225 / 352
第十三章
第217話 死神が住む森
しおりを挟む
蕈砦竜討伐後、素材の採取はせず、先を急ぐように森を進む。
「まさか、この森でサイロンに遭遇するとは思わなかったわ」
「サイロンなんて初めて見たよ」
「私も二度くらいしか見たことがないわよ」
「その時は討伐した?」
「してないわ。別のクエスト中に遭遇したけど、あの巨体だもの。討伐なんて無理よ。そもそも、ギルドにサイロンの討伐記録はないのよ。死骸や化石だったら何度も発見されていたけどね」
サイロンは人間の領地に生息していない。
そのため、討伐クエストが発生すること自体ないのだろう。
「それにしても、草食のサイロンがあそこまで執拗に人間を襲うなんて驚いたわ」
「この森に街道を作ったことを怒ってたのかな」
「そうかもしれないわね。でも、一部のモンスターを除いて、人間と共存はできない。新たな領地を開拓するということは、こういうリスクがあるのよ」
シドの話によると、人間によるモンスター領への進出は、過去何度も失敗しているそうだ。
「襲われたのが私たちで良かったわ。交易中の騎士団だったら、壊滅したかもしれないもの」
「そうだね。この森にはまだモンスターがいるだろうから、もし遭遇したら可能な限り討伐しておこう」
その日は森の中でキャンプを張った。
いつもより慎重に、周辺に注意を払い就寝。
翌日も早朝から森の中を進む。
この日は何事もなく、順調に距離を稼いだ。
日没前にキャンプを設営し就寝。
そして、森に入ってから三日目の早朝。
キャンプを片付けた後、レイが地図を広げた。
「このままいけば、今日の昼前には森を抜けるわね」
「やっとか。森を抜けたら比較的安全になるはずだ」
「そうね。以前、暴王竜や、そのネームドのティル・ネロを討伐したから、危険度は下がっているでしょうね」
俺たちは警戒しながら、鬱蒼とした森を進む。
しばらく森を進むと、俺はモンスターの気配に気付いた。
「レイ!」
「どうしたの?」
「この気配……槍豹獣だ」
Aランクモンスターのサーベラル。
森の食物連鎖の頂点で、人や動物はもちろん、モンスターですら簡単に仕留める。
暗殺者という異名を持ち、圧倒的な狩りの能力を持つ。
「サーベラル? 大物ね。でも、あなたって、ネームドのダーク・ゼム・イクリプスも倒してるし、通常個体のサーベラルを一撃で狩猟したんでしょ?」
「あれは偶然だよ。運が良かっただけさ」
「偶然ではないと思うけど……。でも、そうね。油断せず対応しましょう」
俺とレイは、馬を降り剣を抜く。
白く輝く紅竜の剣と蒼彗の剣。
どちらもヴェルギウスの角で作られた、世界最高かつ最強の剣だ。
「アル! 右よ!」
右から凄まじいスピードで、黄金色の物体が飛びかかってきた。
レイが瞬時に反応して、剣を振り下ろそうとした瞬間、俺はレイを抱きかかえ地面にダイブした。
「きゃっ!」
突然のことにレイが驚く。
地面に転がる俺とレイ。
「レイ! 二頭いるぞ!」
右からサーベラルが襲ってきた瞬間、反対側からもサーベラルが飛びかかってきていた。
運良く気配に気付いたから良かったものの、下手すれば俺たちは死んでいた。
「二頭ですって?」
「そうだ!」
俺たちはすぐに起き上がり、馬を守るように馬体の前に立つ。
馬を逃したいが、この森でははぐれるほうが危険だ。
すると、俺たちの目の前に、体長約十メデルトのサーベラルが二頭現れた。
つがいだろうか。
黄金色の体毛に黒い斑点は美しく、口元から見せる牙は恐ろしい。
刃物のような爪を剥き出し、太く長い尻尾を垂直に立て、鋭い眼光で俺たちを睨む。
サーベルは完全に狩りの態勢に入っていた。
「レイ、二頭のサーベラルなんて、ネームドクラスの危険度だぞ」
「そうね。厄介極まりないわね。しかも馬をやられたら、どうしようもないわ」
「レイ、馬を守ってくれ。まず一頭始末する」
「分かったわ」
サーベラル二頭と同時に戦うのは厳しい。
俺はまず右の一頭に狙いをつけた。
サーベラルとの距離は約十五メデルト。
サーベラルたちも俺の動きを注視している。
僅かでも目線を外すと襲いかかってくるだろう。
俺は呼吸を整え、目線はそのままにゆっくりとサーベラルへ近付く。
十メデルトの距離まで近付くと、サーベラルたちがお互いの顔を見合わせた。
「今だ!」
息を大きく吸い、足に力を込め全力で飛び出す。
それと同時に剣を振り下ろした。
「グゴゥ!」
短い悲鳴を上げたサーベラル。
俺の飛び込み斬りは、サーベラルの予想を超えたスピードだったのだろう。
動けないサーベラルの頭部を、額から顎下まで一刀両断した。
さらに俺は、そのまま左のサーベラルへ向かって、身体を回転させながら右手で横払いを放つ。
だが、サーベラルはジャンプで避け、レイに飛びかかった。
「しまった! レイ!」
後ろを振り返ると、レイは飛びかかってきたサーベラルに額に向かって突きを放っていた。
サーベラルの額に、深く突き刺さる蒼彗の剣。
サーベラルは無言でその場に崩れ落ちた。
俺はすぐにレイの元へ駆けつける。
「凄いよレイ。飛びかかってくるサーベラルに突きを放つなんて信じられない」
「何言ってるのよ。サーベラルの予想を超えるスピードで飛び込んで、何もさせずに頭を両断するなんて、あなたにしかできないことよ?」
俺たちはお互いの健闘を称え合った。
「この蒼彗の剣は本当に凄いわね。サーベラルは突かれたことすら気付かず、死んでいったのかもしれない。それほどスムーズな手応えだったわ」
「紅竜の剣もだよ。斬った手応えを感じないほどの凄まじい切れ味だった」
そして、互いに剣の感想を伝え合った。
◇◇◇
二人は剣の性能に驚いていたが、それは当然のことであった。
世界最高の鍛冶師であるローザが、竜種の素材で打った剣だ。
この世に並ぶものはない。
だが、その性能を余すことなく引き出す二人の剣技も凄まじいものだった。
これ以降、神速の突きと呼ばれていたレイの突きは、本人の知らぬところで死の彗星と呼ばれるようになっていった。
アルにいたっては、対峙すること自体が約束された死と呼ばれ、モンスターにとっては厄災そのものだった。
そしてこの森は、蕈砦竜と槍豹獣が瞬殺されたという噂が広まったことで、死神が住む森と呼ばれるようになるのだった。
◇◇◇
サーベル討伐直後、偶然にも森林内で騎士団の交易隊に遭遇。
隊員たちはサーベラルを二頭も討伐した俺たちに、言葉が出ないほど驚いていた。
さらに、ここから二日ほど進んだ先に蕈砦竜の死骸があることを伝え、騎士団へ注意喚起を行う。
モンスターの素材を放置して、とにかく早くアフラへ向かうように指示を出した。
「レイ様! お言葉ですが、お二人が討伐したサーベラルの貴重な素材は、アフラへ運びたいと存じます!」
「危険よ?」
「お願いいたします!」
交易隊の隊長がレイに頭を下げる。
騎士団としては、レイが討伐したモンスターの素材で武具や道具を作りたいのだろう。
その気持は分かる。
「レイ、無理のない範囲だったらいいんじゃない? レイが討伐したサーベラルの素材で、皆さんお守りとか作りたいんだよ」
「そんなの効果あるのかしら? でもそうね……分かったわ」
レイが隊長に視線を向ける。
「サーベラルの素材採取は許可します。採取した素材はシドとオルフェルアに見せるように。そして、この先にいるサイロンの死骸は放置してアフラへ向かいなさい。シドに手紙を書くから、シドの判断に従いなさい。いいわね」
「ハッ! 承知いたしました! 寛大なご対応、誠に感謝申し上げます!」
交易隊の騎士たちは、可能な限りサーベラルの素材を剥ぎ取っていた。
その後も道中では二度ほど、騎士団の交易隊と遭遇。
隊員たちはレイに会えたことをとても喜んでいた。
「まさか、この森でサイロンに遭遇するとは思わなかったわ」
「サイロンなんて初めて見たよ」
「私も二度くらいしか見たことがないわよ」
「その時は討伐した?」
「してないわ。別のクエスト中に遭遇したけど、あの巨体だもの。討伐なんて無理よ。そもそも、ギルドにサイロンの討伐記録はないのよ。死骸や化石だったら何度も発見されていたけどね」
サイロンは人間の領地に生息していない。
そのため、討伐クエストが発生すること自体ないのだろう。
「それにしても、草食のサイロンがあそこまで執拗に人間を襲うなんて驚いたわ」
「この森に街道を作ったことを怒ってたのかな」
「そうかもしれないわね。でも、一部のモンスターを除いて、人間と共存はできない。新たな領地を開拓するということは、こういうリスクがあるのよ」
シドの話によると、人間によるモンスター領への進出は、過去何度も失敗しているそうだ。
「襲われたのが私たちで良かったわ。交易中の騎士団だったら、壊滅したかもしれないもの」
「そうだね。この森にはまだモンスターがいるだろうから、もし遭遇したら可能な限り討伐しておこう」
その日は森の中でキャンプを張った。
いつもより慎重に、周辺に注意を払い就寝。
翌日も早朝から森の中を進む。
この日は何事もなく、順調に距離を稼いだ。
日没前にキャンプを設営し就寝。
そして、森に入ってから三日目の早朝。
キャンプを片付けた後、レイが地図を広げた。
「このままいけば、今日の昼前には森を抜けるわね」
「やっとか。森を抜けたら比較的安全になるはずだ」
「そうね。以前、暴王竜や、そのネームドのティル・ネロを討伐したから、危険度は下がっているでしょうね」
俺たちは警戒しながら、鬱蒼とした森を進む。
しばらく森を進むと、俺はモンスターの気配に気付いた。
「レイ!」
「どうしたの?」
「この気配……槍豹獣だ」
Aランクモンスターのサーベラル。
森の食物連鎖の頂点で、人や動物はもちろん、モンスターですら簡単に仕留める。
暗殺者という異名を持ち、圧倒的な狩りの能力を持つ。
「サーベラル? 大物ね。でも、あなたって、ネームドのダーク・ゼム・イクリプスも倒してるし、通常個体のサーベラルを一撃で狩猟したんでしょ?」
「あれは偶然だよ。運が良かっただけさ」
「偶然ではないと思うけど……。でも、そうね。油断せず対応しましょう」
俺とレイは、馬を降り剣を抜く。
白く輝く紅竜の剣と蒼彗の剣。
どちらもヴェルギウスの角で作られた、世界最高かつ最強の剣だ。
「アル! 右よ!」
右から凄まじいスピードで、黄金色の物体が飛びかかってきた。
レイが瞬時に反応して、剣を振り下ろそうとした瞬間、俺はレイを抱きかかえ地面にダイブした。
「きゃっ!」
突然のことにレイが驚く。
地面に転がる俺とレイ。
「レイ! 二頭いるぞ!」
右からサーベラルが襲ってきた瞬間、反対側からもサーベラルが飛びかかってきていた。
運良く気配に気付いたから良かったものの、下手すれば俺たちは死んでいた。
「二頭ですって?」
「そうだ!」
俺たちはすぐに起き上がり、馬を守るように馬体の前に立つ。
馬を逃したいが、この森でははぐれるほうが危険だ。
すると、俺たちの目の前に、体長約十メデルトのサーベラルが二頭現れた。
つがいだろうか。
黄金色の体毛に黒い斑点は美しく、口元から見せる牙は恐ろしい。
刃物のような爪を剥き出し、太く長い尻尾を垂直に立て、鋭い眼光で俺たちを睨む。
サーベルは完全に狩りの態勢に入っていた。
「レイ、二頭のサーベラルなんて、ネームドクラスの危険度だぞ」
「そうね。厄介極まりないわね。しかも馬をやられたら、どうしようもないわ」
「レイ、馬を守ってくれ。まず一頭始末する」
「分かったわ」
サーベラル二頭と同時に戦うのは厳しい。
俺はまず右の一頭に狙いをつけた。
サーベラルとの距離は約十五メデルト。
サーベラルたちも俺の動きを注視している。
僅かでも目線を外すと襲いかかってくるだろう。
俺は呼吸を整え、目線はそのままにゆっくりとサーベラルへ近付く。
十メデルトの距離まで近付くと、サーベラルたちがお互いの顔を見合わせた。
「今だ!」
息を大きく吸い、足に力を込め全力で飛び出す。
それと同時に剣を振り下ろした。
「グゴゥ!」
短い悲鳴を上げたサーベラル。
俺の飛び込み斬りは、サーベラルの予想を超えたスピードだったのだろう。
動けないサーベラルの頭部を、額から顎下まで一刀両断した。
さらに俺は、そのまま左のサーベラルへ向かって、身体を回転させながら右手で横払いを放つ。
だが、サーベラルはジャンプで避け、レイに飛びかかった。
「しまった! レイ!」
後ろを振り返ると、レイは飛びかかってきたサーベラルに額に向かって突きを放っていた。
サーベラルの額に、深く突き刺さる蒼彗の剣。
サーベラルは無言でその場に崩れ落ちた。
俺はすぐにレイの元へ駆けつける。
「凄いよレイ。飛びかかってくるサーベラルに突きを放つなんて信じられない」
「何言ってるのよ。サーベラルの予想を超えるスピードで飛び込んで、何もさせずに頭を両断するなんて、あなたにしかできないことよ?」
俺たちはお互いの健闘を称え合った。
「この蒼彗の剣は本当に凄いわね。サーベラルは突かれたことすら気付かず、死んでいったのかもしれない。それほどスムーズな手応えだったわ」
