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第十章:最果ての地ナクアで待っていたものとは
10-5:孤独な『魔王』に優しさを
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二人は投げ出されるように、聖樹の根元に放り出された。雫とアレックスはすぐに二人を助けに行き、聖樹から離れた。
「フィディス! 凄い出血してる! 今、治癒魔法かけるから」
雫はフィディスに治癒魔法をかけた。その間に、希空は聖樹に歩み寄った。
「魔王。皆にあんな怖い事言っちゃって。こうなるように仕向けた割にはちょっと性格悪いんじゃない?」
「あれは魔王としての威厳を保つためだ。ふっ、性格が悪いか。……そうかもしれないな」
「器も一つ破壊しちゃったし、怒るものだと思ったけど?」
「あれは偽器に過ぎん」
「なるほどね、ちゃんと選ばせてくれたって訳か……。どうしたらいい? 約束通り、魔王の魂を受け継げばいい?」
「お前は民から後ろ指を指されても良いのか? この世界が好きなのだろう? 受け継いだところでメリットなんてないぞ」
「いいよ、別に。後ろ指を指されようが、今の自分にはそれから守ってくれる人達がいるし、もう一人ぼっちじゃないから」
魔王の魂と普通に会話をしている希空の姿を見て、雫もアレックスも困惑していた。二人は中で何があったかを傷が瘉えたフィディスに聞いたが、半分理解して、半分よく分からなかった。
「今の魔王を体内に取り込んだとしても、どうせ瘴気はなくならない。今回は大聖女オメルから出てきた優しい貴方だったから良いけど、貴方とはまた別の魂が生まれ、器を探すために彷徨うだろうね」
「ああ、そうなるな」
「だったら、僕が器としての役目を担います。貴方の全てを……僕が受け入れます」
「あははははっ、かの大聖女オメルと同じ事を言うのだな。オメル亡き今、お前がこの世界に来たのは運命なのだろうな。やっと我も世界観測を終わらせる事が出来る」
「貴方は人間によって勝手に生み出され、人間の身勝手な考えで否定され、魔王という型に嵌められ、世界の脅威となった。この事は誰も信じないかもしれないけど、僕はこの真実を受け入れる。そして、貴方を癒やすのは僕の役目だから」
三人はただただ見ることしか出来なかった。希空は雫の元へ戻った。そして、希空は目を瞑り、両手を重ねるように胸元に置いた。そうすると、希空の胸元が光り輝き、希空はルーメンの杖を引き抜いた。
「希空、その杖……。魔力あるのか?」
「うん、皆のお陰かな。皆の優しさや温もりを沢山貰ったから、魔力はあるよ。隠しててごめんね。これも魔王と事前に話してたんだ……」
「俺達はまんまと騙されていたって事か」
「どうしても誰にも言えなくて、もう一人の僕が暴走しないためにも必要だったから。ごめんなさい」
希空は三人に頭を下げた。そして、雫の横に立ち、手を出すように促し、フィディスから貰ったブレスレットをお互いの手首に絡ませ、手を繋いだ。
「これ、思い出しませんか? ゲームで連携攻撃した時を」
「……ああ、そう言えば、似たような事があったな。懐かしい」
二人は手を強く握り締め、紫色の聖樹に杖を向けた。雫はどんな呪文をするか分からなかったが、自然と希空の温かい手から伝わってきた。
「光は太陽のように」
「闇は夜空のように」
「我らは生誕と終焉を常に見届け」
「森羅万象受け入れ、導く」
「「――ソウル・プリフィケーション!」」
聖樹の周りを太陽系の惑星が聖樹を軸に公転し、徐々に回転が早くなり、空高く急上昇した。そして、全てが中心に集まり、一瞬強い光を放つと、それは弾け、細かい光の粒子が夜空に降り注ぐ流星のように、ナクア全体に降り注いだ。
「希空、ありがとう。君に出会えて良かったよ」
「……はい、貴方もゆっくり休んでください」
聖樹は浄化され、纏わりついていた紫色のスライムも消えていった。そして、一つの小さなラベンダーグレーの球体が希空の元へ飛んできた。
そして、希空はラベンダーグレーの球体を両手で受け取ると、そっと自分の胸元に当て、体内に取り込んだ。
「希空、大丈夫なのか? 瘴気を取り込んで」
「うん、大丈夫。ほぼ無害だし、体の中で浄化するから」
「あっ! ブレスレットが無くなってる! 希空の大事な物だろ、あれ」
「確かに大事な物だったけど、今はもっと大事なものがあるから」
希空は微笑みながら、後ろで跪いていたフィディスの元へ駆け寄り、抱きついた。フィディスは突然の事で驚いた。そして、希空はフィディスの顔を真っ直ぐな目で見た。
「……ただいま。……って、なんか恥ずかしいね、こういうの。全部終わったよ」
希空は泣き笑いしながら、フィディスの手を取った。フィディスは涙を堪えながら、希空を強く抱き締め、「おかえり」と震える声で返事をした。
「主、さっきの凄かった!」
「アレックスもここまで一緒に来てくれて、ありがとな。俺はやっぱり、お前がいないとダメだな」
「主、本当か!」
雫は両手を広げた。アレックスは満面の笑みで雫の胸に思いっきり飛び込んだ。二人は地面に倒れ、雫はアレックスを抱き締めた。アレックスは人の姿だったのを忘れ、雫の顔にキスしたり、舐めたりした。
「これで大聖女オメル様の叶えたかった夢が……少しだけ終わったのかな」
希空が空を見上げると、空からは光が射し、瘴気も消え、穏やかな領域となった。しかし、聖樹だけは枯れたままだった。
「大聖女オメル様も聖樹を完全に修復させる事は出来なかったんだから、僕達にも無理かな……」
「でも、いつか聖樹を元気にしたいよね。もしくは、新しい苗を植樹するとか」
「植樹はいいかもしれないね。枯れた聖樹は有効活用したいね、例えば、ライアーの素材とか。とりあえず今は早く帰ろう! 皆が心配して待ってると思うから」
四人はギィの元へ行った。希空は初めて見るギィに感動した。四人はギィの背中に乗ると、ヴァニール海峡を越え、リードルフへ戻った。ギィは神殿へ戻ると言い、別れを告げた。
雫は希空にローブを着せ、自分の物を希空から返してもらった。アレックスは狼の姿になり、希空とフィディス、雫は馬に乗り、神聖セルベン王国を目指した。
「フィディス! 凄い出血してる! 今、治癒魔法かけるから」
雫はフィディスに治癒魔法をかけた。その間に、希空は聖樹に歩み寄った。
「魔王。皆にあんな怖い事言っちゃって。こうなるように仕向けた割にはちょっと性格悪いんじゃない?」
「あれは魔王としての威厳を保つためだ。ふっ、性格が悪いか。……そうかもしれないな」
「器も一つ破壊しちゃったし、怒るものだと思ったけど?」
「あれは偽器に過ぎん」
「なるほどね、ちゃんと選ばせてくれたって訳か……。どうしたらいい? 約束通り、魔王の魂を受け継げばいい?」
「お前は民から後ろ指を指されても良いのか? この世界が好きなのだろう? 受け継いだところでメリットなんてないぞ」
「いいよ、別に。後ろ指を指されようが、今の自分にはそれから守ってくれる人達がいるし、もう一人ぼっちじゃないから」
魔王の魂と普通に会話をしている希空の姿を見て、雫もアレックスも困惑していた。二人は中で何があったかを傷が瘉えたフィディスに聞いたが、半分理解して、半分よく分からなかった。
「今の魔王を体内に取り込んだとしても、どうせ瘴気はなくならない。今回は大聖女オメルから出てきた優しい貴方だったから良いけど、貴方とはまた別の魂が生まれ、器を探すために彷徨うだろうね」
「ああ、そうなるな」
「だったら、僕が器としての役目を担います。貴方の全てを……僕が受け入れます」
「あははははっ、かの大聖女オメルと同じ事を言うのだな。オメル亡き今、お前がこの世界に来たのは運命なのだろうな。やっと我も世界観測を終わらせる事が出来る」
「貴方は人間によって勝手に生み出され、人間の身勝手な考えで否定され、魔王という型に嵌められ、世界の脅威となった。この事は誰も信じないかもしれないけど、僕はこの真実を受け入れる。そして、貴方を癒やすのは僕の役目だから」
三人はただただ見ることしか出来なかった。希空は雫の元へ戻った。そして、希空は目を瞑り、両手を重ねるように胸元に置いた。そうすると、希空の胸元が光り輝き、希空はルーメンの杖を引き抜いた。
「希空、その杖……。魔力あるのか?」
「うん、皆のお陰かな。皆の優しさや温もりを沢山貰ったから、魔力はあるよ。隠しててごめんね。これも魔王と事前に話してたんだ……」
「俺達はまんまと騙されていたって事か」
「どうしても誰にも言えなくて、もう一人の僕が暴走しないためにも必要だったから。ごめんなさい」
希空は三人に頭を下げた。そして、雫の横に立ち、手を出すように促し、フィディスから貰ったブレスレットをお互いの手首に絡ませ、手を繋いだ。
「これ、思い出しませんか? ゲームで連携攻撃した時を」
「……ああ、そう言えば、似たような事があったな。懐かしい」
二人は手を強く握り締め、紫色の聖樹に杖を向けた。雫はどんな呪文をするか分からなかったが、自然と希空の温かい手から伝わってきた。
「光は太陽のように」
「闇は夜空のように」
「我らは生誕と終焉を常に見届け」
「森羅万象受け入れ、導く」
「「――ソウル・プリフィケーション!」」
聖樹の周りを太陽系の惑星が聖樹を軸に公転し、徐々に回転が早くなり、空高く急上昇した。そして、全てが中心に集まり、一瞬強い光を放つと、それは弾け、細かい光の粒子が夜空に降り注ぐ流星のように、ナクア全体に降り注いだ。
「希空、ありがとう。君に出会えて良かったよ」
「……はい、貴方もゆっくり休んでください」
聖樹は浄化され、纏わりついていた紫色のスライムも消えていった。そして、一つの小さなラベンダーグレーの球体が希空の元へ飛んできた。
そして、希空はラベンダーグレーの球体を両手で受け取ると、そっと自分の胸元に当て、体内に取り込んだ。
「希空、大丈夫なのか? 瘴気を取り込んで」
「うん、大丈夫。ほぼ無害だし、体の中で浄化するから」
「あっ! ブレスレットが無くなってる! 希空の大事な物だろ、あれ」
「確かに大事な物だったけど、今はもっと大事なものがあるから」
希空は微笑みながら、後ろで跪いていたフィディスの元へ駆け寄り、抱きついた。フィディスは突然の事で驚いた。そして、希空はフィディスの顔を真っ直ぐな目で見た。
「……ただいま。……って、なんか恥ずかしいね、こういうの。全部終わったよ」
希空は泣き笑いしながら、フィディスの手を取った。フィディスは涙を堪えながら、希空を強く抱き締め、「おかえり」と震える声で返事をした。
「主、さっきの凄かった!」
「アレックスもここまで一緒に来てくれて、ありがとな。俺はやっぱり、お前がいないとダメだな」
「主、本当か!」
雫は両手を広げた。アレックスは満面の笑みで雫の胸に思いっきり飛び込んだ。二人は地面に倒れ、雫はアレックスを抱き締めた。アレックスは人の姿だったのを忘れ、雫の顔にキスしたり、舐めたりした。
「これで大聖女オメル様の叶えたかった夢が……少しだけ終わったのかな」
希空が空を見上げると、空からは光が射し、瘴気も消え、穏やかな領域となった。しかし、聖樹だけは枯れたままだった。
「大聖女オメル様も聖樹を完全に修復させる事は出来なかったんだから、僕達にも無理かな……」
「でも、いつか聖樹を元気にしたいよね。もしくは、新しい苗を植樹するとか」
「植樹はいいかもしれないね。枯れた聖樹は有効活用したいね、例えば、ライアーの素材とか。とりあえず今は早く帰ろう! 皆が心配して待ってると思うから」
四人はギィの元へ行った。希空は初めて見るギィに感動した。四人はギィの背中に乗ると、ヴァニール海峡を越え、リードルフへ戻った。ギィは神殿へ戻ると言い、別れを告げた。
雫は希空にローブを着せ、自分の物を希空から返してもらった。アレックスは狼の姿になり、希空とフィディス、雫は馬に乗り、神聖セルベン王国を目指した。
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