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結局ピザとラーメンを食べ終わっても、帰ることはできなかった。
ソファに座って手を繋ぎ、見つめ合いながらキスをしている。こんなシチュエーションが俺の人生にやってくるとは思わなかった。
「仕事あるのにごめんね。でもやっぱり今日は帰らないで」
「…………」
高比良さんに見つめられて謝られて困った顔でキスをされたら言うことを聞くしかない。
唇をあわせ、お互いに舌をイチャイチャと絡ませていた。
……俺の漫画みたいだ。
でもこれからどうするんだろう。これってキスだけで止められるのか?
そう考えているうちに高比良さんの手がシャツの中に入ってきた。
「……あ……」
高比良さんの手に脇腹を撫でられ、くすぐったくて笑っていると、服を脱がされ、あっという間に上半身を裸にされてしまった。
「…………」
高比良さんに抱きしめられた。
「かわいい」
かわいいなんて言われたことないし、高比良さんが裸の俺を抱きしめてるし、パニックだった。
……このまま、するのか?
ついに? 高比良さんと?
まだ心の準備ができてないのに。
「……ど、どうして、三年前に言ってくれなかったんですか?」
そう言うと、高比良さんが体を離した。
「…………」
今日の高比良さんは目が潤んでいて色気が尋常じゃない。あまりに綺麗で吸い込まれてしまいそうだった。
「久我山君に嫌われるのが怖かったんだ」
だからって結婚までするなんて。
「……じゃ、じゃあ、なんで今ごろ言ったんですか?」
「もう後悔したくなかったから。嫌われたと思ってたよ。また会えるとは思わなかった」
「…………」
そう言ってキスをされたら、何もかも許してしまいそうだった。ズルい。
魔法使いになりかけている俺の手が高比良さんの背中にそっと手を回すと、ソファに押し倒された。
「……あっ……」
体重をかけられてキスをされ、逃げ場を失った。
高比良さんの唇が首から胸に伝い下りていき、乳首に触れると体が跳ねてしまった。
「……んぁっ! ……」
……恥ずかしい。初めてなのがバレてしまう。
高比良さんの濡れた舌先が、乳首を転がすように舐めている。
……高比良さんが俺にそんなことを。
我慢しようにも体がぴくぴくと震えてしまっていた。
……どうしよう。
毎日のように乳首を描いてきたのに、自分の乳首がこんなに敏感だと初めて知ってしまった。
「……んっ……んっ……んっ………」
高比良さんの手が俺のベルトにかかった。
……もうだめだ。
俺はもう魔法使いにも天使にもなれそうにない。覚悟を決めて人間として生きていくんだ。
高比良さんが体の上に乗って、腰を揺らしている。
俺と自分の性器を握りながら。
「……あっ……あっ……」
こんなの直視できるわけない。
高比良さんが腰を揺らすたびに髪が揺れ、お互いの硬くなった性器が高比良さんの手の中でこすれ合っている。俺の方はすでに暴発寸前だった。
高比良さんがこんなにも艶めかしく体を使う人だとは思わなかった。
「…………」
腰を振りながら俺を見下ろしている高比良さんがさらに激しく腰を揺らし、俺たちの性器を強く握った。
「……あっ……あっ……あっ…………!!」
もうだめだ。高比良さんが俺を導いている。
このままいくしかない。
初めて誰かと絶頂へ昇ることができるんだ。
そのときが来た瞬間、胸が仰け反った。
「……あっあっあっあっ……ぁぁあぁぁっ……!」
自分の中から高比良さんの手に溢れるほどの精液を出していた。
腰が勝手に揺れて最後まで出し切ると、高比良さんがキスをしてくれた。
余韻に浸りながらキスをしていると、高比良さんの濡れた手がまた俺の体に触れた。一緒に放った精液で濡れた胸にまた高比良さんの指が触れ、軽く乳首が潰されるだけでまた火が付いてしまった。
「……あっ……あっ…………」
高比良さんの性器と自分の性器を一緒に握ると、高比良さんの腰が揺れた。
「……んっ……んっ…………」
俺の手の中で二人の性器が擦れあい、高比良さんの指が俺の乳首をいじりながら、二人でキスをしていた。手の中の高比良さんの動きはやっぱりいやらしかった。
まるで俺の中に入っているみたいだ。
……もしかして俺がこっち側なのか。意外だけどまぁ、いいか、高比良さんとなら。
「久我山くん、好きだよ」
「…………」
二度目はキスをしながら二人で俺の手の中で果てた。それはあまりにも幸せな時間だった。二十八年間生きてて良かった。高比良さんを好きになって良かった。
「……久我山くん」
目を開けると高比良さんが心配そうに俺を見下ろしていた。前髪が顔にかかる高比良さんは最高にかっこよくて、目に焼き付けておきたい光景だった。
「ごめんね」
「え?」
「今日のことは忘れて」
高比良さんはそう言うと、自分の服を抱えていなくなってしまった。
ソファに座って手を繋ぎ、見つめ合いながらキスをしている。こんなシチュエーションが俺の人生にやってくるとは思わなかった。
「仕事あるのにごめんね。でもやっぱり今日は帰らないで」
「…………」
高比良さんに見つめられて謝られて困った顔でキスをされたら言うことを聞くしかない。
唇をあわせ、お互いに舌をイチャイチャと絡ませていた。
……俺の漫画みたいだ。
でもこれからどうするんだろう。これってキスだけで止められるのか?
そう考えているうちに高比良さんの手がシャツの中に入ってきた。
「……あ……」
高比良さんの手に脇腹を撫でられ、くすぐったくて笑っていると、服を脱がされ、あっという間に上半身を裸にされてしまった。
「…………」
高比良さんに抱きしめられた。
「かわいい」
かわいいなんて言われたことないし、高比良さんが裸の俺を抱きしめてるし、パニックだった。
……このまま、するのか?
ついに? 高比良さんと?
まだ心の準備ができてないのに。
「……ど、どうして、三年前に言ってくれなかったんですか?」
そう言うと、高比良さんが体を離した。
「…………」
今日の高比良さんは目が潤んでいて色気が尋常じゃない。あまりに綺麗で吸い込まれてしまいそうだった。
「久我山君に嫌われるのが怖かったんだ」
だからって結婚までするなんて。
「……じゃ、じゃあ、なんで今ごろ言ったんですか?」
「もう後悔したくなかったから。嫌われたと思ってたよ。また会えるとは思わなかった」
「…………」
そう言ってキスをされたら、何もかも許してしまいそうだった。ズルい。
魔法使いになりかけている俺の手が高比良さんの背中にそっと手を回すと、ソファに押し倒された。
「……あっ……」
体重をかけられてキスをされ、逃げ場を失った。
高比良さんの唇が首から胸に伝い下りていき、乳首に触れると体が跳ねてしまった。
「……んぁっ! ……」
……恥ずかしい。初めてなのがバレてしまう。
高比良さんの濡れた舌先が、乳首を転がすように舐めている。
……高比良さんが俺にそんなことを。
我慢しようにも体がぴくぴくと震えてしまっていた。
……どうしよう。
毎日のように乳首を描いてきたのに、自分の乳首がこんなに敏感だと初めて知ってしまった。
「……んっ……んっ……んっ………」
高比良さんの手が俺のベルトにかかった。
……もうだめだ。
俺はもう魔法使いにも天使にもなれそうにない。覚悟を決めて人間として生きていくんだ。
高比良さんが体の上に乗って、腰を揺らしている。
俺と自分の性器を握りながら。
「……あっ……あっ……」
こんなの直視できるわけない。
高比良さんが腰を揺らすたびに髪が揺れ、お互いの硬くなった性器が高比良さんの手の中でこすれ合っている。俺の方はすでに暴発寸前だった。
高比良さんがこんなにも艶めかしく体を使う人だとは思わなかった。
「…………」
腰を振りながら俺を見下ろしている高比良さんがさらに激しく腰を揺らし、俺たちの性器を強く握った。
「……あっ……あっ……あっ…………!!」
もうだめだ。高比良さんが俺を導いている。
このままいくしかない。
初めて誰かと絶頂へ昇ることができるんだ。
そのときが来た瞬間、胸が仰け反った。
「……あっあっあっあっ……ぁぁあぁぁっ……!」
自分の中から高比良さんの手に溢れるほどの精液を出していた。
腰が勝手に揺れて最後まで出し切ると、高比良さんがキスをしてくれた。
余韻に浸りながらキスをしていると、高比良さんの濡れた手がまた俺の体に触れた。一緒に放った精液で濡れた胸にまた高比良さんの指が触れ、軽く乳首が潰されるだけでまた火が付いてしまった。
「……あっ……あっ…………」
高比良さんの性器と自分の性器を一緒に握ると、高比良さんの腰が揺れた。
「……んっ……んっ…………」
俺の手の中で二人の性器が擦れあい、高比良さんの指が俺の乳首をいじりながら、二人でキスをしていた。手の中の高比良さんの動きはやっぱりいやらしかった。
まるで俺の中に入っているみたいだ。
……もしかして俺がこっち側なのか。意外だけどまぁ、いいか、高比良さんとなら。
「久我山くん、好きだよ」
「…………」
二度目はキスをしながら二人で俺の手の中で果てた。それはあまりにも幸せな時間だった。二十八年間生きてて良かった。高比良さんを好きになって良かった。
「……久我山くん」
目を開けると高比良さんが心配そうに俺を見下ろしていた。前髪が顔にかかる高比良さんは最高にかっこよくて、目に焼き付けておきたい光景だった。
「ごめんね」
「え?」
「今日のことは忘れて」
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