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第六章:二人の再会と希空のプチ追放
6-5:人生で初めての告白と香りの誘惑
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「お前、顔赤いぞ。のぼせんなよ」
「だ、大丈夫だって! お気遣いなく……」
希空は濡れた髪を弄りながら、赤くなった顔を隠し、下を向いた。そして、水面の揺れと音を感じた時には、フィディスが既に隣に寄ってきていた。希空はビックリして、身構えった。
「お前、ちゃんと飯食ってんのか? あの頃よりかは大丈夫そうだが……」
「食べてるよ」
「本当か? こことか」
「――んあっ!」
フィディスは希空の横腹を大きな手で掴んだ。希空は不意に掴まれ、体をビクつかせ、甘く濡れた声を漏らした。フィディスは希空の可愛らしい反応に顔を赤くし、咄嗟に手を離した。
「す、すまん……」
「いや、なんかごめん。変な声出しちゃって。……先に上がるね。掃除の準備しなきゃ」
「――あっ、ああ。そうだな」
希空は急に立ち上がったせいで、ふらっとした。そして、フィディスの方へ向かって、倒れた。フィディスは希空の体を受け止めた。希空が目を開けると、フィディスの鍛え上げられた体に自身の体を委ねる形になっていた。
「大丈夫か?」
「あ、うん……。ふらっとしただけ。ごめん。掃除するから、フィディスも早めに上がってよね」
希空が照れ笑いしながら、再び湯船から出ようとしたが、フィディスが離してくれなかった。むしろ、自分の膝の上に希空を座らせ、太い腕で抱き締めてきた。
「えっ、ちょっ、掃除があるんだけど――」
「すまん、少しだけこうさせてくれ」
希空は本当にのぼせたんじゃないかと錯覚する位、思考回路が回らず、無言で頷いてしまった。フィディスは安心したのか、希空を優しく抱き、濡れた髪を何度も優しく撫で、希空の耳の後ろに顔を埋め、甘いため息をついた。
「あの、くすぐったいし、そろそろ離してくれません?」
「離したくない」
「えっ? でも、フィディスは僕の事が嫌いでしょ?」
フィディスは希空の両肩を持ち、顔を自分の方へ向けた。真剣な目をしており、濡れた髪から水が滴る。
「確かに、最初はこんな小さくて頼りなさそうな可愛い奴が聖女とか馬鹿げてると思った。しかし、火事から死にかけの俺を救ってくれた時、お前が必死で俺を救おうとしてくれた事や野次馬に言い放った言葉。そして、俺に口付けしてくれた事……」
「えっ、聞こえてたの!」
「微かにだ。あぁ、なんで俺はコイツに無礼な態度ばかりとってしまったんだろうって思った」
「まぁ、確かに失礼だったのは間違いではないけど」
希空が笑いながら、冗談半分で言ったが、フィディスは真剣な目で希空を見続けた。
「俺はコイツの護衛騎士として失格だ。そして、男としても。だから、俺は決めた。お前が聖女だろうが、聖女じゃなかろうが、俺はお前を一生守っていくと」
「それは護衛騎士の責務としてでしょ?」
「いや、違う。お前と共に過ごして分かった事が沢山ある。お前の優しさや人一倍頑張っている姿、皆を笑顔にさせる魅力、隣を歩いている時に不意に見せる眩しい笑顔や心地良い時間。そんなお前が……、希空が好きだ。一人で全てを抱え込まなくてもいい。辛い時や悲しい時、助けが必要になった時は俺を頼ってくれ」
「えっ……、僕の事が……好き?」
「ああ、好きだ。お前が他の奴らと仲良くしているところを見ると、何故か腹が立って仕方ない。俺の希空に手を出すな。希空の隣にいるのは俺だけで十分だ。そんな風に思ってしまう。正直、気が狂いそうになる」
希空は急な告白に動揺した。何よりも今まで素っ気無い態度しか見せなかったフィディスがこんなにも自分の事を考えてくれているとは思わなかった。希空はまた冗談を言ってきたと思い、フィディスの顔を見ると、目が泳ぎ、頬を赤くし、恥ずかしそうに腕で顔を隠していた。
今まで見た事が無いフィディスの反応に、希空はフィディスの体に接触している皮膚の感覚が急に過敏になったような気がして、胸の高鳴りを感知されそうな、そんな錯覚に陥った。そして、何よりも火事の時を覚えているとは思わなかった。
「すまん、こんな話をされても困るよな。今のは忘れてくれ。掃除もあるのに、引き留めてしまって、すまない。本当に忘れてくれ」
「あっ、ちょっとフィディス!」
フィディスは希空を膝の上から下ろすと、大浴場を後にした。希空はポカンとし、少し呆然とした。そして、湯船に頭まで浸かり、十秒数えて、顔を上げた。
「……嘘でしょ。絶対にあり得ない! 何だ、この急展開! あんな気持ちがいっぱい詰まった告白されたら、忘れられないし、忘れたくないよ。今まで色んな人と付き合ってきたけど、『人生で初めての告白』だよ。やばい、……泣きそう。どうしよう、あぁ……、ほら、涙出てきちゃったじゃん」
希空は胸が張り裂けそうで、嬉し泣きをした。考えれば考える程、今までのフィディスの失礼な態度の中にあった本当の気持ちに気付き、頭の中で答え合わせをするような感じだった。
希空は気持ちが落ち着くまで大浴場の掃除を念入りに行なった。そして、脱衣所で新しい服に着替え、自室へ戻ろうとした時、洗濯かごにフィディスの使用済みシャツが入っていたのを見つける。
希空は周囲に誰も居ない事を確かめ、洗濯かごからシャツを取り出すと、匂いを少しだけ嗅いだ。嫌な臭いではなく、落ち着く安心するフィディスの汗の匂いだった。希空は思わず顔がほころび、次はシャツに顔を突っ込み、何度か深呼吸した。
希空はハーブやアロマを学んでいた事もあり、様々な香りに興味を持ち、嗅ぎまくったせいで、最終的には重度のニオイフェチになってしまったのだ。
「明らかに、フィディスのだ……。ちょっとムラムラする、――じゃなくて! 明日、外で洗えばいいよね。うん、そうしよう。でも、洗ったら、折角の良い匂いが……」
希空はそういう気持ちではない事を自分に言い聞かせ、洗濯かごからフィディスのシャツを取り、懐に隠すと、自室へ持ち帰り、麻袋に入れ、ベッドの頭元に置いた。
「だ、大丈夫だって! お気遣いなく……」
希空は濡れた髪を弄りながら、赤くなった顔を隠し、下を向いた。そして、水面の揺れと音を感じた時には、フィディスが既に隣に寄ってきていた。希空はビックリして、身構えった。
「お前、ちゃんと飯食ってんのか? あの頃よりかは大丈夫そうだが……」
「食べてるよ」
「本当か? こことか」
「――んあっ!」
フィディスは希空の横腹を大きな手で掴んだ。希空は不意に掴まれ、体をビクつかせ、甘く濡れた声を漏らした。フィディスは希空の可愛らしい反応に顔を赤くし、咄嗟に手を離した。
「す、すまん……」
「いや、なんかごめん。変な声出しちゃって。……先に上がるね。掃除の準備しなきゃ」
「――あっ、ああ。そうだな」
希空は急に立ち上がったせいで、ふらっとした。そして、フィディスの方へ向かって、倒れた。フィディスは希空の体を受け止めた。希空が目を開けると、フィディスの鍛え上げられた体に自身の体を委ねる形になっていた。
「大丈夫か?」
「あ、うん……。ふらっとしただけ。ごめん。掃除するから、フィディスも早めに上がってよね」
希空が照れ笑いしながら、再び湯船から出ようとしたが、フィディスが離してくれなかった。むしろ、自分の膝の上に希空を座らせ、太い腕で抱き締めてきた。
「えっ、ちょっ、掃除があるんだけど――」
「すまん、少しだけこうさせてくれ」
希空は本当にのぼせたんじゃないかと錯覚する位、思考回路が回らず、無言で頷いてしまった。フィディスは安心したのか、希空を優しく抱き、濡れた髪を何度も優しく撫で、希空の耳の後ろに顔を埋め、甘いため息をついた。
「あの、くすぐったいし、そろそろ離してくれません?」
「離したくない」
「えっ? でも、フィディスは僕の事が嫌いでしょ?」
フィディスは希空の両肩を持ち、顔を自分の方へ向けた。真剣な目をしており、濡れた髪から水が滴る。
「確かに、最初はこんな小さくて頼りなさそうな可愛い奴が聖女とか馬鹿げてると思った。しかし、火事から死にかけの俺を救ってくれた時、お前が必死で俺を救おうとしてくれた事や野次馬に言い放った言葉。そして、俺に口付けしてくれた事……」
「えっ、聞こえてたの!」
「微かにだ。あぁ、なんで俺はコイツに無礼な態度ばかりとってしまったんだろうって思った」
「まぁ、確かに失礼だったのは間違いではないけど」
希空が笑いながら、冗談半分で言ったが、フィディスは真剣な目で希空を見続けた。
「俺はコイツの護衛騎士として失格だ。そして、男としても。だから、俺は決めた。お前が聖女だろうが、聖女じゃなかろうが、俺はお前を一生守っていくと」
「それは護衛騎士の責務としてでしょ?」
「いや、違う。お前と共に過ごして分かった事が沢山ある。お前の優しさや人一倍頑張っている姿、皆を笑顔にさせる魅力、隣を歩いている時に不意に見せる眩しい笑顔や心地良い時間。そんなお前が……、希空が好きだ。一人で全てを抱え込まなくてもいい。辛い時や悲しい時、助けが必要になった時は俺を頼ってくれ」
「えっ……、僕の事が……好き?」
「ああ、好きだ。お前が他の奴らと仲良くしているところを見ると、何故か腹が立って仕方ない。俺の希空に手を出すな。希空の隣にいるのは俺だけで十分だ。そんな風に思ってしまう。正直、気が狂いそうになる」
希空は急な告白に動揺した。何よりも今まで素っ気無い態度しか見せなかったフィディスがこんなにも自分の事を考えてくれているとは思わなかった。希空はまた冗談を言ってきたと思い、フィディスの顔を見ると、目が泳ぎ、頬を赤くし、恥ずかしそうに腕で顔を隠していた。
今まで見た事が無いフィディスの反応に、希空はフィディスの体に接触している皮膚の感覚が急に過敏になったような気がして、胸の高鳴りを感知されそうな、そんな錯覚に陥った。そして、何よりも火事の時を覚えているとは思わなかった。
「すまん、こんな話をされても困るよな。今のは忘れてくれ。掃除もあるのに、引き留めてしまって、すまない。本当に忘れてくれ」
「あっ、ちょっとフィディス!」
フィディスは希空を膝の上から下ろすと、大浴場を後にした。希空はポカンとし、少し呆然とした。そして、湯船に頭まで浸かり、十秒数えて、顔を上げた。
「……嘘でしょ。絶対にあり得ない! 何だ、この急展開! あんな気持ちがいっぱい詰まった告白されたら、忘れられないし、忘れたくないよ。今まで色んな人と付き合ってきたけど、『人生で初めての告白』だよ。やばい、……泣きそう。どうしよう、あぁ……、ほら、涙出てきちゃったじゃん」
希空は胸が張り裂けそうで、嬉し泣きをした。考えれば考える程、今までのフィディスの失礼な態度の中にあった本当の気持ちに気付き、頭の中で答え合わせをするような感じだった。
希空は気持ちが落ち着くまで大浴場の掃除を念入りに行なった。そして、脱衣所で新しい服に着替え、自室へ戻ろうとした時、洗濯かごにフィディスの使用済みシャツが入っていたのを見つける。
希空は周囲に誰も居ない事を確かめ、洗濯かごからシャツを取り出すと、匂いを少しだけ嗅いだ。嫌な臭いではなく、落ち着く安心するフィディスの汗の匂いだった。希空は思わず顔がほころび、次はシャツに顔を突っ込み、何度か深呼吸した。
希空はハーブやアロマを学んでいた事もあり、様々な香りに興味を持ち、嗅ぎまくったせいで、最終的には重度のニオイフェチになってしまったのだ。
「明らかに、フィディスのだ……。ちょっとムラムラする、――じゃなくて! 明日、外で洗えばいいよね。うん、そうしよう。でも、洗ったら、折角の良い匂いが……」
希空はそういう気持ちではない事を自分に言い聞かせ、洗濯かごからフィディスのシャツを取り、懐に隠すと、自室へ持ち帰り、麻袋に入れ、ベッドの頭元に置いた。
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