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第290話 [温泉治療に向けて。]
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「此方が仰られていた温泉でございますか・・・シュウト様の世界に入らせて頂いた時にも聖域の様な素晴らしい感覚を覚えましたが、なんと表現すれば良いのか・・・。」
トトはそう言うと建屋の前で立ち止まり惚けているとルーク達が出て来た。
「おっ、シュウトどうしたんだ?ってお前らトト達だよなぁ連れてきたのか?」
「あぁ、ライヤ様のところで・・・・・」
ルークがトト達を連れてきた事に不思議そうな顔をして質問してきたので、俺はルークに事の経緯を説明した。
「なるほどな、おめぇらも大変だったな。」
「いえ!その様な事はございません!」
「まぁ、トト達がそれで良いならアレだが、まぁ頑張ってくれや。」
「「ハッ!」」
「それで温泉の事があるなら俺達は先に戻るが・・・ってか、他のフィールドで模擬戦するって言ってたが、他のとこに行きゃぁ良いのか?」
「いや、悪いがさっきのフィールドでそのまま修行しててくれ。フィールドの移動はもう少し後にする。」
「どうしてってあれか、サスケ達の戦闘からか?」
「まぁそれも有るが、ドラウに例の物は頼んだのか?」
「おう。」
「それなら出来てからのが、修行になりそうだし、それまではさっきの場所で修行って事で。」
「分かった。」
「それでドラウ、出来そうか?」
「他のも有るから今日中には試作品を造れると思うぞ。」
「早いな。」
「まぁ、大元は出来てるからな。試作品程度ならそこまで時間は掛からねぇよ。」
「そうか。余り無理はするなよ。」
「無理はしねぇって。」
ドラウの言葉を聞いた俺は再びルークに話し掛けた。
「あっ、そうだ。ダンジョンで手に入る最上級回復薬の容器って持ってないか?」
「容器?何に使うんだ?」
「一寸な。俺が使う訳じゃないんだが、空の容器だけが必要でな。」
「そうか。俺は持ってねぇなぁ、誰か持ってるか?」
ルークがそう言うとドラウが近付いてきた。
「1つで良いか?」
「有るのか?」
「おぉ、研究中のは渡せねぇが、1つなら予備が有るから問題ねぇぞ。」
「良いのか?っていうかドラウも研究してたんだな。」
「そりゃあ使えりゃ便利だし、色んな用途に使えるだろうからな。」
「じゃあ1本貰うな。」
俺はそう言うとドラウから空の容器を受け取った。
「じゃあ俺達は先に行くぞ。」
「あぁ、また後でな。」
ルーク達はそう言うとフィールド内を移動して行った。すると横で見ていたハロルドが話し掛けてきた。
「シュウト様、良かったのでしょうか?」
「ん?あぁ、修行の事なら問題ない。ところでトト、ルーク達はどうだった?」
「魂に関してでしたら正常だと思われます。」
「断りも無く鑑定したのですか?」
「申し訳ございません。スキルレベルが1である為か、現在は自分の意思とは関係無く生物が居ると勝手に発動してしまう様でして、不慣れな点はご了承して頂くと有難いです。」
「そういう事ですか、道理で私共も見られた感覚があったのですね。」
「申し訳ございません。」
トト達が謝るとハロルドは笑顔で対応していた。
「それよりも困りましたねぇ。」
「どうしたんだ?」
「私共も色々ありましたので、見られる感覚は人より優れているとはいえ、トト達の魂鑑定は優れていなくても気付けるレベルだと思われますので。」
「あぁ、人によっては不快感を覚えるって事か。」
「はい。ですのでどうしたものかと。」
「確かにそうだな。」
俺達がそう話しているとセバスが話し掛けてきた。
「その件に関しては問題ないかと。」
「どうしてだ?」
「トト様方は治療院の院長として務めて頂く予定でしたはず、ならば職業病という事で暫くは問題無いかと。」
「あぁ確かに今は常時、患者の事を診る必要が有るだろうからそれでいけるか。」
「はい。スキルレベルやスキル対しての習熟度が上がれば、今の様な状況も落ち着くかと。」
「そうだな。トト達はどう思う?」
「確かにセバス様の仰る通り、現状は常時、患者に対して鑑定をしており、患者の方々にも説明はしてあります。」
「ならそれで通せるな。後はスキルのON/OFFが出来るか、勘のいいセバス達にも勘づかれないレベルで鑑定出来る様になるかだな。」
「患者の方に不快感を与えない様に努力致します。」
「そうだな。じゃあ中に行くか。」
俺はそう言うと中に入って行った。
「それでどうやって運ぶつもりだ?」
「現状ですと2通り考えておりまして、1つは専用のマジックバッグにて運ぶというもの。もう1つは専用のタンクを造り、そのタンクを人海戦術を用いて運ぶというものでございます。」
「人海戦術って事は何度も運ぶって事か?」
「左様でございます。」
「それならマジックバッグの一択に思えるがそうしないのは、何か考えが有るのか?」
「はい。可能性としてですが、魔法を施してあるマジックバッグではシュウト様の御力を含んだ温泉では、その御力に耐えれないのではと考え、その代案として愚考致しました。」
「耐えられない?温泉の湯を入れるだけでか?」
「はい。そもそも魔法を付与してある物で、生きている魔物を入れられない原因としましては外と同じ環境ではないという事と中で暴れた場合と言いますか、何故かどれだけ大人しいとされる魔物であっても必ず暴れるのですが、そうした場合、マジックバッグに付与されている魔法術式が乱れ、崩壊してしまうそうです。」
「まぁ、空気も水も何もないなら息が出来なくなるし、暴れるのは当たり前だろうな。」
「息というとこの息でしょうか?」
ハロルドはそう言うと俺に分かりやすい様に深呼吸をしていた。
「そうだな。というか、それ以外無いだろ。」
「確かに身体に必要な魔素を取り込む為には必要な事というのは常識ですが、魔物の中には息をせずとも活動可能な魔物もいます。ですが暴れるので一概には関係無いのでは?」
「呼吸で取り込んでいるのは魔素だけじゃないぞ。まぁ確かに見た目では呼吸をしてない魔物も居るが、見えないだけで呼吸に代わる方法で取り込んでいるんだと思うぞ。」
「スライムやトレントだとしてもでしょうか?」
「スライムは分からないがトレントだと地中や全身から生きる為に必要な成分というか必要な物を吸収してるだろうな。」
「必要な成分ですか・・・。」
「人や呼吸してる魔物なんかだとおそらく酸素っていう目に見えない物を取り込んでるんだよ。」
「その様な物が・・・確かに水魔法等で口を塞ぐ事で無傷で素材を痛めずに確保出来るとは聞いた事が有りましたが、その為だったのですね。」
「そうだな、だから必ず暴れるんだろうな。だが、温泉は水みたいな物だぞ。何故それで壊れるんだ?」
「あまりにも濃度の濃い魔力を放出する物を入れた際に壊れてしまったという報告を受けた事がございますので、シュウト様の魔力や微量な神気を含んだ温泉では、と。」
「なるほどな。だがタンクだとかなり大変じゃないか?しかも運搬はどうするんだ?」
「お許しが頂けるのでしたら攻略組の訓練として使用されている場所の入り口付近にタンクをと愚考致したのですが、如何でしょうか?」
「入り口付近かぁ・・・誰か居るか?」
俺がそう言うと一陣の風が吹いてアモネスが現れた。
「シュウト様、如何なさいましたか?」
「此処の温泉って初級の迷宮の入り口付近に繋げられるか?」
「それは持続的にという事でしょうか?」
「定期的にでも大丈夫だと思うぞ。」
俺がそう言いながらハロルドの方を向くとハロルドはトトと話をしてから俺の方を向いて頷いた。
「それでしたら問題ありませんが・・・。」
アモネスは難しそうな顔をしながら黙った。
「どうした?」
「いえ、復活するとはいえ、死を体験したすぐ後に此処の温泉に浸かるのは危険ではないかと愚考致した次第です。」
「あぁ・・・ん?っていうか、アモネスに温泉の効能って話したっけ?」
「下位の精霊はお喋りな者が多いので。」
