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第7話 ブリジットの正体がバレてた
しおりを挟む冒険者ギルドに運悪く、魔法使いがいた。
「燃えていた火事が急に消えた……火竜ならば、火を吐いても自分の意志で消すが出来る。これは、火竜の仕業だ! このアルテアに火竜がいるぞ!」
「火竜? 卵ならば、万能薬だが。どちらにせよ、野放しは危険だ! 心臓を取り出して、何処かに閉じ込めておくべきだ」
竜族は、心臓を取り出されても十分に生きてゆける。
でも、心臓を取り出されたものに支配され、逆らえなくなるのだ。
ブリジットも魔族の巣にいた時は、心臓を抜かれて生きたお人形だった。
マークウェルが、心臓を取り戻してくれ、自由に動けるようになったのだ。
アルテアの冒険者ギルドでは、賑やかになっていた。
そこに奥から、チョビ髭を生やした金髪の紳士が出て来た。
「では、この冒険者ギルドの創設者のパーファー家が賞金を出そう。火竜の心臓を持って来た冒険者には、最高金貨千枚だ!!」
わおーーっっ!!
冒険者ギルドの建物内は、冒険者や、魔法使いの喜びの声が上がった。
「ただし、相手は竜族だ。しかも珍しい火竜だ。十分に注意するように」
「おおーーっっ!!」
冒険者ギルドの創設者の子孫の男はお金があり過ぎて退屈なのだ。
冒険者たちの土産話を聞くのが唯一の娯楽だ。
それに、このご時世に火竜だと!?
もっと古《いにしえ》の時代の生き物だと思っていた。
こんな娯楽を自分から提供しなくてどうする!?
使命感に燃えていた。
冒険者たちは、幾つかのパーティーが作られた。
竜から、心臓を取り出すにはSSランク以上の大地の魔法使いの力が必要だ。
情報を捕まえるには、風の魔法使いがいた方が良いだろう。
幾つかのパーティは情報を共有するために、共同戦線をはった。
結果、あっという間に、冒険者たちにマークウェルとブリジットの存在が知られてしまった。
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