92 / 352
第六章
第89話 噂の冒険者
しおりを挟む
リマの表情が真剣になった。
「騎士の責務と交換条件の内容は三つあるんだ。一つ目は隊長会議が決まった。今回はレイも参加必須だ」
クロトエ騎士団は一番隊から十二番隊まであり、さらに王室を守る近衛隊がある。
各番隊は広大なイーセ王国の各地方を守護しているため、全隊長が一箇所に集まることは滅多にない。
前回集まったのは前国王陛下の国葬の時だった。
その時は俺も王都にいたので知っている。
「もしかして、新団長決定? リマ? それともジル・ダズ?」
「アタシは一応団長代理だが、アタシの団長は絶対にない。それに、今回は女王陛下が決定権を持つことになった」
「女王陛下が? 隊長による投票じゃないの?」
「ああ、理由があるんだ。それが二つ目に関連する。王の一撃が行方不明になった」
「え! ちょ、ちょっと! 王の一撃って国宝よ!」
「そうだ。謁見室からなくなっていた」
「ど、どうやって? 王城の警備は厳重よ?」
「それが分かったら苦労しませんよ。前団長様」
「ふうう、そうね。で、三つ目は?」
「三つ目はね、女王陛下が本当にお茶会もするってさ。フハハハ」
「もう、ヴィクトリアったら」
ヴィクトリア女王陛下とレイは、昔からのお茶仲間だった。
騎士団で女王陛下を呼び捨てにできるのはレイだけだ。
しかし、話に出てきた王の一撃とは何のことだろう?
国宝とのことだが……。
「ねえ、レイ。王の一撃って何かな?」
「アルも知ってるわよ。前国王、ジョンアー・イーセ陛下が使っていた長剣よ」
「あ! あの、隕鉄石の剣か!」
「よく隕鉄石って分かるわね。さすが凄腕の鉱夫だっただけあるわ」
「ああ、あの剣は凄かった。俺の片刃の大剣と互角以上だったからね」
リマが哀しげな表情で俺の顔を見た。
「そうだったな。アル君は国王陛下と戦って知ってるか……」
これまで戦った剣士の中で、最も強かったジョンアー陛下。
そして王の一撃も凄まじい性能を誇る剣だった。
「アタシは王室を守る近衛隊の隊長だから、これはアタシの責任問題になる。恐らく、アタシの団長代理は剥奪となるだろう。近衛隊隊長は……分からない。でも、女王陛下の決定に従うまでだ」
「……そうね。責任の所在を追求すると、あなたになってしまうわね。でも、わざとじゃないわよね?」
「当たり前だろ! いくら団長代理を辞めたいからといって、そんなことはしない」
「そうね。ごめんなさい」
「ヴァリクスが紛失して二日後にアタシは出発した。ここへ来るのに一ヶ月かかってる。道中では暗部から情報をもらっていたが、特に進展はない様子だ」
レイは指先を口につけながら、何かを考えている様子だ。
「王都へ戻るのも一ヶ月。帰国したら約二ヶ月分の進展ということね」
「そうだ。だから一刻も早く帰りたい。明日にはアンタを連れて帰国するよ」
「仕方ないわね。それにしても、団長代理のあなたがわざわざ来たのはどうして? 暇なの?」
「なわけないだろ!」
「ふふふ、分かってるわよ」
「ちっ。帝国で騎士の活動はできないからな。国際問題になる。だから、Aランクの冒険者カードを持ってるアタシが冒険者として来たんだよ。それにアタシとアンタなら、道中何があっても大抵のことは切り抜けられるからな。フォルド帝国で冒険者の経験があるから地理にも詳しい」
「まあそうね」
「おっと、そうだ」
最後にリマは俺の顔を見た。
「アル君、この内容は国家機密だから内密にな」
「わ、分かった」
騎士の責務と交換条件の用件は以上のようだ。
ひとまずリマを客室へ案内。
その日の夕食は、リマを交えて自宅で取ることにした。
メイドの二人が腕を振るう。
メニューはウグマの郷土料理フルコースだ。
「アタシはウグマ料理にはうるさいが、ここの料理は美味いぞ」
「メイド二人の料理は完璧だもの」
リマは喜んで食べていた。
「そうそうレイ。そういえばさ、ここへ来る途中に信じられない噂を聞いたんだ」
「どんな噂?」
「出現するたびに帝国を地獄に突き落とした、あのダーク・ゼム・イクリプスが討伐されたんだって。しかも、鬼のような冒険者が一人で討伐したって聞いたよ。本当かい?」
「鬼ねえ。ふふふ」
「な、笑っちゃうだろ。鬼なんかいるわけないんだよ。だから眉唾ものだと思ってる」
「鬼はね、リマの前にいるわよ?」
「はっ? 何言って……。ん?」
リマの正面にいる俺。
目が合った瞬間、リマは何かに気付いたような表情を浮かべた。
「え? ま、まさか?」
「そのまさかよ」
「はあ? アル君が討伐したってのか? だってアル君って冒険者になってからまだ日が浅いだろ!」
「そうなのよね。鬼じゃないけど怪物よ」
二人が俺を見て鬼だ怪物だと言っている。
「おいおい、人を化け物扱いしないでくれよ。確かにダーク・ゼム・イクリプスは討伐したけどさ」
「アル君一人で?」
「厳密にはエルウッドとね」
俺はエルウッドと共闘してダーク・ゼム・イクリプスを討伐した。
すると、レイが首を左右に振っている。
「確かに共闘してたけど、エルウッドは途中で怪我をしてしまったのよ。だから、結果的にアル一人の力で討伐したわ」
「し、信じられん。レイは戦わなかったのか?」
「私は何もしてないわよ。私がダーク・ゼム・イクリプスに敵うわけないもの」
「そ、そうか。まあ、アル君は昨年の時点でアタシと互角以上だったしな」
「実際に戦いを見ていた私も信じられなかったわ。アルは私をもう遥かに超えてるのよ」
「ウソだろ?」
「ウソじゃないわ。だって、ダーク・ゼム・イクリプスを討伐した二週間後に、一人でウォール・エレ・シャットを討伐したもの」
「ウォール・エレ・シャット? ウォール・エレ・シャットって確か……岩食竜のネームド?」
「そうよ」
「はああ! 何言ってるんだよ! 人間がたった一人でネームドを討伐できるわけないだろ! それにネームドを二週間で二頭討伐なんてギルドの歴史にもないぞ!」
「だから、帝国史やギルドの歴史資料に載るらしいわよ」
「ほ、本当なのか?」
「ええ、本当よ。アル、仕方ないからリマに討伐スコアを見せたら?」
「ああ、いいよ」
俺は冒険者カードをリマに渡した。
◇◇◇
<討伐スコア>
冒険者ランク A
ネームド
ダーク・ゼム・イクリプス(槍豹獣)
ウォール・エレ・シャット(岩食竜)
Bランク
霧大蝮
大牙猛象
Cランク
腐食獣竜 十頭
◇◇◇
「ほ、本当だ……。ってか、何だよこれ! 討伐したモンスター五種類の内、二種類がネームドって。え? アル君ってAランクなの?」
リマは混乱しているようだ。
「ねえリマ。私達もネームドを討伐したじゃない。でもあれは専用パーティーを組んだでしょ? アルはたった一人で二頭のネームドを討伐したのよ」
「し、信じられない。あの時だって犠牲が……」
リマが麦酒を一気に飲み干した。
「レイ……」
「何、どうしたの?」
「やりたい」
「え?」
「アタシも冒険者やりたい! メッチャ楽しそう!」
「わがまま言わないの!」
「アタシはいつでもレイの後をついて行くだけでいいんだ! レイとまた一緒にいたい!」
「ダメよ。しっかりしなさい」
「レイがいない騎士団なんて、金を賭けないカードみたいなものだ! つまらん! 辞表出す! レイと冒険したい!」
「ダメよ。明日一緒に帰るから。落ち着きなさい」
「アル君が羨ましい!」
子供のように駄々をこね始めたリマ。
その後も葡萄酒を三本も空け、リマのわがままは続いた。
「騎士の責務と交換条件の内容は三つあるんだ。一つ目は隊長会議が決まった。今回はレイも参加必須だ」
クロトエ騎士団は一番隊から十二番隊まであり、さらに王室を守る近衛隊がある。
各番隊は広大なイーセ王国の各地方を守護しているため、全隊長が一箇所に集まることは滅多にない。
前回集まったのは前国王陛下の国葬の時だった。
その時は俺も王都にいたので知っている。
「もしかして、新団長決定? リマ? それともジル・ダズ?」
「アタシは一応団長代理だが、アタシの団長は絶対にない。それに、今回は女王陛下が決定権を持つことになった」
「女王陛下が? 隊長による投票じゃないの?」
「ああ、理由があるんだ。それが二つ目に関連する。王の一撃が行方不明になった」
「え! ちょ、ちょっと! 王の一撃って国宝よ!」
「そうだ。謁見室からなくなっていた」
「ど、どうやって? 王城の警備は厳重よ?」
「それが分かったら苦労しませんよ。前団長様」
「ふうう、そうね。で、三つ目は?」
「三つ目はね、女王陛下が本当にお茶会もするってさ。フハハハ」
「もう、ヴィクトリアったら」
ヴィクトリア女王陛下とレイは、昔からのお茶仲間だった。
騎士団で女王陛下を呼び捨てにできるのはレイだけだ。
しかし、話に出てきた王の一撃とは何のことだろう?
国宝とのことだが……。
「ねえ、レイ。王の一撃って何かな?」
「アルも知ってるわよ。前国王、ジョンアー・イーセ陛下が使っていた長剣よ」
「あ! あの、隕鉄石の剣か!」
「よく隕鉄石って分かるわね。さすが凄腕の鉱夫だっただけあるわ」
「ああ、あの剣は凄かった。俺の片刃の大剣と互角以上だったからね」
リマが哀しげな表情で俺の顔を見た。
「そうだったな。アル君は国王陛下と戦って知ってるか……」
これまで戦った剣士の中で、最も強かったジョンアー陛下。
そして王の一撃も凄まじい性能を誇る剣だった。
「アタシは王室を守る近衛隊の隊長だから、これはアタシの責任問題になる。恐らく、アタシの団長代理は剥奪となるだろう。近衛隊隊長は……分からない。でも、女王陛下の決定に従うまでだ」
「……そうね。責任の所在を追求すると、あなたになってしまうわね。でも、わざとじゃないわよね?」
「当たり前だろ! いくら団長代理を辞めたいからといって、そんなことはしない」
「そうね。ごめんなさい」
「ヴァリクスが紛失して二日後にアタシは出発した。ここへ来るのに一ヶ月かかってる。道中では暗部から情報をもらっていたが、特に進展はない様子だ」
レイは指先を口につけながら、何かを考えている様子だ。
「王都へ戻るのも一ヶ月。帰国したら約二ヶ月分の進展ということね」
「そうだ。だから一刻も早く帰りたい。明日にはアンタを連れて帰国するよ」
「仕方ないわね。それにしても、団長代理のあなたがわざわざ来たのはどうして? 暇なの?」
「なわけないだろ!」
「ふふふ、分かってるわよ」
「ちっ。帝国で騎士の活動はできないからな。国際問題になる。だから、Aランクの冒険者カードを持ってるアタシが冒険者として来たんだよ。それにアタシとアンタなら、道中何があっても大抵のことは切り抜けられるからな。フォルド帝国で冒険者の経験があるから地理にも詳しい」
「まあそうね」
「おっと、そうだ」
最後にリマは俺の顔を見た。
「アル君、この内容は国家機密だから内密にな」
「わ、分かった」
騎士の責務と交換条件の用件は以上のようだ。
ひとまずリマを客室へ案内。
その日の夕食は、リマを交えて自宅で取ることにした。
メイドの二人が腕を振るう。
メニューはウグマの郷土料理フルコースだ。
「アタシはウグマ料理にはうるさいが、ここの料理は美味いぞ」
「メイド二人の料理は完璧だもの」
リマは喜んで食べていた。
「そうそうレイ。そういえばさ、ここへ来る途中に信じられない噂を聞いたんだ」
「どんな噂?」
「出現するたびに帝国を地獄に突き落とした、あのダーク・ゼム・イクリプスが討伐されたんだって。しかも、鬼のような冒険者が一人で討伐したって聞いたよ。本当かい?」
「鬼ねえ。ふふふ」
「な、笑っちゃうだろ。鬼なんかいるわけないんだよ。だから眉唾ものだと思ってる」
「鬼はね、リマの前にいるわよ?」
「はっ? 何言って……。ん?」
リマの正面にいる俺。
目が合った瞬間、リマは何かに気付いたような表情を浮かべた。
「え? ま、まさか?」
「そのまさかよ」
「はあ? アル君が討伐したってのか? だってアル君って冒険者になってからまだ日が浅いだろ!」
「そうなのよね。鬼じゃないけど怪物よ」
二人が俺を見て鬼だ怪物だと言っている。
「おいおい、人を化け物扱いしないでくれよ。確かにダーク・ゼム・イクリプスは討伐したけどさ」
「アル君一人で?」
「厳密にはエルウッドとね」
俺はエルウッドと共闘してダーク・ゼム・イクリプスを討伐した。
すると、レイが首を左右に振っている。
「確かに共闘してたけど、エルウッドは途中で怪我をしてしまったのよ。だから、結果的にアル一人の力で討伐したわ」
「し、信じられん。レイは戦わなかったのか?」
「私は何もしてないわよ。私がダーク・ゼム・イクリプスに敵うわけないもの」
「そ、そうか。まあ、アル君は昨年の時点でアタシと互角以上だったしな」
「実際に戦いを見ていた私も信じられなかったわ。アルは私をもう遥かに超えてるのよ」
「ウソだろ?」
「ウソじゃないわ。だって、ダーク・ゼム・イクリプスを討伐した二週間後に、一人でウォール・エレ・シャットを討伐したもの」
「ウォール・エレ・シャット? ウォール・エレ・シャットって確か……岩食竜のネームド?」
「そうよ」
「はああ! 何言ってるんだよ! 人間がたった一人でネームドを討伐できるわけないだろ! それにネームドを二週間で二頭討伐なんてギルドの歴史にもないぞ!」
「だから、帝国史やギルドの歴史資料に載るらしいわよ」
「ほ、本当なのか?」
「ええ、本当よ。アル、仕方ないからリマに討伐スコアを見せたら?」
「ああ、いいよ」
俺は冒険者カードをリマに渡した。
◇◇◇
<討伐スコア>
冒険者ランク A
ネームド
ダーク・ゼム・イクリプス(槍豹獣)
ウォール・エレ・シャット(岩食竜)
Bランク
霧大蝮
大牙猛象
Cランク
腐食獣竜 十頭
◇◇◇
「ほ、本当だ……。ってか、何だよこれ! 討伐したモンスター五種類の内、二種類がネームドって。え? アル君ってAランクなの?」
リマは混乱しているようだ。
「ねえリマ。私達もネームドを討伐したじゃない。でもあれは専用パーティーを組んだでしょ? アルはたった一人で二頭のネームドを討伐したのよ」
「し、信じられない。あの時だって犠牲が……」
リマが麦酒を一気に飲み干した。
「レイ……」
「何、どうしたの?」
「やりたい」
「え?」
「アタシも冒険者やりたい! メッチャ楽しそう!」
「わがまま言わないの!」
「アタシはいつでもレイの後をついて行くだけでいいんだ! レイとまた一緒にいたい!」
「ダメよ。しっかりしなさい」
「レイがいない騎士団なんて、金を賭けないカードみたいなものだ! つまらん! 辞表出す! レイと冒険したい!」
「ダメよ。明日一緒に帰るから。落ち着きなさい」
「アル君が羨ましい!」
子供のように駄々をこね始めたリマ。
その後も葡萄酒を三本も空け、リマのわがままは続いた。
20
お気に入りに追加
171
あなたにおすすめの小説
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
「クズスキルの偽者は必要無い!」と公爵家を追放されたので、かけがえのない仲間と共に最高の国を作ります
古河夜空
ファンタジー
「お前をルートベルク公爵家から追放する――」それはあまりにも突然の出来事だった。
一五歳の誕生日を明日に控えたレオンは、公爵家を追放されてしまう。魔を制する者“神託の御子”と期待されていた、ルートベルク公爵の息子レオンだったが、『継承』という役立たずのスキルしか得ることができず、神託の御子としての片鱗を示すことが出来なかったため追放されてしまう。
一人、逃げる様に王都を出て行くレオンだが、公爵家の汚点たる彼を亡き者にしようとする、ルートベルク公爵の魔の手が迫っていた。「絶対に生き延びてやる……ッ!」レオンは己の力を全て使い、知恵を絞り、公爵の魔の手から逃れんがために走る。生き延びるため、公爵達を見返すため、自分を信じてくれる者のため。
どれだけ窮地に立たされようとも、秘めた想いを曲げない少年の周りには、人、エルフ、ドワーフ、そして魔族、種族の垣根を越えたかけがえの無い仲間達が集い―― これは、追放された少年が最高の国を作りあげる物語。
※他サイト様でも掲載しております。
魔王を倒した手柄を横取りされたけど、俺を処刑するのは無理じゃないかな
七辻ゆゆ
ファンタジー
「では罪人よ。おまえはあくまで自分が勇者であり、魔王を倒したと言うのだな?」
「そうそう」
茶番にも飽きてきた。処刑できるというのなら、ぜひやってみてほしい。
無理だと思うけど。
ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い
平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。
かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる