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第261話 [残党?殲滅戦Part2。]
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「そういやぁ、敵の名前って何だ?」
「あれ?ルークは聞いてなかったっけ?」
「2人でごにょごにょ言うとったさかいウチらには聞こえんかったよ。」
「なるほどな。海賊の方はオウチョクで、領主の方はアデノ・エンベロープだな。」
「アデノ!?」
「知ってるのか?」
「エンベロープ家は薬剤師で薬を主に扱ってる家系でアデノはその中でも天才って言われとるんよ。実際、アデノが10代の頃に流行った疫病も治療薬を開発したお陰で今の領主に成れたっちゅう話や。」
「そうか、確かに毒を作るのは天才なんだろうな。俺も持ってる毒生成と解毒薬生成のスキルが有るからな。」
「ちゅう事はまさか、疫病やと思とったのは奴が作り出した毒って事?」
「可能性はあるかもな。称号に大量虐殺者って有るしな。」
「なるほど、まさか中立を保っとんのもそういう理由なんやろか?」
「どっちつかずなら両方に薬は売れるだろうな。」
「くぅ~!!!・・・知らんだとはいえ、オトンはそんな奴を仲間に引き入れようとしとったんか。」
そう俺とカスミちゃんが話しているとルークが小さい声で「オウチョクか。」と言ったのが気になったので聞いてみる事にした。
「ルークも海賊の事を知ってるのか?」
「あぁ、かなり有名な賞金首だ。」
「そうなのか?」
「あぁ、今は海賊をやってるみたいだが、元は村や街をも襲う賊だった奴だ。奴の率いる賊が通った後は何も残らないって言われてたな。」
「言われてたか、何で過去形なんだ?」
「あぁそれは偶然近くに居たガシュウ教皇が潰したからな。」
「ガシュウさんが?」
「あぁ、父さんなら有り得るね。困った人は助ける人だから。」
「ガシュウさんならそうするか。」
「それで闇ギルド・ケルベロスのトップは誰なんだ?」
「執事協会会長のバンディーだ。」
「ハンディーですと!?シュウト様!それは本当なのですか!?」
「やっぱり知り合いか?」
「はい。彼奴とは執事学校時代からの腐れ縁と言いますか、何かと対立した中でございますし、サーシャにも手を出そうとしていました。」
「なるほどなぁ。」
「まさか、闇ギルドに属すどころか、トップとは・・・シュウト様、お願いしたい儀が御座いますが宜しいでしょうか?」
「バト達で行きたいという事か?」
「はい。私とサーシャ、トルバの3人で向かいたいと思っております。」
「トルバもか?」
「はい。現在、トルバは範囲の大きい結界は得意なのですが、範囲を狭く強固にするのは得意ではないと申しましょうか、理解が出来ない様なので、結界術の勝負を見せる事で、その点を勉強させようかと思いまして。」
「それで戦術の幅が広がるって事か。」
「それもありますが、要人護衛の際に必要な場合が御座いますし、相手を傷付けずに捕える際にも役立ちます。」
「なるほどな。そういう事なら、コクも連れてってやれ。」
「承知致しました。」
「後は・・・俺はどうするかなぁ・・・。」
「とりあえず待ってる間にドラウの事だし、もう直ぐ逆探知して拠点を暴くだろうから1つずつ消してきゃいいんじゃね。」
「まぁ、そうか。子供達の帰りも待ってやらないとな。」
俺はそう言うとルーク、カスミちゃん、バトが指定した場所に転送門を開いて見送った。
「さてと実際何処まで進んでるんだ?」
俺がそう言うとレイが声を掛けてきた。
「それは僕も気になるから着いていって良いかい?」
「あぁ、別に良いけど何かあるのか?」
「一寸資料だけじゃ分からない場所が有るんだけど、そこにもしかしたら在るかもしれないんだよ。」
「何がだ?」
「大量虐殺の兵器を生産してる拠点だよ。」
「知のケパイスキェルの領地じゃないのか?」
「そんな訳ないじゃん。態々自分の領地じゃ作らないよ。」
「まぁ、そうか。」
「しかも資料によると殲星会にその兵器を売ってるっぽいんだよね。」
「マジで?」
