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異世界なんかより、無償の愛をください
まがまがしい薬
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アルフォンスさんは、リツさんの部屋にあった薬草を持ち出しているところだった。
ラルゴくんは身長が足りないようで、ちょっと不満そうにアルフォンスさんを見上げている。
「…ぅぅ…。」
リツさんが不意に呻いた。
とても苦しそうだ。
リツさんに目線を戻し、もう1枚の布で汗をふく。
幾分か表情が和らいだ気がした。
ふう、と息をつくと、アルフォンスさんの方をもういちど見た。
アルフォンスさんが結構まがまがしい色の薬草をゴマすりのような器に入れている。
人間が食べれるようなものでは無い色だ。
俺は少し胸焼けを感じつつ、アルフォンスさんから目をそらした。
多分あれは薬を調合してくれているのだろう。
風邪薬みたいなやつかな?
俺は心配になったが、そのままリツさんの隣で眠ることにした。
「…できました…。」
アルフォンスさんが呟いた。
その声を夢見心地で聞きながら、俺は目を開けた。
アルフォンスさんの手にあったのは、紫とか緑とか、とにかくすごい色合いの固形物だった。
それを見たおかげで、一瞬にして目が覚めた。
「な、なんですか、それ!」
俺はつい声を荒らげてしまった。
リツさんの身に何かあってはいけない。
これ以上弱らせてはだめだ。
そう思ったが故の行動だった。
「何って、薬ですよ。」
アルフォンスさんは悪びれることもなく、ただ単調にそう言った。
…この状況で薬じゃないもの作ってたら、俺ちょっとアルフォンスさんのこと嫌いになってましたよ。
そう心の中でぼやいた。
「アルフォンス様!とてもいい感じに出来上がりましたね!」
これでリツ様も回復なさられます!
ラルゴくんはそう嬉しそうに言うと、アルフォンスさんの、薬を持っていない方の腕をぶんぶんと振った。
かわいい。
……じゃなくて、薬どうにかしないと!
「それほんとに、薬なんですか?リツさんが服用したら、ちゃんと治るんですか?」
俺は疑わしげな目を向けた。
あまりそういうことはしたくなかったが、リツさんのためだ、致し方ない。
「何を言うのです。これは正真正銘、ピスケス国に伝わる万能薬です。」
アルフォンスさんは心外だとでも言いたげに、眉をつり上げた。
ラルゴくんもアルフォンスさんに同調している。
…でも、見た目がやばすぎる。
グロテスク、と言っても過言ではない。
俺は胸焼けを感じつつ、リツさんの手を握りしめた。
ラルゴくんは身長が足りないようで、ちょっと不満そうにアルフォンスさんを見上げている。
「…ぅぅ…。」
リツさんが不意に呻いた。
とても苦しそうだ。
リツさんに目線を戻し、もう1枚の布で汗をふく。
幾分か表情が和らいだ気がした。
ふう、と息をつくと、アルフォンスさんの方をもういちど見た。
アルフォンスさんが結構まがまがしい色の薬草をゴマすりのような器に入れている。
人間が食べれるようなものでは無い色だ。
俺は少し胸焼けを感じつつ、アルフォンスさんから目をそらした。
多分あれは薬を調合してくれているのだろう。
風邪薬みたいなやつかな?
俺は心配になったが、そのままリツさんの隣で眠ることにした。
「…できました…。」
アルフォンスさんが呟いた。
その声を夢見心地で聞きながら、俺は目を開けた。
アルフォンスさんの手にあったのは、紫とか緑とか、とにかくすごい色合いの固形物だった。
それを見たおかげで、一瞬にして目が覚めた。
「な、なんですか、それ!」
俺はつい声を荒らげてしまった。
リツさんの身に何かあってはいけない。
これ以上弱らせてはだめだ。
そう思ったが故の行動だった。
「何って、薬ですよ。」
アルフォンスさんは悪びれることもなく、ただ単調にそう言った。
…この状況で薬じゃないもの作ってたら、俺ちょっとアルフォンスさんのこと嫌いになってましたよ。
そう心の中でぼやいた。
「アルフォンス様!とてもいい感じに出来上がりましたね!」
これでリツ様も回復なさられます!
ラルゴくんはそう嬉しそうに言うと、アルフォンスさんの、薬を持っていない方の腕をぶんぶんと振った。
かわいい。
……じゃなくて、薬どうにかしないと!
「それほんとに、薬なんですか?リツさんが服用したら、ちゃんと治るんですか?」
俺は疑わしげな目を向けた。
あまりそういうことはしたくなかったが、リツさんのためだ、致し方ない。
「何を言うのです。これは正真正銘、ピスケス国に伝わる万能薬です。」
アルフォンスさんは心外だとでも言いたげに、眉をつり上げた。
ラルゴくんもアルフォンスさんに同調している。
…でも、見た目がやばすぎる。
グロテスク、と言っても過言ではない。
俺は胸焼けを感じつつ、リツさんの手を握りしめた。
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