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第161話 [使命と紹介]
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パイラーに戻った俺は約束通り香苗を外に出して上げた。
「父ちゃん、もう良いの?」
「あぁ、此処からは問題無いはずだけど、とりあえず人化は解かないでくれよ。」
「うん。父ちゃんが使徒ってバレるもんね。」
「いや、それだけじゃなくて香苗も大変だぞ。」
「何で?」
「ここ公爵領は鳳凰を旗印にするぐらいだから姿を見せたらとんでもない事になるぞ。」
俺がそう言うと香苗は顔を引き攣らせながら答えた。
「あ、あぁそうなんだ・・・。」
「あぁ。だからって黙ったまま動くのも何かと都合が悪いからとりあえず此処の偉い人達には会いに行くぞ。」
「う~ん・・・公爵領だから~公爵様?」
「あぁ、そうだ。」
「そっかぁ。分かった。」
俺達はそう言うとバランさんの所へ向かった。
「うわぁっ、ビルだ。何で此処だけビルなの?」
「ん?あぁ、此処だけ遺跡の技術で出来てるらしいぞ。」
「此処だけ?」
「そうだ。他は城とか邸らしい。」
「何で?」
「ビルを建てる技術と維持する魔道具の仕組みが分からないんだって。」
「それ怖くないの?」
「さぁな。住んでる人が調べてるだろ。」
「まぁ、そうか。」
「じゃあ入るぞ。」
俺はそう言うとメダルを兵士の人に見せてバランさんの下へ案内してもらった。
「閣下、王家の方が御目見になりました。」
「うむ。入って貰いなさい。」
扉が開かれると中にはバランさんとライトさん、ジュトーさんがいた。
俺達が中に入り、兵士の方が外に出るとジュトーさんが扉を閉めた。すると直ぐにバランさんが声を掛けてきた。
「シュウト殿、何か問題でも有ったのか?それとその子供は?」
「別に問題は無いですよ。今回は娘に会えたので、バランさん達に紹介だけでもしておこうかと思って。ほら、挨拶しなさい。」
俺はそう言うと香苗の背中に手をやった。
「初めまして、この世界では鳳凰をしてます香苗です。」
香苗がそう言うと3人は慌てて跪いて頭を垂れ、バランさんは祝詞の様な言葉を発していた。
「と、父ちゃん、この人達何してるの?」
「あぁ、こうなるんだよ。下手したら街中の人々が全員こうなるぞ。しかもバランさん達は跪いてるだけだけど、街中の人は土下座状態だぞ。」
「えぇー・・・。」
「なっ、嫌だろ?」
「うん・・・。」
俺の言葉を聞いた香苗は凄く嫌そうな顔をしていたので、バランさん達にせめて人化中だけでも普通に接してくれる様にお願いして、立ってもらった。
「ま、まぁ聖獣鳳凰様がそう願われるなら・・・儂がシュウト殿の事を知ってる他の者達にもこの事は通達しておこう。」
「ありがとうございます。」
「して、シュウト殿は儂達に聖・・・カナエ様・・・いや、流石に様は取れませんぞ。」
バランさんが香苗の事を聖獣と言いかけたが香苗に見つめられ、言い直したが様と敬語で言われた香苗が再びバランさんを見つめると困った様な顔でそう言ったので、俺は香苗の頭をポンポンと頭を叩き、振り向いた香苗に小さく首を振って見せた。すると香苗は理解したのか頷いてくれた。
「香苗も分かってくれたみたいなんで。」
「そうか、ではシュウト殿は紹介の為だけに来てくれたのでは無いのだろ?」
「そうですね。この後、自分の攻略組にある神殿に行くつもりなんですけど、その前にこの辺りの攻略難易度が高いダンジョンを教えてもらおうかと。」
「そうか。どの程度が良いのだ?」
「そうですねぇ・・・あっ、その前に此処に行き来するのに王族の邸を使わせて貰って良いですか?」
「それは好きにするといい。」
「ありがとうございます。難易度ですけど皆さんが踏破しにくい。もしくは、放置している様なダンジョンが良いですね。」
「なるほどのぅ・・・では、先ずは火山地帯のマントルかのぅ。」
「あっ、そこは大丈夫です。」
「何だ知っておるのか?」
「そこは香苗を迎えに行く次いでに踏破したんで。」
「つ、次いでか・・・流石、シュウト殿というところか。」
「そうですか?」
俺がそう言うとバランさんは少し呆れながらも続けて話してくれた。
「そうか、彼処を踏破出来るという事は大抵の場所は問題なさそうだな。なら、少し時間をくれまいか?」
「分かりました。なら、一旦神殿に行ってきます。」
「そうしてくれ。」
「では。」
俺はそう言うと神殿に転送した。
「おっ、シュウトじゃねぇか。」
「ルークどうしたんだ?」
「明日から迷宮入りするから今日は休みにして、祈りをあげてからもう少し鍛え様と思ってな。」
「そうか。」
「ん?そこの嬢ちゃんはもしかして?」
ルークは俺の後ろに隠れていた香苗を見付けるとそう言ってきたので、答えた。
「あぁ、やっぱり待ってたのはこの子だった。さっ、父さんの友達に挨拶しなさい。」
俺がそう言うと香苗は前に出て挨拶をした。
「香苗です。鳳凰をしてます。」
「やっぱり聖獣様か。しかも鳳凰様か、予想通りだな。シュウト、この子・・・いや、カナエ嬢も苦手か?」
「あぁ、一緒だな。」
「そうか分かった。カナエ嬢、俺はルークって言うんだ。よろしくな。」
ルークがそう言って手を出すと香苗は少しビックリしながら嬉しそうにルークと握手していた。俺は少し気になる事があったのでルークに声を掛けた。
「ルーク、何で恵美は、ちゃん付けなのに香苗は嬢なんだ?」
「ん?長女じゃねぇのか?」
「ん?そうだけど、それがどうした?」
「長女って事は1番年上だろ?だからちゃんじゃなくて嬢にしたんだ。」
「なるほどな。」
「で、シュウトはどうしたんだ?」
「ライヤー様にあの辺で使命がないか聞こうと思ってな。」
「あぁそうか。そりゃ邪魔したな。またな。」
「おう。あっそうだ。後で新しい仲間を紹介するから今日の夜此処に来てくれるか?」
「あぁ、分かった。」
ルークはそう言うと去って行った。すると香苗が声を掛けてきた。
「あの人は私が鳳凰って言っても普通だったね。」
「あぁ、最初からって訳じゃないけど、真司や恵美と一緒に居る内に慣れてくれたんだ。元々子供に優しい奴だしな。」
「そっかぁ。」
香苗はそう言うと嬉しそうにしていた。
「さて、俺達も行くか。」
そう言うと俺達は神殿の中に入ってライヤー様に声を掛けた。
「ライヤー様、ライヤー様、聞こえますか?」
《ピコン♪》
『ちゃんと会えたわね。』
「ありがとう。」
『今回は一寸忙しいからあの辺の迷える魂の場所だけ表示しておくわ。』
「分かった。忙しいのに悪いな。」
『良いわよ。それが貴方の使命だから。あぁ、後もう少しで貴方の魔力が100億超えそうだから超えたらまた呼んで。』
「ん?分かった。」
『じゃあ頑張って助けてあげてね。』
ライヤー様はそう神託を降ろすと反応しなくなった。
「かなり忙しいのかな。」
「父ちゃん、独り言?」
「ん?あぁ、ステータスにライヤー様の言葉が表示されるから普通に答えてただけだ。」
「そうなんだ。急に1人で喋ってたからビックリしちゃった。」
「そうか、悪いな。」
俺達はそう言うと神殿を出てバランさんの所へ戻った。
「おっ、戻ったか。」
「お待たせしました。」
「いや、別に待ってはおらんよ。つい先程、地図に記入し終わったところだ。」
バランさんはそう言うと地図を見せてダンジョンの場所とランク、そして放置しているダンジョンを教えてくれた。
「ありがとうございます。ところで何で此処のダンジョンは放置してるんですか?」
「此処は弱者の徒労って言うダンジョンなんだが、出てくる魔物もスタンピードが起こったとしてもそれ程脅威になる魔物は居ないんだ。その上、ドロップする物もその辺で手に入る物しか出ないから誰も行かん。」
「それなら経験値を上げる為にって、わざわざそれだけの為に行かないか。」
「そうだ、冒険者も食っていかなくてはいかないからな。」
「なら、近くに使命をしないといけない場所があるんで、終わったら覗いてみます。」
俺がそう言うとバランさんは頷いていた。
「おぉそうだ、もう直ぐ夜だが、予定はあるのか?」
「すいません。今日はこの後、ルークの所へ行って新しい仲間を紹介するんです。」
「仲間とな?」
「はい。エルダードワーフと龍人族の仲間が出来たんで。」
「エルダードワーフ?」
「あっ、もしかして知らなかったんですか?ドワーフの里って言ってますけど、彼等は皆んなエルダードワーフですよ。」
「あぁ、そうであったな。そういえばドワーフとは何が違うのだ?」
「1番の違いは自らで戦闘はしない事だそうです。」
「なるほど、だから討伐隊に参加するのは龍人族ばかりなのだな。」
「そうですね。」
俺はその後少し雑談してから王族の邸へ行き、そこから神殿前へ転送した。すると既に皆んなが待っていた。
「悪い、待たせたか?」
「いや、問題ねぇ。それよりも新しい仲間って奴を紹介してくれるか?」
「あぁ。」
俺はそう言ってアイテムボックス改を開いて中に入るとあれだけあった死骸が素材の種類ごとに綺麗に別けられていた。
「早いな。」
「ん?シュウトか、こんなもんだろ。」
「そうか、終わったなら丁度良いな。仲間を紹介するから2人とも一旦外に出てくれるか?」
「あぁ。」
2人から了承を得たので俺達は外に出た。
「エルダードワーフに龍人か?」
「おっ、ルークは分かるのか?」
「あぁ。それくらいはな。俺はルークだ、よろしくな。」
ルークを皮切りに全員が挨拶をしてく中でサスケ達の事を忘れてたので迎えに行ってきた。するとルークから声を掛けられた。
「シュウト、飯は食ってくだろ?」
「あぁ。」
「なら、飯の後で良いから紹介したい奴が居るんだが、良いか?」
「ん?ルークの紹介なら何時でも良いぞ。」
「あぁ・・・飯の後で良いや。」
ルークはそう言いながら顔を真っ赤にしていたので、ボタンちゃんと一緒に出てきていた子供らに冷やかされていた。
「ルー兄顔真っ赤♪」
「ほんとだどうして♪」
「うっせー!早く行くぞ!」
ルークはそう言いながらさっさと行ってしまった。するとドラウが近付いてきた。
「良い奴だな。」
「あぁ、面倒見も良いし、この世界に来て1番気を許せる奴だな。」
「あぁ、俺も仲良く出来そうだ。」
「それは良かった。」
そう言うと俺達も食堂へ歩いて行った。
「父ちゃん、もう良いの?」
「あぁ、此処からは問題無いはずだけど、とりあえず人化は解かないでくれよ。」
「うん。父ちゃんが使徒ってバレるもんね。」
「いや、それだけじゃなくて香苗も大変だぞ。」
「何で?」
「ここ公爵領は鳳凰を旗印にするぐらいだから姿を見せたらとんでもない事になるぞ。」
俺がそう言うと香苗は顔を引き攣らせながら答えた。
「あ、あぁそうなんだ・・・。」
「あぁ。だからって黙ったまま動くのも何かと都合が悪いからとりあえず此処の偉い人達には会いに行くぞ。」
「う~ん・・・公爵領だから~公爵様?」
「あぁ、そうだ。」
「そっかぁ。分かった。」
俺達はそう言うとバランさんの所へ向かった。
「うわぁっ、ビルだ。何で此処だけビルなの?」
「ん?あぁ、此処だけ遺跡の技術で出来てるらしいぞ。」
「此処だけ?」
「そうだ。他は城とか邸らしい。」
「何で?」
「ビルを建てる技術と維持する魔道具の仕組みが分からないんだって。」
「それ怖くないの?」
「さぁな。住んでる人が調べてるだろ。」
「まぁ、そうか。」
「じゃあ入るぞ。」
俺はそう言うとメダルを兵士の人に見せてバランさんの下へ案内してもらった。
「閣下、王家の方が御目見になりました。」
「うむ。入って貰いなさい。」
扉が開かれると中にはバランさんとライトさん、ジュトーさんがいた。
俺達が中に入り、兵士の方が外に出るとジュトーさんが扉を閉めた。すると直ぐにバランさんが声を掛けてきた。
「シュウト殿、何か問題でも有ったのか?それとその子供は?」
「別に問題は無いですよ。今回は娘に会えたので、バランさん達に紹介だけでもしておこうかと思って。ほら、挨拶しなさい。」
俺はそう言うと香苗の背中に手をやった。
「初めまして、この世界では鳳凰をしてます香苗です。」
香苗がそう言うと3人は慌てて跪いて頭を垂れ、バランさんは祝詞の様な言葉を発していた。
「と、父ちゃん、この人達何してるの?」
「あぁ、こうなるんだよ。下手したら街中の人々が全員こうなるぞ。しかもバランさん達は跪いてるだけだけど、街中の人は土下座状態だぞ。」
「えぇー・・・。」
「なっ、嫌だろ?」
「うん・・・。」
俺の言葉を聞いた香苗は凄く嫌そうな顔をしていたので、バランさん達にせめて人化中だけでも普通に接してくれる様にお願いして、立ってもらった。
「ま、まぁ聖獣鳳凰様がそう願われるなら・・・儂がシュウト殿の事を知ってる他の者達にもこの事は通達しておこう。」
「ありがとうございます。」
「して、シュウト殿は儂達に聖・・・カナエ様・・・いや、流石に様は取れませんぞ。」
バランさんが香苗の事を聖獣と言いかけたが香苗に見つめられ、言い直したが様と敬語で言われた香苗が再びバランさんを見つめると困った様な顔でそう言ったので、俺は香苗の頭をポンポンと頭を叩き、振り向いた香苗に小さく首を振って見せた。すると香苗は理解したのか頷いてくれた。
「香苗も分かってくれたみたいなんで。」
「そうか、ではシュウト殿は紹介の為だけに来てくれたのでは無いのだろ?」
「そうですね。この後、自分の攻略組にある神殿に行くつもりなんですけど、その前にこの辺りの攻略難易度が高いダンジョンを教えてもらおうかと。」
「そうか。どの程度が良いのだ?」
「そうですねぇ・・・あっ、その前に此処に行き来するのに王族の邸を使わせて貰って良いですか?」
「それは好きにするといい。」
「ありがとうございます。難易度ですけど皆さんが踏破しにくい。もしくは、放置している様なダンジョンが良いですね。」
「なるほどのぅ・・・では、先ずは火山地帯のマントルかのぅ。」
「あっ、そこは大丈夫です。」
「何だ知っておるのか?」
「そこは香苗を迎えに行く次いでに踏破したんで。」
「つ、次いでか・・・流石、シュウト殿というところか。」
「そうですか?」
俺がそう言うとバランさんは少し呆れながらも続けて話してくれた。
「そうか、彼処を踏破出来るという事は大抵の場所は問題なさそうだな。なら、少し時間をくれまいか?」
「分かりました。なら、一旦神殿に行ってきます。」
「そうしてくれ。」
「では。」
俺はそう言うと神殿に転送した。
「おっ、シュウトじゃねぇか。」
「ルークどうしたんだ?」
「明日から迷宮入りするから今日は休みにして、祈りをあげてからもう少し鍛え様と思ってな。」
「そうか。」
「ん?そこの嬢ちゃんはもしかして?」
ルークは俺の後ろに隠れていた香苗を見付けるとそう言ってきたので、答えた。
「あぁ、やっぱり待ってたのはこの子だった。さっ、父さんの友達に挨拶しなさい。」
俺がそう言うと香苗は前に出て挨拶をした。
「香苗です。鳳凰をしてます。」
「やっぱり聖獣様か。しかも鳳凰様か、予想通りだな。シュウト、この子・・・いや、カナエ嬢も苦手か?」
「あぁ、一緒だな。」
「そうか分かった。カナエ嬢、俺はルークって言うんだ。よろしくな。」
ルークがそう言って手を出すと香苗は少しビックリしながら嬉しそうにルークと握手していた。俺は少し気になる事があったのでルークに声を掛けた。
「ルーク、何で恵美は、ちゃん付けなのに香苗は嬢なんだ?」
「ん?長女じゃねぇのか?」
「ん?そうだけど、それがどうした?」
「長女って事は1番年上だろ?だからちゃんじゃなくて嬢にしたんだ。」
「なるほどな。」
「で、シュウトはどうしたんだ?」
「ライヤー様にあの辺で使命がないか聞こうと思ってな。」
「あぁそうか。そりゃ邪魔したな。またな。」
「おう。あっそうだ。後で新しい仲間を紹介するから今日の夜此処に来てくれるか?」
「あぁ、分かった。」
ルークはそう言うと去って行った。すると香苗が声を掛けてきた。
「あの人は私が鳳凰って言っても普通だったね。」
「あぁ、最初からって訳じゃないけど、真司や恵美と一緒に居る内に慣れてくれたんだ。元々子供に優しい奴だしな。」
「そっかぁ。」
香苗はそう言うと嬉しそうにしていた。
「さて、俺達も行くか。」
そう言うと俺達は神殿の中に入ってライヤー様に声を掛けた。
「ライヤー様、ライヤー様、聞こえますか?」
《ピコン♪》
『ちゃんと会えたわね。』
「ありがとう。」
『今回は一寸忙しいからあの辺の迷える魂の場所だけ表示しておくわ。』
「分かった。忙しいのに悪いな。」
『良いわよ。それが貴方の使命だから。あぁ、後もう少しで貴方の魔力が100億超えそうだから超えたらまた呼んで。』
「ん?分かった。」
『じゃあ頑張って助けてあげてね。』
ライヤー様はそう神託を降ろすと反応しなくなった。
「かなり忙しいのかな。」
「父ちゃん、独り言?」
「ん?あぁ、ステータスにライヤー様の言葉が表示されるから普通に答えてただけだ。」
「そうなんだ。急に1人で喋ってたからビックリしちゃった。」
「そうか、悪いな。」
俺達はそう言うと神殿を出てバランさんの所へ戻った。
「おっ、戻ったか。」
「お待たせしました。」
「いや、別に待ってはおらんよ。つい先程、地図に記入し終わったところだ。」
バランさんはそう言うと地図を見せてダンジョンの場所とランク、そして放置しているダンジョンを教えてくれた。
「ありがとうございます。ところで何で此処のダンジョンは放置してるんですか?」
「此処は弱者の徒労って言うダンジョンなんだが、出てくる魔物もスタンピードが起こったとしてもそれ程脅威になる魔物は居ないんだ。その上、ドロップする物もその辺で手に入る物しか出ないから誰も行かん。」
「それなら経験値を上げる為にって、わざわざそれだけの為に行かないか。」
「そうだ、冒険者も食っていかなくてはいかないからな。」
「なら、近くに使命をしないといけない場所があるんで、終わったら覗いてみます。」
俺がそう言うとバランさんは頷いていた。
「おぉそうだ、もう直ぐ夜だが、予定はあるのか?」
「すいません。今日はこの後、ルークの所へ行って新しい仲間を紹介するんです。」
「仲間とな?」
「はい。エルダードワーフと龍人族の仲間が出来たんで。」
「エルダードワーフ?」
「あっ、もしかして知らなかったんですか?ドワーフの里って言ってますけど、彼等は皆んなエルダードワーフですよ。」
「あぁ、そうであったな。そういえばドワーフとは何が違うのだ?」
「1番の違いは自らで戦闘はしない事だそうです。」
「なるほど、だから討伐隊に参加するのは龍人族ばかりなのだな。」
「そうですね。」
俺はその後少し雑談してから王族の邸へ行き、そこから神殿前へ転送した。すると既に皆んなが待っていた。
「悪い、待たせたか?」
「いや、問題ねぇ。それよりも新しい仲間って奴を紹介してくれるか?」
「あぁ。」
俺はそう言ってアイテムボックス改を開いて中に入るとあれだけあった死骸が素材の種類ごとに綺麗に別けられていた。
「早いな。」
「ん?シュウトか、こんなもんだろ。」
「そうか、終わったなら丁度良いな。仲間を紹介するから2人とも一旦外に出てくれるか?」
「あぁ。」
2人から了承を得たので俺達は外に出た。
「エルダードワーフに龍人か?」
「おっ、ルークは分かるのか?」
「あぁ。それくらいはな。俺はルークだ、よろしくな。」
ルークを皮切りに全員が挨拶をしてく中でサスケ達の事を忘れてたので迎えに行ってきた。するとルークから声を掛けられた。
「シュウト、飯は食ってくだろ?」
「あぁ。」
「なら、飯の後で良いから紹介したい奴が居るんだが、良いか?」
「ん?ルークの紹介なら何時でも良いぞ。」
「あぁ・・・飯の後で良いや。」
ルークはそう言いながら顔を真っ赤にしていたので、ボタンちゃんと一緒に出てきていた子供らに冷やかされていた。
「ルー兄顔真っ赤♪」
「ほんとだどうして♪」
「うっせー!早く行くぞ!」
ルークはそう言いながらさっさと行ってしまった。するとドラウが近付いてきた。
「良い奴だな。」
「あぁ、面倒見も良いし、この世界に来て1番気を許せる奴だな。」
「あぁ、俺も仲良く出来そうだ。」
「それは良かった。」
そう言うと俺達も食堂へ歩いて行った。
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