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第4章:僕はずっと一人だと思っていた
#27:目前
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優がデザイン画を見ると、そこには髪型も含め、紙一枚にびっしりと細かくポイントが書かれていた。優はそれを見て、改めて被服部の凄さを目の当たりにした。しかし、勝手に美容室を予約され、なんとなく複雑な気持ちになった優であった。
「宇佐美さんの行動力が凄過ぎて、ついていく事が出来ないよ。……ありがたいんだけど」
「振り回すみたいになってしまって、申し訳ないです。朝比奈の晴れ舞台を本当に楽しみにしているから、ちょっと周りが見えていないんですよね」
「そっか、そんなに楽しみにしてるんだ……。でも、僕は結構人見知りするから、美容室へ行くの、すっごく緊張する」
「なぁ、優。俺、早く飯食いてぇ」
「もう! さっきから飯飯うるさいよ!」
坂を下りきった、いつもの待ち合わせ場所で二人は楓雅に別れを告げた。優が自転車に乗ろうとすると、楓雅が後ろから呼び掛けてきた。
「朝比奈!」
「楓雅君、呼んだ?」
「皆、朝比奈の事を応援してますからね!」
「うん、ありがとう!」
優はなんだか胸が少し温かくなったのを感じた。楓雅に大きく手を振ると、優は自転車に乗り、春人と一緒に帰った。優の自宅前に着き、自転車を停めると、急に春人が無言で抱きついてきた。
「ちょ、ちょっと! 親に見られたら、恥ずかしいよ」
「あのな……、お前が誰よりも一番頑張ってるの、俺達知ってるから。お前が失敗しても俺達は笑わない。もし、笑う奴がいたら、俺達が守ってやる」
「……春人」
春人は優を抱き締めながら、耳元で囁き終わると、ニカッと笑い、手を大きく振り、自分の家へ帰っていった。優は胸の高まりが収まらなかった。楓雅の時とはまた違う温かさがポッと咲いたような感覚だった。
「本番、……頑張りたいな」
◆◇◆◇◆◇
そして、翌日。今シーズン一番の秋晴れだった。校門の前には朝早くから大きなアーチを設営している生徒達も居れば、テントに飾り付けをしている生徒達も居た。校内もいつもの冷たい感じから花が咲いた様に色とりどりだった。廊下も張り紙やデコレーションされており、優は学園祭が本当に始まるんだという気持ちになった。そして、教室へ入ろうとしたら、春人と楓雅が模擬店の看板を教室の外に飾ろうとして、看板を持って、出てきたのに出くわした。優は驚き、二人に駆け寄った。
「もしかして、準備に人手必要だった? 僕、クラスの準備とか全然手伝えてない。……どうしよう」
「ん? それなら大丈夫だぜ。お前が劇するっての皆知ってるし、問題ねぇよ」
「そうですよ。僕達はただ背が高いからという理由で、上に飾りをつける要員なだけなので」
「そっか、それなら良いんだけど……」
正直言うと、優は自分だけ仲間外れにされたんじゃないかと思った。少しモヤモヤした気持ちになったが、二人が言う事を信じて、気持ちを切り替えようと努力した。
そして、校内放送が流れ、実行委員会からの挨拶と開会宣言が行われた。午前中は文化部の発表を聞き、午後は自由時間だった。
優は模擬店の手伝いをしようとクラスメイトに声を掛けたが、気を遣っているのか、大丈夫と言われ、完全に蚊帳の外だった。時間が経つにつれて、鼓動が早くなる感覚とモヤモヤする感覚が増して、心を落ち着かせるために、校内を彷徨っていた。何処もしっくりこず、気付いたら、第三音楽室の前にいた。
「皆、気を遣ってくれるのは嬉しいけど、なんか……しんどい。はぁ……、こんなメンタルで明日大丈夫かな?」
優は音楽室へ入ると、黒板前に飾られた自分達の衣装を眺めた。そして、ピアノ椅子に座り、鍵盤蓋に突っ伏して、溜め息をついた。窓が閉まっていても、楽しそうな声が外から聞こえてきた。鳴るはずもない鍵盤蓋を指でトントンと鳴らし、自分の歌を口ずさみながら、ただただ時間が過ぎるのを待った。
「やっぱり、春人と楓雅君がいないと、クラスの皆と上手く喋れないし、……これじゃ昔と何一つ変わらないじゃん。あぁ、嫌だなぁ」
溜め息をついていると、廊下から誰かの足跡が聞こえてきた。優は動きを止め、息を潜めた。足跡がしなくなって、安心していると、音楽室のドアが開いた。ゆっくりと体を起こすと、安堵の表情をした春人と楓雅の姿があった。
「あ、お前。やっぱり、ここにいたのかよ。急にいなくなったから、探したんだぜ」
「ここにいたんですね。良かったです」
「あ、ごめん。教室とかにいるとなんか落ち着かなくて……」
「クラスの奴らが明日の準備があるだろうから、早く上がりなよってさ。先生にも言ってくれたみたいでさ」
「クラスの皆が? どうして?」
「そんなの決まってるじゃないですか。クラスの皆や先生も含めて、朝比奈の劇を楽しみにしてるんですから」
「そうだぜ! だから、早く帰ろうぜ。美容室の時間までは適当にファミレスかカフェで時間潰そうぜ」
春人は優の手を引き、楓雅は優の背中を押して、走り出した。慌てる優を見て、二人は声を出して笑った。生徒が行き交う廊下の真ん中を突っ切っていくように、三人は教室まで走った。優はそれがどうしてもおかしくて、自然と笑みがこぼれた。教室のドアを開けると、先生とクラスの皆が待っていた。
「朝比奈君、どこ行ってたのよ。一ノ瀬君と小向井君も途中でいなくなっちゃうんだから、先生心配したのよ」
「……すみません」
「朝比奈君、明日楽しみにしてるから!」
「そうだよ、一ノ瀬と春人が絶対に観る価値あるって言ってたからさ」
「いや、そんな凄い劇じゃないよ。皆だって模擬店で忙しいと思うし……」
「そんな事言うなよ。皆楽しみにしてんだから」
「そうよ。明日の準備があるんでしょ? 本当は怒られちゃうんだけど、今日は早く帰りなさい。先生、黙ってるから」
優はクラスの皆に囲まれて、期待の眼差しで見られるのに慣れなかった。春人は優が今のノリに萎縮しているのに気付くと、皆を宥めて、道を開けるようにジェスチャーをした。そして、優が鞄を持ったのを確認すると、春人は優の腕を引き、教室から出ていこうとするので、優は慌てて皆に頭を下げた。校門を出た所で、優はやっと春人から解放され、膝に手を付き、息を整えた。
「宇佐美さんの行動力が凄過ぎて、ついていく事が出来ないよ。……ありがたいんだけど」
「振り回すみたいになってしまって、申し訳ないです。朝比奈の晴れ舞台を本当に楽しみにしているから、ちょっと周りが見えていないんですよね」
「そっか、そんなに楽しみにしてるんだ……。でも、僕は結構人見知りするから、美容室へ行くの、すっごく緊張する」
「なぁ、優。俺、早く飯食いてぇ」
「もう! さっきから飯飯うるさいよ!」
坂を下りきった、いつもの待ち合わせ場所で二人は楓雅に別れを告げた。優が自転車に乗ろうとすると、楓雅が後ろから呼び掛けてきた。
「朝比奈!」
「楓雅君、呼んだ?」
「皆、朝比奈の事を応援してますからね!」
「うん、ありがとう!」
優はなんだか胸が少し温かくなったのを感じた。楓雅に大きく手を振ると、優は自転車に乗り、春人と一緒に帰った。優の自宅前に着き、自転車を停めると、急に春人が無言で抱きついてきた。
「ちょ、ちょっと! 親に見られたら、恥ずかしいよ」
「あのな……、お前が誰よりも一番頑張ってるの、俺達知ってるから。お前が失敗しても俺達は笑わない。もし、笑う奴がいたら、俺達が守ってやる」
「……春人」
春人は優を抱き締めながら、耳元で囁き終わると、ニカッと笑い、手を大きく振り、自分の家へ帰っていった。優は胸の高まりが収まらなかった。楓雅の時とはまた違う温かさがポッと咲いたような感覚だった。
「本番、……頑張りたいな」
◆◇◆◇◆◇
そして、翌日。今シーズン一番の秋晴れだった。校門の前には朝早くから大きなアーチを設営している生徒達も居れば、テントに飾り付けをしている生徒達も居た。校内もいつもの冷たい感じから花が咲いた様に色とりどりだった。廊下も張り紙やデコレーションされており、優は学園祭が本当に始まるんだという気持ちになった。そして、教室へ入ろうとしたら、春人と楓雅が模擬店の看板を教室の外に飾ろうとして、看板を持って、出てきたのに出くわした。優は驚き、二人に駆け寄った。
「もしかして、準備に人手必要だった? 僕、クラスの準備とか全然手伝えてない。……どうしよう」
「ん? それなら大丈夫だぜ。お前が劇するっての皆知ってるし、問題ねぇよ」
「そうですよ。僕達はただ背が高いからという理由で、上に飾りをつける要員なだけなので」
「そっか、それなら良いんだけど……」
正直言うと、優は自分だけ仲間外れにされたんじゃないかと思った。少しモヤモヤした気持ちになったが、二人が言う事を信じて、気持ちを切り替えようと努力した。
そして、校内放送が流れ、実行委員会からの挨拶と開会宣言が行われた。午前中は文化部の発表を聞き、午後は自由時間だった。
優は模擬店の手伝いをしようとクラスメイトに声を掛けたが、気を遣っているのか、大丈夫と言われ、完全に蚊帳の外だった。時間が経つにつれて、鼓動が早くなる感覚とモヤモヤする感覚が増して、心を落ち着かせるために、校内を彷徨っていた。何処もしっくりこず、気付いたら、第三音楽室の前にいた。
「皆、気を遣ってくれるのは嬉しいけど、なんか……しんどい。はぁ……、こんなメンタルで明日大丈夫かな?」
優は音楽室へ入ると、黒板前に飾られた自分達の衣装を眺めた。そして、ピアノ椅子に座り、鍵盤蓋に突っ伏して、溜め息をついた。窓が閉まっていても、楽しそうな声が外から聞こえてきた。鳴るはずもない鍵盤蓋を指でトントンと鳴らし、自分の歌を口ずさみながら、ただただ時間が過ぎるのを待った。
「やっぱり、春人と楓雅君がいないと、クラスの皆と上手く喋れないし、……これじゃ昔と何一つ変わらないじゃん。あぁ、嫌だなぁ」
溜め息をついていると、廊下から誰かの足跡が聞こえてきた。優は動きを止め、息を潜めた。足跡がしなくなって、安心していると、音楽室のドアが開いた。ゆっくりと体を起こすと、安堵の表情をした春人と楓雅の姿があった。
「あ、お前。やっぱり、ここにいたのかよ。急にいなくなったから、探したんだぜ」
「ここにいたんですね。良かったです」
「あ、ごめん。教室とかにいるとなんか落ち着かなくて……」
「クラスの奴らが明日の準備があるだろうから、早く上がりなよってさ。先生にも言ってくれたみたいでさ」
「クラスの皆が? どうして?」
「そんなの決まってるじゃないですか。クラスの皆や先生も含めて、朝比奈の劇を楽しみにしてるんですから」
「そうだぜ! だから、早く帰ろうぜ。美容室の時間までは適当にファミレスかカフェで時間潰そうぜ」
春人は優の手を引き、楓雅は優の背中を押して、走り出した。慌てる優を見て、二人は声を出して笑った。生徒が行き交う廊下の真ん中を突っ切っていくように、三人は教室まで走った。優はそれがどうしてもおかしくて、自然と笑みがこぼれた。教室のドアを開けると、先生とクラスの皆が待っていた。
「朝比奈君、どこ行ってたのよ。一ノ瀬君と小向井君も途中でいなくなっちゃうんだから、先生心配したのよ」
「……すみません」
「朝比奈君、明日楽しみにしてるから!」
「そうだよ、一ノ瀬と春人が絶対に観る価値あるって言ってたからさ」
「いや、そんな凄い劇じゃないよ。皆だって模擬店で忙しいと思うし……」
「そんな事言うなよ。皆楽しみにしてんだから」
「そうよ。明日の準備があるんでしょ? 本当は怒られちゃうんだけど、今日は早く帰りなさい。先生、黙ってるから」
優はクラスの皆に囲まれて、期待の眼差しで見られるのに慣れなかった。春人は優が今のノリに萎縮しているのに気付くと、皆を宥めて、道を開けるようにジェスチャーをした。そして、優が鞄を持ったのを確認すると、春人は優の腕を引き、教室から出ていこうとするので、優は慌てて皆に頭を下げた。校門を出た所で、優はやっと春人から解放され、膝に手を付き、息を整えた。
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