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第210話 [邪神復活阻止戦 Part4]
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「な、何という強さだ。アレが使徒ではなく、ただの配下だというのか・・・。」
魔物工場の周りにいる者の1人がそう言うとその周囲に居た者達から順に騒ぎが大きくなり始めた。
う~ん。想像以上の強さですねぇ。想定よりも早く事を進めないと行けない様です。
「何を慌てているのですか?」
「何をですと!?Aランクの魔物を瞬殺出来る強さなのですよ!?」
「それがどうしましたか?」
「あの強さであれば此処に来るのは時間の問題かと!」
「そうですね。ですが、彼処から下の階層はSランクで埋め尽くされていますし、時間は稼げるでしょ?」
「確かに・・・なるほど、我等が神の御力で逃げるという事ですか。」
「そうです。それに例の使徒も居ない様ですし、Sランクの魔物が倒されてしまったとしても次の階層には最高傑作を最下層には失敗作を置いておきますしね。」
「失敗作!!?それですと我々にも危険が!」
「それでしたら大丈夫でしょう。このマスタールームの仕様も変更しますし、最高傑作が倒された事を引き金に解放しますしね。」
「なるほど、失敗作が解放された時点で転移する訳ですね。」
「そうですね。ところで贄はまだ残っていますか?」
「いえ、前回の使用以降補充が出来ておりませんので。」
なるほど、それでは完全復活して頂く事は難しいでしょうか・・・。
魔物工場がそう考えていると魔物工場が反応がない事に不安を感じた者が再び声を掛けてきた。
「魔物工場様、どうされましたか?」
「いえ、時間を計算していただけですよ。さっ、次の段階へ進みましょう。魔力がギリギリ貴方達は祭壇の方へ先に行ってください。」
「それでは魔物工場様が危険では!?」
「良いのです。私も準備をしたら後を追いますし、私だけでしたらもし現れても逃げるだけなら問題ないので。」
貴方達が殺されては贄が完全に足りなくなってしまいますからね。
魔物工場がそう思っているとその言葉を聞いた者達は感激で涙を流す者もいて、その後は指示通り、全員が祭壇へ降りて行った。
「馬鹿な人達ですね、騙されているとも知らず・・・さて、準備を致しますか。」
魔物工場はそう言うとマスタールームの端末を操作して、最後の準備を行い始めた。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
「やっぱり結構居やがるな。」
「火竜に水竜、土竜とまぁ色んな種類の竜がいますねぇ。」
「それだけじゃないでござるよ。あの大きさと輝きはグレーターミスリルゴーレムではござらんか?」
「おっ、そうだな。」
「ん?ミスリルって事は魔法が効かないのか?」
「そうだな。アレだけのデカさだと殆どの魔法攻撃も効かねぇだろうし、物理も効きにくいんじゃねぇか?」
「なるほどなぁ。なら1回試してみて良いか?」
「シュウトなら問題ねぇ気はするがやってみたら良いんじゃねぇか。」
「じゃあ。フレアビーーーム!」
俺はそう言うと熟練度の高い火魔法で出来る1番威力の有りそうなフレアビームに魔力を出来るだけ込めて放つとグレーターミスリルゴーレムを突き抜け、魔法耐性がかなり高いにも関わらず、一瞬で燃え上がり上半身が消滅してしまった。その上、俺が放ったフレアビームはダンジョンの壁に穴を開けたばかりか、ダンジョンの壁を爆発させて、その周囲に居た竜も数十体倒してしまった。
「シュウト、無茶しすぎだろ。離れてなかったら俺達までダメージ喰らってたぞ。」
「そうでござるよ。拙者は離れてても暑くて暑くて。」
「しかし。流石シュウトだね。今ので半分くらい消し飛んじゃったね。」
「俺も驚いた。効かないって聞いたから久々に思いっきりやったけど、アレだけ凄い威力になるとは思わなかったよ。」
「本気って事か・・・どの位込めたんだ?」
「多分、1億ってとこかな。まだ一気に込めれるとしたらその位だからな。」
「ん、やっぱり外では禁止だな。っていうか、これからは全力で魔力を込める時は早目に言ってくれ。こっちも別の階層に逃げるか、防御魔法で防ぐからな。」
「あ、あぁ・・・悪い。」
「気にすんな。調整が出来ねぇのも元々、俺が普段から全力出すなって言ってたんだしな。それに魔力100億の魔法なんて放たれた日にゃ多分国か世界が滅ぶしな。」
ルークはそう言いながら笑っていたが、俺はそうならない様に自分の迷宮で少しずつ威力を上げていき、許容範囲を調べる事を心に刻んだ。
「さて、彼処さんも動き始めたみてぇだし、いっちょやっか?」
「そうだな。って事で地上はアキトとサスケに任せて先に俺とルークで飛竜を倒してくるから2人は俺達が戻るまで少しでも多く倒しておいてくれ。」
「OK~。」
「承知したでござる。」
そう言うと俺達は一斉に行動を開始した。
魔物は俺の最初の攻撃で真ん中に居たグレーターミスリルゴーレムを攻撃した所為で2つに分かれていた事もあって俺達も二手に分かれて、ルークは先程上で見せた攻撃では竜を短時間で倒すのは不可能と感じたのか迷宮移動で竜の更に上空へと移動し、全力の攻撃で一体一体確実に討伐していった。
俺はというと龍化を使って飛ぶと神の瞳で1体ずつの弱点を探り、その弱点に合わせた魔法、もしくは物理攻撃を加えていき、次々と討伐していった。
「俺の担当は終わったな。・・・ルークの方もあと少しっぽいからアキトの方を手伝うか。」
俺はそう言うとアキトの攻撃範囲外から嫌がらせの様な攻撃をしている土竜に向かって突撃して行った。
暫くするとルークの方も終わった様でサスケの方に向かい、最後の1体は全員で串刺しにして倒した。
「次は1体だけど、かなり大きいなぁ。」
「そんなにデカいのか?」
「あぁ、階層自体は此処と広さは変わらないけど、階層の4分の1は有るぞ。多分階層移動は出来ないだろうな。無視して先に進むか?」
「いや、それはねぇな。」
「何でだ?」
「今いる階層にも届く程の魔力だ。放っておくと、このダンジョンを急激に成長させるかもしれねぇからな。」
「そうなのか?」
「以前、別のCランクダンジョンに変異種が現れた時に対応が出来なくて1ヶ月ぐらい放置した事が数件有ったんだが、その全てでワンランク以上、上がったんだ。」
「何で放置したんだ?」
「変異種が現れた場合、軍で攻略するか、調査、討伐にAランク以上の冒険者パーティーで行なう決まりが有るんだが、その所為で放置するしかなかったんだ。」
「なるほど、強さが分からなかったら死者を増やすだけって事か。」
「そういう事だ。俺達の攻略組でもその規定は組み込んでるぞ。」
「それは大事だな。」
「あぁ、ただ俺達には暗部を創ってるからな。其奴らにはランクに関係無く調査だけはしてもらうけどな。」
「危険じゃないのか?」
「大丈夫だろ。戦闘スキルは無くても潜入調査のスキルが高けりゃ見つからねぇからな。」
「そうなのか?」
「魔物ならな。生者の気配に寄ってくるアンデッド系でも鼻が利く魔物、気配察知能力が高い魔物でも気付かねぇレベルに仕上げるって言ってたからな。」
「凄いな。けど魔物ならっていうのは?」
「バト爺が気配を消してもお前は分かるだろ。」
「あぁ。」
「そういう事だ。バト爺は暗部が必要なスキルをカンストしてるからな。気付かせずに何処にでも行けるのにシュウトに気付かれるから悔しかったみたいでな。日々精進とか言って空いた時間に修練してるみたいでな。今では現役だった頃よりも上手くなったって、この前言ってたな。」
「なるほどなぁ。」
「なるほどなぁじゃねぇよ。その所為で俺達まで驚かされるんだぞ。」
「そう言われてもなぁ。」
「まぁ良いや。そんなバト爺に鍛えられてる奴等が調査するから問題ねぇ。」
「なるほどな。まぁとりあえずは下の魔物は討伐って事で良いな。」
「そうだな。それで、何が居るか分かるのか?」
「新造魔獣キマイラオロチって奴だな。名前の割りに頭は7つしかないけどな。」
「知ってるのか?」
「前世で八岐大蛇っていう魔物?の話があるんだけど、それは頭と尻尾が8つずつ有る大蛇なんだよ。それに似てるんだ。」
「新造って事は造られた魔物って事か。」
「多分、魔物工場が前世の記憶を元に造ったんだと思うぞ。」
「どんな攻撃をしてくるんだ?」
「さぁ。」
「さぁ?分からないのか?」
「水神様って話もあったけど、戦闘シーンは覚えてないなぁ。倒す時も酒で酔わせて切り刻んで倒すとしか載ってなかったと思うし。」
「何だその卑怯なやり方は?」
「それだけ巨大だったんだろ。魔法も無いし、剣1本だったみたいだしな。」
「なら仕方ねぇのか?っ事は下にいる奴も水属性の攻撃をしてくるって事か?」
「いや、ただ似せてるだけみたいだからな下に居るのは全属性だぞ。それに再生能力もあるみたいだしな。」
「核になる魔石を壊すとかか?」
「まぁ確かにそうするんだが、首の付け根にそれぞれ魔石があってそれを壊しても胴体に蓄えた魔石が換わりに根元の魔石を再生させるんだよ。」
「じゃあどうすんだよ。」
「一応、方法としては潰した魔石が再生される前に他の首元に有る魔石を全部潰した上で胴体の魔石も壊すと良いらしい。」
「先に胴体じゃダメなのか?」
「胴体の方の魔石は常に移動してるみたいだし、胴体自体が魔石の元で出来てるからあまり意味は無いらしい。」
「なるほどな。後他に何かあるか?」
「そうだなぁ。牙と尻尾の棘に猛毒が有って、魔法以外に殆どの物を溶かす溶解液を吐くみたいだな。後は殆どの魔法耐性を持ってるな。」
「無効化じゃねぇんだな。」
「違うな。」
「なら問題ねぇだろ。シュウト程の威力は出せねぇけどな。」
「そうだね。それに魔法じゃないと倒せないって訳じゃないでしょ。」
「あぁ、精神や肉体の異常耐性はあるだけだしな。」
「無効化は無いでござるか?」
「無いな。」
「何か中途半端な魔物でござるなぁ。」
「造る上で出来なかったんじゃないか?」
「造る上で無効化と何かが相殺した感じって事でござるか。」
「多分な。さっきの竜も火なら火、水なら水の無効化と各属性の威力増大(極大)は有ったからな。」
「それも無いでござるか?」
「魔力はその分有るみたいだけどな。」
「それって良いのでござるか?」
「良いんじゃないか?それだけ再生能力に長けてて倒し方が普通なら分からないだろうしな。」
「確かに普通なら手詰まりでござるな。」
「とりあえず、行くか。」
俺がそう言うと全員が頷いたので俺達は階層を降りて行った。
魔物工場の周りにいる者の1人がそう言うとその周囲に居た者達から順に騒ぎが大きくなり始めた。
う~ん。想像以上の強さですねぇ。想定よりも早く事を進めないと行けない様です。
「何を慌てているのですか?」
「何をですと!?Aランクの魔物を瞬殺出来る強さなのですよ!?」
「それがどうしましたか?」
「あの強さであれば此処に来るのは時間の問題かと!」
「そうですね。ですが、彼処から下の階層はSランクで埋め尽くされていますし、時間は稼げるでしょ?」
「確かに・・・なるほど、我等が神の御力で逃げるという事ですか。」
「そうです。それに例の使徒も居ない様ですし、Sランクの魔物が倒されてしまったとしても次の階層には最高傑作を最下層には失敗作を置いておきますしね。」
「失敗作!!?それですと我々にも危険が!」
「それでしたら大丈夫でしょう。このマスタールームの仕様も変更しますし、最高傑作が倒された事を引き金に解放しますしね。」
「なるほど、失敗作が解放された時点で転移する訳ですね。」
「そうですね。ところで贄はまだ残っていますか?」
「いえ、前回の使用以降補充が出来ておりませんので。」
なるほど、それでは完全復活して頂く事は難しいでしょうか・・・。
魔物工場がそう考えていると魔物工場が反応がない事に不安を感じた者が再び声を掛けてきた。
「魔物工場様、どうされましたか?」
「いえ、時間を計算していただけですよ。さっ、次の段階へ進みましょう。魔力がギリギリ貴方達は祭壇の方へ先に行ってください。」
「それでは魔物工場様が危険では!?」
「良いのです。私も準備をしたら後を追いますし、私だけでしたらもし現れても逃げるだけなら問題ないので。」
貴方達が殺されては贄が完全に足りなくなってしまいますからね。
魔物工場がそう思っているとその言葉を聞いた者達は感激で涙を流す者もいて、その後は指示通り、全員が祭壇へ降りて行った。
「馬鹿な人達ですね、騙されているとも知らず・・・さて、準備を致しますか。」
魔物工場はそう言うとマスタールームの端末を操作して、最後の準備を行い始めた。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
「やっぱり結構居やがるな。」
「火竜に水竜、土竜とまぁ色んな種類の竜がいますねぇ。」
「それだけじゃないでござるよ。あの大きさと輝きはグレーターミスリルゴーレムではござらんか?」
「おっ、そうだな。」
「ん?ミスリルって事は魔法が効かないのか?」
「そうだな。アレだけのデカさだと殆どの魔法攻撃も効かねぇだろうし、物理も効きにくいんじゃねぇか?」
「なるほどなぁ。なら1回試してみて良いか?」
「シュウトなら問題ねぇ気はするがやってみたら良いんじゃねぇか。」
「じゃあ。フレアビーーーム!」
俺はそう言うと熟練度の高い火魔法で出来る1番威力の有りそうなフレアビームに魔力を出来るだけ込めて放つとグレーターミスリルゴーレムを突き抜け、魔法耐性がかなり高いにも関わらず、一瞬で燃え上がり上半身が消滅してしまった。その上、俺が放ったフレアビームはダンジョンの壁に穴を開けたばかりか、ダンジョンの壁を爆発させて、その周囲に居た竜も数十体倒してしまった。
「シュウト、無茶しすぎだろ。離れてなかったら俺達までダメージ喰らってたぞ。」
「そうでござるよ。拙者は離れてても暑くて暑くて。」
「しかし。流石シュウトだね。今ので半分くらい消し飛んじゃったね。」
「俺も驚いた。効かないって聞いたから久々に思いっきりやったけど、アレだけ凄い威力になるとは思わなかったよ。」
「本気って事か・・・どの位込めたんだ?」
「多分、1億ってとこかな。まだ一気に込めれるとしたらその位だからな。」
「ん、やっぱり外では禁止だな。っていうか、これからは全力で魔力を込める時は早目に言ってくれ。こっちも別の階層に逃げるか、防御魔法で防ぐからな。」
「あ、あぁ・・・悪い。」
「気にすんな。調整が出来ねぇのも元々、俺が普段から全力出すなって言ってたんだしな。それに魔力100億の魔法なんて放たれた日にゃ多分国か世界が滅ぶしな。」
ルークはそう言いながら笑っていたが、俺はそうならない様に自分の迷宮で少しずつ威力を上げていき、許容範囲を調べる事を心に刻んだ。
「さて、彼処さんも動き始めたみてぇだし、いっちょやっか?」
「そうだな。って事で地上はアキトとサスケに任せて先に俺とルークで飛竜を倒してくるから2人は俺達が戻るまで少しでも多く倒しておいてくれ。」
「OK~。」
「承知したでござる。」
そう言うと俺達は一斉に行動を開始した。
魔物は俺の最初の攻撃で真ん中に居たグレーターミスリルゴーレムを攻撃した所為で2つに分かれていた事もあって俺達も二手に分かれて、ルークは先程上で見せた攻撃では竜を短時間で倒すのは不可能と感じたのか迷宮移動で竜の更に上空へと移動し、全力の攻撃で一体一体確実に討伐していった。
俺はというと龍化を使って飛ぶと神の瞳で1体ずつの弱点を探り、その弱点に合わせた魔法、もしくは物理攻撃を加えていき、次々と討伐していった。
「俺の担当は終わったな。・・・ルークの方もあと少しっぽいからアキトの方を手伝うか。」
俺はそう言うとアキトの攻撃範囲外から嫌がらせの様な攻撃をしている土竜に向かって突撃して行った。
暫くするとルークの方も終わった様でサスケの方に向かい、最後の1体は全員で串刺しにして倒した。
「次は1体だけど、かなり大きいなぁ。」
「そんなにデカいのか?」
「あぁ、階層自体は此処と広さは変わらないけど、階層の4分の1は有るぞ。多分階層移動は出来ないだろうな。無視して先に進むか?」
「いや、それはねぇな。」
「何でだ?」
「今いる階層にも届く程の魔力だ。放っておくと、このダンジョンを急激に成長させるかもしれねぇからな。」
「そうなのか?」
「以前、別のCランクダンジョンに変異種が現れた時に対応が出来なくて1ヶ月ぐらい放置した事が数件有ったんだが、その全てでワンランク以上、上がったんだ。」
「何で放置したんだ?」
「変異種が現れた場合、軍で攻略するか、調査、討伐にAランク以上の冒険者パーティーで行なう決まりが有るんだが、その所為で放置するしかなかったんだ。」
「なるほど、強さが分からなかったら死者を増やすだけって事か。」
「そういう事だ。俺達の攻略組でもその規定は組み込んでるぞ。」
「それは大事だな。」
「あぁ、ただ俺達には暗部を創ってるからな。其奴らにはランクに関係無く調査だけはしてもらうけどな。」
「危険じゃないのか?」
「大丈夫だろ。戦闘スキルは無くても潜入調査のスキルが高けりゃ見つからねぇからな。」
「そうなのか?」
「魔物ならな。生者の気配に寄ってくるアンデッド系でも鼻が利く魔物、気配察知能力が高い魔物でも気付かねぇレベルに仕上げるって言ってたからな。」
「凄いな。けど魔物ならっていうのは?」
「バト爺が気配を消してもお前は分かるだろ。」
「あぁ。」
「そういう事だ。バト爺は暗部が必要なスキルをカンストしてるからな。気付かせずに何処にでも行けるのにシュウトに気付かれるから悔しかったみたいでな。日々精進とか言って空いた時間に修練してるみたいでな。今では現役だった頃よりも上手くなったって、この前言ってたな。」
「なるほどなぁ。」
「なるほどなぁじゃねぇよ。その所為で俺達まで驚かされるんだぞ。」
「そう言われてもなぁ。」
「まぁ良いや。そんなバト爺に鍛えられてる奴等が調査するから問題ねぇ。」
「なるほどな。まぁとりあえずは下の魔物は討伐って事で良いな。」
「そうだな。それで、何が居るか分かるのか?」
「新造魔獣キマイラオロチって奴だな。名前の割りに頭は7つしかないけどな。」
「知ってるのか?」
「前世で八岐大蛇っていう魔物?の話があるんだけど、それは頭と尻尾が8つずつ有る大蛇なんだよ。それに似てるんだ。」
「新造って事は造られた魔物って事か。」
「多分、魔物工場が前世の記憶を元に造ったんだと思うぞ。」
「どんな攻撃をしてくるんだ?」
「さぁ。」
「さぁ?分からないのか?」
「水神様って話もあったけど、戦闘シーンは覚えてないなぁ。倒す時も酒で酔わせて切り刻んで倒すとしか載ってなかったと思うし。」
「何だその卑怯なやり方は?」
「それだけ巨大だったんだろ。魔法も無いし、剣1本だったみたいだしな。」
「なら仕方ねぇのか?っ事は下にいる奴も水属性の攻撃をしてくるって事か?」
「いや、ただ似せてるだけみたいだからな下に居るのは全属性だぞ。それに再生能力もあるみたいだしな。」
「核になる魔石を壊すとかか?」
「まぁ確かにそうするんだが、首の付け根にそれぞれ魔石があってそれを壊しても胴体に蓄えた魔石が換わりに根元の魔石を再生させるんだよ。」
「じゃあどうすんだよ。」
「一応、方法としては潰した魔石が再生される前に他の首元に有る魔石を全部潰した上で胴体の魔石も壊すと良いらしい。」
「先に胴体じゃダメなのか?」
「胴体の方の魔石は常に移動してるみたいだし、胴体自体が魔石の元で出来てるからあまり意味は無いらしい。」
「なるほどな。後他に何かあるか?」
「そうだなぁ。牙と尻尾の棘に猛毒が有って、魔法以外に殆どの物を溶かす溶解液を吐くみたいだな。後は殆どの魔法耐性を持ってるな。」
「無効化じゃねぇんだな。」
「違うな。」
「なら問題ねぇだろ。シュウト程の威力は出せねぇけどな。」
「そうだね。それに魔法じゃないと倒せないって訳じゃないでしょ。」
「あぁ、精神や肉体の異常耐性はあるだけだしな。」
「無効化は無いでござるか?」
「無いな。」
「何か中途半端な魔物でござるなぁ。」
「造る上で出来なかったんじゃないか?」
「造る上で無効化と何かが相殺した感じって事でござるか。」
「多分な。さっきの竜も火なら火、水なら水の無効化と各属性の威力増大(極大)は有ったからな。」
「それも無いでござるか?」
「魔力はその分有るみたいだけどな。」
「それって良いのでござるか?」
「良いんじゃないか?それだけ再生能力に長けてて倒し方が普通なら分からないだろうしな。」
「確かに普通なら手詰まりでござるな。」
「とりあえず、行くか。」
俺がそう言うと全員が頷いたので俺達は階層を降りて行った。
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