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第七章
第117話 調査開始
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食事をしながら、リマとウィルが会話していた。
「あの時ネームドを討伐したパーティーだな」
「一人足りないけどね」
「……ああ、そうだな」
この三人と、もう一人のAランク冒険者の四人でネームドを討伐した。
しかし、彼女は討伐中に負った傷が原因で死亡したのだった。
「そういや、ウィル。オマエの二つ名は傑作だったな。双竜だもん。いい年して恥ずかしくないのかよ」
「リ、リマに言われたくねーよ! リマだってクッソダサい二つ名じゃねーか! なんだよ賭博師って」
「い、いいだろ! 勝負中に駆け引きするんだよ!」
「ダッセー。ってかギャンブルは全敗じゃねーかよ。オイラにまで借金しようとしてレイさんに怒られたクソ貧乏人が!」
「うるせーな! チビ!」
「なんだと! この怪力女!」
このやり取りも数年ぶりで懐かしい。
私にとってはいつもの光景。
ただ、モラーツには刺激が強いようだ。
「はいはい、そこまでよ。モラーツさんが引いてるわ」
「チッ、レイはいいよな。神速ってかっこいい名前だったし」
「嫌よ、恥ずかしい。それに今の神速はアルだもの」
「まあアル君は人間を超越してるもんな」
ウィルが怪訝そうな表情で、私の顔を見ている。
「ねえ、アイツって何がそんなに凄いの? 冒険者の試験は満点だったって聞いたし、確かにネームドを二頭も討伐してるけどさ」
「そうね。生まれて初めて剣を握った日に、いきなり私と真剣勝負をして引き分けたわ。初めてのモンスター討伐では霧大蝮を一矢で倒したわね。二頭のネームド討伐だって準備していたわけじゃないのよ? 偶然遭遇したネームドよ。普通倒せる? しかもたった一人でよ」
「そ、そりゃヤバいね」
「でしょう? ネームドを討伐しすぎて三ヶ月クエスト禁止になったのよ?」
「はあ? 何それ! 討伐しすぎてクエスト禁止って……」
「それほどの子なのよ、アルは」
モラーツが笑いながら会話に入ってきた。
「はは。アル・パート氏の話は王国ギルドでも話題になってます。特にBランクを与えながらも、帝国行きを許したピット・バックス支部長はやり玉に上がってますよ」
「それはかわいそうね。ピット・バックスは私たちのことを考えて、帝国行きを黙認してくれたのです。彼を責めないであげてください」
「分かりました。次の会議ではそのように取り計らいますね」
「ありがとうございます」
その後もお互いの近況や、クエストのことを話し合った。
そしてウィルには、極秘である盗難された国宝王の一撃の奪還と、隊長暗殺についても伝えた。
ウィルは特に驚きもせず、淡々と話を聞いている。
若いのに相当な修羅場をくぐっているのだろう。
こういう場面では頼もしい。
顔合わせの食事会が終わり、私はそのまま宿を探す。
ギルドに近い安宿に泊まろうとしたところ、リマとウィルに大反対された。
「レイ! 元騎士団団長が王都で安宿はダメだ!」
「レイさん、アンタAランク冒険者なんだぜ?」
「私はいいのよ」
「「絶対ダメ!」」
二人揃って反対してきたので、仕方なく高級宿に宿泊することにした。
騎士団でも使用する宿ということもあり、元団長の私が宿泊することは内密にしてくれる模様。
ただし、一日金貨一枚もする超高級宿だ。
お金の心配はないのだけど、私は感覚を駆け出しの冒険者の頃に戻したかった。
たった二ヶ月ほど前なのに、アルと冒険者をやってた頃が懐かしい。
リマはイエソンに自宅がある。
ウィルも自分で宿を取っていた。
――
翌日からさっそく調査が始まった。
一つの情報を得るために、十の情報を入手し精査。
さらに敵側に掴まれてもいいニセの行動を取り、こちらの動きを掴ませないよう撹乱させる。
情報収集のためギルドへクエスト依頼も出した。
調査開始から一ヶ月が経過。
なかなか情報は掴めなかったが、それでも少しずつ進展。
ようやく状況が見えてきた。
これまで収集した情報を擦り合わせることになり、私が宿泊している宿で二人に報告。
「イーセ王国に進出を狙ってる新組織で間違いないわ。その組織は以前、霧大蝮から精製される麻薬を密売していた。私たちがネーベルバイパーを討伐したことで大人しくなったのだけど、また活動再開したようね」
リマが腕を組んで、眉間にシワを寄せている。
「その新組織がなぜ暗殺したり王の一撃を盗むんだ? むしろ騎士団に目をつけられるんだから意味ないだろう?」
「私の予想だと理由は二つ。一つ目はシーク・ド・トロイの能力確認。その一環でヴァリクスを盗んだと思うわ。恐らく初めて使役するのでしょう。もし今までもシーク・ド・トロイを使役していたら、とっくに暗殺で使ってるはずだもの。二つ目は実力の誇示でしょうね。イーセ王国には大きな犯罪組織がないから、騎士団にも対抗できる組織として誇示できれば、裏の世界で信用力が上がるでしょう」
「ってことは、その新組織は本格的に王国へ進出するつもりか」
「そうでしょうね」
私は一旦紅茶を飲む。
華やかな香りと、ほのかな渋みが口に広がる。
「犯人は恐らく騎士団が潰した組織に関係しているでしょうから、単純な嫌がらせもあるわね」
「ああ。それは確かに考えられるな」
「今後も隊長暗殺の可能性がある。もう私の存在もバレてるはずだから、私の暗殺も企てているでしょう。私の懸賞金は破格と聞くし」
ウィルが苦笑いしながら私の顔を見た。
「あー、それね。レイさんの懸賞金は凄いよ。ネームド以上さ。確か隊長格の暗殺が金貨二百枚だけど、レイさんの暗殺は金貨二千枚。生け捕りはさらにボーナスが出るはず」
「よくそんなの知ってるわね?」
「ギルドハンターやってると、そういう裏社会の情報も入ってくるのさ」
「頼もしいわね。じゃあ、裏社会に優秀な使役師がいるって情報は知らない?」
「使役師か。聞いたことあったかな……。うーん……」
両腕を腰に当て考え込んでいるウィルに、私は告げる。
「いるのよ。ようやく名前が判明したわ。ニルス・ハンス。今回のネームド使役はこのニルス・ハンスの仕業で間違いないわ」
「マ、マジか……。相変わらずの調査力だね。レイさん」
「あとはアジトを見つけたいわね」
相手も相当用心しているようだ。
こちら側の調査力は相当高いはずなのに、なかなか尻尾が掴めず時間だけが過ぎていった。
――
そして、さらに一ヶ月が経過すると、信じられない報告が入った。
十一番隊隊長ジョディ・ペリーの暗殺だ。
リマが血相を変えて私の宿へ来た。
「レイ! ジョディが殺られたって!」
「……ええ」
「チクショー! ジョディは親友だった!」
「そうね。あなたたちは特に仲が良かったわね。それにしても、暗殺は予想されていたから隊長の警備は厳重だったはずよ」
「それを乗り越えたというのか。クソッ……クソッ。殺してやる!」
「冷静になりなさい。私だって腸が煮えくり返ってるわよ」
「どうすんだよ! このまま黙ってるのかよ!」
「分かってるわ。作戦を変えましょう」
「どうするんだ?」
「誘い出すのよ」
◇◇◇
王都の貧困街にある古びた酒場。
店内には労働者が多く、喧騒に包まれている。
二人がけのテーブルで、大男ロヴィチ・ヴァトフが使役師ニルス・ハンスの肩に手を置く。
「ドワッハッハ。ニルスよ、十一番隊隊長も殺ったな。また金貨二百枚ゲットだぜ」
「ああ。だが、今回はかなり大変だった。隊長暗殺はこれで終わりだ」
「なぜだ! まだイケるだろう! シーク・ド・トロイの仕事は完璧だ!」
「いや、これ以上は警備が厳しくて無理だ」
ニルスの厳しい表情を浮かべていた。
「それに向こうも対策を立ててるだろう。こちらの情報を探っているとも聞く。だからもう次はレイ・ステラーをターゲットにする」
「ついに! 待ってたぜ!」
「これから本格的にレイ・ステラーの情報収集だ。時間をかけてでも慎重にやるぞ」
「分かった」
二人の男は静かに乾杯した。
◇◇◇
「あの時ネームドを討伐したパーティーだな」
「一人足りないけどね」
「……ああ、そうだな」
この三人と、もう一人のAランク冒険者の四人でネームドを討伐した。
しかし、彼女は討伐中に負った傷が原因で死亡したのだった。
「そういや、ウィル。オマエの二つ名は傑作だったな。双竜だもん。いい年して恥ずかしくないのかよ」
「リ、リマに言われたくねーよ! リマだってクッソダサい二つ名じゃねーか! なんだよ賭博師って」
「い、いいだろ! 勝負中に駆け引きするんだよ!」
「ダッセー。ってかギャンブルは全敗じゃねーかよ。オイラにまで借金しようとしてレイさんに怒られたクソ貧乏人が!」
「うるせーな! チビ!」
「なんだと! この怪力女!」
このやり取りも数年ぶりで懐かしい。
私にとってはいつもの光景。
ただ、モラーツには刺激が強いようだ。
「はいはい、そこまでよ。モラーツさんが引いてるわ」
「チッ、レイはいいよな。神速ってかっこいい名前だったし」
「嫌よ、恥ずかしい。それに今の神速はアルだもの」
「まあアル君は人間を超越してるもんな」
ウィルが怪訝そうな表情で、私の顔を見ている。
「ねえ、アイツって何がそんなに凄いの? 冒険者の試験は満点だったって聞いたし、確かにネームドを二頭も討伐してるけどさ」
「そうね。生まれて初めて剣を握った日に、いきなり私と真剣勝負をして引き分けたわ。初めてのモンスター討伐では霧大蝮を一矢で倒したわね。二頭のネームド討伐だって準備していたわけじゃないのよ? 偶然遭遇したネームドよ。普通倒せる? しかもたった一人でよ」
「そ、そりゃヤバいね」
「でしょう? ネームドを討伐しすぎて三ヶ月クエスト禁止になったのよ?」
「はあ? 何それ! 討伐しすぎてクエスト禁止って……」
「それほどの子なのよ、アルは」
モラーツが笑いながら会話に入ってきた。
「はは。アル・パート氏の話は王国ギルドでも話題になってます。特にBランクを与えながらも、帝国行きを許したピット・バックス支部長はやり玉に上がってますよ」
「それはかわいそうね。ピット・バックスは私たちのことを考えて、帝国行きを黙認してくれたのです。彼を責めないであげてください」
「分かりました。次の会議ではそのように取り計らいますね」
「ありがとうございます」
その後もお互いの近況や、クエストのことを話し合った。
そしてウィルには、極秘である盗難された国宝王の一撃の奪還と、隊長暗殺についても伝えた。
ウィルは特に驚きもせず、淡々と話を聞いている。
若いのに相当な修羅場をくぐっているのだろう。
こういう場面では頼もしい。
顔合わせの食事会が終わり、私はそのまま宿を探す。
ギルドに近い安宿に泊まろうとしたところ、リマとウィルに大反対された。
「レイ! 元騎士団団長が王都で安宿はダメだ!」
「レイさん、アンタAランク冒険者なんだぜ?」
「私はいいのよ」
「「絶対ダメ!」」
二人揃って反対してきたので、仕方なく高級宿に宿泊することにした。
騎士団でも使用する宿ということもあり、元団長の私が宿泊することは内密にしてくれる模様。
ただし、一日金貨一枚もする超高級宿だ。
お金の心配はないのだけど、私は感覚を駆け出しの冒険者の頃に戻したかった。
たった二ヶ月ほど前なのに、アルと冒険者をやってた頃が懐かしい。
リマはイエソンに自宅がある。
ウィルも自分で宿を取っていた。
――
翌日からさっそく調査が始まった。
一つの情報を得るために、十の情報を入手し精査。
さらに敵側に掴まれてもいいニセの行動を取り、こちらの動きを掴ませないよう撹乱させる。
情報収集のためギルドへクエスト依頼も出した。
調査開始から一ヶ月が経過。
なかなか情報は掴めなかったが、それでも少しずつ進展。
ようやく状況が見えてきた。
これまで収集した情報を擦り合わせることになり、私が宿泊している宿で二人に報告。
「イーセ王国に進出を狙ってる新組織で間違いないわ。その組織は以前、霧大蝮から精製される麻薬を密売していた。私たちがネーベルバイパーを討伐したことで大人しくなったのだけど、また活動再開したようね」
リマが腕を組んで、眉間にシワを寄せている。
「その新組織がなぜ暗殺したり王の一撃を盗むんだ? むしろ騎士団に目をつけられるんだから意味ないだろう?」
「私の予想だと理由は二つ。一つ目はシーク・ド・トロイの能力確認。その一環でヴァリクスを盗んだと思うわ。恐らく初めて使役するのでしょう。もし今までもシーク・ド・トロイを使役していたら、とっくに暗殺で使ってるはずだもの。二つ目は実力の誇示でしょうね。イーセ王国には大きな犯罪組織がないから、騎士団にも対抗できる組織として誇示できれば、裏の世界で信用力が上がるでしょう」
「ってことは、その新組織は本格的に王国へ進出するつもりか」
「そうでしょうね」
私は一旦紅茶を飲む。
華やかな香りと、ほのかな渋みが口に広がる。
「犯人は恐らく騎士団が潰した組織に関係しているでしょうから、単純な嫌がらせもあるわね」
「ああ。それは確かに考えられるな」
「今後も隊長暗殺の可能性がある。もう私の存在もバレてるはずだから、私の暗殺も企てているでしょう。私の懸賞金は破格と聞くし」
ウィルが苦笑いしながら私の顔を見た。
「あー、それね。レイさんの懸賞金は凄いよ。ネームド以上さ。確か隊長格の暗殺が金貨二百枚だけど、レイさんの暗殺は金貨二千枚。生け捕りはさらにボーナスが出るはず」
「よくそんなの知ってるわね?」
「ギルドハンターやってると、そういう裏社会の情報も入ってくるのさ」
「頼もしいわね。じゃあ、裏社会に優秀な使役師がいるって情報は知らない?」
「使役師か。聞いたことあったかな……。うーん……」
両腕を腰に当て考え込んでいるウィルに、私は告げる。
「いるのよ。ようやく名前が判明したわ。ニルス・ハンス。今回のネームド使役はこのニルス・ハンスの仕業で間違いないわ」
「マ、マジか……。相変わらずの調査力だね。レイさん」
「あとはアジトを見つけたいわね」
相手も相当用心しているようだ。
こちら側の調査力は相当高いはずなのに、なかなか尻尾が掴めず時間だけが過ぎていった。
――
そして、さらに一ヶ月が経過すると、信じられない報告が入った。
十一番隊隊長ジョディ・ペリーの暗殺だ。
リマが血相を変えて私の宿へ来た。
「レイ! ジョディが殺られたって!」
「……ええ」
「チクショー! ジョディは親友だった!」
「そうね。あなたたちは特に仲が良かったわね。それにしても、暗殺は予想されていたから隊長の警備は厳重だったはずよ」
「それを乗り越えたというのか。クソッ……クソッ。殺してやる!」
「冷静になりなさい。私だって腸が煮えくり返ってるわよ」
「どうすんだよ! このまま黙ってるのかよ!」
「分かってるわ。作戦を変えましょう」
「どうするんだ?」
「誘い出すのよ」
◇◇◇
王都の貧困街にある古びた酒場。
店内には労働者が多く、喧騒に包まれている。
二人がけのテーブルで、大男ロヴィチ・ヴァトフが使役師ニルス・ハンスの肩に手を置く。
「ドワッハッハ。ニルスよ、十一番隊隊長も殺ったな。また金貨二百枚ゲットだぜ」
「ああ。だが、今回はかなり大変だった。隊長暗殺はこれで終わりだ」
「なぜだ! まだイケるだろう! シーク・ド・トロイの仕事は完璧だ!」
「いや、これ以上は警備が厳しくて無理だ」
ニルスの厳しい表情を浮かべていた。
「それに向こうも対策を立ててるだろう。こちらの情報を探っているとも聞く。だからもう次はレイ・ステラーをターゲットにする」
「ついに! 待ってたぜ!」
「これから本格的にレイ・ステラーの情報収集だ。時間をかけてでも慎重にやるぞ」
「分かった」
二人の男は静かに乾杯した。
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