速と呼ばれる自身の突きに匹敵する速度。
レイは珍しく迷う。
受けるか躱すか。
受けるには危険な一撃だし、速すぎて躱しきれないかもしれない。
瞬きの十分の一の時間、ほんの僅かな迷いがレイの動きを遅らせた。
鈍い金属音が響くと、レイの肩鎧が弾き飛ぶ。
避ける選択を取ったレイ。
辛うじてリマの一撃を避けたが、あれ以上判断が遅れていたら直撃を受けただろう。
だが、肩鎧を飛ばされてもレイは冷静だった。
後方へ飛び退いたレイは、着地と同時にリマへ向かって反撃の死の彗星を放つ。
リマは剣を振り下ろしたばかりで、完全に体勢を崩している。
それでもレイの剣を弾かんと、身体を強引にひねり迎え撃つ。
リマは知っている。
レイの突きが七段まであることを。
リマは一段、二段、三段、四段と流れるように剣で弾く。
ここまでは想定の範囲だ。
だが、五段目からはもう未知の世界だった。
歯を食いしばり、気合でしのぐ。
腕の毛細血管が切れ、血が吹き出す。
それでも構わず、六段まで剣を受けた。
だが、人の動きを超えたことで、リマの腕は限界を迎えていた。
もう動かない。
七段目が突きがリマの喉元に突き立つ。
「ま、参った……」
リマの降参と同時に、吹き飛んだレイの肩鎧が音を立て床に落ちてきた。
王国最高戦力の戦いは、開始から僅かな時間で決着。
剣術の優勝はレイだ。
アルは立ち上がり拍手する。
続いてヴィクトリア、ジル、隊長たちが拍手すると、五万人の観衆からも一斉に拍手が降り注ぐ。
そして、大きな歓声が波のように広がっていった。
「クソッ! 七段来るって分かってたのに!」
「何言ってるの。アル以外で六段まで防いだのはあなただけよ?」
「勝つつもりだったんだよ!」
「勝つまでチャレンジしたら? どうせこれから一緒にいるんだから」
「え? いいの! じゃあ、アル君をもらえるまでやる!」
「へえ、もう二度と戦えないようにしましょうか?」
「な、なんだよ。冗談だろ! いてててて」
この期に及んでレイをからかうリマだが、腕の痛みが上回る。
腕を抑えて医務テントへ向かった。
その様子を見ていたヴィクトリアが、アルの顔を見る。
「さて、これでレイとあなたの戦いになったわね。予想通りといったところかしら」
「まあそうだけど、やっぱり騎士団のレベルは高いよ」
「うふふふ、ありがとう。で、どうするの? レイと戦う? 強制はしないわよ?」
「そうだな……」
アルは下を向いて、しばらく考え込む。
「やろう」
「……分かったわ。では、まずは表彰式をしましょう」
――
試合場の上で、表彰式が始まった。
馬術、槍術、弓術、剣術の優勝者は、ヴィクトリアが直接表彰する。
騎士にとって、国王陛下からの称賛は最も名誉なことだ。
リアナは緊張しすぎて、歩く時に左右の手足が一緒に動いていた。
優勝者はヴィクトリアから装飾短剣を賜る。
これで表彰式は終了となり、ヴィクトリアとレイ以外の者は試合場から下りた。
ヴィクトリアが右手を挙げる。
「では、剣術優勝者の名誉団長レイ・パートと、竜種殺しアル・パートの試合を行います」
会場は静寂に包まれていた。
観衆も、アルとレイが夫婦で戦うことを分かっている。
だが観衆は、いや、騎士団もヴィクトリアも、ここにいる全員が二人の一騎打ちを期待していた。
世界最高と呼ばれる冒険者と、歴代最高と名高い騎士団団長の戦いだ。
誰もが見たいのは当たり前だろう。
アルはそのことを理解しているし、王国と騎士団に感謝の気持ちを持っている。
レイが王国にいたから、騎士団にいたから愛しい女性と出会えたのだ。
だからアルは、レイとの一騎打ちを見せることで、王国や騎士団に対して感謝の気持ちを示すつもりだった。
試合が近付くにつれ、観客が騒ぎ始める。
「レイ様が勝つに決まってるだろ!」
「いや、冒険者アルだ! 人類初の竜種殺しだぞ! 銅貨五枚だ!」
「いや、レイ様だって竜種殺しだぞ! レイ様に銀貨一枚だ!」
「世界最強の夫婦喧嘩だな」
皆好きなように話し、金も賭けていた。
いよいよ、五万人が注目する戦いが始まる。
16
お気に入りに追加
185
あなたにおすすめの小説

追放されたギルドの書記ですが、落ちこぼれスキル《転写》が覚醒して何でも《コピー》出来るようになったので、魔法を極めることにしました
遥 かずら
ファンタジー
冒険者ギルドに所属しているエンジは剣と魔法の才能が無く、文字を書くことだけが取り柄であった。落ちこぼれスキル【転写】を使いギルド帳の筆記作業で生計を立てていた。そんなある日、立ち寄った勇者パーティーの貴重な古代書を間違って書き写してしまい、盗人扱いされ、勇者によってギルドから追放されてしまう。
追放されたエンジは、【転写】スキルが、物やスキル、ステータスや魔法に至るまで何でも【コピー】できるほどに極められていることに気が付く。
やがて彼は【コピー】マスターと呼ばれ、世界最強の冒険者となっていくのであった。

【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~
くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】
その攻撃、収納する――――ッ!
【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。
理由は、マジックバッグを手に入れたから。
マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。
これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。
スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~
深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】
異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!

