177 / 414
第十一章
第171話 アルの本気
しおりを挟む
俺たちがサルガに到着して約二ヶ月が経過。
そろそろ冬の終わりが見えてきた。
王国南部に位置する温暖な気候のサルガは、冬といえども日差しで汗ばむほどの気温だ。
ヴェルギウスに対抗するため、俺とレイは稽古の日々。
すでにこの稽古を一ヶ月続けている。
いや、稽古という名の真剣勝負だった。
今日もレイと剣を交える。
レイは得意の三段突きを俺に放つ。
全ての突きが、正確に俺の急所を狙っていた。
正確性、スピード共に申し分ない。
人間であればこれで終わりだ。
ネームドにも通用するだろう。
だが、俺はその突きを全て黒爪の剣で受ける。
「レイ、遅い! そんな突きじゃ無理だ!」
「クッ!」
レイの突きの動作を見てから、全てを剣で弾き返す余裕が俺にはある。
予測や勘ではない。
単純に俺のスピードが勝ってるというだけだ。
そして、突きを放ったことで隙きが生まれたレイに向かって、俺は上段からレリクスを振り下ろす。
レイは辛うじて星爪の剣を横に向け受けた。
火花が散り、甲高い衝突音が響く。
だがレイは、速度と力と重さに勝る俺の剣を受け流すことができない。
俺はそのまま剣を振り下ろし、レイの美しい顔に向かって直撃……させずに直前で剣を止めた。
俺とレイの剣の素材は全く同じだ。
剣の性能は互角。
そのため、単純に実力の差となる。
「今の俺の攻撃なんて、ヴェルギウスの尻尾攻撃よりも遅くて弱いぞ!」
「はい!」
「それすら受けきれないのだから、レイの力じゃヴェルギウスの攻撃を剣で受けてはダメだ! 避けるしかない! スピードで翻弄するんだ!」
「はい!」
レイ必殺の三段突きも俺は余裕で対処できる。
俺ごときでも防げるのだ。
ヴェルギウスになんて一切通用しない。
防具に関しても、俺の黒靭鎧と同じ素材の碧靭鎧を着ているとはいえ、ヴェルギウスの尻尾が直撃すれば無事では済まされない。
火球なんて間違いなく死ぬだろう。
レイは攻守に渡ってさらにスピードを上げないと、ヴェルギウスに対抗できない。
午前中の稽古を終え、レイと昼食を取る。
「ねえレイ。厳しくないかな? もう一ヶ月もこの稽古だよ? 身体は平気?」
「いいのよ。あなたについて行くためだもの。でもまだ手を抜いてるでしょう? やめて。私を潰すつもりで攻撃して」
「そんなの無理だよ」
「いいの。命がけの中で生まれるものもあるのよ」
「かといって、俺はレイを殺す気で攻撃なんてできない」
「分かってるわ。でも、この特訓は私の命を守ることにも繋がるのよ?」
「それはそうだけど……。分かったよ。次は俺の全力を出す」
午後の稽古が始まった。
「じゃあレイ。本気で行くよ」
「ええ、お願い」
剣を構え、一騎打ちの礼。
開始と同時にタイミングを図る。
俺はレイの呼吸を読み、目線や細かい動きのフェイントを織り交ぜ隙を誘う。
人は息を吐くと一瞬だけ反応が遅れる。
そのタイミングを狙う。
レイが息を吐くと同時に、俺はわずかに身体を沈め、溜め込んだ右足の力を開放。
蹴り出すと地面で爆発が発生。
俺は本気の突きを放った。
レイに教わった神速の突きだ。
俺はレイのような多彩な技も手数もない。
だが、一撃に全力を込めている。
突きを放った瞬間、すでに切先はレイの喉元にピタリとついていた。
レイは全く対応できず、何も動けない。
「これが俺の本気だ。それでもヴェルギウスの鱗に傷はつけられなかったよ」
「こ、これが今のアルの本気……。何も……何も見えなかった……」
「まずは俺の突きを対処できるようにならないと話にならない」
「はい!」
その後も、日没まで稽古を続けた。
◇◇◇
アルとレイの稽古は極秘で行われていた。
名誉団長であるレイの特訓姿を、騎士団に見せられないという配慮だ。
だが、ジルとリマは見学していた。
金貨十万枚のクエストの依頼主ということで、進捗確認のためだ。
「これはもう稽古ってレベルじゃないな……」
「そうですね。私はレイ様の稽古を初めて見ましたが、これはもう殺し合いです。いつもこれほど激しいのですか?」
「まあ実際アタシもレイの稽古を見るの初めてだ。レイは冒険者時代から剣を教えることがなかったからな。唯一の弟子がアル君だ」
「弟子とはいえ、今はアルさんに教えられてますよね」
「そうだな。アル君の実力は知っていたつもりだが、これほどとは思わなかった……」
稽古を見学しながら、小さな声で会話するジルとリマ。
「レイの三段突きはアタシでも対処不可能だ」
「そうですね。私も無理でしょう。放たれたが最後、人間なら躱すことは不可能です」
「それをアル君はいとも簡単に、それも全ての突きを剣で弾いたぞ」
「尋常ではありません。あの特殊な大剣で突きを捌くなんて……。それもまだまだ余裕があります」
二人は剣士として、常軌を逸したアルの実力に背筋が凍る思いをしていた。
「それにしても、アルさんの突きは私も全く見えませんでした」
「アタシもだ。冒険者時代も、騎士団時代もあれほどの攻撃は見たことがない。蹴り足で地面が爆発したんだぞ」
「ええ、もはや人間ではありませんね」
二人とも額から汗が出ていることに気付いていない。
それほどアルの剣技に畏怖の念を抱いていた。
「ジル団長はアル君に勝てるか?」
「言わなければいけませんか?」
「いや、愚問だったね。アタシたち隊長クラスではレイにも勝てないのに、その遥か上を行くアル君に敵うわけないか……」
「とはいえ、私たちも指を咥えて見てるだけではいけません」
「そうだな。騎士団でも訓練をしよう」
「時間をみて、私もアルさんに稽古をつけてもらいますよ」
「ジル団長が稽古? 珍しいな」
「まあ私も剣士なのでね。あの強さに恐怖を覚えると同時に、チャレンジしてみたい気持ちも湧きます。ははは」
周辺国でも最強と名高いクロトエ騎士団の最高戦力の二人でも、アルに遠く及ばないことを痛感していた。
だが、これほど身近に人類最高の剣士がいるのだ。
二人の騎士は自らを研鑽すべく、アルの一挙手一投足から目を離さなかった。
◇◇◇
そろそろ冬の終わりが見えてきた。
王国南部に位置する温暖な気候のサルガは、冬といえども日差しで汗ばむほどの気温だ。
ヴェルギウスに対抗するため、俺とレイは稽古の日々。
すでにこの稽古を一ヶ月続けている。
いや、稽古という名の真剣勝負だった。
今日もレイと剣を交える。
レイは得意の三段突きを俺に放つ。
全ての突きが、正確に俺の急所を狙っていた。
正確性、スピード共に申し分ない。
人間であればこれで終わりだ。
ネームドにも通用するだろう。
だが、俺はその突きを全て黒爪の剣で受ける。
「レイ、遅い! そんな突きじゃ無理だ!」
「クッ!」
レイの突きの動作を見てから、全てを剣で弾き返す余裕が俺にはある。
予測や勘ではない。
単純に俺のスピードが勝ってるというだけだ。
そして、突きを放ったことで隙きが生まれたレイに向かって、俺は上段からレリクスを振り下ろす。
レイは辛うじて星爪の剣を横に向け受けた。
火花が散り、甲高い衝突音が響く。
だがレイは、速度と力と重さに勝る俺の剣を受け流すことができない。
俺はそのまま剣を振り下ろし、レイの美しい顔に向かって直撃……させずに直前で剣を止めた。
俺とレイの剣の素材は全く同じだ。
剣の性能は互角。
そのため、単純に実力の差となる。
「今の俺の攻撃なんて、ヴェルギウスの尻尾攻撃よりも遅くて弱いぞ!」
「はい!」
「それすら受けきれないのだから、レイの力じゃヴェルギウスの攻撃を剣で受けてはダメだ! 避けるしかない! スピードで翻弄するんだ!」
「はい!」
レイ必殺の三段突きも俺は余裕で対処できる。
俺ごときでも防げるのだ。
ヴェルギウスになんて一切通用しない。
防具に関しても、俺の黒靭鎧と同じ素材の碧靭鎧を着ているとはいえ、ヴェルギウスの尻尾が直撃すれば無事では済まされない。
火球なんて間違いなく死ぬだろう。
レイは攻守に渡ってさらにスピードを上げないと、ヴェルギウスに対抗できない。
午前中の稽古を終え、レイと昼食を取る。
「ねえレイ。厳しくないかな? もう一ヶ月もこの稽古だよ? 身体は平気?」
「いいのよ。あなたについて行くためだもの。でもまだ手を抜いてるでしょう? やめて。私を潰すつもりで攻撃して」
「そんなの無理だよ」
「いいの。命がけの中で生まれるものもあるのよ」
「かといって、俺はレイを殺す気で攻撃なんてできない」
「分かってるわ。でも、この特訓は私の命を守ることにも繋がるのよ?」
「それはそうだけど……。分かったよ。次は俺の全力を出す」
午後の稽古が始まった。
「じゃあレイ。本気で行くよ」
「ええ、お願い」
剣を構え、一騎打ちの礼。
開始と同時にタイミングを図る。
俺はレイの呼吸を読み、目線や細かい動きのフェイントを織り交ぜ隙を誘う。
人は息を吐くと一瞬だけ反応が遅れる。
そのタイミングを狙う。
レイが息を吐くと同時に、俺はわずかに身体を沈め、溜め込んだ右足の力を開放。
蹴り出すと地面で爆発が発生。
俺は本気の突きを放った。
レイに教わった神速の突きだ。
俺はレイのような多彩な技も手数もない。
だが、一撃に全力を込めている。
突きを放った瞬間、すでに切先はレイの喉元にピタリとついていた。
レイは全く対応できず、何も動けない。
「これが俺の本気だ。それでもヴェルギウスの鱗に傷はつけられなかったよ」
「こ、これが今のアルの本気……。何も……何も見えなかった……」
「まずは俺の突きを対処できるようにならないと話にならない」
「はい!」
その後も、日没まで稽古を続けた。
◇◇◇
アルとレイの稽古は極秘で行われていた。
名誉団長であるレイの特訓姿を、騎士団に見せられないという配慮だ。
だが、ジルとリマは見学していた。
金貨十万枚のクエストの依頼主ということで、進捗確認のためだ。
「これはもう稽古ってレベルじゃないな……」
「そうですね。私はレイ様の稽古を初めて見ましたが、これはもう殺し合いです。いつもこれほど激しいのですか?」
「まあ実際アタシもレイの稽古を見るの初めてだ。レイは冒険者時代から剣を教えることがなかったからな。唯一の弟子がアル君だ」
「弟子とはいえ、今はアルさんに教えられてますよね」
「そうだな。アル君の実力は知っていたつもりだが、これほどとは思わなかった……」
稽古を見学しながら、小さな声で会話するジルとリマ。
「レイの三段突きはアタシでも対処不可能だ」
「そうですね。私も無理でしょう。放たれたが最後、人間なら躱すことは不可能です」
「それをアル君はいとも簡単に、それも全ての突きを剣で弾いたぞ」
「尋常ではありません。あの特殊な大剣で突きを捌くなんて……。それもまだまだ余裕があります」
二人は剣士として、常軌を逸したアルの実力に背筋が凍る思いをしていた。
「それにしても、アルさんの突きは私も全く見えませんでした」
「アタシもだ。冒険者時代も、騎士団時代もあれほどの攻撃は見たことがない。蹴り足で地面が爆発したんだぞ」
「ええ、もはや人間ではありませんね」
二人とも額から汗が出ていることに気付いていない。
それほどアルの剣技に畏怖の念を抱いていた。
「ジル団長はアル君に勝てるか?」
「言わなければいけませんか?」
「いや、愚問だったね。アタシたち隊長クラスではレイにも勝てないのに、その遥か上を行くアル君に敵うわけないか……」
「とはいえ、私たちも指を咥えて見てるだけではいけません」
「そうだな。騎士団でも訓練をしよう」
「時間をみて、私もアルさんに稽古をつけてもらいますよ」
「ジル団長が稽古? 珍しいな」
「まあ私も剣士なのでね。あの強さに恐怖を覚えると同時に、チャレンジしてみたい気持ちも湧きます。ははは」
周辺国でも最強と名高いクロトエ騎士団の最高戦力の二人でも、アルに遠く及ばないことを痛感していた。
だが、これほど身近に人類最高の剣士がいるのだ。
二人の騎士は自らを研鑽すべく、アルの一挙手一投足から目を離さなかった。
◇◇◇
19
お気に入りに追加
185
あなたにおすすめの小説
スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~
深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】
異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!

夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~
青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。
彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。
ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。
彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。
これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。
※カクヨムにも投稿しています

異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~
小狸日
ファンタジー
交通事故に巻き込まれて、異世界に転移した拓(タク)と浩司(コウジ)
そこは、剣と魔法の世界だった。
2千年以上昔の勇者の物語、そこに出てくる勇者の遺産。
新しい世界で遺跡探検と異世界料理を楽しもうと思っていたのだが・・・
気に入らない異世界の常識に小さな喧嘩を売ることにした。

固有スキルガチャで最底辺からの大逆転だモ~モンスターのスキルを使えるようになった俺のお気楽ダンジョンライフ~
うみ
ファンタジー
恵まれない固有スキルを持って生まれたクラウディオだったが、一人、ダンジョンの一階層で宝箱を漁ることで生計を立てていた。
いつものように一階層を探索していたところ、弱い癖に探索者を続けている彼の態度が気に入らない探索者によって深層に飛ばされてしまう。
モンスターに襲われ絶体絶命のピンチに機転を利かせて切り抜けるも、ただの雑魚モンスター一匹を倒したに過ぎなかった。
そこで、クラウディオは固有スキルを入れ替えるアイテムを手に入れ、大逆転。
モンスターの力を吸収できるようになった彼は深層から無事帰還することができた。
その後、彼と同じように深層に転移した探索者の手助けをしたり、彼を深層に飛ばした探索者にお灸をすえたり、と彼の生活が一変する。
稼いだ金で郊外で隠居生活を送ることを目標に今日もまたダンジョンに挑むクラウディオなのであった。
『箱を開けるモ』
「餌は待てと言ってるだろうに」
とあるイベントでくっついてくることになった生意気なマーモットと共に。

俺だけに効くエリクサー。飲んで戦って気が付けば異世界最強に⁉
まるせい
ファンタジー
異世界に召喚された熱海 湊(あたみ みなと)が得たのは(自分だけにしか効果のない)エリクサーを作り出す能力だった。『外れ異世界人』認定された湊は神殿から追放されてしまう。
貰った手切れ金を元手に装備を整え、湊はこの世界で生きることを決意する。

外れスキル【削除&復元】が実は最強でした~色んなものを消して相手に押し付けたり自分のものにしたりする能力を得た少年の成り上がり~
名無し
ファンタジー
突如パーティーから追放されてしまった主人公のカイン。彼のスキルは【削除&復元】といって、荷物係しかできない無能だと思われていたのだ。独りぼっちとなったカインは、ギルドで仲間を募るも意地悪な男にバカにされてしまうが、それがきっかけで頭痛や相手のスキルさえも削除できる力があると知る。カインは一流冒険者として名を馳せるという夢をかなえるべく、色んなものを削除、復元して自分ものにしていき、またたく間に最強の冒険者へと駆け上がっていくのだった……。

追放されたギルドの書記ですが、落ちこぼれスキル《転写》が覚醒して何でも《コピー》出来るようになったので、魔法を極めることにしました
遥 かずら
ファンタジー
冒険者ギルドに所属しているエンジは剣と魔法の才能が無く、文字を書くことだけが取り柄であった。落ちこぼれスキル【転写】を使いギルド帳の筆記作業で生計を立てていた。そんなある日、立ち寄った勇者パーティーの貴重な古代書を間違って書き写してしまい、盗人扱いされ、勇者によってギルドから追放されてしまう。
追放されたエンジは、【転写】スキルが、物やスキル、ステータスや魔法に至るまで何でも【コピー】できるほどに極められていることに気が付く。
やがて彼は【コピー】マスターと呼ばれ、世界最強の冒険者となっていくのであった。
最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした
服田 晃和
ファンタジー
旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜
大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。
目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!
そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。
まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!
魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる