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ビビりとモフモフ、冒険開始
火属性の強みとは
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ヘトヘトの詩音と、それなりに疲れてるレナさんと小梅は一端休憩。
ロゥミアさんと、デイヴィーさんのピアスから出てきたシルフちゃんも交えて、甘い紅茶で女子会(?)するらしい。
元気の有り余る俺とラルフに、意外と体力あった陽向は、軽く体をマッサージしてから、魔法のトレーニングに移った。
筋トレしないのかなーと思ったら、明日から走り込みの前にやるとのこと。
今日しなかった理由は、走り込みの様子でどれくらいから始めるか、アタリをつけたかったかららしい。
「デイヴィー、ラルフとヒナタを頼んだぞ。」
「はいはーい。」
「…ヒナタも此方ですか?」
「シルフちゃん、見えてたしね。香りを遠くまで運ぶ程度の、軽い風属性魔法なら使えると思うよ~。」
『がんばるっ!』
「あ、ラルフくんの最終目標は、俺と一緒に『地面が要らない世界1周の旅』ねw」
「お、お願いします。」
スケール大きいなぁ。がんば、ラルフ!
「ディアさん、俺の最終目標は?」
「そうだな…この森程度の範囲を一撃爆散でどうだ。」
「…スーパーノヴァ?」
何処の炎王龍だよ。
「ミライ、火の強みは何だと思う。」
「火の強み?……不定形、掴めない、触るだけでダメージ…とかかな。」
「それも確かにそうだな。」
ディアさんは指先に、ロウソクくらいの炎を灯した。
「私が思い浮かぶのは『広がる力』だ。」
「広がる力?」
「最初はほんの小さな炎でも、燃え広がり、草原を焼け野原に変えることもある。」
アイテムボックスから、大きな何かの葉っぱを取り出して、火を着けて燃やし尽くす。
『侵略すること火の如く』だっけ…あっという間に広がるのは、確かに強みかも。
「この力を利用すると、こういうこともできる。」
今度はピンポン玉くらいの火の玉を出して、前方に飛ばした。
ボンッ!!
「うわっ?!…爆発?」
「火属性魔法の炎を制御して圧縮すると、解放した時一気に広がる。熱と共に、強力な衝撃を与えられるようになるのだよ。」
おお…!火薬要らずの爆弾!
「スゲー!ねぇねぇ、火の玉に金属片とか仕込めるかな?!」
「無邪気な顔で、何とも凶悪な事を思い付くな。」
ダメ?散弾ボム。
爆弾は破片飛び散ってなんぼって、聞いたことあるんだけど。
「方法は…まあ有るが……自分と味方を完璧に護り通す自信は?」
「防御壁張りながら、できるなら…」
「まだ無理だろうな。」
「ありゃ。」
まだダメかぁ。
…練習だけはしとこう。
「まずは、炎を安定して出す練習をしようか。手の平程度の炎を出してみてくれ。」
「はーい。」
そういえば、俺今まで火力とか火の大きさとか、意識してなかったなぁ。
手の平くらい…んー……
「《フレイム》!おわっ?!デカ過ぎっ!」
「焦るな、きちんとイメージしなさい。」
「うっす!」
手の平手の平…ダメか?
………そうだ、メ●!メ●くらい!
「おお、小さくできた!」
「よし、その状態をできるだけ保つのだ。」
「うん!」
…地味だけど、割りと集中力要るな。
気を抜いたらメラゾ●マに成っちゃいそうだ。
「……どんくらいやってればいい?」
「感覚が馴染むまで、だな。」
「マジすかー。」
……空気の流れ変わってきてるし。
え、ラルフ達の特訓の影響?
ちょ、大きさ変わるっ!炎揺れるっ!
環境によって魔力調整する必要あんの?!
あーもー、考えるより感じろ俺っ!
その方が得意だろ!
「ほう…思ったより安定させられるな。」
「ディアさん、もしかして何かしてる?!」
「気にするな。ほら、集中しなさい。」
わーん、何かされてるー!
とにかく、イメージと感覚でキープっ!
ぬぐぐ、体の中で魔力の渋滞起きてる…!
供給量から、どうにかしないとダメかコレ?
「ぅー、ぅー……」
「…そこまで。それ以上は暴発しかねない。」
「……止め方解んない…!」
「やれやれ…おいで。」
「むぎゅっ」
うぉぉ…魔力吸いとられる…!
でも、抱き締める必要あんのかな……?
俺の魔力が落ち着くと、ディアさんはアイテムボックスから椅子を取り出して、俺を膝に乗っけて座った。
「大丈夫か?」
「あぅぅ……需要と供給が釣り合わない……!」
「ふむ…自分の魔力の根源が、何処に有るかは解るか?」
「…胸の辺り、な気がする。」
「今なら、もっとハッキリ感じ取れる筈だ。目を閉じて、深呼吸してみるといい。」
「ん、やってみる。」
背中から、ディアさんのゆっくりした鼓動が伝わってくる。
少し速くなってた俺の鼓動が、合わせるように落ち着いてきた。
その鼓動と一緒に、心臓の辺りで魔力が脈動している……
血液と一緒だ。脈動して、その勢いで流れてる。
……魔力って、ただ溜まってるもんかと思ってたけど…魔法使ってなくても、少しずつ循環してるんだ。
「どうだ?」
「心臓の所から、ドクドク全身に巡ってる感じがする。」
「常に魔力が循環することで、魔法を扱う時体にかかる負担が少なくて済む。人と聖獣やモンスターの、大きな違いの1つだ。」
「…この流れに、さっき渋滞してた魔力を流してやればいいの?」
「さてな、自分でやってみたまえ。」
「はーい。メr…《フレイム》!」
あっぶね、まんま叫ぶとこだったわ。
今度は、一発で手の平サイズにできたよ!
右手に魔力が溜まってくる…コレを元々ある流れに、合流させるように意識して……
「あ…流れたっ!ちゃんと流れてくよ!」
「うむ。良くやった。」
よっしゃ、このままキープ!
頑張れ俺ー!
───────
※そのまま5分経過
「っ~~!!もー無理!疲れたぁー!」
「うむ、初日にしては上出来だ。私の妨害にもめげず、良く頑張ったな。」
「ディアさんの鬼ぃー!悪魔ぁー!イケメンー!スパダリー!」
この人、途中で軽く水かけて来やがったんだけどっ!!
鎮火状態になると、寒いし火力下がるから辛いんだってばぁ!
「すまんな。ほら、コレで機嫌を直してくれたまえ。 」
「わ、美味しそう…!」
火属性魔法で、青っぽい炎を出してくれた。
青い方が、赤い炎より温度高いんだよね。
うまうま…ウィスプボールより、暖まる感じがする!
俺も青い炎、出せるように成るのかなぁ。
「ミライ、そっちも終わりか?」
「ん、ラルフお疲れ様~!飛べた?」
「5秒くらいだけ、浮けたかな。」
「充分だよ~、正直いきなり浮けると思ってなかったもんw」
「流石、優秀だな。」
おお!地面から足離れたんだ!
「やったじゃん!後で見せて!」
「ああ。」
『ボクもがんばったー!』
「おー、そっかぁ♪よしよし、陽向頑張ったな~♪」
陽向は、風起こせるようになったのかな?
流石にまだ?
「いやー、ビックリしたよwヒナタくん、風使わずに綿毛飛ばし始めるんだもんwww」
「アレは凄かったな…俺が1度雷属性魔法を使ったせいらしいんだが……」
「雷属性で…?」
『パチパチしたら、ふわ~ってした!』
……静電気?!
「…肝心の風属性は?」
「今日の所は、風のイメージ掴むために、俺と飛んだだけなんだよ。」
『ピューッて!たのしかった!』
「フフッ、そうかw」
後は女子会組どうなったかなぁ。
この後お昼食べたら依頼行くから、疲れきってたりしないと良いけど。
───────
2018.6.13 15:32 誤字修正しました
ロゥミアさんと、デイヴィーさんのピアスから出てきたシルフちゃんも交えて、甘い紅茶で女子会(?)するらしい。
元気の有り余る俺とラルフに、意外と体力あった陽向は、軽く体をマッサージしてから、魔法のトレーニングに移った。
筋トレしないのかなーと思ったら、明日から走り込みの前にやるとのこと。
今日しなかった理由は、走り込みの様子でどれくらいから始めるか、アタリをつけたかったかららしい。
「デイヴィー、ラルフとヒナタを頼んだぞ。」
「はいはーい。」
「…ヒナタも此方ですか?」
「シルフちゃん、見えてたしね。香りを遠くまで運ぶ程度の、軽い風属性魔法なら使えると思うよ~。」
『がんばるっ!』
「あ、ラルフくんの最終目標は、俺と一緒に『地面が要らない世界1周の旅』ねw」
「お、お願いします。」
スケール大きいなぁ。がんば、ラルフ!
「ディアさん、俺の最終目標は?」
「そうだな…この森程度の範囲を一撃爆散でどうだ。」
「…スーパーノヴァ?」
何処の炎王龍だよ。
「ミライ、火の強みは何だと思う。」
「火の強み?……不定形、掴めない、触るだけでダメージ…とかかな。」
「それも確かにそうだな。」
ディアさんは指先に、ロウソクくらいの炎を灯した。
「私が思い浮かぶのは『広がる力』だ。」
「広がる力?」
「最初はほんの小さな炎でも、燃え広がり、草原を焼け野原に変えることもある。」
アイテムボックスから、大きな何かの葉っぱを取り出して、火を着けて燃やし尽くす。
『侵略すること火の如く』だっけ…あっという間に広がるのは、確かに強みかも。
「この力を利用すると、こういうこともできる。」
今度はピンポン玉くらいの火の玉を出して、前方に飛ばした。
ボンッ!!
「うわっ?!…爆発?」
「火属性魔法の炎を制御して圧縮すると、解放した時一気に広がる。熱と共に、強力な衝撃を与えられるようになるのだよ。」
おお…!火薬要らずの爆弾!
「スゲー!ねぇねぇ、火の玉に金属片とか仕込めるかな?!」
「無邪気な顔で、何とも凶悪な事を思い付くな。」
ダメ?散弾ボム。
爆弾は破片飛び散ってなんぼって、聞いたことあるんだけど。
「方法は…まあ有るが……自分と味方を完璧に護り通す自信は?」
「防御壁張りながら、できるなら…」
「まだ無理だろうな。」
「ありゃ。」
まだダメかぁ。
…練習だけはしとこう。
「まずは、炎を安定して出す練習をしようか。手の平程度の炎を出してみてくれ。」
「はーい。」
そういえば、俺今まで火力とか火の大きさとか、意識してなかったなぁ。
手の平くらい…んー……
「《フレイム》!おわっ?!デカ過ぎっ!」
「焦るな、きちんとイメージしなさい。」
「うっす!」
手の平手の平…ダメか?
………そうだ、メ●!メ●くらい!
「おお、小さくできた!」
「よし、その状態をできるだけ保つのだ。」
「うん!」
…地味だけど、割りと集中力要るな。
気を抜いたらメラゾ●マに成っちゃいそうだ。
「……どんくらいやってればいい?」
「感覚が馴染むまで、だな。」
「マジすかー。」
……空気の流れ変わってきてるし。
え、ラルフ達の特訓の影響?
ちょ、大きさ変わるっ!炎揺れるっ!
環境によって魔力調整する必要あんの?!
あーもー、考えるより感じろ俺っ!
その方が得意だろ!
「ほう…思ったより安定させられるな。」
「ディアさん、もしかして何かしてる?!」
「気にするな。ほら、集中しなさい。」
わーん、何かされてるー!
とにかく、イメージと感覚でキープっ!
ぬぐぐ、体の中で魔力の渋滞起きてる…!
供給量から、どうにかしないとダメかコレ?
「ぅー、ぅー……」
「…そこまで。それ以上は暴発しかねない。」
「……止め方解んない…!」
「やれやれ…おいで。」
「むぎゅっ」
うぉぉ…魔力吸いとられる…!
でも、抱き締める必要あんのかな……?
俺の魔力が落ち着くと、ディアさんはアイテムボックスから椅子を取り出して、俺を膝に乗っけて座った。
「大丈夫か?」
「あぅぅ……需要と供給が釣り合わない……!」
「ふむ…自分の魔力の根源が、何処に有るかは解るか?」
「…胸の辺り、な気がする。」
「今なら、もっとハッキリ感じ取れる筈だ。目を閉じて、深呼吸してみるといい。」
「ん、やってみる。」
背中から、ディアさんのゆっくりした鼓動が伝わってくる。
少し速くなってた俺の鼓動が、合わせるように落ち着いてきた。
その鼓動と一緒に、心臓の辺りで魔力が脈動している……
血液と一緒だ。脈動して、その勢いで流れてる。
……魔力って、ただ溜まってるもんかと思ってたけど…魔法使ってなくても、少しずつ循環してるんだ。
「どうだ?」
「心臓の所から、ドクドク全身に巡ってる感じがする。」
「常に魔力が循環することで、魔法を扱う時体にかかる負担が少なくて済む。人と聖獣やモンスターの、大きな違いの1つだ。」
「…この流れに、さっき渋滞してた魔力を流してやればいいの?」
「さてな、自分でやってみたまえ。」
「はーい。メr…《フレイム》!」
あっぶね、まんま叫ぶとこだったわ。
今度は、一発で手の平サイズにできたよ!
右手に魔力が溜まってくる…コレを元々ある流れに、合流させるように意識して……
「あ…流れたっ!ちゃんと流れてくよ!」
「うむ。良くやった。」
よっしゃ、このままキープ!
頑張れ俺ー!
───────
※そのまま5分経過
「っ~~!!もー無理!疲れたぁー!」
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「ディアさんの鬼ぃー!悪魔ぁー!イケメンー!スパダリー!」
この人、途中で軽く水かけて来やがったんだけどっ!!
鎮火状態になると、寒いし火力下がるから辛いんだってばぁ!
「すまんな。ほら、コレで機嫌を直してくれたまえ。 」
「わ、美味しそう…!」
火属性魔法で、青っぽい炎を出してくれた。
青い方が、赤い炎より温度高いんだよね。
うまうま…ウィスプボールより、暖まる感じがする!
俺も青い炎、出せるように成るのかなぁ。
「ミライ、そっちも終わりか?」
「ん、ラルフお疲れ様~!飛べた?」
「5秒くらいだけ、浮けたかな。」
「充分だよ~、正直いきなり浮けると思ってなかったもんw」
「流石、優秀だな。」
おお!地面から足離れたんだ!
「やったじゃん!後で見せて!」
「ああ。」
『ボクもがんばったー!』
「おー、そっかぁ♪よしよし、陽向頑張ったな~♪」
陽向は、風起こせるようになったのかな?
流石にまだ?
「いやー、ビックリしたよwヒナタくん、風使わずに綿毛飛ばし始めるんだもんwww」
「アレは凄かったな…俺が1度雷属性魔法を使ったせいらしいんだが……」
「雷属性で…?」
『パチパチしたら、ふわ~ってした!』
……静電気?!
「…肝心の風属性は?」
「今日の所は、風のイメージ掴むために、俺と飛んだだけなんだよ。」
『ピューッて!たのしかった!』
「フフッ、そうかw」
後は女子会組どうなったかなぁ。
この後お昼食べたら依頼行くから、疲れきってたりしないと良いけど。
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2018.6.13 15:32 誤字修正しました
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