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第五章
第85話 ネームド討伐の報酬
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これで一段落かと思いきや、ウォルターが片刃の大剣を指差した。
「さて、アル。剣を見せろ」
「片刃の大剣を?」
「そうだ。いくら弟のクリスが作った黒紅石の剣でも、ウォール・エレ・シャットと戦ったら無事ではないはずだ」
剣をウォルターに渡すと、じっくりと観察するウォルター。
シーラも横に来て、その様子を見ている。
「ふーむ、さすがだ。相当無茶な戦いをしたようだが、よくぞここまで耐えたな」
「そうなんだよ親父。アルってば、ツルハシのように打ちつけたからね。それも一晩中だよ」
「この剣は元々、ツルハシのように振って効果が出るように作られてるからな」
「え? そうなの!」
「そうだ。そんなことにも気付かんのか。だからお前に鍛冶師の才能はないんだよ」
「うぐぐ。でも、僕は絶対クリスおじさんに弟子入するんだ!」
「クリスか……」
ウォルターは何やら考え込んでいる。
「アルよ。正直に言うが、この剣はもうダメだ」
「え! ど、どうして?」
「お前の力で一晩中、ウォール・エレ・シャットの皮膚である黒深石を打ち続けたんだぞ。芯が大きく歪んでる。クリスでもこれは直せないだろう」
「で、でも! 最後はこの剣で突き刺したんだよ?」
「芯が歪んでいても突きはできる。というか、この剣で今後も戦うことはできるが、お前の全力は出せない。そもそも、お前もこの剣に限界を感じていたんじゃないのか?」
「そ、それは……」
実はウォルターの言う通りだった。
「それは僕も見ていて思ったよ。アルは剣を庇って戦っていた」
シーラの言葉を聞いてウォルターが片刃の大剣に目を向ける。
「クリスがこの剣を打った時より、お前は成長したのだろう」
「た、確かに剣が壊れないように戦っていたよ。でも本当に素晴らしい剣なんだ!」
つい興奮してしまった。
俺にとって初めての剣で、しかもオーダーメイドの業物。
それに、レイが送ってくれた剣だ。
「……片刃の大剣はもうダメなのか?」
「まあそのことは帰って考えよう。まず駅へ戻って少し休憩だ。そのあと下山。ウグマまでは馬車を出すから、アルとレイは乗っていけ」
「え? 大丈夫だよ」
「ダメだ! お前は一晩中戦った上に、脳震盪を起こしてたんだろ? 頭の衝撃を舐めるな。今だって本当は寝ていた方がいいんだ」
「わ、分かったよ。ありがとう、ウォルター」
俺たちは駅の宿泊施設に戻り、少し休憩してリフトで下山。
シーラは討伐の様子を書類に記載し、ウォルターへ渡していた。
シーラもウォルターもギルドの人間で、しかも管理職なので討伐証明は簡単に発行できるとのこと。
しかも今回は口約束ではあるけど、開発機関からのクエスト依頼だ。
条件や報酬等の詳細を含め、あとは支部長であるウォルターが全て対応してくれるそうだ。
ウォルターがテキパキと全てを取り仕切ってくれた。
意外と、と言ったら失礼か。
見た目に反して事務や雑務が得意なようだ。
昼前には鉱山を出発することがきた。
俺は馬車の中で横になる。
シーラが馬車の中に簡易ベッドを作ってくれた。
ベッドの横にはレイが座っていて、俺の手を握っている。
「アル。あなたのことだから、人助けだったりやむを得ない状況もあるでしょう。でもね、本当に無理だけはしないで」
「うん、分かってる」
「標高三千メデルトでネームドと一晩中戦うなんて、無茶を通り越してるわよ! あなた以外なら間違いなく死んでたわ!」
「そ、それは、仕方なくそうなって……」
「様子を見たり、一旦退くこともできたしょう! そういうことを覚えなさいって言ってるのよ!」
レイが声を荒げた。
「ご、ごめん」
「あなたに何かあったら、私はどうすればいいの?」
「ごめん。気をつけるよ」
「……お願いよ。私を一人にしないで。私は……あなたしかいないのよ」
レイは俺の手を強く握ってきた。
そういえば、レイの家族のことは知らない。
そこは俺もあえて聞かない。
レイの口から話す時が来るまで、そっとしておこう。
しばらく沈黙が続く。
そこで急激に眠気が襲ってきた。
よく考えたら、俺は徹夜で討伐していたのだった。
――
「アル、起きて。ウグマに到着したわ」
俺はいつの間にか寝ていたようだ。
日没と同時くらいにウグマに到着。
馬車は俺の自宅の前まで来ていた。
御者にお礼を伝え自宅へ戻る。
俺とレイの馬は、開発機関の職員がすでに運んでくれていた。
明日改めてシグ・ナインへ行くことになっている。
今日はとにかくゆっくり休めと、ウォルターに強く言われていた。
執事のステムに状況を伝え、今日は自室で食事を取りそのまま就寝。
翌日、まずは念のために医療機関で診察してもらった。
特に問題はないそうだ。
レイは安心していた。
そして、シグ・ナインのウォルターを訪ねた。
「おお、アル。待っていたぞ」
支部長室に入る。
そこにはウォルターと、冒険者ギルドのウグマ支部長リチャード・ロートの姿、そしてもう一人男性がいた。
その男性がお辞儀をする。
「研究機関のウグマ支部長ギル・リージェンです」
「アル・パートです」
「レイ・ステラーです」
一通りの挨拶を終えると、受付嬢が全員に珈琲を入れてくれた。
珈琲を口につけた後、リチャードが全員を見渡す。
「さて、何から話していいのか。アル、お前はダーク・ゼム・イクリプスに続いてネームド討伐だ。またとんでもないことをしてくれたな」
「あの岩食竜がネームドとは知らなかったんです」
「知らぬとはいえ、崩せぬ黒壁という意味のウォール・エレ・シャットを一人で討伐など、できるわけがなかろう。もちろんこれは凄いことだし喜ばしいことなんだが、あまりに異常すぎる」
「す、すみません」
「アル。お前は自分の力をしっかり自覚するように。今やお前の影響力は大きすぎるのだ」
討伐したのに怒られてしまった。
続いてウォルターが俺の顔を見る。
「さて、今回はシーラがシグ・ナインとしてお前にクエストを依頼した。なので、これはシグ・ナインの予算から報酬を支払う」
ウォルターは革袋を二つテーブルの上に置く。
鈍い金属音。
硬貨が詰まった音が聞こえた
「結果的にネームドの討伐だ。うちの局長や格付機関とも相談してクエストの報酬を決めた。金貨千枚を払う」
「せ、千枚!」
「ああ、数々の鉱山を閉山に追い込んだネームドだからな。これが妥当な金額だ」
驚愕の報酬だった。
そこへ、シグ・セブンのウグマ支部長ギル・リージェンが小さく手を挙げた。
「アル君。ウォール・エレ・シャットの死骸はシグ・セブンで買い取ります」
「え? シグ・ナインからの報酬がありますが?」
「元々ディプロクスの解剖や研究ができる機会なんて滅多にない上に、ネームドのウォール・エレ・シャットですからね。ジョージ局長に伝えたら、金ならいくらでも払う!と興奮してましたよ」
「そういえば、局長さんはダーク・ゼム・イクリプスの時も同じことを言ってましたね」
「それはね、アル君の討伐するモンスターが常軌を逸してるからですよ。ジョージ様がこれほど興奮することなんてありませんよ?」
「そ、そうなんですかね?」
「そうです。少しは自覚して欲しいものです」
リチャードに続いてギルにも言われた。
そんなに自覚がないのか、俺は……。
「シグ・セブンは今回の死骸を金貨七百枚で買い取ります」
「え!」
「この金額は未来への投資も含みます。今回は解体師と協力して、解体と研究を行う予定です。これはギルドでも重要な案件になります」
「解体師と?」
「ええ、すでに優秀な解体師を呼び寄せています。モンスターの研究、解体師の技術や知識の共有、解体師と冒険者の壁を取り払う等々、様々なメリットがあるのです」
「じゃ、じゃあ、イーセ王国の優秀な解体師を呼びたいのですが」
「もしかして、その解体師の活動区域はアセンで女性ですか?」
「はい。俺のエレモス討伐の際に解体してもらいました」
「ああ、オルフェリア・コルトレのことでしょうね。もちろん彼女も呼んでます。彼女はイーセ王国でナンバーワンの解体師ですから」
「そうなんですね! 彼女もウグマへ来るんですか?」
「もちろんです。移動に時間はかかりますが、こちらへ来ますよ」
あの解体師はオルフェリア・コルトレという名前なのか。
一度話をしてみたいと思っていた。
「さて、アル。剣を見せろ」
「片刃の大剣を?」
「そうだ。いくら弟のクリスが作った黒紅石の剣でも、ウォール・エレ・シャットと戦ったら無事ではないはずだ」
剣をウォルターに渡すと、じっくりと観察するウォルター。
シーラも横に来て、その様子を見ている。
「ふーむ、さすがだ。相当無茶な戦いをしたようだが、よくぞここまで耐えたな」
「そうなんだよ親父。アルってば、ツルハシのように打ちつけたからね。それも一晩中だよ」
「この剣は元々、ツルハシのように振って効果が出るように作られてるからな」
「え? そうなの!」
「そうだ。そんなことにも気付かんのか。だからお前に鍛冶師の才能はないんだよ」
「うぐぐ。でも、僕は絶対クリスおじさんに弟子入するんだ!」
「クリスか……」
ウォルターは何やら考え込んでいる。
「アルよ。正直に言うが、この剣はもうダメだ」
「え! ど、どうして?」
「お前の力で一晩中、ウォール・エレ・シャットの皮膚である黒深石を打ち続けたんだぞ。芯が大きく歪んでる。クリスでもこれは直せないだろう」
「で、でも! 最後はこの剣で突き刺したんだよ?」
「芯が歪んでいても突きはできる。というか、この剣で今後も戦うことはできるが、お前の全力は出せない。そもそも、お前もこの剣に限界を感じていたんじゃないのか?」
「そ、それは……」
実はウォルターの言う通りだった。
「それは僕も見ていて思ったよ。アルは剣を庇って戦っていた」
シーラの言葉を聞いてウォルターが片刃の大剣に目を向ける。
「クリスがこの剣を打った時より、お前は成長したのだろう」
「た、確かに剣が壊れないように戦っていたよ。でも本当に素晴らしい剣なんだ!」
つい興奮してしまった。
俺にとって初めての剣で、しかもオーダーメイドの業物。
それに、レイが送ってくれた剣だ。
「……片刃の大剣はもうダメなのか?」
「まあそのことは帰って考えよう。まず駅へ戻って少し休憩だ。そのあと下山。ウグマまでは馬車を出すから、アルとレイは乗っていけ」
「え? 大丈夫だよ」
「ダメだ! お前は一晩中戦った上に、脳震盪を起こしてたんだろ? 頭の衝撃を舐めるな。今だって本当は寝ていた方がいいんだ」
「わ、分かったよ。ありがとう、ウォルター」
俺たちは駅の宿泊施設に戻り、少し休憩してリフトで下山。
シーラは討伐の様子を書類に記載し、ウォルターへ渡していた。
シーラもウォルターもギルドの人間で、しかも管理職なので討伐証明は簡単に発行できるとのこと。
しかも今回は口約束ではあるけど、開発機関からのクエスト依頼だ。
条件や報酬等の詳細を含め、あとは支部長であるウォルターが全て対応してくれるそうだ。
ウォルターがテキパキと全てを取り仕切ってくれた。
意外と、と言ったら失礼か。
見た目に反して事務や雑務が得意なようだ。
昼前には鉱山を出発することがきた。
俺は馬車の中で横になる。
シーラが馬車の中に簡易ベッドを作ってくれた。
ベッドの横にはレイが座っていて、俺の手を握っている。
「アル。あなたのことだから、人助けだったりやむを得ない状況もあるでしょう。でもね、本当に無理だけはしないで」
「うん、分かってる」
「標高三千メデルトでネームドと一晩中戦うなんて、無茶を通り越してるわよ! あなた以外なら間違いなく死んでたわ!」
「そ、それは、仕方なくそうなって……」
「様子を見たり、一旦退くこともできたしょう! そういうことを覚えなさいって言ってるのよ!」
レイが声を荒げた。
「ご、ごめん」
「あなたに何かあったら、私はどうすればいいの?」
「ごめん。気をつけるよ」
「……お願いよ。私を一人にしないで。私は……あなたしかいないのよ」
レイは俺の手を強く握ってきた。
そういえば、レイの家族のことは知らない。
そこは俺もあえて聞かない。
レイの口から話す時が来るまで、そっとしておこう。
しばらく沈黙が続く。
そこで急激に眠気が襲ってきた。
よく考えたら、俺は徹夜で討伐していたのだった。
――
「アル、起きて。ウグマに到着したわ」
俺はいつの間にか寝ていたようだ。
日没と同時くらいにウグマに到着。
馬車は俺の自宅の前まで来ていた。
御者にお礼を伝え自宅へ戻る。
俺とレイの馬は、開発機関の職員がすでに運んでくれていた。
明日改めてシグ・ナインへ行くことになっている。
今日はとにかくゆっくり休めと、ウォルターに強く言われていた。
執事のステムに状況を伝え、今日は自室で食事を取りそのまま就寝。
翌日、まずは念のために医療機関で診察してもらった。
特に問題はないそうだ。
レイは安心していた。
そして、シグ・ナインのウォルターを訪ねた。
「おお、アル。待っていたぞ」
支部長室に入る。
そこにはウォルターと、冒険者ギルドのウグマ支部長リチャード・ロートの姿、そしてもう一人男性がいた。
その男性がお辞儀をする。
「研究機関のウグマ支部長ギル・リージェンです」
「アル・パートです」
「レイ・ステラーです」
一通りの挨拶を終えると、受付嬢が全員に珈琲を入れてくれた。
珈琲を口につけた後、リチャードが全員を見渡す。
「さて、何から話していいのか。アル、お前はダーク・ゼム・イクリプスに続いてネームド討伐だ。またとんでもないことをしてくれたな」
「あの岩食竜がネームドとは知らなかったんです」
「知らぬとはいえ、崩せぬ黒壁という意味のウォール・エレ・シャットを一人で討伐など、できるわけがなかろう。もちろんこれは凄いことだし喜ばしいことなんだが、あまりに異常すぎる」
「す、すみません」
「アル。お前は自分の力をしっかり自覚するように。今やお前の影響力は大きすぎるのだ」
討伐したのに怒られてしまった。
続いてウォルターが俺の顔を見る。
「さて、今回はシーラがシグ・ナインとしてお前にクエストを依頼した。なので、これはシグ・ナインの予算から報酬を支払う」
ウォルターは革袋を二つテーブルの上に置く。
鈍い金属音。
硬貨が詰まった音が聞こえた
「結果的にネームドの討伐だ。うちの局長や格付機関とも相談してクエストの報酬を決めた。金貨千枚を払う」
「せ、千枚!」
「ああ、数々の鉱山を閉山に追い込んだネームドだからな。これが妥当な金額だ」
驚愕の報酬だった。
そこへ、シグ・セブンのウグマ支部長ギル・リージェンが小さく手を挙げた。
「アル君。ウォール・エレ・シャットの死骸はシグ・セブンで買い取ります」
「え? シグ・ナインからの報酬がありますが?」
「元々ディプロクスの解剖や研究ができる機会なんて滅多にない上に、ネームドのウォール・エレ・シャットですからね。ジョージ局長に伝えたら、金ならいくらでも払う!と興奮してましたよ」
「そういえば、局長さんはダーク・ゼム・イクリプスの時も同じことを言ってましたね」
「それはね、アル君の討伐するモンスターが常軌を逸してるからですよ。ジョージ様がこれほど興奮することなんてありませんよ?」
「そ、そうなんですかね?」
「そうです。少しは自覚して欲しいものです」
リチャードに続いてギルにも言われた。
そんなに自覚がないのか、俺は……。
「シグ・セブンは今回の死骸を金貨七百枚で買い取ります」
「え!」
「この金額は未来への投資も含みます。今回は解体師と協力して、解体と研究を行う予定です。これはギルドでも重要な案件になります」
「解体師と?」
「ええ、すでに優秀な解体師を呼び寄せています。モンスターの研究、解体師の技術や知識の共有、解体師と冒険者の壁を取り払う等々、様々なメリットがあるのです」
「じゃ、じゃあ、イーセ王国の優秀な解体師を呼びたいのですが」
「もしかして、その解体師の活動区域はアセンで女性ですか?」
「はい。俺のエレモス討伐の際に解体してもらいました」
「ああ、オルフェリア・コルトレのことでしょうね。もちろん彼女も呼んでます。彼女はイーセ王国でナンバーワンの解体師ですから」
「そうなんですね! 彼女もウグマへ来るんですか?」
「もちろんです。移動に時間はかかりますが、こちらへ来ますよ」
あの解体師はオルフェリア・コルトレという名前なのか。
一度話をしてみたいと思っていた。
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