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第235話 [出発。]
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祝賀会という名のどんちゃん騒ぎで1人また1人と酔い潰れていき、終息を迎えていく中、ガシュウさんが声を掛けてきた。
「シュウト様、あの時は舞い上がってしまい申し訳御座いませんでした。」
「いえいえ、皆さんのこの喜び様を考えると自分ももう少し考えてから話すべきだったと。」
「いえいえ、シュウト様は一切悪くは御座いません。」
「そう仰って頂けるなら・・・そういえば1つ気になった事があるんですけど。」
「何でしょうか?」
「シェリーさんの事です。」
「シェリーですか?もしや何か失礼な事を?」
「いえいえ、そんな事はありません。ただ皆んなを眷属にしておいて神殿を任せっきりのシェリーさんには何もしていなかったので。」
「その様な事、お気になさらずとも結構ですよ。」
「そう言って貰えると有難いです。」
「それにシェリーでは鍛えたところでシュウト様に着いていけるとは思いませんので。」
「そうですか?頑張って出来ない事なんてそうは無いですよ?」
俺がそう言うとガシュウさんは少し笑って話し始めた。
「そこが問題なのですよ。」
「どういう事ですか?」
「あの子は神殿の仕事をする事が1番の幸せでして、恐らく・・・いえ、確実にシュウト様の修行から逃げ、神殿に戻ってしまう未来しか想像出来ませんので。」
「そうなんですか?」
「はい、間違いなく。それにシュウト様の眷属になるという事は他の神々への信仰を少しならずも抑える必要が有ると思いますので、神々を信仰している彼女にはそれは難しいかと。」
「別に抑える必要は無いと思いますけど・・・多分、そういう認識なのは自分だけなんでしょうね。」
「認識というよりもそうなる様です。」
「どういう・・・もしかして、眷属になると神々からの加護が無くなる事を?」
「やはり事実なのですね。過去に捕らえた者を鑑定した際に加護持ちで邪神の眷属に成り下がった者とそうで無い者では違いがありましたので、色々な話があり、その中の1つにその様な話があり、シュウト様のお話で確信しました。」
「なるほど、そういう事ですか。では何も話さないというのは何か引っかかる部分がありますので、1度だけ本人に話すだけ話してみます。」
「それで宜しいかと。」
「あっ、そうだ。もし断られたとしてもシェリーさんは悪くないですからね。」
俺がそう言うとガシュウさんは少し笑いながら「気にしないで下さい。」と言ってくれた。
「ただ少しもレベルを上げないという訳にもいかないので、代わりに自衛の為というか、敵から逃げれる様にレベル上げは行ってもらうつもりです。」
「その様な事までして頂けるのですか!?」
「はい。最低限ですが。」
「シュウト様の最低限とは・・・。」
「そうですねぇ・・・とりあえずはCランクダンジョンぐらいはパーティを組んで踏破出来るぐらいには。」
「え!?Cランクですか!?」
「そうですね。そのくらい強くなれば自分達を襲おうとする奴等から逃げ出し、仲間の到着までの時間くらいは稼げると思いますので。」
俺がそう言うとガシュウさんはCランクで驚いていた時とは違い、考え込んでから再び話し始めた。
「・・・確かにシュウト様に敵対するとなると・・・確かに最低限Cランクダンジョンくらいは踏破出来なくては人質にされてしまうかもしれません。」
「はい。一応神殿には国中の人達を収容して守れる様に結界を幾重にも張り、中心に向けて強く造ってあるので神殿の中心で働いて頂いてるシェリーさんは国で1番安全といえる場所にはいますけど。」
俺がそう言うとガシュウさんも少し安心した様な表情をしていた。
「あっ、そういえば話は変わるんですけど、ガシュウさんってかなりの量を呑んでましたけど大丈夫なんですか?」
俺がそう言うとガシュウさんは笑って答えてはくれなかったが、リーグさんが近付いてきて、答えてくれた。
「ガシュウは加護の所為で殆ど酔えんのじゃよ。」
「そうなんですか?」
「加護の力で毒耐性が、かなり高いからのぅ。酔おうと思ったら今日と同量以上に呑まねば酔えんのじゃよ。」
「何か大変ですね。」
俺がリーグさんにそう返すと微笑んで聞いていたガシュウさんが答えてくれた。
「シュウト様、酔うのは難しいですが、お酒自体を楽しめない訳ではないですよ。」
「そうなんですか?」
「はい。この場の雰囲気や匂いがありますので。と言っても楽しいお酒の席でないと楽しめませんが。」
「なるほど。」
俺達はその後も雑談をしながら夜遅くまで楽しい宴は続いた。
翌朝俺はハロルドさんに進捗状況を確認し、シェリーさんの下へ行き、眷属の件を話したがあっさりと断られた。ならば代わりにとアイテムボックス改の迷宮でのレベル上げを提案すると神殿の仕事の合間であればとの事だったので、朝のお勤めを待ってルーク達の下へ連れていった。
「ん?シェリーか、どうしたんだ?」
「危険から最低限、身を守れる様にレベル上げをしてもらおうと思ってるんだが、攻略組のメンバーの迷宮使用状況はどうなってる?」
「それなら安心しろ。今は俺達が助けられる状況じゃねぇから使用禁止にしてるぞ。」
「そうか・・・勝手に入ったりは?」
「出来る訳ねぇだろ。俺かシュウトが変更しねぇ限り、門は使えねぇからな。」
「じゃあその間は休ませてるのか?」
「いや、安全マージンをしっかり守ってってぇのを条件に他のダンジョンに挑ませてるぞ。」
「そうか・・・なら、シェリーさんのいや、シェリーのレベル上げも兼ねてお前達の修行も次いでにしておくか。」
「前言ってた事だな。」
「そうだ。時間も無いから全員が揃い次第潜るぞ。」
俺達はそう言うとそれぞれのレベルに合った迷宮で修行していった。
「なぁシュウト。」
「何だルーク?」
「シェリーってあそこまで強くする必要が有ったのか?」
「まぁ予定よりは強くなったな。」
「予定よりって、何処の世界に元々冒険者でもねぇのにBランクダンジョンを単独踏破出来るシスターが居るんだよ。」
「まぁ、本人がレベルが上がった事で神殿をより綺麗に神聖な状態に出来るって喜んでレベル上げしてたからなぁ。」
「もう既に戦闘力なら攻略組の上位者に近いレベルになってんぞ。」
「そうだな。まぁでも弱いよりは安心して神殿を任せられるから良いんじゃないか?」
「確かに結界魔法、回復魔法だけなら俺達以外の攻略組でトップだからな。」
「そうなのか?」
「あぁ、今じゃ攻略組や孤児院でやってる治療の臨時職員ながら周りの治療士にも患者にも厚い信頼をされてるからなぁ。」
「え?神殿以外の仕事もしてるのか?」
「レベルが上がった事で神殿のお勤めに掛かる時間がかなり短くなったのと人々を治療する事でより神様に近付ける感覚がするらしくて頑張ってるみたいだぞ。」
「ん?神様に成ろうとしてるのか?」
「違ぇよ。身近に感じるって事だよ。」
「あぁ、なるほどな。」
「それでシェリーも眷属にするのか?」
「いや、本人がそうしたいなら眷属にするけど、前に聞いた時に神々のお勤めがありますのでって断られたからなぁ。」
「まぁ、確かにそんな感じするなぁ。」
「まぁ、本人が言って来なくてもまた何かの折にでももう一度確認はするつもりだけどな。」
「そうか。まぁ俺の方でも今回の修行で女性陣が仲良くなったみたいだからそれとなく聞いて貰える様に言っとくな。」
「悪い、助かる。」
俺達はその後も出発予定の前日まで修行に明け暮れていた。
出発当日、神殿前に出るとハロルドさんが待っていた。
「おはようございますシュウト様。」
「おはようございます。ハロルドさんが此処に居るという事は予定通りと思っても?」
「はい。勿論で御座います。」
「それでどうしますか?」
「シン・ブリステン公爵領の領都から東北にポルトゥスという港町が御座いますのでそこ立ち寄って頂いてそこから船に乗ります。」
「了解です。じゃあ荷物は何処に?」
「それは此処に御座います。」
ハロルドさんはそう言うと鞄を叩いて見せた。
「マジックバッグですか?」
「はい、その通りです。」
「では先ずは領都のブリステンに移動しますね。」
俺はそう言うとブリステンに転送した。
「此処から東北というとあちらの方向で良かったですよねぇ?」
俺はハロルドさんの言う通りにマップでその方向を探すも海の側に港というか、街すら無かったのでハロルドさんに聞くとハロルドさんは一瞬で理解したのか、俺の疑問に答えてくれた。
「シュウト様、確かに港町とは言いましたが海に浮かぶ船ではなく、飛行船で御座いますので、此方の岩山で御座います。」
ハロルドさんはそう言うと自身のマジックバッグから地図を取り出し、指さして場所を教えてくれた。
「飛行船?その方が速いという事ですか?」
「確かに速いですが、それだけではなく、エンポリアー国へ行くまでの海の航路には危険な魔物や危険な海流が御座いますので日日を短縮するのであれば飛行船が常識で御座います。」
「なるほど・・・あっ、でもそれだとかなりお金が掛かるんじゃないですか?」
「それならば問題ありません。」
「それはどういう事ですか?」
「私の個人所有している飛行船ですので、費用は掛かりませんし、以前シュウト様から頂いた魔石を動力源としますので。」
「足りますか?足りなければ幾らでも渡すので言って下さい。」
「それも問題ありません。シュウト様から頂いた魔石は高純度の物でしたのでエンポリアー国までなら何往復でも出来ますので。」
「それなら良かったです。」
「それよりもポルトゥスから出国する際は一応、審査が御座いますので一緒に行く予定のアキト様を連れてきて頂いてもよろしいでしょうか?」
「そうなんですね。分かりました今から呼んで来ますね。」
俺はそう言うと迷宮に入っていたアキトを連れてきた。
「僕もすっかり忘れてました。申し訳ないですハロルドさん。」
「いえいえ、アキト様は移動の際も陸路を使用する話は聞いた事があったのにも関わらずお声掛け差し上げるのを忘れておりました。」
ハロルドさんとアキトは暫くお互いに謝りあっていた。
「シュウト様、あの時は舞い上がってしまい申し訳御座いませんでした。」
「いえいえ、皆さんのこの喜び様を考えると自分ももう少し考えてから話すべきだったと。」
「いえいえ、シュウト様は一切悪くは御座いません。」
「そう仰って頂けるなら・・・そういえば1つ気になった事があるんですけど。」
「何でしょうか?」
「シェリーさんの事です。」
「シェリーですか?もしや何か失礼な事を?」
「いえいえ、そんな事はありません。ただ皆んなを眷属にしておいて神殿を任せっきりのシェリーさんには何もしていなかったので。」
「その様な事、お気になさらずとも結構ですよ。」
「そう言って貰えると有難いです。」
「それにシェリーでは鍛えたところでシュウト様に着いていけるとは思いませんので。」
「そうですか?頑張って出来ない事なんてそうは無いですよ?」
俺がそう言うとガシュウさんは少し笑って話し始めた。
「そこが問題なのですよ。」
「どういう事ですか?」
「あの子は神殿の仕事をする事が1番の幸せでして、恐らく・・・いえ、確実にシュウト様の修行から逃げ、神殿に戻ってしまう未来しか想像出来ませんので。」
「そうなんですか?」
「はい、間違いなく。それにシュウト様の眷属になるという事は他の神々への信仰を少しならずも抑える必要が有ると思いますので、神々を信仰している彼女にはそれは難しいかと。」
「別に抑える必要は無いと思いますけど・・・多分、そういう認識なのは自分だけなんでしょうね。」
「認識というよりもそうなる様です。」
「どういう・・・もしかして、眷属になると神々からの加護が無くなる事を?」
「やはり事実なのですね。過去に捕らえた者を鑑定した際に加護持ちで邪神の眷属に成り下がった者とそうで無い者では違いがありましたので、色々な話があり、その中の1つにその様な話があり、シュウト様のお話で確信しました。」
「なるほど、そういう事ですか。では何も話さないというのは何か引っかかる部分がありますので、1度だけ本人に話すだけ話してみます。」
「それで宜しいかと。」
「あっ、そうだ。もし断られたとしてもシェリーさんは悪くないですからね。」
俺がそう言うとガシュウさんは少し笑いながら「気にしないで下さい。」と言ってくれた。
「ただ少しもレベルを上げないという訳にもいかないので、代わりに自衛の為というか、敵から逃げれる様にレベル上げは行ってもらうつもりです。」
「その様な事までして頂けるのですか!?」
「はい。最低限ですが。」
「シュウト様の最低限とは・・・。」
「そうですねぇ・・・とりあえずはCランクダンジョンぐらいはパーティを組んで踏破出来るぐらいには。」
「え!?Cランクですか!?」
「そうですね。そのくらい強くなれば自分達を襲おうとする奴等から逃げ出し、仲間の到着までの時間くらいは稼げると思いますので。」
俺がそう言うとガシュウさんはCランクで驚いていた時とは違い、考え込んでから再び話し始めた。
「・・・確かにシュウト様に敵対するとなると・・・確かに最低限Cランクダンジョンくらいは踏破出来なくては人質にされてしまうかもしれません。」
「はい。一応神殿には国中の人達を収容して守れる様に結界を幾重にも張り、中心に向けて強く造ってあるので神殿の中心で働いて頂いてるシェリーさんは国で1番安全といえる場所にはいますけど。」
俺がそう言うとガシュウさんも少し安心した様な表情をしていた。
「あっ、そういえば話は変わるんですけど、ガシュウさんってかなりの量を呑んでましたけど大丈夫なんですか?」
俺がそう言うとガシュウさんは笑って答えてはくれなかったが、リーグさんが近付いてきて、答えてくれた。
「ガシュウは加護の所為で殆ど酔えんのじゃよ。」
「そうなんですか?」
「加護の力で毒耐性が、かなり高いからのぅ。酔おうと思ったら今日と同量以上に呑まねば酔えんのじゃよ。」
「何か大変ですね。」
俺がリーグさんにそう返すと微笑んで聞いていたガシュウさんが答えてくれた。
「シュウト様、酔うのは難しいですが、お酒自体を楽しめない訳ではないですよ。」
「そうなんですか?」
「はい。この場の雰囲気や匂いがありますので。と言っても楽しいお酒の席でないと楽しめませんが。」
「なるほど。」
俺達はその後も雑談をしながら夜遅くまで楽しい宴は続いた。
翌朝俺はハロルドさんに進捗状況を確認し、シェリーさんの下へ行き、眷属の件を話したがあっさりと断られた。ならば代わりにとアイテムボックス改の迷宮でのレベル上げを提案すると神殿の仕事の合間であればとの事だったので、朝のお勤めを待ってルーク達の下へ連れていった。
「ん?シェリーか、どうしたんだ?」
「危険から最低限、身を守れる様にレベル上げをしてもらおうと思ってるんだが、攻略組のメンバーの迷宮使用状況はどうなってる?」
「それなら安心しろ。今は俺達が助けられる状況じゃねぇから使用禁止にしてるぞ。」
「そうか・・・勝手に入ったりは?」
「出来る訳ねぇだろ。俺かシュウトが変更しねぇ限り、門は使えねぇからな。」
「じゃあその間は休ませてるのか?」
「いや、安全マージンをしっかり守ってってぇのを条件に他のダンジョンに挑ませてるぞ。」
「そうか・・・なら、シェリーさんのいや、シェリーのレベル上げも兼ねてお前達の修行も次いでにしておくか。」
「前言ってた事だな。」
「そうだ。時間も無いから全員が揃い次第潜るぞ。」
俺達はそう言うとそれぞれのレベルに合った迷宮で修行していった。
「なぁシュウト。」
「何だルーク?」
「シェリーってあそこまで強くする必要が有ったのか?」
「まぁ予定よりは強くなったな。」
「予定よりって、何処の世界に元々冒険者でもねぇのにBランクダンジョンを単独踏破出来るシスターが居るんだよ。」
「まぁ、本人がレベルが上がった事で神殿をより綺麗に神聖な状態に出来るって喜んでレベル上げしてたからなぁ。」
「もう既に戦闘力なら攻略組の上位者に近いレベルになってんぞ。」
「そうだな。まぁでも弱いよりは安心して神殿を任せられるから良いんじゃないか?」
「確かに結界魔法、回復魔法だけなら俺達以外の攻略組でトップだからな。」
「そうなのか?」
「あぁ、今じゃ攻略組や孤児院でやってる治療の臨時職員ながら周りの治療士にも患者にも厚い信頼をされてるからなぁ。」
「え?神殿以外の仕事もしてるのか?」
「レベルが上がった事で神殿のお勤めに掛かる時間がかなり短くなったのと人々を治療する事でより神様に近付ける感覚がするらしくて頑張ってるみたいだぞ。」
「ん?神様に成ろうとしてるのか?」
「違ぇよ。身近に感じるって事だよ。」
「あぁ、なるほどな。」
「それでシェリーも眷属にするのか?」
「いや、本人がそうしたいなら眷属にするけど、前に聞いた時に神々のお勤めがありますのでって断られたからなぁ。」
「まぁ、確かにそんな感じするなぁ。」
「まぁ、本人が言って来なくてもまた何かの折にでももう一度確認はするつもりだけどな。」
「そうか。まぁ俺の方でも今回の修行で女性陣が仲良くなったみたいだからそれとなく聞いて貰える様に言っとくな。」
「悪い、助かる。」
俺達はその後も出発予定の前日まで修行に明け暮れていた。
出発当日、神殿前に出るとハロルドさんが待っていた。
「おはようございますシュウト様。」
「おはようございます。ハロルドさんが此処に居るという事は予定通りと思っても?」
「はい。勿論で御座います。」
「それでどうしますか?」
「シン・ブリステン公爵領の領都から東北にポルトゥスという港町が御座いますのでそこ立ち寄って頂いてそこから船に乗ります。」
「了解です。じゃあ荷物は何処に?」
「それは此処に御座います。」
ハロルドさんはそう言うと鞄を叩いて見せた。
「マジックバッグですか?」
「はい、その通りです。」
「では先ずは領都のブリステンに移動しますね。」
俺はそう言うとブリステンに転送した。
「此処から東北というとあちらの方向で良かったですよねぇ?」
俺はハロルドさんの言う通りにマップでその方向を探すも海の側に港というか、街すら無かったのでハロルドさんに聞くとハロルドさんは一瞬で理解したのか、俺の疑問に答えてくれた。
「シュウト様、確かに港町とは言いましたが海に浮かぶ船ではなく、飛行船で御座いますので、此方の岩山で御座います。」
ハロルドさんはそう言うと自身のマジックバッグから地図を取り出し、指さして場所を教えてくれた。
「飛行船?その方が速いという事ですか?」
「確かに速いですが、それだけではなく、エンポリアー国へ行くまでの海の航路には危険な魔物や危険な海流が御座いますので日日を短縮するのであれば飛行船が常識で御座います。」
「なるほど・・・あっ、でもそれだとかなりお金が掛かるんじゃないですか?」
「それならば問題ありません。」
「それはどういう事ですか?」
「私の個人所有している飛行船ですので、費用は掛かりませんし、以前シュウト様から頂いた魔石を動力源としますので。」
「足りますか?足りなければ幾らでも渡すので言って下さい。」
「それも問題ありません。シュウト様から頂いた魔石は高純度の物でしたのでエンポリアー国までなら何往復でも出来ますので。」
「それなら良かったです。」
「それよりもポルトゥスから出国する際は一応、審査が御座いますので一緒に行く予定のアキト様を連れてきて頂いてもよろしいでしょうか?」
「そうなんですね。分かりました今から呼んで来ますね。」
俺はそう言うと迷宮に入っていたアキトを連れてきた。
「僕もすっかり忘れてました。申し訳ないですハロルドさん。」
「いえいえ、アキト様は移動の際も陸路を使用する話は聞いた事があったのにも関わらずお声掛け差し上げるのを忘れておりました。」
ハロルドさんとアキトは暫くお互いに謝りあっていた。
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