「紅竜の剣もだよ。斬った手応えを感じないほどの凄まじい切れ味だった」
そして、互いに剣の感想を伝え合った。
◇◇◇
二人は剣の性能に驚いていたが、それは当然のことであった。
世界最高の鍛冶師であるローザが、竜種の素材で打った剣だ。
この世に並ぶものはない。
だが、その性能を余すことなく引き出す二人の剣技も凄まじいものだった。
これ以降、神速の突きと呼ばれていたレイの突きは、本人の知らぬところで死の彗星と呼ばれるようになっていった。
アルにいたっては、対峙すること自体が約束された死と呼ばれ、モンスターにとっては厄災そのものだった。
そしてこの森は、蕈砦竜と槍豹獣が瞬殺されたという噂が広まったことで、死神が住む森と呼ばれるようになるのだった。
◇◇◇
サーベル討伐直後、偶然にも森林内で騎士団の交易隊に遭遇。
隊員たちはサーベラルを二頭も討伐した俺たちに、言葉が出ないほど驚いていた。
さらに、ここから二日ほど進んだ先に蕈砦竜の死骸があることを伝え、騎士団へ注意喚起を行う。
モンスターの素材を放置して、とにかく早くアフラへ向かうように指示を出した。
「レイ様! お言葉ですが、お二人が討伐したサーベラルの貴重な素材は、アフラへ運びたいと存じます!」
「危険よ?」
「お願いいたします!」
交易隊の隊長がレイに頭を下げる。
騎士団としては、レイが討伐したモンスターの素材で武具や道具を作りたいのだろう。
その気持は分かる。
「レイ、無理のない範囲だったらいいんじゃない? レイが討伐したサーベラルの素材で、皆さんお守りとか作りたいんだよ」
「そんなの効果あるのかしら? でもそうね……分かったわ」
レイが隊長に視線を向ける。
「サーベラルの素材採取は許可します。採取した素材はシドとオルフェルアに見せるように。そして、この先にいるサイロンの死骸は放置してアフラへ向かいなさい。シドに手紙を書くから、シドの判断に従いなさい。いいわね」
「ハッ! 承知いたしました! 寛大なご対応、誠に感謝申し上げます!」
交易隊の騎士たちは、可能な限りサーベラルの素材を剥ぎ取っていた。
その後も道中では二度ほど、騎士団の交易隊と遭遇。
隊員たちはレイに会えたことをとても喜んでいた。
16
お気に入りに追加
171
あなたにおすすめの小説
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
「クズスキルの偽者は必要無い!」と公爵家を追放されたので、かけがえのない仲間と共に最高の国を作ります
古河夜空
ファンタジー
「お前をルートベルク公爵家から追放する――」それはあまりにも突然の出来事だった。
一五歳の誕生日を明日に控えたレオンは、公爵家を追放されてしまう。魔を制する者“神託の御子”と期待されていた、ルートベルク公爵の息子レオンだったが、『継承』という役立たずのスキルしか得ることができず、神託の御子としての片鱗を示すことが出来なかったため追放されてしまう。
一人、逃げる様に王都を出て行くレオンだが、公爵家の汚点たる彼を亡き者にしようとする、ルートベルク公爵の魔の手が迫っていた。「絶対に生き延びてやる……ッ!」レオンは己の力を全て使い、知恵を絞り、公爵の魔の手から逃れんがために走る。生き延びるため、公爵達を見返すため、自分を信じてくれる者のため。
どれだけ窮地に立たされようとも、秘めた想いを曲げない少年の周りには、人、エルフ、ドワーフ、そして魔族、種族の垣根を越えたかけがえの無い仲間達が集い―― これは、追放された少年が最高の国を作りあげる物語。
※他サイト様でも掲載しております。
魔王を倒した手柄を横取りされたけど、俺を処刑するのは無理じゃないかな
七辻ゆゆ
ファンタジー
「では罪人よ。おまえはあくまで自分が勇者であり、魔王を倒したと言うのだな?」
「そうそう」
茶番にも飽きてきた。処刑できるというのなら、ぜひやってみてほしい。
無理だと思うけど。
ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い
平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。
かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる