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第211話 [邪神復活阻止戦 Part5]
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「分かってたけど、でっけぇなぁ・・・。」
ルークがそう言うのも無理はなかった目の前にいるキマイラオロチはその首を持ち上げると10階建てのビル程の高さがあった。
「しかし、コレってヒュドラーって奴じゃねぇのか?」
「いや、確かに顔は竜みたいだけど、オロチって載ってたから蛇だろ。」
「まぁ、何にしても混ぜもんって感じだな。」
「そうだな。多分頭が複数有る所為で、動こうとしても竜の様に足で動こうとした時に上手くいかなかったんじゃないか?」
「あぁ、別々の方向にって事か。」
「そ、だから歩く必要も飛ぶ必要も無い身体って事だろ。」
「なるほどな。」
「で、魔石の位置は分かるのか?」
「首元にある色の違う部分分かるか?」
「あぁ、あの小さい鱗か?」
「その奥の方に有るぞ。」
「なるほどな。とりあえず最初は俺達だけでやらせてくれないか?」
「何でだ?」
「造られたのがアレだけとも限らないからな。」
「分かった。尻尾の棘には気を付けろよ。」
「おう。じゃあ行くか!」
「そうでござるな。」
「なら僕は真ん中に行くね。」
「おう。じゃあ俺は左側から攻めるな。」
「という事は拙者は右側でござるな。」
3人はそう言いながら頷き合うとそれが行動開始とばかりに一斉に飛び出した。
キマイラオロチは階段から飛び出す3人に1つの頭が反応し、吼えると残りの頭が一斉に咆哮を放ってきた。
3人は瞬時に反応し、スピードを上げて近づくとキマイラオロチの放った咆哮は3人に当たらずに3人が出てきた階段近くを吹き飛ばしていた。
3人はその吹き飛ばした時に出た爆風を利用し、首元へ瞬時に近づくと同時に斬り付けていたが、首の太さの所為で斬り飛ばすまでは行かず魔石も破壊出来ないでいた。
キマイラオロチは一瞬で近付き斬り付けてきた3人に驚く様子もなく隣りの頭で3人に食らいつこうとし、3人はそれに気づき離れると1本の首が白く光り輝いた。
その瞬間、3人は新たな攻撃かと思い離れると光は収束し、斬り付けたはずの首が元通りに傷が癒えていた。
その後、キマイラオロチは暫く食らいつく攻撃を繰り返していたが、3人のスピードに追い付く事が出来ず、斬り刻まれては再生しを繰り返し、とうとうルークが狙っていた首が斬り倒され、魔石が破壊される音がした。
その瞬間、キマイラオロチは身体を捻り、尻尾を向けると同時に無数の棘を飛ばしてきた。
3人はその棘を避けながら近づこうとするとキマイラオロチは尻尾を頭の数倍のスピードで3人を振り払おうとしてきたが、ルークが2人の前に出て、その尻尾の対処をしていた。
2人はその瞬間に抜け出し、斬り付けていた首を斬り落とし、次に掛かろうとした瞬間、今度は茶色の首が光を放った。次の瞬間、キンッ!と3人の攻撃が弾かれ、ルークは弾かれた勢いで体勢を崩された瞬間、別の尻尾に吹き飛ばされていた。
2人は一旦、離れて合流すると後ろから吹き飛ばさたはずのルークが迷宮移動で出て来た。
その後3人で1つの首を斬り付けていたが全ての攻撃が弾かれ、魔法で攻撃するも違う首が黒い膜を張ると魔法は全て吸収されてしまった。為す術なく3人が離れると再び白い首が光り輝き、斬り落とした首も傷付けた部分も全て再生してしまった。
「めんどくせぇな。」
「そうだね。」
「あの白いのから斬り落とすのが良いのでござるかなぁ?」
「多分な。だが、他の奴らがそれを見逃すとも思えねぇしなぁ。」
「ルークは迷宮移動で移動した瞬間に一気に斬り落とせないかい?」
「・・・斬り落とすくらいの威力を出そうとするなら無理だな。」
「じゃあ僕らを移動させる事は出来るかい?」
「それなら行けるぜ。」
「サスケはどうだい?一気に斬り落とせるかい?」
「全力ならば行けるでござる。」
「OK。じゃあルーク、僕達が合図を出したらあの白と茶色の首に2人を送ってくれるかい?」
「任せな。2人が力を溜める間も俺が凌いでやるよ。」
「じゃあ頼むね。」
アキトがそう言うと2人は力を溜め始めた。するとそんな2人をキマイラオロチが待つはずもなく、遠距離から魔法攻撃を放ってきたがルークは尽くキマイラオロチが放つ攻撃を去なし、両断し、弾き返していた。
暫く続いたその攻防に相手が動かないと感じたのかキマイラオロチは咆哮を放つ準備をし、3人に向かって咆哮を放った。
放った咆哮が当たり、爆発するとキマイラオロチは跡形もなく消え去った状況を見て、雄叫びを上げた。すると次の瞬間!
「「うぉおおーーー!!!りゃあーーー!!!」」
何時の間にか首元に居た2人が、全力の一撃を放つと首元の魔石と共に首を吹き飛ばし、その攻撃に驚き、目を見開いた他の顔に大量の矢が降り注いだ。
大量の矢で目を潰されたキマイラオロチは、もがき苦しんで暴れていたが、3人はその状況を見逃すはずもなく、次々と首を落とし魔石を破壊していった。
「2人共!飛べ!」
最後の1本を斬り落とし、魔石を破壊するとルークがそう叫んだ。その瞬間、2人は飛び上がり、かなりの高さまで来ると迷宮移動で更に上に出たルークがとんでもなく大きい槍のような物を取り出した。
2人はルークの出したソレに飛び付くと3人一緒に首を失ったキマイラオロチの胴体に向けて投げ落とした。
ドーーーーーン!!!!!
3人の投げた槍?は突き刺さった勢いで地響きを立てながらキマイラオロチの胴体を吹き飛ばした。その瞬間、キマイラオロチの残骸は光となって消え去った。
「ふぅ~疲れたぁ~。」
ルークがそう言いながら地面に突き刺さった槍の傍で座り込むと2人もその場に座り込んで拳を突合せていた。
「凄い戦いだったな。ってか、何なんだこの槍みたいなの?」
「おぉシュウト、勝ったぜ。コレは槍みたいなのじゃなくて槍だ。」
「槍?」
俺はそう言いながら神の瞳で確認した。
「タイタンの怒りっていうのか。」
「あぁ、巨人族よりもデカい巨人が使ってた槍って文献には載ってたぜ。」
「う~ん・・・。」
ルークの答えに考え込んでいた俺にルークが不思議な顔をしながら話し掛けてきた。
「どうしたんだ?もしかして、違うのか?」
「あぁ、確認したら前世の兵器と同じ仕組みの武器みたいなんだよ。」
「同じ仕組み?どういう事だ?」
「説明文をそのまま言うとな。超古代文明に開発された兵器でダンジョンを破壊する為に造った物らしくて、コレをとんでもない高さから落とすらしい。」
「それで結果は?」
「駄目だったって。その実験でダンジョンに当たった瞬間、粉々になって辺り一面が焦土になったらしくて、それで実験に使われなかった物らしい。」
「どんだけ無茶な事をしてるんだよ。」
「まぁ、それだけ危険視してたって事だろ。」
「なるほどなぁ、って事はあの文献は嘘だったか。」
「いや、そうとも限らないぞ。」
「ん?どういう事だ?」
「超古代人はその文献を元に造ったって載ってるから、何処かには在るんじゃないか?」
「なるほどな。実際はもっと凄いのかもしんねぇな。」
「どうだろ・・・ん?何だ?」
「どうしたシュウト?」
「下の階層に有った箱?棺か?それが開いたんだ・・・拙いな。」
俺はそう言うと直ぐに階段の方へ動いた。
「どうしたんだ?」
「ルーク達はそこで待ってろ!」
ルークがそう言いながら近づこうとしたので、俺は急いで3人を止めて下の階層を神の瞳で確認した。
「師匠、どうしたでござるか?」
「なんてモノを・・・。」
「何がいるんだい?」
「失敗作って載ってるな。」
「失敗作?何でそんなに慌ててんだ?」
「危険過ぎるんだ。」
「どういう事だ?」
「多分、人間を基本ベースにしてるんだろうが制御が出来ないって事で失敗作なだけなんだと思う。」
「そんなにヤベェのか?」
「あぁ、1度動き出せば物理攻撃も魔法攻撃も殆ど意味をなさないだろうな。」
「無効化があるのか?」
「いや、それは無い。」
「じゃあ、一気に攻めれば良いじゃねぇか。」
「それは無理だ。無効化は無いけど、衝撃吸収、斬撃吸収、色んな種類の魔法吸収が有って、そのエネルギーを全て分裂に使うみたいなんだ。しかも喰らう事で再生するんだ。」
「じゃあ、対処しようがねぇって事か?」
「普通はな。しかも竜種の細胞なんかも混ざってるから人型とはいえ、さっき戦った人型の魔物よりも強い。」
「竜種・・・魔法や咆哮もしてくるのか・・・。」
「いや、それは無い。多分物理攻撃だけだろうな。ただ全ての攻撃が状態異常を引き起こす攻撃だな。」
「確かに厄介だな。じゃあどうすんだ?」
「とりあえずは俺が対処するから3人はそこに居てくれ。」
俺がそう言うと3人は頷いて疲れてたのもあったのか、座り込んで俺の方を見ていた。
「じゃあやるか。フォース居るか?」
「なに~?」
「とりあえず俺の後ろに結界を張ってくれ。」
「強さは~?」
「強力なのを頼む。」
「は~い。」
俺はフォースが結界を張ったのを確認すると再び神の瞳で下の階層の様子を確認した。
「もう階層の半分くらいまで増えてるな。敵は・・・逃げたか・・・弱点は・・・殆ど無いか。肉体は火魔法が若干効きそうだけど、その周囲に漂ってる靄の様な部分は聖魔法か・・・これはどっちか片方っていうより同時じゃないとダメなやつか・・・。」
俺はそう言うと魔法を組合わしてどうにか出来ないか試してみた。
「聖魔法と火魔法を俺が組み合わせたら威力がなぁ・・・あっ、そうだ!」
俺はそう言うと生活魔法で代用出来ないかクリーンと着火を同時に行い、混ぜ合わせてみた。するとクリーンは着火で出した炎と混じり合ってオレンジ色だった炎が白く輝く炎に変わった。
俺は混ざった魔法がどの様な性質なのか、下の魔物には有効なのかを調べる為に神の瞳で確認した。
「聖火か、両方の性質を兼ね備えた丁度良いのが出来たな。」
俺はそう言うと直ぐに聖火を最下層に向けて放ち、ギリギリ倒せる威力を見極めながら調整していった。
魔物は聖火を浴びると瞬時に燃え尽き、どんどん数を減らしていった。
「元が何かは分からない状態にまでなってしまっているが、悪い消滅させるな。」
俺はそう言うと最後の1体を消滅させた。
ルークがそう言うのも無理はなかった目の前にいるキマイラオロチはその首を持ち上げると10階建てのビル程の高さがあった。
「しかし、コレってヒュドラーって奴じゃねぇのか?」
「いや、確かに顔は竜みたいだけど、オロチって載ってたから蛇だろ。」
「まぁ、何にしても混ぜもんって感じだな。」
「そうだな。多分頭が複数有る所為で、動こうとしても竜の様に足で動こうとした時に上手くいかなかったんじゃないか?」
「あぁ、別々の方向にって事か。」
「そ、だから歩く必要も飛ぶ必要も無い身体って事だろ。」
「なるほどな。」
「で、魔石の位置は分かるのか?」
「首元にある色の違う部分分かるか?」
「あぁ、あの小さい鱗か?」
「その奥の方に有るぞ。」
「なるほどな。とりあえず最初は俺達だけでやらせてくれないか?」
「何でだ?」
「造られたのがアレだけとも限らないからな。」
「分かった。尻尾の棘には気を付けろよ。」
「おう。じゃあ行くか!」
「そうでござるな。」
「なら僕は真ん中に行くね。」
「おう。じゃあ俺は左側から攻めるな。」
「という事は拙者は右側でござるな。」
3人はそう言いながら頷き合うとそれが行動開始とばかりに一斉に飛び出した。
キマイラオロチは階段から飛び出す3人に1つの頭が反応し、吼えると残りの頭が一斉に咆哮を放ってきた。
3人は瞬時に反応し、スピードを上げて近づくとキマイラオロチの放った咆哮は3人に当たらずに3人が出てきた階段近くを吹き飛ばしていた。
3人はその吹き飛ばした時に出た爆風を利用し、首元へ瞬時に近づくと同時に斬り付けていたが、首の太さの所為で斬り飛ばすまでは行かず魔石も破壊出来ないでいた。
キマイラオロチは一瞬で近付き斬り付けてきた3人に驚く様子もなく隣りの頭で3人に食らいつこうとし、3人はそれに気づき離れると1本の首が白く光り輝いた。
その瞬間、3人は新たな攻撃かと思い離れると光は収束し、斬り付けたはずの首が元通りに傷が癒えていた。
その後、キマイラオロチは暫く食らいつく攻撃を繰り返していたが、3人のスピードに追い付く事が出来ず、斬り刻まれては再生しを繰り返し、とうとうルークが狙っていた首が斬り倒され、魔石が破壊される音がした。
その瞬間、キマイラオロチは身体を捻り、尻尾を向けると同時に無数の棘を飛ばしてきた。
3人はその棘を避けながら近づこうとするとキマイラオロチは尻尾を頭の数倍のスピードで3人を振り払おうとしてきたが、ルークが2人の前に出て、その尻尾の対処をしていた。
2人はその瞬間に抜け出し、斬り付けていた首を斬り落とし、次に掛かろうとした瞬間、今度は茶色の首が光を放った。次の瞬間、キンッ!と3人の攻撃が弾かれ、ルークは弾かれた勢いで体勢を崩された瞬間、別の尻尾に吹き飛ばされていた。
2人は一旦、離れて合流すると後ろから吹き飛ばさたはずのルークが迷宮移動で出て来た。
その後3人で1つの首を斬り付けていたが全ての攻撃が弾かれ、魔法で攻撃するも違う首が黒い膜を張ると魔法は全て吸収されてしまった。為す術なく3人が離れると再び白い首が光り輝き、斬り落とした首も傷付けた部分も全て再生してしまった。
「めんどくせぇな。」
「そうだね。」
「あの白いのから斬り落とすのが良いのでござるかなぁ?」
「多分な。だが、他の奴らがそれを見逃すとも思えねぇしなぁ。」
「ルークは迷宮移動で移動した瞬間に一気に斬り落とせないかい?」
「・・・斬り落とすくらいの威力を出そうとするなら無理だな。」
「じゃあ僕らを移動させる事は出来るかい?」
「それなら行けるぜ。」
「サスケはどうだい?一気に斬り落とせるかい?」
「全力ならば行けるでござる。」
「OK。じゃあルーク、僕達が合図を出したらあの白と茶色の首に2人を送ってくれるかい?」
「任せな。2人が力を溜める間も俺が凌いでやるよ。」
「じゃあ頼むね。」
アキトがそう言うと2人は力を溜め始めた。するとそんな2人をキマイラオロチが待つはずもなく、遠距離から魔法攻撃を放ってきたがルークは尽くキマイラオロチが放つ攻撃を去なし、両断し、弾き返していた。
暫く続いたその攻防に相手が動かないと感じたのかキマイラオロチは咆哮を放つ準備をし、3人に向かって咆哮を放った。
放った咆哮が当たり、爆発するとキマイラオロチは跡形もなく消え去った状況を見て、雄叫びを上げた。すると次の瞬間!
「「うぉおおーーー!!!りゃあーーー!!!」」
何時の間にか首元に居た2人が、全力の一撃を放つと首元の魔石と共に首を吹き飛ばし、その攻撃に驚き、目を見開いた他の顔に大量の矢が降り注いだ。
大量の矢で目を潰されたキマイラオロチは、もがき苦しんで暴れていたが、3人はその状況を見逃すはずもなく、次々と首を落とし魔石を破壊していった。
「2人共!飛べ!」
最後の1本を斬り落とし、魔石を破壊するとルークがそう叫んだ。その瞬間、2人は飛び上がり、かなりの高さまで来ると迷宮移動で更に上に出たルークがとんでもなく大きい槍のような物を取り出した。
2人はルークの出したソレに飛び付くと3人一緒に首を失ったキマイラオロチの胴体に向けて投げ落とした。
ドーーーーーン!!!!!
3人の投げた槍?は突き刺さった勢いで地響きを立てながらキマイラオロチの胴体を吹き飛ばした。その瞬間、キマイラオロチの残骸は光となって消え去った。
「ふぅ~疲れたぁ~。」
ルークがそう言いながら地面に突き刺さった槍の傍で座り込むと2人もその場に座り込んで拳を突合せていた。
「凄い戦いだったな。ってか、何なんだこの槍みたいなの?」
「おぉシュウト、勝ったぜ。コレは槍みたいなのじゃなくて槍だ。」
「槍?」
俺はそう言いながら神の瞳で確認した。
「タイタンの怒りっていうのか。」
「あぁ、巨人族よりもデカい巨人が使ってた槍って文献には載ってたぜ。」
「う~ん・・・。」
ルークの答えに考え込んでいた俺にルークが不思議な顔をしながら話し掛けてきた。
「どうしたんだ?もしかして、違うのか?」
「あぁ、確認したら前世の兵器と同じ仕組みの武器みたいなんだよ。」
「同じ仕組み?どういう事だ?」
「説明文をそのまま言うとな。超古代文明に開発された兵器でダンジョンを破壊する為に造った物らしくて、コレをとんでもない高さから落とすらしい。」
「それで結果は?」
「駄目だったって。その実験でダンジョンに当たった瞬間、粉々になって辺り一面が焦土になったらしくて、それで実験に使われなかった物らしい。」
「どんだけ無茶な事をしてるんだよ。」
「まぁ、それだけ危険視してたって事だろ。」
「なるほどなぁ、って事はあの文献は嘘だったか。」
「いや、そうとも限らないぞ。」
「ん?どういう事だ?」
「超古代人はその文献を元に造ったって載ってるから、何処かには在るんじゃないか?」
「なるほどな。実際はもっと凄いのかもしんねぇな。」
「どうだろ・・・ん?何だ?」
「どうしたシュウト?」
「下の階層に有った箱?棺か?それが開いたんだ・・・拙いな。」
俺はそう言うと直ぐに階段の方へ動いた。
「どうしたんだ?」
「ルーク達はそこで待ってろ!」
ルークがそう言いながら近づこうとしたので、俺は急いで3人を止めて下の階層を神の瞳で確認した。
「師匠、どうしたでござるか?」
「なんてモノを・・・。」
「何がいるんだい?」
「失敗作って載ってるな。」
「失敗作?何でそんなに慌ててんだ?」
「危険過ぎるんだ。」
「どういう事だ?」
「多分、人間を基本ベースにしてるんだろうが制御が出来ないって事で失敗作なだけなんだと思う。」
「そんなにヤベェのか?」
「あぁ、1度動き出せば物理攻撃も魔法攻撃も殆ど意味をなさないだろうな。」
「無効化があるのか?」
「いや、それは無い。」
「じゃあ、一気に攻めれば良いじゃねぇか。」
「それは無理だ。無効化は無いけど、衝撃吸収、斬撃吸収、色んな種類の魔法吸収が有って、そのエネルギーを全て分裂に使うみたいなんだ。しかも喰らう事で再生するんだ。」
「じゃあ、対処しようがねぇって事か?」
「普通はな。しかも竜種の細胞なんかも混ざってるから人型とはいえ、さっき戦った人型の魔物よりも強い。」
「竜種・・・魔法や咆哮もしてくるのか・・・。」
「いや、それは無い。多分物理攻撃だけだろうな。ただ全ての攻撃が状態異常を引き起こす攻撃だな。」
「確かに厄介だな。じゃあどうすんだ?」
「とりあえずは俺が対処するから3人はそこに居てくれ。」
俺がそう言うと3人は頷いて疲れてたのもあったのか、座り込んで俺の方を見ていた。
「じゃあやるか。フォース居るか?」
「なに~?」
「とりあえず俺の後ろに結界を張ってくれ。」
「強さは~?」
「強力なのを頼む。」
「は~い。」
俺はフォースが結界を張ったのを確認すると再び神の瞳で下の階層の様子を確認した。
「もう階層の半分くらいまで増えてるな。敵は・・・逃げたか・・・弱点は・・・殆ど無いか。肉体は火魔法が若干効きそうだけど、その周囲に漂ってる靄の様な部分は聖魔法か・・・これはどっちか片方っていうより同時じゃないとダメなやつか・・・。」
俺はそう言うと魔法を組合わしてどうにか出来ないか試してみた。
「聖魔法と火魔法を俺が組み合わせたら威力がなぁ・・・あっ、そうだ!」
俺はそう言うと生活魔法で代用出来ないかクリーンと着火を同時に行い、混ぜ合わせてみた。するとクリーンは着火で出した炎と混じり合ってオレンジ色だった炎が白く輝く炎に変わった。
俺は混ざった魔法がどの様な性質なのか、下の魔物には有効なのかを調べる為に神の瞳で確認した。
「聖火か、両方の性質を兼ね備えた丁度良いのが出来たな。」
俺はそう言うと直ぐに聖火を最下層に向けて放ち、ギリギリ倒せる威力を見極めながら調整していった。
魔物は聖火を浴びると瞬時に燃え尽き、どんどん数を減らしていった。
「元が何かは分からない状態にまでなってしまっているが、悪い消滅させるな。」
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