異世界帰りの元勇者、日本に突然ダンジョンが出現したので「俺、バイト辞めますっ!」
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
俺、結城ミサオは異世界帰りの元勇者。
異世界では強大な力を持った魔王を倒しもてはやされていたのに、こっちの世界に戻ったら平凡なコンビニバイト。
せっかく強くなったっていうのにこれじゃ宝の持ち腐れだ。
そう思っていたら突然目の前にダンジョンが現れた。
これは天啓か。
俺は一も二もなくダンジョンへと向かっていくのだった。

職業・遊び人となったら追放されたけれど、追放先で覚醒し無双しちゃいました!
よっしぃ
ファンタジー
この物語は、通常1つの職業を選定する所を、一つ目で遊び人を選定してしまい何とか別の職業を、と思い3つとも遊び人を選定してしまったデルクが、成長して無双する話。
10歳を過ぎると皆教会へ赴き、自身の職業を選定してもらうが、デルク・コーネインはここでまさかの遊び人になってしまう。最高3つの職業を選べるが、その分成長速度が遅くなるも、2つ目を選定。
ここでも前代未聞の遊び人。止められるも3度目の正直で挑むも結果は遊び人。
同年代の連中は皆良い職業を選定してもらい、どんどん成長していく。
皆に馬鹿にされ、蔑まれ、馬鹿にされ、それでも何とかレベル上げを行うデルク。
こんな中2年ほど経って、12歳になった頃、1歳年下の11歳の1人の少女セシル・ヴァウテルスと出会う。凄い職業を得たが、成長が遅すぎると見捨てられた彼女。そんな2人がダンジョンで出会い、脱出不可能といわれているダンジョン下層からの脱出を、2人で成長していく事で不可能を可能にしていく。
そんな中2人を馬鹿にし、死地に追い込んだ同年代の連中や年上の冒険者は、中層への攻略を急ぐあまり、成長速度の遅い上位職を得たデルクの幼馴染の2人をダンジョンの大穴に突き落とし排除してしまう。
しかし奇跡的にもデルクはこの2人の命を救う事ができ、セシルを含めた4人で辛うじてダンジョンを脱出。
その後自分達をこんな所に追い込んだ連中と対峙する事になるが、ダンジョン下層で成長した4人にかなう冒険者はおらず、自らの愚かな行為に自滅してしまう。
そして、成長した遊び人の職業、実は成長すればどんな職業へもジョブチェンジできる最高の職業でした!
更に未だかつて同じ職業を3つ引いた人物がいなかったために、その結果がどうなるかわかっていなかった事もあり、その結果がとんでもない事になる。
これはのちに伝説となる4人を中心とする成長物語。
ダンジョン脱出までは辛抱の連続ですが、その後はざまぁな展開が待っています。

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜
桜井正宗
ファンタジー
能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。
スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。
真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。

雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった〜
霞杏檎
ファンタジー
祝【コミカライズ決定】!!
「使えん者はいらん……よって、正式にお前には戦力外通告を申し立てる。即刻、このギルドから立ち去って貰おう!! 」
回復術士なのにギルド内で雑用係に成り下がっていたフールは自身が専属で働いていたギルドから、何も活躍がないと言う理由で戦力外通告を受けて、追放されてしまう。
フールは回復術士でありながら自己主張の低さ、そして『単体回復魔法しか使えない』と言う能力上の理由からギルドメンバーからは舐められ、S級ギルドパーティのリーダーであるダレンからも馬鹿にされる存在だった。
しかし、奴らは知らない、フールが【魔力無限】の能力を持っていることを……
途方に暮れている道中で見つけたダンジョン。そこで傷ついた”ケモ耳銀髪美少女”セシリアを助けたことによって彼女はフールの能力を知ることになる。
フールに助けてもらったセシリアはフールの事を気に入り、パーティの前衛として共に冒険することを決めるのであった。
フールとセシリアは共にダンジョン攻略をしながら自由に生きていくことを始めた一方で、フールのダンジョン攻略の噂を聞いたギルドをはじめ、ダレンはフールを引き戻そうとするが、フールの意思が変わることはなかった……
これは雑用係に成り下がった【最強】回復術士フールと"ケモ耳美少女"達が『伝説』のパーティだと語られるまでを描いた冒険の物語である!
(160話で完結予定)
元タイトル
「雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜でも、ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった。噂を聞いたギルドが戻ってこいと言ってるがお断りします〜」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる