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第212話 [邪神復活阻止戦 Part6]
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俺がフォースに結界を解いてもらい、下の様子を見ていると体力が回復したのか3人が近づいてきた。
「シュウト、終わったのか?」
「あぁ、討伐したぞ。」
「で、何をしたんだ?」
「2種類の魔法なら若干効果があるみたいだったんだが、どちらか片方だと直ぐに効果が無くなりそうだったから両方を混ぜて放ったんだ。」
「火と聖か?」
「そう。ただ俺が両方の魔法をそのまま使ったら、どんな威力になるか分からなかったから代わりに生活魔法のクリーンと着火を使って調整してみた。」
「へぇ~。やっと少しはまともな考えをする様になったんだなぁ。」
「何だよそれ!それじゃあ俺がまともじゃないみたいじゃないか!」
「いやいや、今までの行動でまともだと思ってたのか?」
「いや、まぁそれは・・・。」
俺がルークの返答に言い淀んでいるとアキトが声を掛けてきた。
「そんな事より、さっきの白い炎はどんな効果があるんだい?」
「そんな事って・・・まぁいいか。アレは浄化の炎なんだ。カナエが成長したら使う炎のと一緒で聖火っていう魔法になったんだ。アンデッド系の魔物には絶大な効果があるらしい。」
「それは凄いね。って事は癒しの力もあるのかい?」
「直接当てるのは練度が必要らしいけど、その熱を浴びるだけでも回復効果はあるみたいだな。」
「練度?」
「あぁ、基本は攻撃目的の魔法だからな。」
「なるほどね。それでその聖火は僕にも使えるのかい?」
「火魔法も使えるのか?」
「使えるよ。もちろん元聖騎士だから聖魔法もね。」
「なら、練習次第で使える様になるんじゃないか?」
「それは良いね。出来る様になったら今回の魔物が他に居てもシュウトだけに頼らなくても対処出来そうだね。」
「なるほどな。・・・聖魔法と火魔法を所持してるのって珍しかったりするか?」
「どうだろう。基本的には元聖騎士の仲間は皆んな聖魔法が使えるけど火魔法も聖魔法も適正が無いと厳しいだろうね。特に聖魔法は光魔法ある程度極めないと駄目だからね。ちなみに言うと他の魔法も適正が無いとどれも難しいよ。」
アキトの返答に気になる点があったので、聞いてみた。
「アキト、厳しいって事は方法はあるのか?」
「ある事はあるよ。ただ適正が無いのに無理に修得しようとするなら火魔法なら火魔法を何度も何度も浴びて、火魔法を感じる必要があるんだよ。」
「何度もってどのくらいだ?」
「それは個人差があるから何とも言えないけど、火魔法なら大火傷するだったり、水魔法なら溺死寸前を繰り返す必要が有るかな。」
「ん・・・それは駄目だなぁ。下手したら死ぬ事はさせられないか。なら他の方法を見つけないとなぁ・・・それで、元聖騎士の中には両方使える人は何人くらい居るんだ?」
「う~ん・・・僕を含めて15人ってとこかな。」
「なるほどな。ある程度は強いのか?」
「強さなら1人は僕の次ってとこかな。後は今日の作戦に参加出来る程度の強さかな。」
「なるほどな。ならアキトが修得出来たら一応鍛えてやってくれ。万が一の場合に人手が必要になるかもしれないから。」
「OK。任せてよ。」
「そうだ。アキトの戦い方から考えてアキトは槍に纏う感じで聖火を操った方が効率が良くなると思うぞ。」
「そうなの?分かったやってみるよ。」
「じゃあとりあえず、最下層も聖火の余波も問題無くっなったみたいだから降りるか。」
俺がそう言うと3人が頷いたので、最下層に降りて行った。
「流石、浄化の炎だな。戦闘後っていうより、掃除した後って感じだな。」
「多少腐った何かを燃やした様な匂いが多少するでござるが、ルークの言う通りでござるな。」
「匂うか?」
「サスケは獣人だから感じるんじゃねぇか?」
「そうかもね。」
「この扉、壊れてるな。」
「だから失敗作なんだろ。」
「なるほどな。で、シュウト次の扉もその次も壊れてる様に見えるけど何処まで続いてんだ?」
「居住区にしてた場所を操作して失敗作が出来るだけ自分達の方に来れない様にかなりの数の部屋を作って、その全てに扉を付けて防いだんだろうな。」
「罠とか有るのか?」
「無いな。多分、マスタールームにはそういう危害を加える様な物を設定出来ないんじゃないか?どうなんだスキア?」
俺はルークの質問に答える為にスキアを呼ぶとスキアは俺の影から出てきた。
「はい、その通りですシュウト様。マスタールームに来れる者はマスターの資格有りとされますので、マスターに危害を加える罠や魔物の設定は出来ない様になっております。」
「だが、設定が出来ねぇとしても自分達で用意する事は出来るだろ?」
「可能です。」
「ルーク、それは時間が足りなかったんじゃないか。」
「まぁそうか。元々、襲われるとは思って無かっただろうしな。」
「それにもし設置してあったとしても失敗作を最下層に出す予定じゃなかったと考えたらマスタールームの変更で壊れてるだろ。そんな感じの残骸もこの先有るし。」
「なるほどな。で、どうなんだ?」
「壊れてるのが30有るから後70ってとこだな。しかもその全てに中に有ったであろう荷物で防いでる感じだな。」
「えらく警戒してんなぁ。」
「多分だけど失敗作が来ない、もしくは外に出ていくまでに必要と思ったんじゃないか?」
「それでどうにかなるのか?」
「あの魔物の性質上、それで何とかなるはずだ。」
「そうなのか?」
「アレは殆ど食欲に支配されてるからな。木でも何でも生命力がある方に向かってくんだ。」
「だから最下層か。」
「そういう事だろ。他に魔物とかが居る場所に放ったらダンジョンの魔物や木々が根絶やしにされるだろうし、俺達に向かって来ないかもしれないしな。」
「そんで一々ぶっ壊して進むのか?」
「まぁその方が良いだろうけど俺がやったら祭壇ぽい所に行く道まで壊してしまいそうだからな。アキト、アレ使えるか?」
「勇王邁進だね。自分の技は全部思い出してるから行けるよ。それに思い出してから全部の技を一通り威力調整がてら復習してあるから壊す様な事はしないよ。でも扉を壊しながら進んで大丈夫かい?」
「多分大丈夫だと思うぞ。地下へ行く道は石像で塞がってるし、その先も祭壇ぽい場所までは、かなり長く入り組んでるからな。」
俺達がそう話しながら進んでいると少し壊れた扉の前に到着した。
「じゃあ僕の番だね。皆んな少し下がってくれるかい?」
アキトがそう言うので今入ってきた壊れた扉まで下がるとアキトは頷いて、少し壊れた扉の方を向いた。
「じゃあ行くね。おぉおおお・・・・・ハッ!!!。」
ボン!ドゴン!ドゴン!ドコン!・・・・・
アキトは気合いを入れ、2本の槍を正面に構えると穂先を合わせ、身体から穂先まで全て金色に輝き、その輝きで目が眩む程になった瞬間、前方に押し出すとその勢いのまま吹っ飛ぶ様に突進していき、次々と扉を破壊して行った。
「すげぇ破壊力だなぁ。一緒に迷宮に行った時もあんな技使ってなかったぞ。」
「あぁ、まぁアレは使わないだろうな。」
「何でだ?」
「なんて言うか、あの技は威力は一方方向にしか行けないし、あぁやって気合いを入れないと出来ないから戦ってる最中には出来ないだろ?」
「まぁ、そうだな。」
「その上、技を出し終わった時に少しの間、動けなくなるんだ。」
「何だそれ、全然使えねぇじゃねぇか。」
「昔は攻城戦の時に門を突破する為に使ってたって言ってたな。」
「まぁ、確かにあの威力ならそれも頷けるが、動けなくなるならいい的だろ?あれだけのスピードだと仲間も追いつけねぇんじゃねぇか?」
「その辺はどうしたか知らないけど追いつける盾役が居たんじゃないか?」
「まぁ、それしかねぇだろうな。」
俺達がそう話しているとサスケが声を掛けてきた。
「2人共、喋ってないでアキトを追いかけないでござるか?」
「あっ、そうだな。追いかけるか。」
俺達はそう言うとアキトの後を追った。
最後の扉までは、かなり長い距離が有ったがアキトは1度も止まらず、最後まで走り抜けた。
「アキト、やっぱり前世よりも威力も継続時間も上がってるな。」
「そうだろ、それに前世では方向は変えれなかったけど、今は少しは変えれる様になったんだよ。」
「少しって、どのくらいだ?」
「15度くらいかな。」
「凄いじゃないか、あの時はその可能性に何度、失敗しても挑戦してたもんなぁ。」
「そうだね。って言っても戦闘にはまだ使えないけどね。」
「お前なら出来るさ。さてと先に進むか。」
「進むのは良いけどよぅ、あの像をぶっ壊して進むのか?」
「いや、普通に動かして降りるぞ。ってサスケまだ動かすなよ。」
俺が動かすと言った瞬間に石像近くにいたサスケが押そうとしたが俺が声を掛けると押すのを止めて俺の方を見た。
「どうしたでござるか?」
「その石像なんだが、決められた手順で開かないと魔物工場に報せが入る様になってるんだ。」
「決められた手順でござるか?」
「あぁ。」
「シュウトはそれも分かるのか?」
「神の瞳を使ってるからな。」
「流石、アルティメットスキルって事か。」
「まぁ、罠解除的なスキルが有れば出来るかもしれないけどな。」
「なるほどな。で、どうやって動かすんだ?」
「その石像を中心に3つの蝋燭が有るだろ。」
俺がそう言うとルークはその蝋燭の1つに近づいた。
「コレに火でも着けるのか?」
「まぁ、一寸待ってくれ。」
「おう。」
「それに火を着けるんじゃなくて蝋燭部分を抜いてくれたら蝋燭の下が変な形の鍵になってるから3本同時に抜いてくれ。その後は・・・・・」
俺はその後、ルーク達に手順を教えながら実行してもらうと石像は音もなく動いた。
「すげぇめんどくせぇけど、こんな事を毎回やってるのか?」
「いや、多分この石像の事は知らないんじゃないか?」
「どういう事だ?」
「実際使ってるのはそっちの棺みたいだしな。」
「じゃあ何でコレを動かしたら報せが入るって言ったんだ?」
「棺の方に魔物工場と繋がってる小さい魔物が居るから音を立てて入れば気付かれると思ってな。」
「なるほどな。なら、此処からは静かに行かねぇと駄目って事か?」
「いや、此処からは別ルートだから問題ないぞ。」
「そうか。相手も一枚岩じゃねぇって事か。」
「多分な。」
俺達はそう言うと階段を降りて行った。
「シュウト、終わったのか?」
「あぁ、討伐したぞ。」
「で、何をしたんだ?」
「2種類の魔法なら若干効果があるみたいだったんだが、どちらか片方だと直ぐに効果が無くなりそうだったから両方を混ぜて放ったんだ。」
「火と聖か?」
「そう。ただ俺が両方の魔法をそのまま使ったら、どんな威力になるか分からなかったから代わりに生活魔法のクリーンと着火を使って調整してみた。」
「へぇ~。やっと少しはまともな考えをする様になったんだなぁ。」
「何だよそれ!それじゃあ俺がまともじゃないみたいじゃないか!」
「いやいや、今までの行動でまともだと思ってたのか?」
「いや、まぁそれは・・・。」
俺がルークの返答に言い淀んでいるとアキトが声を掛けてきた。
「そんな事より、さっきの白い炎はどんな効果があるんだい?」
「そんな事って・・・まぁいいか。アレは浄化の炎なんだ。カナエが成長したら使う炎のと一緒で聖火っていう魔法になったんだ。アンデッド系の魔物には絶大な効果があるらしい。」
「それは凄いね。って事は癒しの力もあるのかい?」
「直接当てるのは練度が必要らしいけど、その熱を浴びるだけでも回復効果はあるみたいだな。」
「練度?」
「あぁ、基本は攻撃目的の魔法だからな。」
「なるほどね。それでその聖火は僕にも使えるのかい?」
「火魔法も使えるのか?」
「使えるよ。もちろん元聖騎士だから聖魔法もね。」
「なら、練習次第で使える様になるんじゃないか?」
「それは良いね。出来る様になったら今回の魔物が他に居てもシュウトだけに頼らなくても対処出来そうだね。」
「なるほどな。・・・聖魔法と火魔法を所持してるのって珍しかったりするか?」
「どうだろう。基本的には元聖騎士の仲間は皆んな聖魔法が使えるけど火魔法も聖魔法も適正が無いと厳しいだろうね。特に聖魔法は光魔法ある程度極めないと駄目だからね。ちなみに言うと他の魔法も適正が無いとどれも難しいよ。」
アキトの返答に気になる点があったので、聞いてみた。
「アキト、厳しいって事は方法はあるのか?」
「ある事はあるよ。ただ適正が無いのに無理に修得しようとするなら火魔法なら火魔法を何度も何度も浴びて、火魔法を感じる必要があるんだよ。」
「何度もってどのくらいだ?」
「それは個人差があるから何とも言えないけど、火魔法なら大火傷するだったり、水魔法なら溺死寸前を繰り返す必要が有るかな。」
「ん・・・それは駄目だなぁ。下手したら死ぬ事はさせられないか。なら他の方法を見つけないとなぁ・・・それで、元聖騎士の中には両方使える人は何人くらい居るんだ?」
「う~ん・・・僕を含めて15人ってとこかな。」
「なるほどな。ある程度は強いのか?」
「強さなら1人は僕の次ってとこかな。後は今日の作戦に参加出来る程度の強さかな。」
「なるほどな。ならアキトが修得出来たら一応鍛えてやってくれ。万が一の場合に人手が必要になるかもしれないから。」
「OK。任せてよ。」
「そうだ。アキトの戦い方から考えてアキトは槍に纏う感じで聖火を操った方が効率が良くなると思うぞ。」
「そうなの?分かったやってみるよ。」
「じゃあとりあえず、最下層も聖火の余波も問題無くっなったみたいだから降りるか。」
俺がそう言うと3人が頷いたので、最下層に降りて行った。
「流石、浄化の炎だな。戦闘後っていうより、掃除した後って感じだな。」
「多少腐った何かを燃やした様な匂いが多少するでござるが、ルークの言う通りでござるな。」
「匂うか?」
「サスケは獣人だから感じるんじゃねぇか?」
「そうかもね。」
「この扉、壊れてるな。」
「だから失敗作なんだろ。」
「なるほどな。で、シュウト次の扉もその次も壊れてる様に見えるけど何処まで続いてんだ?」
「居住区にしてた場所を操作して失敗作が出来るだけ自分達の方に来れない様にかなりの数の部屋を作って、その全てに扉を付けて防いだんだろうな。」
「罠とか有るのか?」
「無いな。多分、マスタールームにはそういう危害を加える様な物を設定出来ないんじゃないか?どうなんだスキア?」
俺はルークの質問に答える為にスキアを呼ぶとスキアは俺の影から出てきた。
「はい、その通りですシュウト様。マスタールームに来れる者はマスターの資格有りとされますので、マスターに危害を加える罠や魔物の設定は出来ない様になっております。」
「だが、設定が出来ねぇとしても自分達で用意する事は出来るだろ?」
「可能です。」
「ルーク、それは時間が足りなかったんじゃないか。」
「まぁそうか。元々、襲われるとは思って無かっただろうしな。」
「それにもし設置してあったとしても失敗作を最下層に出す予定じゃなかったと考えたらマスタールームの変更で壊れてるだろ。そんな感じの残骸もこの先有るし。」
「なるほどな。で、どうなんだ?」
「壊れてるのが30有るから後70ってとこだな。しかもその全てに中に有ったであろう荷物で防いでる感じだな。」
「えらく警戒してんなぁ。」
「多分だけど失敗作が来ない、もしくは外に出ていくまでに必要と思ったんじゃないか?」
「それでどうにかなるのか?」
「あの魔物の性質上、それで何とかなるはずだ。」
「そうなのか?」
「アレは殆ど食欲に支配されてるからな。木でも何でも生命力がある方に向かってくんだ。」
「だから最下層か。」
「そういう事だろ。他に魔物とかが居る場所に放ったらダンジョンの魔物や木々が根絶やしにされるだろうし、俺達に向かって来ないかもしれないしな。」
「そんで一々ぶっ壊して進むのか?」
「まぁその方が良いだろうけど俺がやったら祭壇ぽい所に行く道まで壊してしまいそうだからな。アキト、アレ使えるか?」
「勇王邁進だね。自分の技は全部思い出してるから行けるよ。それに思い出してから全部の技を一通り威力調整がてら復習してあるから壊す様な事はしないよ。でも扉を壊しながら進んで大丈夫かい?」
「多分大丈夫だと思うぞ。地下へ行く道は石像で塞がってるし、その先も祭壇ぽい場所までは、かなり長く入り組んでるからな。」
俺達がそう話しながら進んでいると少し壊れた扉の前に到着した。
「じゃあ僕の番だね。皆んな少し下がってくれるかい?」
アキトがそう言うので今入ってきた壊れた扉まで下がるとアキトは頷いて、少し壊れた扉の方を向いた。
「じゃあ行くね。おぉおおお・・・・・ハッ!!!。」
ボン!ドゴン!ドゴン!ドコン!・・・・・
アキトは気合いを入れ、2本の槍を正面に構えると穂先を合わせ、身体から穂先まで全て金色に輝き、その輝きで目が眩む程になった瞬間、前方に押し出すとその勢いのまま吹っ飛ぶ様に突進していき、次々と扉を破壊して行った。
「すげぇ破壊力だなぁ。一緒に迷宮に行った時もあんな技使ってなかったぞ。」
「あぁ、まぁアレは使わないだろうな。」
「何でだ?」
「なんて言うか、あの技は威力は一方方向にしか行けないし、あぁやって気合いを入れないと出来ないから戦ってる最中には出来ないだろ?」
「まぁ、そうだな。」
「その上、技を出し終わった時に少しの間、動けなくなるんだ。」
「何だそれ、全然使えねぇじゃねぇか。」
「昔は攻城戦の時に門を突破する為に使ってたって言ってたな。」
「まぁ、確かにあの威力ならそれも頷けるが、動けなくなるならいい的だろ?あれだけのスピードだと仲間も追いつけねぇんじゃねぇか?」
「その辺はどうしたか知らないけど追いつける盾役が居たんじゃないか?」
「まぁ、それしかねぇだろうな。」
俺達がそう話しているとサスケが声を掛けてきた。
「2人共、喋ってないでアキトを追いかけないでござるか?」
「あっ、そうだな。追いかけるか。」
俺達はそう言うとアキトの後を追った。
最後の扉までは、かなり長い距離が有ったがアキトは1度も止まらず、最後まで走り抜けた。
「アキト、やっぱり前世よりも威力も継続時間も上がってるな。」
「そうだろ、それに前世では方向は変えれなかったけど、今は少しは変えれる様になったんだよ。」
「少しって、どのくらいだ?」
「15度くらいかな。」
「凄いじゃないか、あの時はその可能性に何度、失敗しても挑戦してたもんなぁ。」
「そうだね。って言っても戦闘にはまだ使えないけどね。」
「お前なら出来るさ。さてと先に進むか。」
「進むのは良いけどよぅ、あの像をぶっ壊して進むのか?」
「いや、普通に動かして降りるぞ。ってサスケまだ動かすなよ。」
俺が動かすと言った瞬間に石像近くにいたサスケが押そうとしたが俺が声を掛けると押すのを止めて俺の方を見た。
「どうしたでござるか?」
「その石像なんだが、決められた手順で開かないと魔物工場に報せが入る様になってるんだ。」
「決められた手順でござるか?」
「あぁ。」
「シュウトはそれも分かるのか?」
「神の瞳を使ってるからな。」
「流石、アルティメットスキルって事か。」
「まぁ、罠解除的なスキルが有れば出来るかもしれないけどな。」
「なるほどな。で、どうやって動かすんだ?」
「その石像を中心に3つの蝋燭が有るだろ。」
俺がそう言うとルークはその蝋燭の1つに近づいた。
「コレに火でも着けるのか?」
「まぁ、一寸待ってくれ。」
「おう。」
「それに火を着けるんじゃなくて蝋燭部分を抜いてくれたら蝋燭の下が変な形の鍵になってるから3本同時に抜いてくれ。その後は・・・・・」
俺はその後、ルーク達に手順を教えながら実行してもらうと石像は音もなく動いた。
「すげぇめんどくせぇけど、こんな事を毎回やってるのか?」
「いや、多分この石像の事は知らないんじゃないか?」
「どういう事だ?」
「実際使ってるのはそっちの棺みたいだしな。」
「じゃあ何でコレを動かしたら報せが入るって言ったんだ?」
「棺の方に魔物工場と繋がってる小さい魔物が居るから音を立てて入れば気付かれると思ってな。」
「なるほどな。なら、此処からは静かに行かねぇと駄目って事か?」
「いや、此処からは別ルートだから問題ないぞ。」
「そうか。相手も一枚岩じゃねぇって事か。」
「多分な。」
俺達はそう言うと階段を降りて行った。
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