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第159話 [挨拶。]
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アイテムボックス改から出た俺は香苗に乗せて貰って香苗の言うお婆ちゃんの所へ向かった。
「あのデカい火山に向かってるのか?」
「うん。あの山全体が聖域なんだって。」
「なるほどな。って事はお婆ちゃんって聖獣なのか?」
「うん。聖獣プロミネンスっていう火龍なんだって。」
「火竜か。」
「父ちゃん、さっきまで戦ってた火竜と一緒にしてるなら駄目だよ。前世でいえば難しい方の龍だから。」
「あぁ、龍か。確かにそれなら一緒にしたら怒るな。」
「そうだよ。それこそ、その辺の蜥蜴と竜を一緒にするぐらいの事だからね。」
「そうか。分かった。」
俺達はそう言うと火山の火口に入っていった。すると火口の奥で此方に向かって頭を下げているお婆さんが居た。
「使徒様、ようこそおいで下さいました。私は聖獣火龍のプロミネンスと申します。」
「ご丁寧にどうも、自分はアストライアー様の使徒をさせて頂いています、シュウト・オオヤマジです。この度は娘の香苗を育てて頂いてありがとうございます。」
「いえいえ、私の使命でございますので、お気になさらずに。」
「いえいえ、娘の成長を見れば良くして頂いたのは分かります。どうぞつまらない物ですが。」
俺はそう言って魔宝石を在るだけ渡した。
「こ、こんなには受け取れません!」
「いえいえ、御礼ですので。」
俺がそう言うと10個だけ受け取ってくれた。
「そういえば香苗がもうすぐ成体に成れると聞いたんですけど実際はどうなんですか?」
「そうですねぇ。人間の暦で言えば1ヶ月程頑張れば、成れると思いますよ。」
「なるほど、他の子らはどうなんだろう?でも此処は火口だから連れて来れないか。」
俺がそう言うとプロミネンスさんが声を掛けてきた。
「シュウト様、見た目は火口ですが、聖域ですので、聖獣ならば問題ありませんよ。」
「そうなんですか。じゃあ他の子らも見て貰えますか?」
「良いですよ。」
俺はその言葉に甘えて、子供をアイテムボックス改から呼んで来た。
「わっ!まわりはもえてるのにぜんぜんあつくない!」
「ホントだ。何で?」
「聖域だと聖獣は大丈夫なんだと。」
「「へぇ~。」」
俺は子供たちにプロミネンスさんに挨拶させるとプロミネンスさんにお願いして子供たちの成長を確認した。
「そうだねぇ。メグミちゃんは1ヶ月半でシンジ君は2ヶ月ってところかねぇ。」
「なるほど、ありがとうございます。」
「後、成体に成った時にシュウト様にも変化が起こるのは知ってますか?」
「変化ですか?」
「はい。おそらく聖獣の力の一部を使える様になりますよ。」
「そうなんですか?」
「はい。前の使徒様がそういった事が出来てましたので。」
「なるほど、それはどういう力がとかは分かりませんよね。」
「そうですね。分かった方が宜しいのであれば調べる方法がないこともないですが・・・。」
「あっ、大丈夫です。分からない方が面白そうなので。」
「そうですか、それならば楽しみにしてあげて下さい。」
「はい。後、成体になったって分かる方法って有りますか?」
「それならば、先程お話した様に一部が手に入ったと報せが入ると思いますし、もし入らなくても最低でも一回りは大きくなると思います。その際にシュウト様のステータスでその子を調べれば、今は見れないその子達のステータスを確認出来る様になると思いますよ。」
「なるほど。」
「但し、我々聖獣はスキルは別としてレベルというモノがございませんので、強くなるには頂いた魔宝石や魔石、高純度の魔力を摂取する以外にはございません。」
「なるほど、それはこれまでと同じと考えても?」
「そうですね。ただ魔石ですと一度に大量に摂取するか、自分よりも強い者から出る魔石が必要になり、自分よりも弱い者であれば、ただただ生きるのに必要なエネルギーにしか成りません。後、シュウト様からの摂取量は桁違いに上がると思われますので、その子達を成長させるのであれば魔宝石をお勧め致します。」
「なるほど、分かりました。ありがとうございます。」
俺はそう言いながら再度、魔宝石を渡そうとするとプロミネンスさんは断固として受け取ってくれなかった。
その後、香苗の人化がかなり上手く人族と遜色が無かったのを羨ましかったのか、真司と恵美がプロミネンスさんに人化を教わったり、プロミネンスさんの火龍の姿を見せて貰ったりして、時間がかなり遅くなったので、プロミネンスさんにお別れの挨拶をして、聖域を出た。
「すごかったねぇ。」
「ホントに大きかったね。」
「そうだな。あれだけ大きかったら人化してないと聖域で暮らすのは無理だろうな。」
「そうなんだよねぇ。でも逆に聖域を守る時は火龍として、火山に覆い被さるだけで良いから楽なんだって。」
「確かにそれだけで守れるだろうな。」
「その上、周りに咆哮を放つだけで、溶岩の海になるから炎無効化が無いと渡れないし、渡るにしても泳いでだから速く泳げないとだし、飛んで近づこうにも狙い撃ちするだけで良いんだって。」
「なるほどな。後は潜って近づくぐらいか。」
「そうだけど、潜れる種類は元々陸上では遅いから溶岩に入る前に撃退するし、火山の聖域からは一定の距離を開けて溶岩にするから大丈夫なんだって。」
「なるほどな。まぁその前にプロミネンスさんに挑む奴も居ないか。」
「そうだねぇ。お婆ちゃんは強いから。」
俺と香苗が話をしていると恵美と真司が声を掛けてきた。
「とうちゃん、あつい・・・。」
「恵美はもう限界・・・。」
聖域を出た途端、暑さにグロッキーになった2人はアイテムボックス改に戻してあげて、俺と香苗はそのままドワーフの里の近くに転送した。
「お前はアイテムボックス改の中に入らなくても良かったのか?」
「今は、父ちゃんと一緒が良い。」
「そうか。」
俺はそう言いながら香苗の頭を撫でてドワーフの里へ歩いて行く途中、ある事を思い出した。
「あっ、このまま行ったら駄目だった。」
「何で?」
俺がそう言うと香苗が涙を浮かべながら聞いてきたので、頭を撫でながら答えた。
「香苗が駄目って訳じゃなくて、出てくる時俺1人だったから都合が悪いんだよ。」
「なるほど、そういえば使徒ってバレたくないんだったよね。ならその間だけアイテムボックス改に居るね。」
「悪いな。」
「良いよ。その代わり出ても良くなったら呼んでね。」
「おう。」
俺はそう言うとアイテムボックス改を開いて香苗を送り、ドワーフの里に戻り、トールキンさんの家に向かった。
「戻りました。」
俺はそう言いながら中に入るとトールキンさんが出迎えてくれた。
「会えましたかな?」
「はい。」
「それは良かったですな。ところで食事はどうしますかな?」
「食事の出来る場所って有りますか?」
「それなら今から儂が毎日行っている食堂があるのじゃが、そこへ行きますかな?」
「良いですね。あっ、でもサスケ達はどうしよう。」
「それなら問題ない。どうせ此処に来る時は儂らエルダードワーフの者には会ってないじゃろ?」
「そうですね。ですけど、龍人族の人には会ってますよ?」
「それも大丈夫じゃ。儂らとは違う場所で食事をしておるし、今日会った連中は門のところで後、一週間は寝泊まりしておるからこっちには来る事は無いし、彼奴ら龍人族の暮らす場所は離れておるでの。」
「そうなんですね。」
俺はそう言うとアイテムボックス改からボタンちゃんを呼んで食堂に向かった。
中に入るとエルダードワーフの食堂らしく、全ての調度品が木だけで出来ているとは思えない程、高級感溢れる物ばかりだった。
「高そうですね。」
「そうでも無いぞ。此処にある物は木工職人が食事のお礼に作った物じゃし、その他もその道を研究、制作しておる者が作っておるでな。」
「なるほど。」
「それにしても色んなメニューが有るんですね。」
「そりゃあ此処は食事の研究をしておる者がやっておるからな。」
「なるほど、皆さんがそれぞれで色んな事をして繋がっているんですね。」
「そりゃあの。じゃが、それは人族の街でも同じじゃろ。ただ儂らは1つの事以外はせんだけじゃ。」
「なるほど、じゃあ・・・。」
俺達はそう言うとヤマト料理を中心にエルダードワーフの料理も頼んだ。
「儂らの料理を頼んでくれたのは嬉しいが、かなり辛いぞ?」
「そうなんですか。なら、少し取り分けて駄目だったらドラウ達にお土産にします。」
「そうじゃな。その方が良いじゃろう。彼奴らも喜ぶじゃろうしの。まぁ、今日のところはドラウが作っておるじゃろうが。」
「そうなんですか?」
「彼奴は里で嫌われておったでのぅ。自分で作る様になったんじゃ。じゃから彼奴はこの里では珍しく、全ての物を自分で作れるの。」
トールキンさんは少し寂しそうにそう言うとお酒を一気に飲んでいた。
「そういえば中に入った時点でお酒が提供されたのにはビックリしました。」
「そうかの?儂らからすれば当たり前の事じゃが、やはり珍しいのかの。おっ、そうじゃ
サスケ殿以外は酒では無いが、飲むなら変える様に言うがどうされますじゃ?」
「あっ、そうなんですね。これで大丈夫ですよ。サスケは大丈夫か?」
「拙者も問題ござらんよ。」
サスケはそう言うとググッと飲んでいた。
その後は出てくる料理を楽しみつつ、エルダードワーフの料理に挑戦したが、俺以外は食べる事が出来なかった。
「シュウト殿は問題無さそうじゃの。」
「そうですね。元々辛い料理は好きな方なので。あっでもこのままだと持って帰れないんで、持ち帰る分って出来ますか?」
「それなら問題無い。儂らも夜以外は来る事は無いで、来る者は全員持って帰るでの。」
「なら、ドラウ達が喜びそうな料理を頼んで貰えますか?」
「承知した。」
その後、ドラウ達のお土産を受け取るとトールキンさんの家へ戻って行った。因みにサスケはお酒が美味しかったのか、久しぶりだったのか、酔い潰れ、ツバキに背負われて戻った。
「そうだ。サスケ達の装備ってどうなりました?」
「う~ん。明日までにとは言ったのじゃが、火竜の素材が足りなくてのぅ。明日、取りに行くからもう少し掛かるかのぅ。」
トールキンさんは申し訳なさそうにそう言ったので、俺はアイテムボックス改に入ってる事を伝えた。すると見てみたいとの事だったので、サスケ達を送る次いでにアイテムボックス改の中に入った。
「あのデカい火山に向かってるのか?」
「うん。あの山全体が聖域なんだって。」
「なるほどな。って事はお婆ちゃんって聖獣なのか?」
「うん。聖獣プロミネンスっていう火龍なんだって。」
「火竜か。」
「父ちゃん、さっきまで戦ってた火竜と一緒にしてるなら駄目だよ。前世でいえば難しい方の龍だから。」
「あぁ、龍か。確かにそれなら一緒にしたら怒るな。」
「そうだよ。それこそ、その辺の蜥蜴と竜を一緒にするぐらいの事だからね。」
「そうか。分かった。」
俺達はそう言うと火山の火口に入っていった。すると火口の奥で此方に向かって頭を下げているお婆さんが居た。
「使徒様、ようこそおいで下さいました。私は聖獣火龍のプロミネンスと申します。」
「ご丁寧にどうも、自分はアストライアー様の使徒をさせて頂いています、シュウト・オオヤマジです。この度は娘の香苗を育てて頂いてありがとうございます。」
「いえいえ、私の使命でございますので、お気になさらずに。」
「いえいえ、娘の成長を見れば良くして頂いたのは分かります。どうぞつまらない物ですが。」
俺はそう言って魔宝石を在るだけ渡した。
「こ、こんなには受け取れません!」
「いえいえ、御礼ですので。」
俺がそう言うと10個だけ受け取ってくれた。
「そういえば香苗がもうすぐ成体に成れると聞いたんですけど実際はどうなんですか?」
「そうですねぇ。人間の暦で言えば1ヶ月程頑張れば、成れると思いますよ。」
「なるほど、他の子らはどうなんだろう?でも此処は火口だから連れて来れないか。」
俺がそう言うとプロミネンスさんが声を掛けてきた。
「シュウト様、見た目は火口ですが、聖域ですので、聖獣ならば問題ありませんよ。」
「そうなんですか。じゃあ他の子らも見て貰えますか?」
「良いですよ。」
俺はその言葉に甘えて、子供をアイテムボックス改から呼んで来た。
「わっ!まわりはもえてるのにぜんぜんあつくない!」
「ホントだ。何で?」
「聖域だと聖獣は大丈夫なんだと。」
「「へぇ~。」」
俺は子供たちにプロミネンスさんに挨拶させるとプロミネンスさんにお願いして子供たちの成長を確認した。
「そうだねぇ。メグミちゃんは1ヶ月半でシンジ君は2ヶ月ってところかねぇ。」
「なるほど、ありがとうございます。」
「後、成体に成った時にシュウト様にも変化が起こるのは知ってますか?」
「変化ですか?」
「はい。おそらく聖獣の力の一部を使える様になりますよ。」
「そうなんですか?」
「はい。前の使徒様がそういった事が出来てましたので。」
「なるほど、それはどういう力がとかは分かりませんよね。」
「そうですね。分かった方が宜しいのであれば調べる方法がないこともないですが・・・。」
「あっ、大丈夫です。分からない方が面白そうなので。」
「そうですか、それならば楽しみにしてあげて下さい。」
「はい。後、成体になったって分かる方法って有りますか?」
「それならば、先程お話した様に一部が手に入ったと報せが入ると思いますし、もし入らなくても最低でも一回りは大きくなると思います。その際にシュウト様のステータスでその子を調べれば、今は見れないその子達のステータスを確認出来る様になると思いますよ。」
「なるほど。」
「但し、我々聖獣はスキルは別としてレベルというモノがございませんので、強くなるには頂いた魔宝石や魔石、高純度の魔力を摂取する以外にはございません。」
「なるほど、それはこれまでと同じと考えても?」
「そうですね。ただ魔石ですと一度に大量に摂取するか、自分よりも強い者から出る魔石が必要になり、自分よりも弱い者であれば、ただただ生きるのに必要なエネルギーにしか成りません。後、シュウト様からの摂取量は桁違いに上がると思われますので、その子達を成長させるのであれば魔宝石をお勧め致します。」
「なるほど、分かりました。ありがとうございます。」
俺はそう言いながら再度、魔宝石を渡そうとするとプロミネンスさんは断固として受け取ってくれなかった。
その後、香苗の人化がかなり上手く人族と遜色が無かったのを羨ましかったのか、真司と恵美がプロミネンスさんに人化を教わったり、プロミネンスさんの火龍の姿を見せて貰ったりして、時間がかなり遅くなったので、プロミネンスさんにお別れの挨拶をして、聖域を出た。
「すごかったねぇ。」
「ホントに大きかったね。」
「そうだな。あれだけ大きかったら人化してないと聖域で暮らすのは無理だろうな。」
「そうなんだよねぇ。でも逆に聖域を守る時は火龍として、火山に覆い被さるだけで良いから楽なんだって。」
「確かにそれだけで守れるだろうな。」
「その上、周りに咆哮を放つだけで、溶岩の海になるから炎無効化が無いと渡れないし、渡るにしても泳いでだから速く泳げないとだし、飛んで近づこうにも狙い撃ちするだけで良いんだって。」
「なるほどな。後は潜って近づくぐらいか。」
「そうだけど、潜れる種類は元々陸上では遅いから溶岩に入る前に撃退するし、火山の聖域からは一定の距離を開けて溶岩にするから大丈夫なんだって。」
「なるほどな。まぁその前にプロミネンスさんに挑む奴も居ないか。」
「そうだねぇ。お婆ちゃんは強いから。」
俺と香苗が話をしていると恵美と真司が声を掛けてきた。
「とうちゃん、あつい・・・。」
「恵美はもう限界・・・。」
聖域を出た途端、暑さにグロッキーになった2人はアイテムボックス改に戻してあげて、俺と香苗はそのままドワーフの里の近くに転送した。
「お前はアイテムボックス改の中に入らなくても良かったのか?」
「今は、父ちゃんと一緒が良い。」
「そうか。」
俺はそう言いながら香苗の頭を撫でてドワーフの里へ歩いて行く途中、ある事を思い出した。
「あっ、このまま行ったら駄目だった。」
「何で?」
俺がそう言うと香苗が涙を浮かべながら聞いてきたので、頭を撫でながら答えた。
「香苗が駄目って訳じゃなくて、出てくる時俺1人だったから都合が悪いんだよ。」
「なるほど、そういえば使徒ってバレたくないんだったよね。ならその間だけアイテムボックス改に居るね。」
「悪いな。」
「良いよ。その代わり出ても良くなったら呼んでね。」
「おう。」
俺はそう言うとアイテムボックス改を開いて香苗を送り、ドワーフの里に戻り、トールキンさんの家に向かった。
「戻りました。」
俺はそう言いながら中に入るとトールキンさんが出迎えてくれた。
「会えましたかな?」
「はい。」
「それは良かったですな。ところで食事はどうしますかな?」
「食事の出来る場所って有りますか?」
「それなら今から儂が毎日行っている食堂があるのじゃが、そこへ行きますかな?」
「良いですね。あっ、でもサスケ達はどうしよう。」
「それなら問題ない。どうせ此処に来る時は儂らエルダードワーフの者には会ってないじゃろ?」
「そうですね。ですけど、龍人族の人には会ってますよ?」
「それも大丈夫じゃ。儂らとは違う場所で食事をしておるし、今日会った連中は門のところで後、一週間は寝泊まりしておるからこっちには来る事は無いし、彼奴ら龍人族の暮らす場所は離れておるでの。」
「そうなんですね。」
俺はそう言うとアイテムボックス改からボタンちゃんを呼んで食堂に向かった。
中に入るとエルダードワーフの食堂らしく、全ての調度品が木だけで出来ているとは思えない程、高級感溢れる物ばかりだった。
「高そうですね。」
「そうでも無いぞ。此処にある物は木工職人が食事のお礼に作った物じゃし、その他もその道を研究、制作しておる者が作っておるでな。」
「なるほど。」
「それにしても色んなメニューが有るんですね。」
「そりゃあ此処は食事の研究をしておる者がやっておるからな。」
「なるほど、皆さんがそれぞれで色んな事をして繋がっているんですね。」
「そりゃあの。じゃが、それは人族の街でも同じじゃろ。ただ儂らは1つの事以外はせんだけじゃ。」
「なるほど、じゃあ・・・。」
俺達はそう言うとヤマト料理を中心にエルダードワーフの料理も頼んだ。
「儂らの料理を頼んでくれたのは嬉しいが、かなり辛いぞ?」
「そうなんですか。なら、少し取り分けて駄目だったらドラウ達にお土産にします。」
「そうじゃな。その方が良いじゃろう。彼奴らも喜ぶじゃろうしの。まぁ、今日のところはドラウが作っておるじゃろうが。」
「そうなんですか?」
「彼奴は里で嫌われておったでのぅ。自分で作る様になったんじゃ。じゃから彼奴はこの里では珍しく、全ての物を自分で作れるの。」
トールキンさんは少し寂しそうにそう言うとお酒を一気に飲んでいた。
「そういえば中に入った時点でお酒が提供されたのにはビックリしました。」
「そうかの?儂らからすれば当たり前の事じゃが、やはり珍しいのかの。おっ、そうじゃ
サスケ殿以外は酒では無いが、飲むなら変える様に言うがどうされますじゃ?」
「あっ、そうなんですね。これで大丈夫ですよ。サスケは大丈夫か?」
「拙者も問題ござらんよ。」
サスケはそう言うとググッと飲んでいた。
その後は出てくる料理を楽しみつつ、エルダードワーフの料理に挑戦したが、俺以外は食べる事が出来なかった。
「シュウト殿は問題無さそうじゃの。」
「そうですね。元々辛い料理は好きな方なので。あっでもこのままだと持って帰れないんで、持ち帰る分って出来ますか?」
「それなら問題無い。儂らも夜以外は来る事は無いで、来る者は全員持って帰るでの。」
「なら、ドラウ達が喜びそうな料理を頼んで貰えますか?」
「承知した。」
その後、ドラウ達のお土産を受け取るとトールキンさんの家へ戻って行った。因みにサスケはお酒が美味しかったのか、久しぶりだったのか、酔い潰れ、ツバキに背負われて戻った。
「そうだ。サスケ達の装備ってどうなりました?」
「う~ん。明日までにとは言ったのじゃが、火竜の素材が足りなくてのぅ。明日、取りに行くからもう少し掛かるかのぅ。」
トールキンさんは申し訳なさそうにそう言ったので、俺はアイテムボックス改に入ってる事を伝えた。すると見てみたいとの事だったので、サスケ達を送る次いでにアイテムボックス改の中に入った。
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