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第十一章:僕達は誰かの一番になれればいい
11-8:祝宴前の束の間の休息
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「やっと来た。遅いぞ」
「ごめん、服を決めたりしてて……。って、雫はなんでそのワンピース着てんの? ヤバッ」
「笑うなよ。他に着るものが無かったんだよ」
希空は雫の服装を見て、含み笑いをした。それに釣られるように、フィディスも腹を抱えて笑った。エミュは顔を青ざめさせ、雫に何度も頭を下げた。
「雫様、申し訳ありません! 雫様の分のお洋服を準備するのを忘れていました」
「忙しかったんだから、仕方ないよ。ここの備品庫に軍服の予備あるんでしょ? 俺はそれを着ます。今後のためにも何着か欲しいし、アレックスの分も。あと、下着も。アレックスなんて人の姿になったら、今、真っ裸だからな」
「フィディス、雫さん達にあげちゃっていい?」
「ああ、構わない。出した枚数を――」
「後で伝票出します! 言われなくても、それぐらい覚えてるって。前まではどこもかしこもぐちゃぐちゃだったのに、誰のお陰で綺麗になったと思ってんだか……。雫さん、アレックスついてきて」
希空は雫達を備品庫に連れていった。希空の発言に少し苛ついたフィディスは顔を顰めていた。エミュは作り笑いし、フィディスを宥めた。
「素直ないい奴だと思っていたが、宿舎に来てから、服がどうの、掃除がどうの……ああ言えばこう言うし、すぐ不機嫌になる」
「まぁ、この宿舎をここまで綺麗にして、団員達が生活しやすくなったのは希空様のお陰なんですから」
「それは分かっているが。……他の団員達には甘いのに、俺にだけは厳しい。全く意味が分からん」
フィディスは不貞腐れた顔をし、報告書を書き終えると、一番上の引き出しに入れた。
エミュはまだ三人が帰ってこない様子だったため、フィディスに希空の事をどう思っているのか聞き出そうとした。
「ふぅ……、やっと報告書が終わった。備品の使用数もチェックしないといけないか。これは希空にお願いするか。急ぎでもないし、明日にすれば――」
「ゴホンッ。……フィディスは希空様の事をどう思ってるんですか?」
「また唐突に聞いてくるな。……ま、俺はアイツの護衛騎士な訳であって」
「まどろっこしい言い方をしますね。希空様の事が好きなんですか? どうなんですか?」
エミュは執務席に座るフィディスの方へ歩み寄り、眉間に皺を寄せ、机に両手をつき、前のめりで聞いてきた。
「な、なんでお前に言わないといけないんだ!」
「それは、私が希空様を敬慕申し上げていますし、専属の世話係ですから。更に、今では希空様公認の母親的存在でありますから。そういう事はきちんと把握しなければならないので!」
「なんだよ、それ。お前は昔から真面目で世話焼きで、その上に何でも把握したがる奴だよな。……ああ、俺は希空の事が好きだよ。最初は小せぇ男だったし、話してる割には目が死んでいた。あっ、コイツはなんか訳ありなんだなってさ。それに、母親みたいになって欲しくなかったしな」
「なるほど、そうだったんですね。てっきりフィディスが『一匹狼』を見せつけてるのかと思いました」
「うるせぇな。一人が楽なんだよ」
照れるフィディスを見て、エミュは手を口に当て小さく笑った。
「護衛騎士として、アイツと行動を共にするうちに、アイツは人一倍頑張ってるが、心が脆いように思えた。教会から追放されて、騎士団の宿舎に来る奴がいるか? カレンさん達にも団員達にも謙遜して、楽しそうにしてて、皆を笑顔にしてくれて、団員達が宿舎に帰って来たら、『お帰りなさい。今日もお疲れ様』って最高の笑顔で迎えてくれて……。俺は役職関係なく、一人の男として、アイツを一生守りたい。アイツを一生幸せにしてやりたい。って思った」
「ふふっ……、フィディスらしいですね」
「どこがだよ」
「いつも真っ直ぐで思いやりや優しさがあって。……まぁ、相手の事を考えずに感情をぶつけるのと、相手の話を聞かないのも相変わらずですけど」
エミュは声を出して笑った。フィディスも少しムスッとした顔をしていたが、釣られて笑った。
「まぁ、他の男に取られる位なら、貴方の方がまだマシですけど」
「まだマシって……」
「ともかく、フィディスには希空様を託します。でも、希空様の嫌がる事などは絶対にしないで下さいよ。そんな事をした日には、懺悔室と反省文のセットで、皆が見る掲示板に貼り出しますからね」
「えげつない事をするな……。アイツの嫌がる事は絶対にしないから、安心しろ」
二人が話していると、シャツとスラックス、ローファー一式を着込んだ二人と二人分の予備の服などを持った希空が帰ってきた。
「アレックス、締め付け嫌い。脱ぎたい」
「アレックス、シャツのボタンを外すな。上半身裸で参加するつもりか? ご馳走食べれるんだから、少しは我慢しろ」
アレックスは雫に諭され、仕方なくボタンをとめ始めた。希空は伝票を書くと、フィディスの執務机に置いた。
「希空、一度に出す枚数が多いぞ」
「えっ? 数合ってるでしょ」
「いや、ここと、それとここも」
希空は来客用ソファに二人の服などをドサッと置くと、規則が書かれた本を本棚から一冊持ち出し、フィディスの前にバンッと音を立てて置いた。
「フィディスは一応、ここの騎士団長なんでしょ? ……初回時、団員もしくは訓練生に支給しなければならない軍服の枚数、訓練用靴及び公務用靴の数は規則に則って、必要量を支給される必要がある。しかし、消耗品等に該当する点や、対象者の経済的理由や特別な理由に限り、規定数を超えても構わない。って規則に書いてませんでしたか? どのページに書かれているか分かりますよね?」
希空は淡々と喋り、「知ってて当然ですよね?」みたいな顔でフィディスの顔を覗いた。
「わ、分かった。これで伝票を出しておく」
フィディスが希空の圧に負け、伝票を報告書を入れた引き出しに入れようとしたら、希空がフィディスの腕を咄嗟に掴んだ。そして、その手を規則集に置いて、フィディスの目をしっかりと見て、ニッコリと笑った。
「今、『コイツの話面倒臭いな。このまま伝票出しときゃいいや』って思ったよね?」
「……いえ、滅相もありません」
「フィディス騎士団長、今の部分をもう一度読み直しましょうか? ご存知なら本を開かなくても、仰ること出来ますよね?」
「……いえ、本を開かせて頂きます。で、では、読ませていた――」
「ちゃんと姿勢を正す!」
希空はフィディスに手厳しく、指導した。それを見た雫とアレックスは何故か申し訳なくなり、エミュは苦笑いした。三人はお互いの顔を見合わせ、心の中で呟いた。
(希空ってきっちりしてて、真面目なんだけど、悪い意味で言うと、面倒臭いなぁ……)
「ごめん、服を決めたりしてて……。って、雫はなんでそのワンピース着てんの? ヤバッ」
「笑うなよ。他に着るものが無かったんだよ」
希空は雫の服装を見て、含み笑いをした。それに釣られるように、フィディスも腹を抱えて笑った。エミュは顔を青ざめさせ、雫に何度も頭を下げた。
「雫様、申し訳ありません! 雫様の分のお洋服を準備するのを忘れていました」
「忙しかったんだから、仕方ないよ。ここの備品庫に軍服の予備あるんでしょ? 俺はそれを着ます。今後のためにも何着か欲しいし、アレックスの分も。あと、下着も。アレックスなんて人の姿になったら、今、真っ裸だからな」
「フィディス、雫さん達にあげちゃっていい?」
「ああ、構わない。出した枚数を――」
「後で伝票出します! 言われなくても、それぐらい覚えてるって。前まではどこもかしこもぐちゃぐちゃだったのに、誰のお陰で綺麗になったと思ってんだか……。雫さん、アレックスついてきて」
希空は雫達を備品庫に連れていった。希空の発言に少し苛ついたフィディスは顔を顰めていた。エミュは作り笑いし、フィディスを宥めた。
「素直ないい奴だと思っていたが、宿舎に来てから、服がどうの、掃除がどうの……ああ言えばこう言うし、すぐ不機嫌になる」
「まぁ、この宿舎をここまで綺麗にして、団員達が生活しやすくなったのは希空様のお陰なんですから」
「それは分かっているが。……他の団員達には甘いのに、俺にだけは厳しい。全く意味が分からん」
フィディスは不貞腐れた顔をし、報告書を書き終えると、一番上の引き出しに入れた。
エミュはまだ三人が帰ってこない様子だったため、フィディスに希空の事をどう思っているのか聞き出そうとした。
「ふぅ……、やっと報告書が終わった。備品の使用数もチェックしないといけないか。これは希空にお願いするか。急ぎでもないし、明日にすれば――」
「ゴホンッ。……フィディスは希空様の事をどう思ってるんですか?」
「また唐突に聞いてくるな。……ま、俺はアイツの護衛騎士な訳であって」
「まどろっこしい言い方をしますね。希空様の事が好きなんですか? どうなんですか?」
エミュは執務席に座るフィディスの方へ歩み寄り、眉間に皺を寄せ、机に両手をつき、前のめりで聞いてきた。
「な、なんでお前に言わないといけないんだ!」
「それは、私が希空様を敬慕申し上げていますし、専属の世話係ですから。更に、今では希空様公認の母親的存在でありますから。そういう事はきちんと把握しなければならないので!」
「なんだよ、それ。お前は昔から真面目で世話焼きで、その上に何でも把握したがる奴だよな。……ああ、俺は希空の事が好きだよ。最初は小せぇ男だったし、話してる割には目が死んでいた。あっ、コイツはなんか訳ありなんだなってさ。それに、母親みたいになって欲しくなかったしな」
「なるほど、そうだったんですね。てっきりフィディスが『一匹狼』を見せつけてるのかと思いました」
「うるせぇな。一人が楽なんだよ」
照れるフィディスを見て、エミュは手を口に当て小さく笑った。
「護衛騎士として、アイツと行動を共にするうちに、アイツは人一倍頑張ってるが、心が脆いように思えた。教会から追放されて、騎士団の宿舎に来る奴がいるか? カレンさん達にも団員達にも謙遜して、楽しそうにしてて、皆を笑顔にしてくれて、団員達が宿舎に帰って来たら、『お帰りなさい。今日もお疲れ様』って最高の笑顔で迎えてくれて……。俺は役職関係なく、一人の男として、アイツを一生守りたい。アイツを一生幸せにしてやりたい。って思った」
「ふふっ……、フィディスらしいですね」
「どこがだよ」
「いつも真っ直ぐで思いやりや優しさがあって。……まぁ、相手の事を考えずに感情をぶつけるのと、相手の話を聞かないのも相変わらずですけど」
エミュは声を出して笑った。フィディスも少しムスッとした顔をしていたが、釣られて笑った。
「まぁ、他の男に取られる位なら、貴方の方がまだマシですけど」
「まだマシって……」
「ともかく、フィディスには希空様を託します。でも、希空様の嫌がる事などは絶対にしないで下さいよ。そんな事をした日には、懺悔室と反省文のセットで、皆が見る掲示板に貼り出しますからね」
「えげつない事をするな……。アイツの嫌がる事は絶対にしないから、安心しろ」
二人が話していると、シャツとスラックス、ローファー一式を着込んだ二人と二人分の予備の服などを持った希空が帰ってきた。
「アレックス、締め付け嫌い。脱ぎたい」
「アレックス、シャツのボタンを外すな。上半身裸で参加するつもりか? ご馳走食べれるんだから、少しは我慢しろ」
アレックスは雫に諭され、仕方なくボタンをとめ始めた。希空は伝票を書くと、フィディスの執務机に置いた。
「希空、一度に出す枚数が多いぞ」
「えっ? 数合ってるでしょ」
「いや、ここと、それとここも」
希空は来客用ソファに二人の服などをドサッと置くと、規則が書かれた本を本棚から一冊持ち出し、フィディスの前にバンッと音を立てて置いた。
「フィディスは一応、ここの騎士団長なんでしょ? ……初回時、団員もしくは訓練生に支給しなければならない軍服の枚数、訓練用靴及び公務用靴の数は規則に則って、必要量を支給される必要がある。しかし、消耗品等に該当する点や、対象者の経済的理由や特別な理由に限り、規定数を超えても構わない。って規則に書いてませんでしたか? どのページに書かれているか分かりますよね?」
希空は淡々と喋り、「知ってて当然ですよね?」みたいな顔でフィディスの顔を覗いた。
「わ、分かった。これで伝票を出しておく」
フィディスが希空の圧に負け、伝票を報告書を入れた引き出しに入れようとしたら、希空がフィディスの腕を咄嗟に掴んだ。そして、その手を規則集に置いて、フィディスの目をしっかりと見て、ニッコリと笑った。
「今、『コイツの話面倒臭いな。このまま伝票出しときゃいいや』って思ったよね?」
「……いえ、滅相もありません」
「フィディス騎士団長、今の部分をもう一度読み直しましょうか? ご存知なら本を開かなくても、仰ること出来ますよね?」
「……いえ、本を開かせて頂きます。で、では、読ませていた――」
「ちゃんと姿勢を正す!」
希空はフィディスに手厳しく、指導した。それを見た雫とアレックスは何故か申し訳なくなり、エミュは苦笑いした。三人はお互いの顔を見合わせ、心の中で呟いた。
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