216 / 249
ビビりとモフモフ、冒険開始
花と蜂蜜の村~門前にて修羅場~
しおりを挟む
素人丸出しの奇襲を仕掛けてきたのは、可愛い系のお姉さん2人。
20代前半ってとこかな?
「さ、どうぞ。落ち着いて、ゆっくり飲んでください。」
「あ、ありがとう、ございます……」
「ありが、とう…ござい、ます……」
縛ったりはしていない。
農具を預からせて貰っただけだ。
一通り此方の自己紹介をした後は、とりあえず座ってもらい、ホットミルクをコップに入れて渡した。
お腹は空いてないらしいんで、遠慮なく炒飯をモグモグしながら、お話を聞く。
「美味しい…!」
「こんな濃厚なミルク…よろしいんですか?」
「なに、気にするな。長女の牧場で扱っている物でね。文字通り『売るほど』あるのだよ。」
少し落ち着いてきたかな?
「ね。そろそろ、事情聞いても大丈夫?」
「は、はい……。」
「まず…私達は姉妹です。この先のダンディル村で、ハニービーの蜂蜜を作っています。」
おお、蜂蜜屋さん!
村着いたら、お買い物していい?
「私は、アリアスと申します。姉です。」
「サリアです。妹です。」
「アリアスちゃんと、サリアちゃんですね。」
「はい。…今回、奇襲を仕掛けようとした理由は……私の恋人が、あのご令嬢に夢中になってしまったからです。」
ふむふむ。
妹さんの恋人が、アルファルファに魅了かけられたんだね。
チラッとウサちゃんを見ると、ケイトさんに抱かれたまま、頷いた。
マジらしいな。
「妹は、来月結婚式の予定でした。もう花嫁衣装も作り初めていましたし、村の皆が祝福してくれていたんです。それを……」
「あのご令嬢は、村に着くなり若い男を片っ端から誘惑して…彼も……。それで、あの野r…彼は『真に愛すべき方と出逢ってしまった。結婚の話は無かった事にしたい』と……!」
「それで、帰り道に奇襲しようとしたのね…。」
「ええ…!彼も許せませんが、原因を作ったのはご令嬢ですから!!」
「ホントもう…寄りによって……!」
「なんで顔だけの、12歳の小娘に……っ!!」
『…心中御察しします……ロクスケでも悦べなさそうです。』
そりゃブチギレても、しゃーない。
そーいやそうだよね…アルファルファ、アンジュちゃんと同い年じゃん…
『……よく考えると、私の魅了かかった成人男性って、ロリコンの可能性あるわよね……。』
『妹さん、少し童顔の可愛い系なのです。有り得るです。』
『確かにね~。ウチもその説推すわ。』
『だとしたら、寧ろ結婚しなくて、よかったんじゃないかな~?』
女性陣(モフモフ)が、勝手に『野郎がロリコン説』を唱えてるけど、実際どうなんだろーか。
「…結婚が破談に成ったのは、もう良いんです……。彼の『君だけを一生愛す』が、どれだけ不誠実なモノか知れましたし…」
「一生を誓っておきながら、なんて酷い…!サリアちゃん、報復なさるなら、出来る限りの協力を致します!」
「ロゥミア様…!」
「出来ることがあれば、遠慮なく言って!」
「お、お力に、成れることがあるなら、私も!」
「レナちゃん、シオンちゃん、ありがとうございます…!!」
同じ女性として、こういった事は見過ごせないのかね。詩音は違うけどさ。
俺も手伝いたいけど、その野郎を俺がぶん殴るのも変だよなぁ……。
「ロゥミア…何をするつもりかね?」
「…ウフフ♪」
「ちょ、おかーさん怖い。」
「可能な限り、そのような男の目に、君の姿を晒してやりたくないのだが。」
「おとーさん、そこ?」
「大丈夫です。一瞬で済みますから♪」
「一瞬……一瞬か…それなら許容できなくも…」
怖い怖い怖い、何すんの?!
小梅と時雨とポプラちゃんも、なんかやる気に満ち溢れてるし…!
『わるいひと、めっ するの?』
「めっ てより、滅しそうな勢いだね!!」
「……せめて、殺さないようにな…。」
『命取るのはダメだからね?』
『なるべく、怪我もさせないようにしてくださいね…。』
「ホント、そこだけ気を付けて…!」
……ロリコン(仮)婚約破棄男…生き残れるかなぁ……?
「あ、あの、ところで例のご令嬢は……?」
「あー、うん。色々あって、ウサちゃん化したんだよね。てなわけで、此方をどーぞ。」
『ぅ……』
「「へっ?!」」
「こ、コレが…」
「あのアバズレ令嬢……?」
『面と向かって言われると腹立つ…ひゃっ?!』
「「可愛い~っ!!」」
『きゃーっ?!』
コレぞ『被害者に遠慮なく愛でられる刑』だ。
助けないからな!大人しくモフられとけ!
───────
──────
─────
さて、アリアスさんとサリアさんも乗せて、いざダンディル村!
俺と小梅も、馬車の中に入った。ソファー快適だね♪
ロクスケくんは、ロランさんに呼ばれたらしくて、ご飯食べ終えてから飛んでったよ。
また遊ぼうね~。
「ん、馬車止まった。」
「到着した様だな。…ロゥミア、本当にやるつもりかね?」
「勿論です♪」
「私達が先に降りますね。」
「皆、心配させちゃったわよね…お貴族様へ喧嘩売りに行ったんだし。」
「俺も行く。」
ラルフも降りるの?
んじゃ、俺も降りよう。
例の男が、何かしてくる可能性もあるしね。
「あ、アルファスト男爵家の、方でしょう、か…?」
「はい。あー、その、そんなに縮こまらないでください。大丈夫です、先程出会ったお嬢さん達は無事ですよ。」
「本当ですか?!」
おっと、御迎え来てるみたいだね。
さあ、降りよう降りよう。
「お父さん!」
「私も姉さんも、無事よ!」
「アリアス!サリア!良かった…!」
無事に戻れて、良かったね。
最悪、殺されてたんだろうなぁ。
もう無茶しちゃダメだよ?
「こんにちはー。」
「初めまして。」
「護衛の冒険者の方々ですか?初めまして、コルトと申します。娘達をお送りいただき、ありがとうございます。」
「パーティーリーダーの、ラルフです。2人共無事に戻れたのは、奇跡と言っていい。もう、2度としないよう、注意してあげてください。」
「火力と料理担当、未來っす。マジで、護衛俺らで良かったね!」
「はい。私からよく言って聞かせます。」
そうしたげて。
村の門の方を見ると、村人達が集まっていた。
皆、ホッとした顔をしている。
「セーラ!頼む、通してくれ!」
そして、そんな村人さん達を掻き分けるように、向かって来るお兄さんが約1名。
「セーラ、セーラ!俺だよ!大丈夫だったかい?!暴徒化した、彼女達を止められなくて済まない!」
アルファルファの馬車に近付いて来た所で……
「うわぁっ?!」
『捕獲なのです!』
『突撃~!』
「な、なんだ…?!ごふっ?!」
『後ろ足で蹴りあげるって、こうかな…?てやっ!』
「イテェッ?!」
女性陣(モフモフ)の餌食になった。
レナさんに詩音、ウサちゃん抱えたケイトさんも、続々降りてくる。
「観念しなさい。動くと、眉間に矢が突き刺さるわよ。」
「《ガードブレイク》!!コレで、彼が受けるダメージは、2倍になりました!どうぞ!」
「……ローグ…アンタ、私との結婚は無かった事にしたいって言ったわよね……。」
「さ、サリア!!どういうつもりだ?!」
「こういう……つもりよぉっ!!」
サリアさん渾身のライトアッパー(俺が殴り方ちょっとレクチャーした)が、婚約破棄男の顎を捕らえた。
「ごはぁ……っ?!」
「アンタみたいな、不誠実な男!此方から願い下げだわ!!」
カンカンカーンッ!!と、ゴングが鳴り響きそうな、素晴らしい一撃だ。
村人さん達も拍手をしている。
倒れた婚約破棄男に、ウサちゃんが近付いた。
『《キャンセル》……コレで、いいのよね?』
『はいです。それで大丈夫なのです。』
掛けた本人が魅了を解く場合、目の前で《キャンセル》と唱えるだけで良いらしい。
「くっ…この、暴力女…!」
「殴られるような事したの、そっちでしょ。」
「仕方ないだろ!出逢ってしまったんだ!」
「真に愛すべき方に?あの子の何処が良かったのか、この場で全部言ってみなさいよ!」
「お前より、若くて可愛くて……………ん?……若くて、可愛くて…」
「……それで?」
「………なあ、サリア…俺何で、あの子好きに成ったんだっけ……」
「知るかぁあああっ!!」
「ぐほぁっ?!」
おお、良い右ストレート!
「いってて…え?え?!待って、俺なんかおかしかったんだけど…!」
「ええ、そうね!顔だけの小娘の魅了に引っ掛かる奴が、おかしくない訳が無いわ!」
「魅了?!そ、それなら、俺のせいじゃないだろ!結婚を無かった事にしたいとか口走ったのも、そのせいだ!」
「…本当に?私のこと、心から好きって言える?」
「勿論!」
「自分の意思では、浮気しない?」
「当然!」
本当だろーな?
「あの…大丈夫ですか?」
「えっ?…………!!」
おかーさん程の美人から、心配そうに声かけられても心変わりしないんだな?
「あ、あな、たは……」
「コラ、ロゥミア。」
はい、時間切れにより、おとーさんが回収。
上着でおかーさんをスッポリ覆って、抱き寄せた。
「一瞬と言った筈だが?」
「ごめんなさい…少し長引いてしまいました。」
「可愛い、許す。」
んで、婚約破棄男はというと……
「…………美しい……あ、あの、もう一度お顔を…!」
はい、アウトー。
サリアさん、もう一発…
ドスッ
「ギャァアアアッ?!」
「貴様のような男が、2度も我が妻の顔を拝もうなど、烏滸がましい。疾く失せよ。」
「ヒィイイイッ?!目から血が…っ!!」
「おとーさん?!リアル目潰しは、やり過ぎじゃねぇかな?!」
眼球に爪刺したぁあっ?!スプラッタスプラッタ!!
詩音、レナさん、小梅、陽向、時雨、目を閉じろ!
「あらまあ…ごめんなさい、サリアちゃん。貴女がやるべきでしたのに……」
「い、いえ……あの、ローグ死にませんよね…?」
「…流石にあの出血は…」
「シオンが、回復魔法を使える。たぶん大丈夫だ……たぶん。」
アレ失明したんじゃね?
…詩音のヒールって、視力とか治るのかな……
20代前半ってとこかな?
「さ、どうぞ。落ち着いて、ゆっくり飲んでください。」
「あ、ありがとう、ございます……」
「ありが、とう…ござい、ます……」
縛ったりはしていない。
農具を預からせて貰っただけだ。
一通り此方の自己紹介をした後は、とりあえず座ってもらい、ホットミルクをコップに入れて渡した。
お腹は空いてないらしいんで、遠慮なく炒飯をモグモグしながら、お話を聞く。
「美味しい…!」
「こんな濃厚なミルク…よろしいんですか?」
「なに、気にするな。長女の牧場で扱っている物でね。文字通り『売るほど』あるのだよ。」
少し落ち着いてきたかな?
「ね。そろそろ、事情聞いても大丈夫?」
「は、はい……。」
「まず…私達は姉妹です。この先のダンディル村で、ハニービーの蜂蜜を作っています。」
おお、蜂蜜屋さん!
村着いたら、お買い物していい?
「私は、アリアスと申します。姉です。」
「サリアです。妹です。」
「アリアスちゃんと、サリアちゃんですね。」
「はい。…今回、奇襲を仕掛けようとした理由は……私の恋人が、あのご令嬢に夢中になってしまったからです。」
ふむふむ。
妹さんの恋人が、アルファルファに魅了かけられたんだね。
チラッとウサちゃんを見ると、ケイトさんに抱かれたまま、頷いた。
マジらしいな。
「妹は、来月結婚式の予定でした。もう花嫁衣装も作り初めていましたし、村の皆が祝福してくれていたんです。それを……」
「あのご令嬢は、村に着くなり若い男を片っ端から誘惑して…彼も……。それで、あの野r…彼は『真に愛すべき方と出逢ってしまった。結婚の話は無かった事にしたい』と……!」
「それで、帰り道に奇襲しようとしたのね…。」
「ええ…!彼も許せませんが、原因を作ったのはご令嬢ですから!!」
「ホントもう…寄りによって……!」
「なんで顔だけの、12歳の小娘に……っ!!」
『…心中御察しします……ロクスケでも悦べなさそうです。』
そりゃブチギレても、しゃーない。
そーいやそうだよね…アルファルファ、アンジュちゃんと同い年じゃん…
『……よく考えると、私の魅了かかった成人男性って、ロリコンの可能性あるわよね……。』
『妹さん、少し童顔の可愛い系なのです。有り得るです。』
『確かにね~。ウチもその説推すわ。』
『だとしたら、寧ろ結婚しなくて、よかったんじゃないかな~?』
女性陣(モフモフ)が、勝手に『野郎がロリコン説』を唱えてるけど、実際どうなんだろーか。
「…結婚が破談に成ったのは、もう良いんです……。彼の『君だけを一生愛す』が、どれだけ不誠実なモノか知れましたし…」
「一生を誓っておきながら、なんて酷い…!サリアちゃん、報復なさるなら、出来る限りの協力を致します!」
「ロゥミア様…!」
「出来ることがあれば、遠慮なく言って!」
「お、お力に、成れることがあるなら、私も!」
「レナちゃん、シオンちゃん、ありがとうございます…!!」
同じ女性として、こういった事は見過ごせないのかね。詩音は違うけどさ。
俺も手伝いたいけど、その野郎を俺がぶん殴るのも変だよなぁ……。
「ロゥミア…何をするつもりかね?」
「…ウフフ♪」
「ちょ、おかーさん怖い。」
「可能な限り、そのような男の目に、君の姿を晒してやりたくないのだが。」
「おとーさん、そこ?」
「大丈夫です。一瞬で済みますから♪」
「一瞬……一瞬か…それなら許容できなくも…」
怖い怖い怖い、何すんの?!
小梅と時雨とポプラちゃんも、なんかやる気に満ち溢れてるし…!
『わるいひと、めっ するの?』
「めっ てより、滅しそうな勢いだね!!」
「……せめて、殺さないようにな…。」
『命取るのはダメだからね?』
『なるべく、怪我もさせないようにしてくださいね…。』
「ホント、そこだけ気を付けて…!」
……ロリコン(仮)婚約破棄男…生き残れるかなぁ……?
「あ、あの、ところで例のご令嬢は……?」
「あー、うん。色々あって、ウサちゃん化したんだよね。てなわけで、此方をどーぞ。」
『ぅ……』
「「へっ?!」」
「こ、コレが…」
「あのアバズレ令嬢……?」
『面と向かって言われると腹立つ…ひゃっ?!』
「「可愛い~っ!!」」
『きゃーっ?!』
コレぞ『被害者に遠慮なく愛でられる刑』だ。
助けないからな!大人しくモフられとけ!
───────
──────
─────
さて、アリアスさんとサリアさんも乗せて、いざダンディル村!
俺と小梅も、馬車の中に入った。ソファー快適だね♪
ロクスケくんは、ロランさんに呼ばれたらしくて、ご飯食べ終えてから飛んでったよ。
また遊ぼうね~。
「ん、馬車止まった。」
「到着した様だな。…ロゥミア、本当にやるつもりかね?」
「勿論です♪」
「私達が先に降りますね。」
「皆、心配させちゃったわよね…お貴族様へ喧嘩売りに行ったんだし。」
「俺も行く。」
ラルフも降りるの?
んじゃ、俺も降りよう。
例の男が、何かしてくる可能性もあるしね。
「あ、アルファスト男爵家の、方でしょう、か…?」
「はい。あー、その、そんなに縮こまらないでください。大丈夫です、先程出会ったお嬢さん達は無事ですよ。」
「本当ですか?!」
おっと、御迎え来てるみたいだね。
さあ、降りよう降りよう。
「お父さん!」
「私も姉さんも、無事よ!」
「アリアス!サリア!良かった…!」
無事に戻れて、良かったね。
最悪、殺されてたんだろうなぁ。
もう無茶しちゃダメだよ?
「こんにちはー。」
「初めまして。」
「護衛の冒険者の方々ですか?初めまして、コルトと申します。娘達をお送りいただき、ありがとうございます。」
「パーティーリーダーの、ラルフです。2人共無事に戻れたのは、奇跡と言っていい。もう、2度としないよう、注意してあげてください。」
「火力と料理担当、未來っす。マジで、護衛俺らで良かったね!」
「はい。私からよく言って聞かせます。」
そうしたげて。
村の門の方を見ると、村人達が集まっていた。
皆、ホッとした顔をしている。
「セーラ!頼む、通してくれ!」
そして、そんな村人さん達を掻き分けるように、向かって来るお兄さんが約1名。
「セーラ、セーラ!俺だよ!大丈夫だったかい?!暴徒化した、彼女達を止められなくて済まない!」
アルファルファの馬車に近付いて来た所で……
「うわぁっ?!」
『捕獲なのです!』
『突撃~!』
「な、なんだ…?!ごふっ?!」
『後ろ足で蹴りあげるって、こうかな…?てやっ!』
「イテェッ?!」
女性陣(モフモフ)の餌食になった。
レナさんに詩音、ウサちゃん抱えたケイトさんも、続々降りてくる。
「観念しなさい。動くと、眉間に矢が突き刺さるわよ。」
「《ガードブレイク》!!コレで、彼が受けるダメージは、2倍になりました!どうぞ!」
「……ローグ…アンタ、私との結婚は無かった事にしたいって言ったわよね……。」
「さ、サリア!!どういうつもりだ?!」
「こういう……つもりよぉっ!!」
サリアさん渾身のライトアッパー(俺が殴り方ちょっとレクチャーした)が、婚約破棄男の顎を捕らえた。
「ごはぁ……っ?!」
「アンタみたいな、不誠実な男!此方から願い下げだわ!!」
カンカンカーンッ!!と、ゴングが鳴り響きそうな、素晴らしい一撃だ。
村人さん達も拍手をしている。
倒れた婚約破棄男に、ウサちゃんが近付いた。
『《キャンセル》……コレで、いいのよね?』
『はいです。それで大丈夫なのです。』
掛けた本人が魅了を解く場合、目の前で《キャンセル》と唱えるだけで良いらしい。
「くっ…この、暴力女…!」
「殴られるような事したの、そっちでしょ。」
「仕方ないだろ!出逢ってしまったんだ!」
「真に愛すべき方に?あの子の何処が良かったのか、この場で全部言ってみなさいよ!」
「お前より、若くて可愛くて……………ん?……若くて、可愛くて…」
「……それで?」
「………なあ、サリア…俺何で、あの子好きに成ったんだっけ……」
「知るかぁあああっ!!」
「ぐほぁっ?!」
おお、良い右ストレート!
「いってて…え?え?!待って、俺なんかおかしかったんだけど…!」
「ええ、そうね!顔だけの小娘の魅了に引っ掛かる奴が、おかしくない訳が無いわ!」
「魅了?!そ、それなら、俺のせいじゃないだろ!結婚を無かった事にしたいとか口走ったのも、そのせいだ!」
「…本当に?私のこと、心から好きって言える?」
「勿論!」
「自分の意思では、浮気しない?」
「当然!」
本当だろーな?
「あの…大丈夫ですか?」
「えっ?…………!!」
おかーさん程の美人から、心配そうに声かけられても心変わりしないんだな?
「あ、あな、たは……」
「コラ、ロゥミア。」
はい、時間切れにより、おとーさんが回収。
上着でおかーさんをスッポリ覆って、抱き寄せた。
「一瞬と言った筈だが?」
「ごめんなさい…少し長引いてしまいました。」
「可愛い、許す。」
んで、婚約破棄男はというと……
「…………美しい……あ、あの、もう一度お顔を…!」
はい、アウトー。
サリアさん、もう一発…
ドスッ
「ギャァアアアッ?!」
「貴様のような男が、2度も我が妻の顔を拝もうなど、烏滸がましい。疾く失せよ。」
「ヒィイイイッ?!目から血が…っ!!」
「おとーさん?!リアル目潰しは、やり過ぎじゃねぇかな?!」
眼球に爪刺したぁあっ?!スプラッタスプラッタ!!
詩音、レナさん、小梅、陽向、時雨、目を閉じろ!
「あらまあ…ごめんなさい、サリアちゃん。貴女がやるべきでしたのに……」
「い、いえ……あの、ローグ死にませんよね…?」
「…流石にあの出血は…」
「シオンが、回復魔法を使える。たぶん大丈夫だ……たぶん。」
アレ失明したんじゃね?
…詩音のヒールって、視力とか治るのかな……
0
お気に入りに追加
130
あなたにおすすめの小説

【完】BLゲームに転生した俺、クリアすれば転生し直せると言われたので、バッドエンドを目指します! 〜女神の嗜好でBLルートなんてまっぴらだ〜
とかげになりたい僕
ファンタジー
不慮の事故で死んだ俺は、女神の力によって転生することになった。
「どんな感じで転生しますか?」
「モテモテな人生を送りたい! あとイケメンになりたい!」
そうして俺が転生したのは――
え、ここBLゲームの世界やん!?
タチがタチじゃなくてネコはネコじゃない!? オネェ担任にヤンキー保健医、双子の兄弟と巨人後輩。俺は男にモテたくない!
女神から「クリアすればもう一度転生出来ますよ」という暴言にも近い助言を信じ、俺は誰とも結ばれないバッドエンドをクリアしてみせる! 俺の操は誰にも奪わせはしない!
このお話は小説家になろうでも掲載しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

家の庭にレアドロップダンジョンが生えた~神話級のアイテムを使って普通のダンジョンで無双します~
芦屋貴緒
ファンタジー
売れないイラストレーターである里見司(さとみつかさ)の家にダンジョンが生えた。
駆除業者も呼ぶことができない金欠ぶりに「ダンジョンで手に入れたものを売ればいいのでは?」と考え潜り始める。
だがそのダンジョンで手に入るアイテムは全て他人に譲渡できないものだったのだ。
彼が財宝を鑑定すると驚愕の事実が判明する。
経験値も金にもならないこのダンジョン。
しかし手に入るものは全て高ランクのダンジョンでも入手困難なレアアイテムばかり。
――じゃあ、アイテムの力で強くなって普通のダンジョンで稼げばよくない?
ボッチになった僕がうっかり寄り道してダンジョンに入った結果
安佐ゆう
ファンタジー
第一の人生で心残りがあった者は、異世界に転生して未練を解消する。
そこは「第二の人生」と呼ばれる世界。
煩わしい人間関係から遠ざかり、のんびり過ごしたいと願う少年コイル。
学校を卒業したのち、とりあえず幼馴染たちとパーティーを組んで冒険者になる。だが、コイルのもつギフトが原因で、幼馴染たちのパーティーから追い出されてしまう。
ボッチになったコイルだったが、これ幸いと本来の目的「のんびり自給自足」を果たすため、町を出るのだった。
ロバのポックルとのんびり二人旅。ゴールと決めた森の傍まで来て、何気なくフラっとダンジョンに立ち寄った。そこでコイルを待つ運命は……
基本的には、ほのぼのです。
設定を間違えなければ、毎日12時、18時、22時に更新の予定です。
役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !
本条蒼依
ファンタジー
地球とは違う異世界シンアースでの物語。
主人公マルクは神聖の儀で何にも反応しないスキルを貰い、絶望の淵へと叩き込まれる。
その役に立たないスキルで冒険者になるが、役立たずと言われダンジョンで殺されかけるが、そのスキルは唯一無二の万能スキルだった。
そのスキルで成り上がり、ダンジョンで裏切った人間は落ちぶれざまあ展開。
主人公マルクは、そのスキルで色んなことを解決し幸せになる。
ハーレム要素はしばらくありません。


平民として生まれた男、努力でスキルと魔法が使える様になる。〜イージーな世界に生まれ変わった。
モンド
ファンタジー
1人の男が異世界に転生した。
日本に住んでいた頃の記憶を持ったまま、男は前世でサラリーマンとして長年働いてきた経験から。
今度生まれ変われるなら、自由に旅をしながら生きてみたいと思い描いていたのだ。
そんな彼が、15歳の成人の儀式の際に過去の記憶を思い出して旅立つことにした。
特に使命や野心のない男は、好きなように生きることにした。
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる