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ビビりとモフモフ、冒険開始
朝から賑やかなことで
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※予告より遅れて申し訳ありません。
昨晩、書いてる途中で寝落ちてました……
───────
異世界生活十五日目。
朝御飯は、皆揃って食堂で食べることになった。
メニューは、昨晩出てきたオークのスープに、溶き卵を加えたものと、蜂蜜に浸けた果物をパンで挟んだフルーツサンド。
昨日は会わなかったけど、俺達以外のお客さんも、4組居た。
小さい男の子を連れた商人っぽい男女。
身なりの良い女性と従者っぽい女性。
関所で会った女性冒険者達。
それから、品の良いお爺さんと孫っぽい女性。
お孫さん(仮)は、冒険者の女性達と何やら盛り上がってる。
そんな光景を眺めながら、フルーツサンドをモグモグしてると、おとーさんが『全員に話がある』と言い出した。
「話とは?」
「良い知らせと、悪い知らせがあるぞ。」
「え、アメリカンな、ブラックジョークでも言うの?」
「冗談等ではない。」
ですよね。
「詩音どっちがいい?」
「では、良い知らせから…」
「良かろう。良い知らせは…伯爵家の執事は、ある意味解雇されたが、五体満足で生きている。怪我も無い。」
「生きてるんですね…!」
「そりゃ良かった!」
解雇には成っちゃったか。
『ある意味』ってのが気になるけど。
でも、怪我とか無いなら、何よりだ。
「それで、悪い知らせは?」
「うむ。我々は、ブルーム領限定で、今日未明から賞金首になったらしい。1人捕まえる毎に100万Gだそうだ。」
「は?」
「この宿は、金に目が眩んだ者達に、囲まれているぞ。」
「えっ…!?」
「私が結界を解けば、彼等はすぐさま雪崩れ込んで来るだろうな。」
「ちょっと待てぇええええっ?!」
『アイツ、とうとうそこまでやったの?!』
のんびりご飯食べてる場合じゃねぇよ!!
つか、もうちょい早く言って!?
「ど、どうしましょう、お嬢様!賞金首だなんて…賞金ぇっ!!」
『落ち着きなさい、ケイト!私のお腹撫でていいから!』
「本当なら、未然に防げたのですが…ディアドルフ様が、良い経験になるから、と……」
「経験は確かに大事だけども!!」
「あの、アタシらが賞金首って…どういうことですか…?」
「私よりも、詳しい者がそこに居るぞ。」
おとーさんは、視線を他のお客さんの方へ向けた。
…当然だけど、皆こっち見てる。
騒がしくしてすんません。
おとーさんの視線の先に居るのは…品の良いお爺さん。
既に食べ終えてたようで、此方に歩いて来る。
「!何処かで見た気はしていたが…」
「お、ラルフ知り合いか。」
「お久しぶりでございます、ラルフ様。」
「トルテアさん、何故ここに?プローティアからここまで、馬車で止まらず進んでも、丸1日はかかるでしょう。」
「トルテアさん?」
トルテアさん…なんか聞いたことあるよーな。
『領主様のところの、執事さんのお名前なのです。』
「執事さん?!」
『あー!そうだわ、覚えてる!この人あと20歳若かったら、イケオジ枠で狙ってたのにな~って思ったもん!』
範囲広いなウサちゃん。
「ブルーム伯爵家元家令、トルテア・ココットと申します。この度は、私の元主人が、大変なご迷惑を御掛けしました。」
「おーっ!そっか、執事さん!謝ることないよ、本当に五体満足で良かった!」
『良かったね~♪』
『色々お疲れ様。』
「じゃあ、彼方の女性は…ゲテモノ大好きって話の、お孫さんかしら…?」
「そのとおりでございます。」
「呼んだー?Bランク冒険者、ヤーナ・ココットよ。よろしくね。」
『よろしくっ!』
「孫娘の従魔は、村の外で待機中です。」
執事さん、大変だったね……
あ、従魔置いてきてくれて、ありがとう。
朝から人様の巨大幼虫を、火葬しないで済んだよ。
「それで、あの…何故こんな事に?」
「そりゃ、お馬鹿の嫌がらせよ。お爺ちゃんが居なくなって、好き勝手し始めたんだわ。」
「皆様が不当にかけられた、賞金について、私から御説明させていただきます。」
聞けば、昨日の夜の内に、馬鹿が『正式な手順を踏むこと無く』設定したらしい。
人を賞金首にするには、その人の名前やら職業やら、色々纏めて国に申請しないといけない。
その手順を踏んでない手配書は、本来なら無効になる。
でも、その手配書を見る方は、んなもん知った事じゃない。
俺達を狙ってくる人は、少なからず居るとのこと。
金額は、1人捕まえると100万G。
ラルフだけ、200万G。
手配されたのはラルフと俺,詩音,レナさんだ。
たぶん、関所で『護衛』として、カードを見せたからだろう。
手配書には名前が書いてなくて、俺達の情報は顔の念写だけらしい。
名前出したら、よっぽどの馬鹿以外、かかって来なさそうだもんなぁ……。
「ディアドルフ様とロゥミア様の手配は、新たな執事長とメイド長が、どうにか止めてくれました。」
「ありがとうございます。」
「なんだ、詰まらん。」
おとーさん、さては冒険者さん相手に、無双したかったんだね…?
「ねっ、外のアレどうするの?ボコボコにするでも、取っ捕まえるでも、私協力するよ♪」
「正面突破…というわけには、行かないな。」
「2階の窓から、アタシの弓と皆の魔法で狙うとか…」
『…しおちゃん。手配書の顔は、人間だけです?従魔については、書いてないのです?』
「え?…成る程!皆、此方来てください!」
お、何か思い付いた?
───────
──────
─────
御借りしてた冷蔵庫から、ゼリーもちゃんと取り出した。
あの冷蔵庫、『ジャックフロストの寝床』って商品名らしい……。
詩音と小梅の作戦を採用して、いよいよ出発することに。
「…おい、コレいつまで待てば良いんだよ。」
「仕方ないだろ、こんな馬鹿みてぇに硬い結界張られてんだから。」
冒険者さん達の会話に、聞き耳を立てつつ、裏口から出る。
「ん…裏口が開いたぞ!!」
「向こうも痺れ切らしたか!かかれ!!」
あ、ちょ、ターゲットちゃんと確認してからの方が…!
『がうっ!!』
バコーンッ!!
『…生きてるかな…アレ……。』
『ちゃんと確認しないから、こうなるです。』
『お馬鹿さんだね~。』
彼らが狙った相手は…
「お嬢様、お怪我はございませんか。」
「はい、大丈夫です。私の騎士は優秀ですもの。」
「よしよし、頑張りましたね~!」
「お嬢様!私、御者さんのお手伝いしてきます!」
「よろしくお願いしますね、ヤーナちゃん。」
明らかに高位の貴族ですって感じの、品が良いドレスを着て、レースのベールで顔を隠した、『おかーさん』である。
従者役として、執事さんとヤーナさんにケイトさん、護衛役に女性冒険者さん達が、周りを囲んでる。
「さて…そちらは冒険者の方々と、お見受け致しますが……お嬢様に何のご用でございましょう。」
「い、いやその…ひ、人違いです。」
「つまり、此方をよく確認もせず、襲ってきたということですね。それで、お嬢様へ危害を加えた、と。」
執事さんの笑顔に、ガタイの良い冒険者さん達がビビってる。
ちょっと面白いw
「す、すすすすすみません!お、俺は止めたんですけど…!」
「いや、お前がかかれって言ったんだろ!」
「俺は関係無いぞ!!」
「てめっ、逃げる気かよ!」
「鎮まりなさい。」
おかーさんの声は、よく通るなぁ。
そこまで大声じゃないのに。
ピタリと言い合いをやめた冒険者さん達は、青い顔で此方を向いた。
「私も怪我はありませんし…今後気を付けてくだされば、よろしいですわ。今回の件は、不問と致します。」
明らかにホッとした冒険者さん達が、口々に謝罪してきた。
因みに、ドレスは宿に居た『身なりの良い女性』…お忍びでご旅行中の、侯爵婦人からいただいた物だ。
俺達の作戦を、聞いていたみたいでさ。
「でしたら、確実に『上の身分である』ことが、一目で解るようにされた方が、よろしいのではなくて?」
と、楽しそうに割り込んで来たんである。
レースのベールは、商人夫婦の扱ってる品物だ。
コレはちゃんと買った。
おとーさんが、おかーさんの顔を見せたくないと渋っていたら、奥さんが売りに来たんである。
凄く丁寧に編まれた花柄のレースは、おかーさんにピッタリだ。
そして、俺は仔犬サイズの狼になり、おかーさんに抱っこされ。
おとーさんが、大型犬サイズの狼として、おかーさんの足元に陣取った。
冒険者さん達をブッ飛ばしたのは、勿論おとーさんである。
詩音は白ウサギに変身して、ウサちゃんと一緒にケイトさんの腕の中。
ラルフは青っぽい色合いの鷹に変身。
執事さんの肩に停まってる。
レナさんは、赤茶色の仔猫に変身して、小梅の背中に乗っている。
これぞ、詩音の変身術を活用した、モフモフ擬態大作戦。
『これ以上は、襲って来なさそうね。』
『だろうな。』
『全員平伏してますね…。』
『普通に打ち首案件だもの。』
協力してくれた、女性冒険者さん達と、執事さんとヤーナちゃんは、賞金首騒ぎが落ち着くまで、同行してくれることになった。
非常にありがたい。
「コルスモに着くまでは、坊っちゃんの嫌がらせは、賞金首騒ぎのみでしょう。」
「それはつまり、町へ着けばまた何かしてくる、と言うことですね?」
「はい。次に考えられるのは、セーラ嬢の誘拐ですが……坊っちゃんには、セーラ嬢がウサギと化している事実を、御伝えしておりません。」
「影の人困るだろうなぁ…」
『シオンちゃん、代わりに拐われたりして…。』
『えっ…私ですか?!』
『よーし、泊まる町変えようぜ。』
『コルスモでは、誰にも魅了かけてないです?』
『うん。良い男居なかったから。』
御者さんにも相談した結果、次のコルスモっていう町には行かないで、宿泊予定じゃなかった、ボンセットっていう村へ行くことになった。
昨晩、書いてる途中で寝落ちてました……
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異世界生活十五日目。
朝御飯は、皆揃って食堂で食べることになった。
メニューは、昨晩出てきたオークのスープに、溶き卵を加えたものと、蜂蜜に浸けた果物をパンで挟んだフルーツサンド。
昨日は会わなかったけど、俺達以外のお客さんも、4組居た。
小さい男の子を連れた商人っぽい男女。
身なりの良い女性と従者っぽい女性。
関所で会った女性冒険者達。
それから、品の良いお爺さんと孫っぽい女性。
お孫さん(仮)は、冒険者の女性達と何やら盛り上がってる。
そんな光景を眺めながら、フルーツサンドをモグモグしてると、おとーさんが『全員に話がある』と言い出した。
「話とは?」
「良い知らせと、悪い知らせがあるぞ。」
「え、アメリカンな、ブラックジョークでも言うの?」
「冗談等ではない。」
ですよね。
「詩音どっちがいい?」
「では、良い知らせから…」
「良かろう。良い知らせは…伯爵家の執事は、ある意味解雇されたが、五体満足で生きている。怪我も無い。」
「生きてるんですね…!」
「そりゃ良かった!」
解雇には成っちゃったか。
『ある意味』ってのが気になるけど。
でも、怪我とか無いなら、何よりだ。
「それで、悪い知らせは?」
「うむ。我々は、ブルーム領限定で、今日未明から賞金首になったらしい。1人捕まえる毎に100万Gだそうだ。」
「は?」
「この宿は、金に目が眩んだ者達に、囲まれているぞ。」
「えっ…!?」
「私が結界を解けば、彼等はすぐさま雪崩れ込んで来るだろうな。」
「ちょっと待てぇええええっ?!」
『アイツ、とうとうそこまでやったの?!』
のんびりご飯食べてる場合じゃねぇよ!!
つか、もうちょい早く言って!?
「ど、どうしましょう、お嬢様!賞金首だなんて…賞金ぇっ!!」
『落ち着きなさい、ケイト!私のお腹撫でていいから!』
「本当なら、未然に防げたのですが…ディアドルフ様が、良い経験になるから、と……」
「経験は確かに大事だけども!!」
「あの、アタシらが賞金首って…どういうことですか…?」
「私よりも、詳しい者がそこに居るぞ。」
おとーさんは、視線を他のお客さんの方へ向けた。
…当然だけど、皆こっち見てる。
騒がしくしてすんません。
おとーさんの視線の先に居るのは…品の良いお爺さん。
既に食べ終えてたようで、此方に歩いて来る。
「!何処かで見た気はしていたが…」
「お、ラルフ知り合いか。」
「お久しぶりでございます、ラルフ様。」
「トルテアさん、何故ここに?プローティアからここまで、馬車で止まらず進んでも、丸1日はかかるでしょう。」
「トルテアさん?」
トルテアさん…なんか聞いたことあるよーな。
『領主様のところの、執事さんのお名前なのです。』
「執事さん?!」
『あー!そうだわ、覚えてる!この人あと20歳若かったら、イケオジ枠で狙ってたのにな~って思ったもん!』
範囲広いなウサちゃん。
「ブルーム伯爵家元家令、トルテア・ココットと申します。この度は、私の元主人が、大変なご迷惑を御掛けしました。」
「おーっ!そっか、執事さん!謝ることないよ、本当に五体満足で良かった!」
『良かったね~♪』
『色々お疲れ様。』
「じゃあ、彼方の女性は…ゲテモノ大好きって話の、お孫さんかしら…?」
「そのとおりでございます。」
「呼んだー?Bランク冒険者、ヤーナ・ココットよ。よろしくね。」
『よろしくっ!』
「孫娘の従魔は、村の外で待機中です。」
執事さん、大変だったね……
あ、従魔置いてきてくれて、ありがとう。
朝から人様の巨大幼虫を、火葬しないで済んだよ。
「それで、あの…何故こんな事に?」
「そりゃ、お馬鹿の嫌がらせよ。お爺ちゃんが居なくなって、好き勝手し始めたんだわ。」
「皆様が不当にかけられた、賞金について、私から御説明させていただきます。」
聞けば、昨日の夜の内に、馬鹿が『正式な手順を踏むこと無く』設定したらしい。
人を賞金首にするには、その人の名前やら職業やら、色々纏めて国に申請しないといけない。
その手順を踏んでない手配書は、本来なら無効になる。
でも、その手配書を見る方は、んなもん知った事じゃない。
俺達を狙ってくる人は、少なからず居るとのこと。
金額は、1人捕まえると100万G。
ラルフだけ、200万G。
手配されたのはラルフと俺,詩音,レナさんだ。
たぶん、関所で『護衛』として、カードを見せたからだろう。
手配書には名前が書いてなくて、俺達の情報は顔の念写だけらしい。
名前出したら、よっぽどの馬鹿以外、かかって来なさそうだもんなぁ……。
「ディアドルフ様とロゥミア様の手配は、新たな執事長とメイド長が、どうにか止めてくれました。」
「ありがとうございます。」
「なんだ、詰まらん。」
おとーさん、さては冒険者さん相手に、無双したかったんだね…?
「ねっ、外のアレどうするの?ボコボコにするでも、取っ捕まえるでも、私協力するよ♪」
「正面突破…というわけには、行かないな。」
「2階の窓から、アタシの弓と皆の魔法で狙うとか…」
『…しおちゃん。手配書の顔は、人間だけです?従魔については、書いてないのです?』
「え?…成る程!皆、此方来てください!」
お、何か思い付いた?
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御借りしてた冷蔵庫から、ゼリーもちゃんと取り出した。
あの冷蔵庫、『ジャックフロストの寝床』って商品名らしい……。
詩音と小梅の作戦を採用して、いよいよ出発することに。
「…おい、コレいつまで待てば良いんだよ。」
「仕方ないだろ、こんな馬鹿みてぇに硬い結界張られてんだから。」
冒険者さん達の会話に、聞き耳を立てつつ、裏口から出る。
「ん…裏口が開いたぞ!!」
「向こうも痺れ切らしたか!かかれ!!」
あ、ちょ、ターゲットちゃんと確認してからの方が…!
『がうっ!!』
バコーンッ!!
『…生きてるかな…アレ……。』
『ちゃんと確認しないから、こうなるです。』
『お馬鹿さんだね~。』
彼らが狙った相手は…
「お嬢様、お怪我はございませんか。」
「はい、大丈夫です。私の騎士は優秀ですもの。」
「よしよし、頑張りましたね~!」
「お嬢様!私、御者さんのお手伝いしてきます!」
「よろしくお願いしますね、ヤーナちゃん。」
明らかに高位の貴族ですって感じの、品が良いドレスを着て、レースのベールで顔を隠した、『おかーさん』である。
従者役として、執事さんとヤーナさんにケイトさん、護衛役に女性冒険者さん達が、周りを囲んでる。
「さて…そちらは冒険者の方々と、お見受け致しますが……お嬢様に何のご用でございましょう。」
「い、いやその…ひ、人違いです。」
「つまり、此方をよく確認もせず、襲ってきたということですね。それで、お嬢様へ危害を加えた、と。」
執事さんの笑顔に、ガタイの良い冒険者さん達がビビってる。
ちょっと面白いw
「す、すすすすすみません!お、俺は止めたんですけど…!」
「いや、お前がかかれって言ったんだろ!」
「俺は関係無いぞ!!」
「てめっ、逃げる気かよ!」
「鎮まりなさい。」
おかーさんの声は、よく通るなぁ。
そこまで大声じゃないのに。
ピタリと言い合いをやめた冒険者さん達は、青い顔で此方を向いた。
「私も怪我はありませんし…今後気を付けてくだされば、よろしいですわ。今回の件は、不問と致します。」
明らかにホッとした冒険者さん達が、口々に謝罪してきた。
因みに、ドレスは宿に居た『身なりの良い女性』…お忍びでご旅行中の、侯爵婦人からいただいた物だ。
俺達の作戦を、聞いていたみたいでさ。
「でしたら、確実に『上の身分である』ことが、一目で解るようにされた方が、よろしいのではなくて?」
と、楽しそうに割り込んで来たんである。
レースのベールは、商人夫婦の扱ってる品物だ。
コレはちゃんと買った。
おとーさんが、おかーさんの顔を見せたくないと渋っていたら、奥さんが売りに来たんである。
凄く丁寧に編まれた花柄のレースは、おかーさんにピッタリだ。
そして、俺は仔犬サイズの狼になり、おかーさんに抱っこされ。
おとーさんが、大型犬サイズの狼として、おかーさんの足元に陣取った。
冒険者さん達をブッ飛ばしたのは、勿論おとーさんである。
詩音は白ウサギに変身して、ウサちゃんと一緒にケイトさんの腕の中。
ラルフは青っぽい色合いの鷹に変身。
執事さんの肩に停まってる。
レナさんは、赤茶色の仔猫に変身して、小梅の背中に乗っている。
これぞ、詩音の変身術を活用した、モフモフ擬態大作戦。
『これ以上は、襲って来なさそうね。』
『だろうな。』
『全員平伏してますね…。』
『普通に打ち首案件だもの。』
協力してくれた、女性冒険者さん達と、執事さんとヤーナちゃんは、賞金首騒ぎが落ち着くまで、同行してくれることになった。
非常にありがたい。
「コルスモに着くまでは、坊っちゃんの嫌がらせは、賞金首騒ぎのみでしょう。」
「それはつまり、町へ着けばまた何かしてくる、と言うことですね?」
「はい。次に考えられるのは、セーラ嬢の誘拐ですが……坊っちゃんには、セーラ嬢がウサギと化している事実を、御伝えしておりません。」
「影の人困るだろうなぁ…」
『シオンちゃん、代わりに拐われたりして…。』
『えっ…私ですか?!』
『よーし、泊まる町変えようぜ。』
『コルスモでは、誰にも魅了かけてないです?』
『うん。良い男居なかったから。』
御者さんにも相談した結果、次のコルスモっていう町には行かないで、宿泊予定じゃなかった、ボンセットっていう村へ行くことになった。
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