「あくまで可能性の話だけどね。」
「って事はそこを潰せば良いのか?」
「物によるけど、毒なんかだと解毒薬の製法や予防薬を作れるかもしれないから万が一の為に確保したいんだ。」
「そうか、そうだよな。・・・とりあえずドラウの所へ行くか。」
「そうだね。先ずは逆探知出来てるか、だからね。」
俺達はそう言うとドラウが居る部屋へ入っていったが、後数時間掛かるという事だったので、俺は先にガシュウさん達に会いに行く事にした。
「じゃあ、行ってくるけどお前達はどうする?」
「僕達はとりあえず残るよ。何も無いだろうけど何かあった時に対処出来るようにね。」
レイがそう言うと残りのメンバーも頷いていた。
「なら、行ってくる。」
俺はそう言うとアイテムボックス改に入って、ガシュウさん達の所へ向かった。
「シュウト様、どうされたのですか?」
俺が顔を出すとガシュウさんは何かを察したのか、真剣な表情で聞いてきたので、事の顛末を話し、現在進行形の事柄も話した。
「ほんまかぁ・・・裏でそんな事しとったんかぁ・・・そんなんやったらカスミと一緒にわいも行った方がええんかもしれんけど・・・まぁカスミに任せるか。それよりもワルダーんとこの領民か、ほんまに犯罪者ばっかなんか?」
「一定の年齢以上はそうですね。詐欺や強盗、中には殺人をしてる者も居ますね。」
「ワルダーの領民と認められる為にっちゅう事か?」
「大半はそうですね。一定の資金を貯めて、ワルダーに支払い、外に出て犯罪を犯すってところでしょうか。」
「住む為に犯罪に手を染めるっちゅう事か。」
「そうしないと民、いや人と認められない様でしたね。」
「分かった。わいは傭兵団を率いて、ワルダーの領民を捕らえに・・・せや、証拠になるもんは有るんか?」
「レイが来る前に纏めてくれたのがコレです。」
俺はそう言いながらワルダーの隠し部屋にあった証拠をトヨタさんに渡した。
俺から証拠を渡されたトヨタさんは険しい表情で証拠が詰まった資料を確認していった。
「シュウト様、奴隷として捕らえられた方なのですが、教国より先ずは私が最高速度連れて来れる人員であるエキスパートを2名、その後30日程掛かりますが飛空船にて専門部署の者を30名連れて来たいと思いますが如何でしょうか?」
「そんなに来てくれるんですか?」
「はい。先程のお話から2名は急がなくては行けないと思い、部署の中でも地位は高くないですが、かなり優秀な者達なので御安心下さい。」
「いや、此方としては有難い限りです。」
「それでなのですが、両名共に以前からシュウト様の下へ来たがっていた者達ですので、これを機にシュウト様の民として頂けないでしょうか?」
「良いんですか?優秀な方なんですよねぇ。」
「はい。問題ありません。ただ彼ら夫婦は戦闘が嫌いですので、戦力にはなれず、前回の応募もシュウト様の下へ行く事が出来なかったのです。」
「夫婦ですか、お子様も居らっしゃるのですか?」
「いえ、以前は居ましたが戦争で亡くされ、それが原因でより戦闘が嫌いになったのです。」
「そうですかぁ・・・。」
「どうされましたか?」
「いえ、民に成ってもらう以上、ある程度のレベリングを、と言っても戦闘に参加させる訳ではなく、パーティーを組んで一緒に迷宮に潜ってもらうだけなんですが、嫌いとなると難しいかなと思いまして。」
「それならば問題ないかと戦闘は致しませんが従軍し、癒し手として活躍していますので。」
「それなら良かったです。」
「それでなんですが、恐らくシュウト様は今後も今回の様に人々をお助けになると思いますが如何ですか?」
「そうですね。困っていたら出来る事はすると思います。」
「でしたら、此方に来させる予定の残りの30人もシュウト様の民として尽力して貰いましょう。」
「えっ、無理矢理は駄目ですよ!」
「分かっております。あの夫婦以外は希望者を募ります。ただ、恐らくですが、かなりの競争率になると思いますので。」
「そうなんですか?」
「はい。それは間違いありません。ただ教国としても必要な者達ですので、申し訳ありませんが、夫婦と別に30名のみとさせて頂いても宜しいでしょうか?」
「そういう事なら良いですよ。」
「それでしたらシュウト様、私に案が御座います。」
俺とガシュウさんが話をしているとハロルドが声を掛けてきたので聞いてみる事にした。
「どうしたハロルド?」
「教国よりの回復部隊の移動の件ですが、フォスエスペランサへの民となるのでしたらドラグーンにて移送するのはどうでしょうか?」
「確かにドラグーンなら早く来れるだろうけど実際どの程度の時間が掛かるんだ?」
「実際には2~3日というところでしょうか。ですが、今回はお急ぎの様ですので、シュウト様の御力をお借り出来るのであれば数時間というところでしょうか。」
「あぁ、アレで移動するのか。」
「はい。その通りに御座います。」
「分かった。」
「流石はフォスエスペランサ国で御座いますね。まさか、私の最高速度と同等のスピードを出せる移動手段があるとは。」
「そこは素材とドラウが居るんで。」
「そうでしたね。それでシュウト様の御力での移動とはどの様な?」
そう聞かれた俺は転送を使っての移動を説明した。
「なるほど、それでしたらシュウト様の御力も見せる事無く、乗っている者はフォスエスペランサ国の技術が優れていると勘違いさせる事も可能で御座いますね。」
「えろうえげつない乗りもん造りおったなぁ。」
「トヨタ、これはシュウト様やその周りの方々の御力があって、その全てがSランク以上の素材である事、その素材を眷属であるドラウプニル様の特殊な技術で出来ておるのだ。真似る事など不可能じゃぞ。」
「やっぱ、そうなるか。まぁええわ、それよりシュウトはん、部隊を編成してワルダーの領地に行くさかい、わいを一旦国へ戻してくれへんか?」
トヨタさんにそう言われた俺はトヨタさんを首相官邸へと送っていった。
「ほな、シュウトはん、ワルダーの領地に直接、シュウトはんが転送出来る様にわいは1時間後には逮捕して島を離れるさかい。」
「お気遣いありがとうございます。」
「えぇ、えぇ。わいらは何もしとらへんさかい、そのくらいの事はさしてぇな。せやないとシュウトはんに少しも借りを返せへんわ。」
トヨタさんはそう言うと手を振って奥に入っていった。
「あれ?ルークは聞いてなかったっけ?」
「2人でごにょごにょ言うとったさかいウチらには聞こえんかったよ。」
「なるほどな。海賊の方はオウチョクで、領主の方はアデノ・エンベロープだな。」
「アデノ!?」
「知ってるのか?」
「エンベロープ家は薬剤師で薬を主に扱ってる家系でアデノはその中でも天才って言われとるんよ。実際、アデノが10代の頃に流行った疫病も治療薬を開発したお陰で今の領主に成れたっちゅう話や。」
「そうか、確かに毒を作るのは天才なんだろうな。俺も持ってる毒生成と解毒薬生成のスキルが有るからな。」
「ちゅう事はまさか、疫病やと思とったのは奴が作り出した毒って事?」
「可能性はあるかもな。称号に大量虐殺者って有るしな。」
「なるほど、まさか中立を保っとんのもそういう理由なんやろか?」
「どっちつかずなら両方に薬は売れるだろうな。」
「くぅ~!!!・・・知らんだとはいえ、オトンはそんな奴を仲間に引き入れようとしとったんか。」
そう俺とカスミちゃんが話しているとルークが小さい声で「オウチョクか。」と言ったのが気になったので聞いてみる事にした。
「ルークも海賊の事を知ってるのか?」
「あぁ、かなり有名な賞金首だ。」
「そうなのか?」
「あぁ、今は海賊をやってるみたいだが、元は村や街をも襲う賊だった奴だ。奴の率いる賊が通った後は何も残らないって言われてたな。」
「言われてたか、何で過去形なんだ?」
「あぁそれは偶然近くに居たガシュウ教皇が潰したからな。」
「ガシュウさんが?」
「あぁ、父さんなら有り得るね。困った人は助ける人だから。」
「ガシュウさんならそうするか。」
「それで闇ギルド・ケルベロスのトップは誰なんだ?」
「執事協会会長のバンディーだ。」
「ハンディーですと!?シュウト様!それは本当なのですか!?」
「やっぱり知り合いか?」
「はい。彼奴とは執事学校時代からの腐れ縁と言いますか、何かと対立した中でございますし、サーシャにも手を出そうとしていました。」
「なるほどなぁ。」
「まさか、闇ギルドに属すどころか、トップとは・・・シュウト様、お願いしたい儀が御座いますが宜しいでしょうか?」
「バト達で行きたいという事か?」
「はい。私とサーシャ、トルバの3人で向かいたいと思っております。」
「トルバもか?」
「はい。現在、トルバは範囲の大きい結界は得意なのですが、範囲を狭く強固にするのは得意ではないと申しましょうか、理解が出来ない様なので、結界術の勝負を見せる事で、その点を勉強させようかと思いまして。」
「それで戦術の幅が広がるって事か。」
「それもありますが、要人護衛の際に必要な場合が御座いますし、相手を傷付けずに捕える際にも役立ちます。」
「なるほどな。そういう事なら、コクも連れてってやれ。」
「承知致しました。」
「後は・・・俺はどうするかなぁ・・・。」
「とりあえず待ってる間にドラウの事だし、もう直ぐ逆探知して拠点を暴くだろうから1つずつ消してきゃいいんじゃね。」
「まぁ、そうか。子供達の帰りも待ってやらないとな。」
俺はそう言うとルーク、カスミちゃん、バトが指定した場所に転送門を開いて見送った。
「さてと実際何処まで進んでるんだ?」
俺がそう言うとレイが声を掛けてきた。
「それは僕も気になるから着いていって良いかい?」
「あぁ、別に良いけど何かあるのか?」
「一寸資料だけじゃ分からない場所が有るんだけど、そこにもしかしたら在るかもしれないんだよ。」
「何がだ?」
「大量虐殺の兵器を生産してる拠点だよ。」
「知のケパイスキェルの領地じゃないのか?」
「そんな訳ないじゃん。態々自分の領地じゃ作らないよ。」
「まぁ、そうか。」
「しかも資料によると殲星会にその兵器を売ってるっぽいんだよね。」
「マジで?」
「あくまで可能性の話だけどね。」
「って事はそこを潰せば良いのか?」
「物によるけど、毒なんかだと解毒薬の製法や予防薬を作れるかもしれないから万が一の為に確保したいんだ。」
「そうか、そうだよな。・・・とりあえずドラウの所へ行くか。」
「そうだね。先ずは逆探知出来てるか、だからね。」
俺達はそう言うとドラウが居る部屋へ入っていったが、後数時間掛かるという事だったので、俺は先にガシュウさん達に会いに行く事にした。
「じゃあ、行ってくるけどお前達はどうする?」
「僕達はとりあえず残るよ。何も無いだろうけど何かあった時に対処出来るようにね。」
レイがそう言うと残りのメンバーも頷いていた。
「なら、行ってくる。」
俺はそう言うとアイテムボックス改に入って、ガシュウさん達の所へ向かった。
「シュウト様、どうされたのですか?」
俺が顔を出すとガシュウさんは何かを察したのか、真剣な表情で聞いてきたので、事の顛末を話し、現在進行形の事柄も話した。
「ほんまかぁ・・・裏でそんな事しとったんかぁ・・・そんなんやったらカスミと一緒にわいも行った方がええんかもしれんけど・・・まぁカスミに任せるか。それよりもワルダーんとこの領民か、ほんまに犯罪者ばっかなんか?」
「一定の年齢以上はそうですね。詐欺や強盗、中には殺人をしてる者も居ますね。」
「ワルダーの領民と認められる為にっちゅう事か?」
「大半はそうですね。一定の資金を貯めて、ワルダーに支払い、外に出て犯罪を犯すってところでしょうか。」
「住む為に犯罪に手を染めるっちゅう事か。」
「そうしないと民、いや人と認められない様でしたね。」
「分かった。わいは傭兵団を率いて、ワルダーの領民を捕らえに・・・せや、証拠になるもんは有るんか?」
「レイが来る前に纏めてくれたのがコレです。」
俺はそう言いながらワルダーの隠し部屋にあった証拠をトヨタさんに渡した。
俺から証拠を渡されたトヨタさんは険しい表情で証拠が詰まった資料を確認していった。
「シュウト様、奴隷として捕らえられた方なのですが、教国より先ずは私が最高速度連れて来れる人員であるエキスパートを2名、その後30日程掛かりますが飛空船にて専門部署の者を30名連れて来たいと思いますが如何でしょうか?」
「そんなに来てくれるんですか?」
「はい。先程のお話から2名は急がなくては行けないと思い、部署の中でも地位は高くないですが、かなり優秀な者達なので御安心下さい。」
「いや、此方としては有難い限りです。」
「それでなのですが、両名共に以前からシュウト様の下へ来たがっていた者達ですので、これを機にシュウト様の民として頂けないでしょうか?」
「良いんですか?優秀な方なんですよねぇ。」
「はい。問題ありません。ただ彼ら夫婦は戦闘が嫌いですので、戦力にはなれず、前回の応募もシュウト様の下へ行く事が出来なかったのです。」
「夫婦ですか、お子様も居らっしゃるのですか?」
「いえ、以前は居ましたが戦争で亡くされ、それが原因でより戦闘が嫌いになったのです。」
「そうですかぁ・・・。」
「どうされましたか?」
「いえ、民に成ってもらう以上、ある程度のレベリングを、と言っても戦闘に参加させる訳ではなく、パーティーを組んで一緒に迷宮に潜ってもらうだけなんですが、嫌いとなると難しいかなと思いまして。」
「それならば問題ないかと戦闘は致しませんが従軍し、癒し手として活躍していますので。」
「それなら良かったです。」
「それでなんですが、恐らくシュウト様は今後も今回の様に人々をお助けになると思いますが如何ですか?」
「そうですね。困っていたら出来る事はすると思います。」
「でしたら、此方に来させる予定の残りの30人もシュウト様の民として尽力して貰いましょう。」
「えっ、無理矢理は駄目ですよ!」
「分かっております。あの夫婦以外は希望者を募ります。ただ、恐らくですが、かなりの競争率になると思いますので。」
「そうなんですか?」
「はい。それは間違いありません。ただ教国としても必要な者達ですので、申し訳ありませんが、夫婦と別に30名のみとさせて頂いても宜しいでしょうか?」
「そういう事なら良いですよ。」
「それでしたらシュウト様、私に案が御座います。」
俺とガシュウさんが話をしているとハロルドが声を掛けてきたので聞いてみる事にした。
「どうしたハロルド?」
「教国よりの回復部隊の移動の件ですが、フォスエスペランサへの民となるのでしたらドラグーンにて移送するのはどうでしょうか?」
「確かにドラグーンなら早く来れるだろうけど実際どの程度の時間が掛かるんだ?」
「実際には2~3日というところでしょうか。ですが、今回はお急ぎの様ですので、シュウト様の御力をお借り出来るのであれば数時間というところでしょうか。」
「あぁ、アレで移動するのか。」
「はい。その通りに御座います。」
「分かった。」
「流石はフォスエスペランサ国で御座いますね。まさか、私の最高速度と同等のスピードを出せる移動手段があるとは。」
「そこは素材とドラウが居るんで。」
「そうでしたね。それでシュウト様の御力での移動とはどの様な?」
そう聞かれた俺は転送を使っての移動を説明した。
「なるほど、それでしたらシュウト様の御力も見せる事無く、乗っている者はフォスエスペランサ国の技術が優れていると勘違いさせる事も可能で御座いますね。」
「えろうえげつない乗りもん造りおったなぁ。」
「トヨタ、これはシュウト様やその周りの方々の御力があって、その全てがSランク以上の素材である事、その素材を眷属であるドラウプニル様の特殊な技術で出来ておるのだ。真似る事など不可能じゃぞ。」
「やっぱ、そうなるか。まぁええわ、それよりシュウトはん、部隊を編成してワルダーの領地に行くさかい、わいを一旦国へ戻してくれへんか?」
トヨタさんにそう言われた俺はトヨタさんを首相官邸へと送っていった。
「ほな、シュウトはん、ワルダーの領地に直接、シュウトはんが転送出来る様にわいは1時間後には逮捕して島を離れるさかい。」
「お気遣いありがとうございます。」
「えぇ、えぇ。わいらは何もしとらへんさかい、そのくらいの事はさしてぇな。せやないとシュウトはんに少しも借りを返せへんわ。」
トヨタさんはそう言うと手を振って奥に入っていった。
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