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第九章
第144話 紫雷石の正体
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ランプをかざすと、光蟷螂蟲の姿が見える。
こちらを睨みながら、威嚇するように鎌状の前足を動かしていた。
「うう、気持ち悪いな」
「そうだったわ。アルは蟲類が苦手なのよね」
「あの足や羽がどうにも……。レイは平気なの?」
「ええ、モンスターは平気よ」
「それは頼もしい。でも、なんで屋敷の庭にモンスターが出現してるんだろう?」
「そうね。それが今回の謎ね。まずは討伐しましょう」
「分かった」
アンティマントが四枚の羽を高速で羽ばたかせると、耳障りな低音が響く。
「アル! エルウッド! 斬るわよ!」
「分かった!」
「ウォン!」
レイは一閃でアンティマントを切断。
俺も一撃で両断。
エルウッドは鋭い爪で硬い外骨格の首を斬り裂いた。
正直、俺たちはCランクモンスターを苦にしない。
三人で三匹のアンティマントを瞬殺。
だが、奥の暗闇から羽音がまた聞こえてきた。
「また来たぞ!」
「アル! アンティマントの羽音で仲間を呼び寄せるのよ!」
さらに大量のアンティマントが飛んできた。
「キリがないぞ!」
「こうも呼び寄せられたら厄介ね!」
次々に飛んでくるアンティマントをひたすら斬っていく。
すでに三十匹は斬っただろう。
それでもまだアンティマントは襲ってくる。
「レイ! 近くにコロニーがあるんじゃないのか!」
「そうかもしれないわね」
「飛んでくる方向はあっちだ! 行ってみよう!」
俺たちはアンティマントを斬り捨てながらも、五十メデルトほど走る。
見取り図では馬小屋があった場所だ。
しかし、目の前には馬小屋を完全に覆う、土色で縞模様の巨大な塊があった。
三階建ての建物くらいの高さがある。
「アル! アンティマントのコロニーよ!」
「こ、これが? 大き過ぎないか……」
「私もこんな大きいコロニーは初めて見たわ」
「どうする?」
「この規模だとラダーの街が危険ね。とはいえ、この巨大なコロニーを潰すのは難しい。準備が必要よ」
「一旦引く?」
俺たちは話しながらもアンティマントを斬り続ける。
もう百匹は斬っているだろう。
次から次へと襲ってくるアンティマント。
徐々に空が明るくなってきた。
本当にキリがない。
「ダメだ! これは終わらないぞ!」
「エルウッド! ここは私たちが受け持つから、シドへ伝言を頼めるかしら!」
「そうだな! エルウッド! 頼む!」
「ウオゥゥゥゥゥゥゥ!」
突然、エルウッドが遠吠えをする。
「どうした! エルウッ……ド!」
エルウッドを見ると角が青白く光り、小さな稲妻がバチバチと音と立てていた。
「ま、まさか、雷の道か?」
エルウッドはそのままコロニーへ走り出す。
コロニーを守るアンティマントは、一斉にエルウッドへ襲いかかった。
だが、アンティマントがエルウッドに触れる度に、大きな音と光が発生し、その場に崩れ落ちていく。
一瞬で数十匹のアンティマントが死んだ。
エルウッドはそのままコロニーへ飛び込んだ。
直後にコロニーの隙間から激しい光が漏れる。
そして落雷のような轟音が鳴り響く。
「きゃっ!」
「ら、落雷?」
耳鳴りが残るほどの音だ。
「エ、エルウッドは大丈夫かしら?」
「もしかして、雷の道を放出したのか?」
しばらくすると、エルウッドがコロニーの外壁を突き破り飛び出してきた。
そして、俺たちの元へゆっくりと歩き出す。
角が生え変わり、成体となったエルウッドには風格があった。
エルウッドの背後にあるアンティマントのコロニーから、一本の煙が上がる。
煙の数が二本、三本と増えていき、コロニーが発火。
一瞬で大きく燃え上がった。
「アンティマントのコロニーは木や草が素材となっているのよ。とても燃えやすいわ」
「そういえば、エルウッドが成体になった時、シドが雷の道の放出に気をつけろと注意してたな。こういうことだったんだ」
「ウォンウォン!」
エルウッドが笑顔で俺たちの元へ戻ってきた。
まさか成体になったエルウッドに、これほどの能力があるとは驚きだ。
「エルウッド、ありがとう」
「ウォン!」
「でもさ、無理しないでくれよ!」
「ウォウウォウウォウ!」
その時、俺の背後から足音が聞こえた。
「エルウッドが、アルの方こそ無理するなと言っているぞ」
振り返るとシドがいた。
オルフェリアも一緒だ。
「シド! オルフェリアまで!」
「帰りが遅かったので来てみれば。なあ、オルフェリア」
「ええ。まさか、これほど巨大なアンティマントのコロニーを全滅させるとは……。信じられません」
二人に今回の経緯を説明すると、シドがエルウッドについて詳しく教えてくれた。
「成体となったエルウッドは、紫雷石がなくとも角に雷の道を溜めることができるのだ」
「紫雷石がなくてどうやって?」
「そもそも成体になったエルウッドの角は、紫雷石が元になっているだろう?」
紫雷石とは、石の中で雷を作り出すことができるレア十の超希少鉱石だ。
数ヶ月前、エルウッドを成体にするため、紫雷石を使用して角を生やした。
俺はシドの話を聞いて、ふと気付く。
「はっ! 紫雷石って……もしかして鉱石じゃなくて、成体になった銀狼牙の角の化石じゃないのか?」
「うむ、よく気付いたな」
紫雷石を使うことで、エルウッドに新しい角が生まれた理由を理解した。
化石になった銀狼牙の角を触媒としていたのだった。
衝撃を受けた。
まさか紫雷石が銀狼牙の角だったとは。
以前シドが「紫雷石はもう世界にないかもしれない」と言っていたが納得だ。
「エルウッドが幼体の頃、紫雷石が雷の道を作り出していたよね」
「うむ、そうだ」
「ってことは、成体となった今、エルウッド自身が雷の道を作り出してるってこと?」
「そうだ。紫雷石と同じだ。だが、化石ではなく角は生きているから、空気中からも少しずつ雷を吸収しているようだ」
「エルウッドの身体に負担はない?」
「大丈夫だ、負担はない。あくまでも角に溜まった雷の道を放出するだけだ。多用はできんがな」
紫雷石のこと、そしてエルウッドの角の秘密が判明した。
まさか今のエルウッドが雷の道を放出できるとは思わなかった。
その雷の道の影響で、激しく燃えているアンティマントのコロニー。
かなりの勢いで燃えているが、他の建物に飛び火する心配はなさそうだ。
俺たちがアンティマントの残骸を片付けていると、騎士団の姿が見えた。
消火隊のようだ。
きっと街からこの火が見えたのだろう。
「クロトエ騎士団です! カーション男爵邸とは存じておりますが、消火のために入りました!」
二十人ほどの騎士が消火活動にあたる。
火の勢いが収まってきたところで、一人の騎士がこちらに歩いてきた。
その騎士は目を見開き驚いている。
「レ、レイ様! アルも一緒か!」
「トレバー! 久しぶりね!」
クロトエ騎士団の九番隊ラダー区小隊長トレバー・レビンだった。
約一年前、霧大蝮討伐で世話になった騎士だ。
こちらを睨みながら、威嚇するように鎌状の前足を動かしていた。
「うう、気持ち悪いな」
「そうだったわ。アルは蟲類が苦手なのよね」
「あの足や羽がどうにも……。レイは平気なの?」
「ええ、モンスターは平気よ」
「それは頼もしい。でも、なんで屋敷の庭にモンスターが出現してるんだろう?」
「そうね。それが今回の謎ね。まずは討伐しましょう」
「分かった」
アンティマントが四枚の羽を高速で羽ばたかせると、耳障りな低音が響く。
「アル! エルウッド! 斬るわよ!」
「分かった!」
「ウォン!」
レイは一閃でアンティマントを切断。
俺も一撃で両断。
エルウッドは鋭い爪で硬い外骨格の首を斬り裂いた。
正直、俺たちはCランクモンスターを苦にしない。
三人で三匹のアンティマントを瞬殺。
だが、奥の暗闇から羽音がまた聞こえてきた。
「また来たぞ!」
「アル! アンティマントの羽音で仲間を呼び寄せるのよ!」
さらに大量のアンティマントが飛んできた。
「キリがないぞ!」
「こうも呼び寄せられたら厄介ね!」
次々に飛んでくるアンティマントをひたすら斬っていく。
すでに三十匹は斬っただろう。
それでもまだアンティマントは襲ってくる。
「レイ! 近くにコロニーがあるんじゃないのか!」
「そうかもしれないわね」
「飛んでくる方向はあっちだ! 行ってみよう!」
俺たちはアンティマントを斬り捨てながらも、五十メデルトほど走る。
見取り図では馬小屋があった場所だ。
しかし、目の前には馬小屋を完全に覆う、土色で縞模様の巨大な塊があった。
三階建ての建物くらいの高さがある。
「アル! アンティマントのコロニーよ!」
「こ、これが? 大き過ぎないか……」
「私もこんな大きいコロニーは初めて見たわ」
「どうする?」
「この規模だとラダーの街が危険ね。とはいえ、この巨大なコロニーを潰すのは難しい。準備が必要よ」
「一旦引く?」
俺たちは話しながらもアンティマントを斬り続ける。
もう百匹は斬っているだろう。
次から次へと襲ってくるアンティマント。
徐々に空が明るくなってきた。
本当にキリがない。
「ダメだ! これは終わらないぞ!」
「エルウッド! ここは私たちが受け持つから、シドへ伝言を頼めるかしら!」
「そうだな! エルウッド! 頼む!」
「ウオゥゥゥゥゥゥゥ!」
突然、エルウッドが遠吠えをする。
「どうした! エルウッ……ド!」
エルウッドを見ると角が青白く光り、小さな稲妻がバチバチと音と立てていた。
「ま、まさか、雷の道か?」
エルウッドはそのままコロニーへ走り出す。
コロニーを守るアンティマントは、一斉にエルウッドへ襲いかかった。
だが、アンティマントがエルウッドに触れる度に、大きな音と光が発生し、その場に崩れ落ちていく。
一瞬で数十匹のアンティマントが死んだ。
エルウッドはそのままコロニーへ飛び込んだ。
直後にコロニーの隙間から激しい光が漏れる。
そして落雷のような轟音が鳴り響く。
「きゃっ!」
「ら、落雷?」
耳鳴りが残るほどの音だ。
「エ、エルウッドは大丈夫かしら?」
「もしかして、雷の道を放出したのか?」
しばらくすると、エルウッドがコロニーの外壁を突き破り飛び出してきた。
そして、俺たちの元へゆっくりと歩き出す。
角が生え変わり、成体となったエルウッドには風格があった。
エルウッドの背後にあるアンティマントのコロニーから、一本の煙が上がる。
煙の数が二本、三本と増えていき、コロニーが発火。
一瞬で大きく燃え上がった。
「アンティマントのコロニーは木や草が素材となっているのよ。とても燃えやすいわ」
「そういえば、エルウッドが成体になった時、シドが雷の道の放出に気をつけろと注意してたな。こういうことだったんだ」
「ウォンウォン!」
エルウッドが笑顔で俺たちの元へ戻ってきた。
まさか成体になったエルウッドに、これほどの能力があるとは驚きだ。
「エルウッド、ありがとう」
「ウォン!」
「でもさ、無理しないでくれよ!」
「ウォウウォウウォウ!」
その時、俺の背後から足音が聞こえた。
「エルウッドが、アルの方こそ無理するなと言っているぞ」
振り返るとシドがいた。
オルフェリアも一緒だ。
「シド! オルフェリアまで!」
「帰りが遅かったので来てみれば。なあ、オルフェリア」
「ええ。まさか、これほど巨大なアンティマントのコロニーを全滅させるとは……。信じられません」
二人に今回の経緯を説明すると、シドがエルウッドについて詳しく教えてくれた。
「成体となったエルウッドは、紫雷石がなくとも角に雷の道を溜めることができるのだ」
「紫雷石がなくてどうやって?」
「そもそも成体になったエルウッドの角は、紫雷石が元になっているだろう?」
紫雷石とは、石の中で雷を作り出すことができるレア十の超希少鉱石だ。
数ヶ月前、エルウッドを成体にするため、紫雷石を使用して角を生やした。
俺はシドの話を聞いて、ふと気付く。
「はっ! 紫雷石って……もしかして鉱石じゃなくて、成体になった銀狼牙の角の化石じゃないのか?」
「うむ、よく気付いたな」
紫雷石を使うことで、エルウッドに新しい角が生まれた理由を理解した。
化石になった銀狼牙の角を触媒としていたのだった。
衝撃を受けた。
まさか紫雷石が銀狼牙の角だったとは。
以前シドが「紫雷石はもう世界にないかもしれない」と言っていたが納得だ。
「エルウッドが幼体の頃、紫雷石が雷の道を作り出していたよね」
「うむ、そうだ」
「ってことは、成体となった今、エルウッド自身が雷の道を作り出してるってこと?」
「そうだ。紫雷石と同じだ。だが、化石ではなく角は生きているから、空気中からも少しずつ雷を吸収しているようだ」
「エルウッドの身体に負担はない?」
「大丈夫だ、負担はない。あくまでも角に溜まった雷の道を放出するだけだ。多用はできんがな」
紫雷石のこと、そしてエルウッドの角の秘密が判明した。
まさか今のエルウッドが雷の道を放出できるとは思わなかった。
その雷の道の影響で、激しく燃えているアンティマントのコロニー。
かなりの勢いで燃えているが、他の建物に飛び火する心配はなさそうだ。
俺たちがアンティマントの残骸を片付けていると、騎士団の姿が見えた。
消火隊のようだ。
きっと街からこの火が見えたのだろう。
「クロトエ騎士団です! カーション男爵邸とは存じておりますが、消火のために入りました!」
二十人ほどの騎士が消火活動にあたる。
火の勢いが収まってきたところで、一人の騎士がこちらに歩いてきた。
その騎士は目を見開き驚いている。
「レ、レイ様! アルも一緒か!」
「トレバー! 久しぶりね!」
クロトエ騎士団の九番隊ラダー区小隊長トレバー・レビンだった。
約一年前、霧大蝮討伐で世話になった騎士だ。
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