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第184話 [解決。]
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「もう大丈夫です。」
玄武はそう言うと立ち上がり、子供達を見た。
「先程、話した通りに動いて下さい。」
「「「はーい。」」」
子供達はそう言うとシンジは右前方にメグミは左前方にカナエは上空にそれぞれ進んで行った。
「それではシュウト様、私に乗って下さい。」
俺は玄武の言われた通りに飛び乗った。
「後方へ動きますので掴まっていて下さい。」
そう言われた俺は玄武の甲羅の突起物に掴まった。すると地面が波打つと同時に玄武が急速に後方へ下がって行き、山の麓だと思っていた場所まで下がった。
「では、今から四聖獣による結界を施し、地面の下にある霊亀の頭を持ち上げますので、霊亀の事、よろしくお願い致します。」
「あぁ、任せろ。」
俺の返事を聞いた玄武は亀の口を開けて光の玉を出現させ、その玉から子供達に向かって光の線を発射し、それに呼応する様に子供達が向かった先から同様の光の線が向かってきて玄武の出した光の線と繋がった。
これって遠くから見たら三角錐に成ってる結界なのかなぁ。
俺がそう思った瞬間、後方に居た蛇が地面に突き刺さった。
ゴゴゴゴゴ・・・・・バゴーーーン!!!
蛇が突き刺さってから暫くすると地面が揺れ動き轟音と共に巨大な亀の頭が地面から飛び出してきた。
「おぉぉ・・・コレが霊亀か・・・って感心してる場合じゃないな。」
俺はそう言うと結界内に飛び込み、霊亀の口に魔宝玉を10個放り込み、続け様に全力で魔力を送り込んだ。
暫く送り続け、魔力を3分の2程使ったその時、目を瞑っていた霊亀が目を見開くと光輝いた。
次の瞬間、大雪山を背負っていた霊亀がみるみる小さくなり元の10分の1程の大きさになると背負っていた大雪山は切り立った幾つもの山になり、水が滝や川の様に流れていた。
「進化した様じゃな。これならば聖域を任せられるな。」
「もう良いのか?」
変化した霊亀を見て言葉を発した玄武に声を掛けると玄武は結界を解いて、俺に対して頭を下げた。
「はい。大丈夫です。霊亀を助けて頂き、誠に有難う御座いました。」
「気にするな。俺が出来る事をしただけだからな。」
「そう言われますが兄弟同然で育った仲ですので。」
「そうか、それなら感謝は受け取るが、本当の兄弟では無いのか?」
「我々、聖獣は血の繋がり等はありませんので。」
「あぁ、そういえばそうだったな。」
俺達がそう話していると進化し終わってから動かなかった霊亀が動き始めた。
「兄者、どうなってる?何故、人族と話をしている?」
「霊亀、此方に御座す方はアストライアー様の使徒様じゃ。そなたを助け、進化も促して頂けたのじゃ。」
玄武がそう言うと霊亀は頭を垂れた。
「使徒様とはつゆ知らず、申し訳ございません。」
「いや、気にするな。玄武が困ってたし、ハク様が霊亀を助ける方法を教えてくれたからやったまでだからな。」
「ハク様が!!?・・・。」
霊亀はそう言うと目を閉じて祈りを上げている様子を見せた。
「霊亀よ。ハク様からの神託じゃ。」
「ハッ!」
「儂は弱った身体を癒し、更なる高みを目指してシュウト様の従魔としてシュウト様に着いて行かなくてはいけない。そこで此処の聖域はお主が守る様にとの事じゃ。」
「兄者と離れるのか?」
「そうじゃ。」
「1人で守るには力不足ではないか?」
「その為にハク様はシュウト様の力を借りてお主を進化させたのじゃ。」
「進化?・・・本当だ・・・。」
「儂らは共に長く過したがそろそろお別れじゃ。」
「そうか・・・。」
「・・・グスッ・・・。」
「なんじゃ蛇よ、泣いておるのか?」
「な、な、な、泣いてねぇよ!じゃ、じゃあな霊亀!」
蛇はそう言うと甲羅の上で顔を隠す様にとぐろを巻いた。
それを見た霊亀は微笑みながら俺の方を見てきた。
「シュウト様、進化させて頂き、ありがとう御座います。」
「さっきも言ったけど気にするな。俺はやれる事をしたまでだ。感謝ならお前が暴走し、邪聖獣にならない様に奮闘した玄武に言え。」
「はい。それは分かっております。兄者の事、宜しくお願いいたします。」
「あぁ。分かった。」
俺の言葉を聞いた霊亀は再び頭を下げ、その後、玄武の方を見た。
「では、兄者。お達者で。」
「お主も達者での。」
霊亀との別れを済ませた玄武が俺の方に来たので、俺は子供達を呼び寄せて玄武と共にアイテムボックス改の中に入っていった。
「シュウト様、此処は・・・?」
「ラビリス様にスキルを改良してもらったダンジョンだ。」
「という事はシュウト様の世界の様なモノでしょうか?」
「まぁ、そうだな。幾つかフィールドがあるから好きな場所で過ごしてくれて良いぞ。」
「ん?どういう事でございますか?」
「いや、その図体だと連れて行けないだろ。」
「それならば。」
玄武はそう言うと人化し、執事風の服装に小さな蛇を連れている初老のイケメンが現れた。
「なるほどな。人化するとそうなるのか。」
「私はそうですね。」
「私は?」
「はい。蛇の方も人化は出来るのですが、面倒くさいと言うので。」
「お前達は繋がってたよなぁ。」
「はい。ですが、この通り人化すると別々になります。ですので、人化状態で何方かが倒されると復活には時間が掛かってしまいますね。」
「居なくなるわけではないのか?」
「それは無いですね。何方にも魂がありますので、人化の状態では戦闘力は弱りますが2人共、倒されない限りは倒される事は御座いません。」
「なるほどな。子供達と違って人化にも戦闘でのメリットは有るのか。」
「そうですね。ただ、蛇は人化が苦手なので、基本は小さい蛇の状態か移動時にサイズを変えて大蛇になるか、戦闘時には武器に変化して戦いますので、基本的には一緒に居る事が殆どです。」
「なるほど、それは面白いな。それで武器は何に成れるんだ?」
「それはこの様に・・・・・」
玄武はそう言うと蛇を蛇行剣や蛇矛、鞭、弓に変化した。
「ほう。面白い武器だな。それで1度、蛇の方も人化を見てみたいんだが良いか?」
俺がそう言うと最後に変化した弓から蛇の姿に戻った。
「ホントにするのか?」
「あぁ、確認しとかないと間違って攻撃してしまうかもしれないからな。」
「え゛・・・はぁ~分かりましたよ。」
蛇はそう言うと人化を始めた。他の皆んなよりは人化に時間は掛かっていたが、チンピラみたいな格好をしたイケメンが立っていた。
何か、そういう映画で出てきそうだな。
俺がそう思ってみていると蛇は何故か微動だにせず、ただ突っ立っていた。
「どうしたんだ?」
「いや、人化なんて久しぶり過ぎてどう動けば良いのか忘れちまったんだ。」
「あぁ、そりゃそうか。普段とは違いすぎて分からないよな。それで人化が苦手だったのか。」
「あぁ、とりあえず戻って良いか?」
「良いぞ。」
「ありがてぇ。」
「まぁ、それでも人化状態で戦闘訓練はしてもらうけどな。」
「マジかぁ・・・。」
「シュウト様、この姿でしたらお傍に仕えさせて頂いても宜しいですか?」
「まぁいいか。ところで玄武、そろそろ名前を付けたいんだが、まだ無理そうか?」
「いえ、聖域ならば問題ないです。」
なるほど、聖域か・・・。
俺はそう思ってクリーンを掛けてみた。
「どうだ?」
俺がそう言うと玄武は驚きながらも答えた。
「シュウト様は聖域さえも創る事が可能なのですか?」
「いや、聖域というか、似た環境にするくらいなら出来るらしい。」
「いえ、似た環境というよりも完全に聖域になっております。」
「え?マジで?」
「はい。長年住んでいましたので間違いないかと。」
アレか?神域で少しだけ吸収したからかなぁ?まぁ良いか。
「それでまた魔力を送るのか?」
「いえ、魔力パスは既に通っていますので、名付けだけで結構です。」
「そうか、なら亀の方は・・・トルバ。蛇の方は・・・う~ん・・・コク。それで良いか?」
俺がそう言うと2人は光り輝いた。
「拝命致しました。今後はトルバと名乗らさせて頂きます。」
トルバはそう言うと光を吸収した。
「なぁ、俺の名前、適当に付けなかったか?」
「そんな事は無いぞ。」
「そうなのか?まぁいいや。」
コクはそう言うとトルバと同様、光を吸収した。
良かったぁ、色が黒いってだけで決めたから。
俺はそう思いながらトルバに声を掛けた。
「それで2人の時は食事は別々か?」
「いえ、片側何方でも結構です。」
「そうか、なら、お前達は成体なんだよなぁ。」
「はい。その通りです。」
「お前達の食事は魔力だろ?」
「はい。」
「なら、コレをある程度渡しておくから必要な分だけ毎日食べてくれ。」
俺はそう言うと魔宝玉を小山が出来る位出した。
「す、凄い量で御座いますな。」
「まぁ、寝る前に魔力が無駄にならない様に造り続けてきたからな。」
「な!・・・結構な重労働だと思ったのですが・・・。」
「そうか?そうでもないけどなぁ。まぁいいや、とりあえず使い魔の精霊達にもあげてるから一気に全部食べられたらキツいけど50位なら毎日食べても問題ないぞ。」
「さ、流石に50個も1日で摂取は危険過ぎますので、1つずつ増やせる様に1日1つから頂きます。」
「1つ?遠慮しなくても良いんだぞ?」
「いえ、遠慮をしている訳ではないので。」
「そうか。まぁ2人共、俺の家族になったんだ。遠慮はするなよ。」
「有難う御座います。」
「あっ、そうだ。この後、公爵のヘラシオンさんの所に行くんだけど着いて来てくれるか?」
「はい。公爵という事は私共を印か何かにしている者達の事ですか?」
「あぁ、そうだな。確かヘラシオンさんの紋章がそうだったかな。」
「そうですか。ところで何故、シュウト様はその者を敬う様な呼び方をされているのですか?」
「あぁ、俺は使徒として扱われるのは嫌なんだよ。俺の中では使徒が偉いだけで、俺自身は偉い人間だと思ってないしな。だから知らない人にバレない様に協力してもらってるし、お前達には強要はするつもりはないけど、相手が失礼だと思っても圧力を掛けたり、排除しない方向で頼む。」
「シュウト様がそう言うのであればそう致します。」
「ありがとう。じゃあ行くか。」
俺はそう言うとアイテムボックス改から出て転送ゲートを開いた。
アレ?何か忘れてる気が・・・まぁ、いいか。
俺はそう思いながら転送ゲートをトルバ達を連れて入って行った。
玄武はそう言うと立ち上がり、子供達を見た。
「先程、話した通りに動いて下さい。」
「「「はーい。」」」
子供達はそう言うとシンジは右前方にメグミは左前方にカナエは上空にそれぞれ進んで行った。
「それではシュウト様、私に乗って下さい。」
俺は玄武の言われた通りに飛び乗った。
「後方へ動きますので掴まっていて下さい。」
そう言われた俺は玄武の甲羅の突起物に掴まった。すると地面が波打つと同時に玄武が急速に後方へ下がって行き、山の麓だと思っていた場所まで下がった。
「では、今から四聖獣による結界を施し、地面の下にある霊亀の頭を持ち上げますので、霊亀の事、よろしくお願い致します。」
「あぁ、任せろ。」
俺の返事を聞いた玄武は亀の口を開けて光の玉を出現させ、その玉から子供達に向かって光の線を発射し、それに呼応する様に子供達が向かった先から同様の光の線が向かってきて玄武の出した光の線と繋がった。
これって遠くから見たら三角錐に成ってる結界なのかなぁ。
俺がそう思った瞬間、後方に居た蛇が地面に突き刺さった。
ゴゴゴゴゴ・・・・・バゴーーーン!!!
蛇が突き刺さってから暫くすると地面が揺れ動き轟音と共に巨大な亀の頭が地面から飛び出してきた。
「おぉぉ・・・コレが霊亀か・・・って感心してる場合じゃないな。」
俺はそう言うと結界内に飛び込み、霊亀の口に魔宝玉を10個放り込み、続け様に全力で魔力を送り込んだ。
暫く送り続け、魔力を3分の2程使ったその時、目を瞑っていた霊亀が目を見開くと光輝いた。
次の瞬間、大雪山を背負っていた霊亀がみるみる小さくなり元の10分の1程の大きさになると背負っていた大雪山は切り立った幾つもの山になり、水が滝や川の様に流れていた。
「進化した様じゃな。これならば聖域を任せられるな。」
「もう良いのか?」
変化した霊亀を見て言葉を発した玄武に声を掛けると玄武は結界を解いて、俺に対して頭を下げた。
「はい。大丈夫です。霊亀を助けて頂き、誠に有難う御座いました。」
「気にするな。俺が出来る事をしただけだからな。」
「そう言われますが兄弟同然で育った仲ですので。」
「そうか、それなら感謝は受け取るが、本当の兄弟では無いのか?」
「我々、聖獣は血の繋がり等はありませんので。」
「あぁ、そういえばそうだったな。」
俺達がそう話していると進化し終わってから動かなかった霊亀が動き始めた。
「兄者、どうなってる?何故、人族と話をしている?」
「霊亀、此方に御座す方はアストライアー様の使徒様じゃ。そなたを助け、進化も促して頂けたのじゃ。」
玄武がそう言うと霊亀は頭を垂れた。
「使徒様とはつゆ知らず、申し訳ございません。」
「いや、気にするな。玄武が困ってたし、ハク様が霊亀を助ける方法を教えてくれたからやったまでだからな。」
「ハク様が!!?・・・。」
霊亀はそう言うと目を閉じて祈りを上げている様子を見せた。
「霊亀よ。ハク様からの神託じゃ。」
「ハッ!」
「儂は弱った身体を癒し、更なる高みを目指してシュウト様の従魔としてシュウト様に着いて行かなくてはいけない。そこで此処の聖域はお主が守る様にとの事じゃ。」
「兄者と離れるのか?」
「そうじゃ。」
「1人で守るには力不足ではないか?」
「その為にハク様はシュウト様の力を借りてお主を進化させたのじゃ。」
「進化?・・・本当だ・・・。」
「儂らは共に長く過したがそろそろお別れじゃ。」
「そうか・・・。」
「・・・グスッ・・・。」
「なんじゃ蛇よ、泣いておるのか?」
「な、な、な、泣いてねぇよ!じゃ、じゃあな霊亀!」
蛇はそう言うと甲羅の上で顔を隠す様にとぐろを巻いた。
それを見た霊亀は微笑みながら俺の方を見てきた。
「シュウト様、進化させて頂き、ありがとう御座います。」
「さっきも言ったけど気にするな。俺はやれる事をしたまでだ。感謝ならお前が暴走し、邪聖獣にならない様に奮闘した玄武に言え。」
「はい。それは分かっております。兄者の事、宜しくお願いいたします。」
「あぁ。分かった。」
俺の言葉を聞いた霊亀は再び頭を下げ、その後、玄武の方を見た。
「では、兄者。お達者で。」
「お主も達者での。」
霊亀との別れを済ませた玄武が俺の方に来たので、俺は子供達を呼び寄せて玄武と共にアイテムボックス改の中に入っていった。
「シュウト様、此処は・・・?」
「ラビリス様にスキルを改良してもらったダンジョンだ。」
「という事はシュウト様の世界の様なモノでしょうか?」
「まぁ、そうだな。幾つかフィールドがあるから好きな場所で過ごしてくれて良いぞ。」
「ん?どういう事でございますか?」
「いや、その図体だと連れて行けないだろ。」
「それならば。」
玄武はそう言うと人化し、執事風の服装に小さな蛇を連れている初老のイケメンが現れた。
「なるほどな。人化するとそうなるのか。」
「私はそうですね。」
「私は?」
「はい。蛇の方も人化は出来るのですが、面倒くさいと言うので。」
「お前達は繋がってたよなぁ。」
「はい。ですが、この通り人化すると別々になります。ですので、人化状態で何方かが倒されると復活には時間が掛かってしまいますね。」
「居なくなるわけではないのか?」
「それは無いですね。何方にも魂がありますので、人化の状態では戦闘力は弱りますが2人共、倒されない限りは倒される事は御座いません。」
「なるほどな。子供達と違って人化にも戦闘でのメリットは有るのか。」
「そうですね。ただ、蛇は人化が苦手なので、基本は小さい蛇の状態か移動時にサイズを変えて大蛇になるか、戦闘時には武器に変化して戦いますので、基本的には一緒に居る事が殆どです。」
「なるほど、それは面白いな。それで武器は何に成れるんだ?」
「それはこの様に・・・・・」
玄武はそう言うと蛇を蛇行剣や蛇矛、鞭、弓に変化した。
「ほう。面白い武器だな。それで1度、蛇の方も人化を見てみたいんだが良いか?」
俺がそう言うと最後に変化した弓から蛇の姿に戻った。
「ホントにするのか?」
「あぁ、確認しとかないと間違って攻撃してしまうかもしれないからな。」
「え゛・・・はぁ~分かりましたよ。」
蛇はそう言うと人化を始めた。他の皆んなよりは人化に時間は掛かっていたが、チンピラみたいな格好をしたイケメンが立っていた。
何か、そういう映画で出てきそうだな。
俺がそう思ってみていると蛇は何故か微動だにせず、ただ突っ立っていた。
「どうしたんだ?」
「いや、人化なんて久しぶり過ぎてどう動けば良いのか忘れちまったんだ。」
「あぁ、そりゃそうか。普段とは違いすぎて分からないよな。それで人化が苦手だったのか。」
「あぁ、とりあえず戻って良いか?」
「良いぞ。」
「ありがてぇ。」
「まぁ、それでも人化状態で戦闘訓練はしてもらうけどな。」
「マジかぁ・・・。」
「シュウト様、この姿でしたらお傍に仕えさせて頂いても宜しいですか?」
「まぁいいか。ところで玄武、そろそろ名前を付けたいんだが、まだ無理そうか?」
「いえ、聖域ならば問題ないです。」
なるほど、聖域か・・・。
俺はそう思ってクリーンを掛けてみた。
「どうだ?」
俺がそう言うと玄武は驚きながらも答えた。
「シュウト様は聖域さえも創る事が可能なのですか?」
「いや、聖域というか、似た環境にするくらいなら出来るらしい。」
「いえ、似た環境というよりも完全に聖域になっております。」
「え?マジで?」
「はい。長年住んでいましたので間違いないかと。」
アレか?神域で少しだけ吸収したからかなぁ?まぁ良いか。
「それでまた魔力を送るのか?」
「いえ、魔力パスは既に通っていますので、名付けだけで結構です。」
「そうか、なら亀の方は・・・トルバ。蛇の方は・・・う~ん・・・コク。それで良いか?」
俺がそう言うと2人は光り輝いた。
「拝命致しました。今後はトルバと名乗らさせて頂きます。」
トルバはそう言うと光を吸収した。
「なぁ、俺の名前、適当に付けなかったか?」
「そんな事は無いぞ。」
「そうなのか?まぁいいや。」
コクはそう言うとトルバと同様、光を吸収した。
良かったぁ、色が黒いってだけで決めたから。
俺はそう思いながらトルバに声を掛けた。
「それで2人の時は食事は別々か?」
「いえ、片側何方でも結構です。」
「そうか、なら、お前達は成体なんだよなぁ。」
「はい。その通りです。」
「お前達の食事は魔力だろ?」
「はい。」
「なら、コレをある程度渡しておくから必要な分だけ毎日食べてくれ。」
俺はそう言うと魔宝玉を小山が出来る位出した。
「す、凄い量で御座いますな。」
「まぁ、寝る前に魔力が無駄にならない様に造り続けてきたからな。」
「な!・・・結構な重労働だと思ったのですが・・・。」
「そうか?そうでもないけどなぁ。まぁいいや、とりあえず使い魔の精霊達にもあげてるから一気に全部食べられたらキツいけど50位なら毎日食べても問題ないぞ。」
「さ、流石に50個も1日で摂取は危険過ぎますので、1つずつ増やせる様に1日1つから頂きます。」
「1つ?遠慮しなくても良いんだぞ?」
「いえ、遠慮をしている訳ではないので。」
「そうか。まぁ2人共、俺の家族になったんだ。遠慮はするなよ。」
「有難う御座います。」
「あっ、そうだ。この後、公爵のヘラシオンさんの所に行くんだけど着いて来てくれるか?」
「はい。公爵という事は私共を印か何かにしている者達の事ですか?」
「あぁ、そうだな。確かヘラシオンさんの紋章がそうだったかな。」
「そうですか。ところで何故、シュウト様はその者を敬う様な呼び方をされているのですか?」
「あぁ、俺は使徒として扱われるのは嫌なんだよ。俺の中では使徒が偉いだけで、俺自身は偉い人間だと思ってないしな。だから知らない人にバレない様に協力してもらってるし、お前達には強要はするつもりはないけど、相手が失礼だと思っても圧力を掛けたり、排除しない方向で頼む。」
「シュウト様がそう言うのであればそう致します。」
「ありがとう。じゃあ行くか。」
俺はそう言うとアイテムボックス改から出て転送ゲートを開いた。
アレ?何か忘れてる気が・・・まぁ、いいか。
俺はそう思いながら転送ゲートをトルバ達を連れて入って行った。
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