「え?じゃあ精霊と話せる人には俺の事も伝わってるんじゃ?」
「それは殆ど無いかと。話せると言ってもその話し声は他の種族に聞き取れるものでもありませんし、聞き取れたとしても精霊語ですので、1部の例外を除いては理解する事は出来ないと思われます。」
「1部の例外って?」
「シュウト様の様な使徒様、もしくは、精霊との間に出来た子になります。ですが、現在、この世界には使徒と呼ばれる方は亜神以上に成られているかですし、私の知っている限りですと精霊の子は現在、精霊界に居る者以外には居ないはずです。」
「なるほどな。なら、問題無いか。後、確かに死を体験した後直ぐなら魂が削られてる可能性は有るが、別部屋を用意したら行けると思ってな。」
「別部屋ですか・・・確かにそれなら精霊を配置して漏れ出ている魔力等を回収させれば問題ないとは思いますが、出入口に関してはどうなさいますか?」
「出入口に関しても出た後、街中を移動する事を考えれば確かにそうだな。その辺は大丈夫そうか?」
俺がそう言いながらハロルドを見るとハロルドはマジックバッグから片手で持てそうなくらいの木箱を取り出した。
「それがそうなのか?」
「はい。輸送の際に一切漏れ出る事の許されない危険物を輸送する事もありますので。」
「初めて会った時に運んでた物みたいなのか?」
「いえ、更に危険な物でございます。」
「戦争か?」
「それに使用されそうになった物で浄化の為に輸送する際に使用された物になります。」
「なるほどなぁ、それなら問題なく運べるんだな?」
「はい。現状ですと少量ですが問題ありません。」
「ならソレに入れてマジックバッグに入れるって事か?」
「いえ、コチラの容器はマジックバッグに入れる事が出来ない商品ですので。」
「そういうのも在るのか。」
「はい。左様でございます。」
「まぁいいや、とりあえずソレとドラウから貰ったこの容器に入れて一旦外に出るか。」
「はい。でしたらドラウ様の容器の方に関してはコチラの聖水をご使用ください。」
「ん?俺が用意した物じゃなくか?」
「はい。私共だけで作れる様にする必要が有ると思いますので。」
「あぁ、そういう事か。」
俺達はそう言うと温泉から湯を汲み上げてアイテムボックス改から出て実験する事にした。
トトはそう言うと建屋の前で立ち止まり惚けているとルーク達が出て来た。
「おっ、シュウトどうしたんだ?ってお前らトト達だよなぁ連れてきたのか?」
「あぁ、ライヤ様のところで・・・・・」
ルークがトト達を連れてきた事に不思議そうな顔をして質問してきたので、俺はルークに事の経緯を説明した。
「なるほどな、おめぇらも大変だったな。」
「いえ!その様な事はございません!」
「まぁ、トト達がそれで良いならアレだが、まぁ頑張ってくれや。」
「「ハッ!」」
「それで温泉の事があるなら俺達は先に戻るが・・・ってか、他のフィールドで模擬戦するって言ってたが、他のとこに行きゃぁ良いのか?」
「いや、悪いがさっきのフィールドでそのまま修行しててくれ。フィールドの移動はもう少し後にする。」
「どうしてってあれか、サスケ達の戦闘からか?」
「まぁそれも有るが、ドラウに例の物は頼んだのか?」
「おう。」
「それなら出来てからのが、修行になりそうだし、それまではさっきの場所で修行って事で。」
「分かった。」
「それでドラウ、出来そうか?」
「他のも有るから今日中には試作品を造れると思うぞ。」
「早いな。」
「まぁ、大元は出来てるからな。試作品程度ならそこまで時間は掛からねぇよ。」
「そうか。余り無理はするなよ。」
「無理はしねぇって。」
ドラウの言葉を聞いた俺は再びルークに話し掛けた。
「あっ、そうだ。ダンジョンで手に入る最上級回復薬の容器って持ってないか?」
「容器?何に使うんだ?」
「一寸な。俺が使う訳じゃないんだが、空の容器だけが必要でな。」
「そうか。俺は持ってねぇなぁ、誰か持ってるか?」
ルークがそう言うとドラウが近付いてきた。
「1つで良いか?」
「有るのか?」
「おぉ、研究中のは渡せねぇが、1つなら予備が有るから問題ねぇぞ。」
「良いのか?っていうかドラウも研究してたんだな。」
「そりゃあ使えりゃ便利だし、色んな用途に使えるだろうからな。」
「じゃあ1本貰うな。」
俺はそう言うとドラウから空の容器を受け取った。
「じゃあ俺達は先に行くぞ。」
「あぁ、また後でな。」
ルーク達はそう言うとフィールド内を移動して行った。すると横で見ていたハロルドが話し掛けてきた。
「シュウト様、良かったのでしょうか?」
「ん?あぁ、修行の事なら問題ない。ところでトト、ルーク達はどうだった?」
「魂に関してでしたら正常だと思われます。」
「断りも無く鑑定したのですか?」
「申し訳ございません。スキルレベルが1である為か、現在は自分の意思とは関係無く生物が居ると勝手に発動してしまう様でして、不慣れな点はご了承して頂くと有難いです。」
「そういう事ですか、道理で私共も見られた感覚があったのですね。」
「申し訳ございません。」
トト達が謝るとハロルドは笑顔で対応していた。
「それよりも困りましたねぇ。」
「どうしたんだ?」
「私共も色々ありましたので、見られる感覚は人より優れているとはいえ、トト達の魂鑑定は優れていなくても気付けるレベルだと思われますので。」
「あぁ、人によっては不快感を覚えるって事か。」
「はい。ですのでどうしたものかと。」
「確かにそうだな。」
俺達がそう話しているとセバスが話し掛けてきた。
「その件に関しては問題ないかと。」
「どうしてだ?」
「トト様方は治療院の院長として務めて頂く予定でしたはず、ならば職業病という事で暫くは問題無いかと。」
「あぁ確かに今は常時、患者の事を診る必要が有るだろうからそれでいけるか。」
「はい。スキルレベルやスキル対しての習熟度が上がれば、今の様な状況も落ち着くかと。」
「そうだな。トト達はどう思う?」
「確かにセバス様の仰る通り、現状は常時、患者に対して鑑定をしており、患者の方々にも説明はしてあります。」
「ならそれで通せるな。後はスキルのON/OFFが出来るか、勘のいいセバス達にも勘づかれないレベルで鑑定出来る様になるかだな。」
「患者の方に不快感を与えない様に努力致します。」
「そうだな。じゃあ中に行くか。」
俺はそう言うと中に入って行った。
「それでどうやって運ぶつもりだ?」
「現状ですと2通り考えておりまして、1つは専用のマジックバッグにて運ぶというもの。もう1つは専用のタンクを造り、そのタンクを人海戦術を用いて運ぶというものでございます。」
「人海戦術って事は何度も運ぶって事か?」
「左様でございます。」
「それならマジックバッグの一択に思えるがそうしないのは、何か考えが有るのか?」
「はい。可能性としてですが、魔法を施してあるマジックバッグではシュウト様の御力を含んだ温泉では、その御力に耐えれないのではと考え、その代案として愚考致しました。」
「耐えられない?温泉の湯を入れるだけでか?」
「はい。そもそも魔法を付与してある物で、生きている魔物を入れられない原因としましては外と同じ環境ではないという事と中で暴れた場合と言いますか、何故かどれだけ大人しいとされる魔物であっても必ず暴れるのですが、そうした場合、マジックバッグに付与されている魔法術式が乱れ、崩壊してしまうそうです。」
「まぁ、空気も水も何もないなら息が出来なくなるし、暴れるのは当たり前だろうな。」
「息というとこの息でしょうか?」
ハロルドはそう言うと俺に分かりやすい様に深呼吸をしていた。
「そうだな。というか、それ以外無いだろ。」
「確かに身体に必要な魔素を取り込む為には必要な事というのは常識ですが、魔物の中には息をせずとも活動可能な魔物もいます。ですが暴れるので一概には関係無いのでは?」
「呼吸で取り込んでいるのは魔素だけじゃないぞ。まぁ確かに見た目では呼吸をしてない魔物も居るが、見えないだけで呼吸に代わる方法で取り込んでいるんだと思うぞ。」
「スライムやトレントだとしてもでしょうか?」
「スライムは分からないがトレントだと地中や全身から生きる為に必要な成分というか必要な物を吸収してるだろうな。」
「必要な成分ですか・・・。」
「人や呼吸してる魔物なんかだとおそらく酸素っていう目に見えない物を取り込んでるんだよ。」
「その様な物が・・・確かに水魔法等で口を塞ぐ事で無傷で素材を痛めずに確保出来るとは聞いた事が有りましたが、その為だったのですね。」
「そうだな、だから必ず暴れるんだろうな。だが、温泉は水みたいな物だぞ。何故それで壊れるんだ?」
「あまりにも濃度の濃い魔力を放出する物を入れた際に壊れてしまったという報告を受けた事がございますので、シュウト様の魔力や微量な神気を含んだ温泉では、と。」
「なるほどな。だがタンクだとかなり大変じゃないか?しかも運搬はどうするんだ?」
「お許しが頂けるのでしたら攻略組の訓練として使用されている場所の入り口付近にタンクをと愚考致したのですが、如何でしょうか?」
「入り口付近かぁ・・・誰か居るか?」
俺がそう言うと一陣の風が吹いてアモネスが現れた。
「シュウト様、如何なさいましたか?」
「此処の温泉って初級の迷宮の入り口付近に繋げられるか?」
「それは持続的にという事でしょうか?」
「定期的にでも大丈夫だと思うぞ。」
俺がそう言いながらハロルドの方を向くとハロルドはトトと話をしてから俺の方を向いて頷いた。
「それでしたら問題ありませんが・・・。」
アモネスは難しそうな顔をしながら黙った。
「どうした?」
「いえ、復活するとはいえ、死を体験したすぐ後に此処の温泉に浸かるのは危険ではないかと愚考致した次第です。」
「あぁ・・・ん?っていうか、アモネスに温泉の効能って話したっけ?」
「下位の精霊はお喋りな者が多いので。」
「え?じゃあ精霊と話せる人には俺の事も伝わってるんじゃ?」
「それは殆ど無いかと。話せると言ってもその話し声は他の種族に聞き取れるものでもありませんし、聞き取れたとしても精霊語ですので、1部の例外を除いては理解する事は出来ないと思われます。」
「1部の例外って?」
「シュウト様の様な使徒様、もしくは、精霊との間に出来た子になります。ですが、現在、この世界には使徒と呼ばれる方は亜神以上に成られているかですし、私の知っている限りですと精霊の子は現在、精霊界に居る者以外には居ないはずです。」
「なるほどな。なら、問題無いか。後、確かに死を体験した後直ぐなら魂が削られてる可能性は有るが、別部屋を用意したら行けると思ってな。」
「別部屋ですか・・・確かにそれなら精霊を配置して漏れ出ている魔力等を回収させれば問題ないとは思いますが、出入口に関してはどうなさいますか?」
「出入口に関しても出た後、街中を移動する事を考えれば確かにそうだな。その辺は大丈夫そうか?」
俺がそう言いながらハロルドを見るとハロルドはマジックバッグから片手で持てそうなくらいの木箱を取り出した。
「それがそうなのか?」
「はい。輸送の際に一切漏れ出る事の許されない危険物を輸送する事もありますので。」
「初めて会った時に運んでた物みたいなのか?」
「いえ、更に危険な物でございます。」
「戦争か?」
「それに使用されそうになった物で浄化の為に輸送する際に使用された物になります。」
「なるほどなぁ、それなら問題なく運べるんだな?」
「はい。現状ですと少量ですが問題ありません。」
「ならソレに入れてマジックバッグに入れるって事か?」
「いえ、コチラの容器はマジックバッグに入れる事が出来ない商品ですので。」
「そういうのも在るのか。」
「はい。左様でございます。」
「まぁいいや、とりあえずソレとドラウから貰ったこの容器に入れて一旦外に出るか。」
「はい。でしたらドラウ様の容器の方に関してはコチラの聖水をご使用ください。」
「ん?俺が用意した物じゃなくか?」
「はい。私共だけで作れる様にする必要が有ると思いますので。」
「あぁ、そういう事か。」
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