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第129話 [精霊王]
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「レイ・シン・ブリステンを拘束しろ!」
「ハッ!」
「待って下さい!私は関係ないです!」
「それは此方で調べるゆえ、大人しく致せ!」
そう言われたレイは大人しくアノスさんの率いる兵に連れて行かれた。
「それではシュウト殿、ガシュウ教皇様が直ぐにいらっしゃると思いますので、ルーク殿下を宜しくお願い致します。」
「分かりました。レイの事は宜しくお願いします。」
「お任せ下さい。儂の孫です、犯罪を自らの意思でしておらぬ限り、手荒な事はせぬので安心なされ。」
「分かりました。此方はお任せ下さい。」
「では、行くぞ!」
アノスさん達はそう言うと去っていった。
「さてと、ガシュウさんが来るのか、一旦中に入って待ってるか。」
俺はそう言いながらルークが居る部屋に戻って行った。
「どうだった?」
「とりあえずは予定通り、連れてかれたからスキルで様子を見て、アイテムボックス改の中に連れて行くよ。」
「アイテムボックス改の中とは?もしや、精霊達が騒いでいた場所でございますか?」
そう言われてビックリして後ろを向くとガシュウさんが立っていた。
「あ、ガシュウさんお久しぶりです。すいません忙しいのに。」
「いえいえ、シュウト様の為であれば、なんの問題もありません。それに今回はシュウト様の為というよりもリーグの頼みでしたからね。」
「それでもありがとうございます。」
「いえいえ、お気になさらずに。まだ時間はあると思うのですがリーグの頼みだけで来たわけではありません。というのも先程お話した精霊の件です。」
「精霊?何か拙い事をしたんでしょうか?」
「いえ、そういう訳では御座いません。」
「シュウト様さえ宜しければ、アイテムボックス改の中でお話したいのですが。」
「ガシュウさんなら良いですよ。」
俺はそう言いながらアイテムボックス改に入る為の門を出現させた。
「シュウト、説明も有るだろうから俺は先に行くな。」
ルークはそう言いながらアイテムボックス改に入っていった。
「なっ!!?き、消えた!?」
「あぁすいません。」
俺はそう言いながらガシュウさんに触れた。
「え?門?・・・この門が入口なのでしょうか?」
「はい。その通りです。今後どうなるかは分かりませんが、今だと自分と攻略組のクランマスターに成るルークが触れないと入れませんし、門を見る事さえ、出来ませんね。まぁ精霊は別口で入る事は可能だと思いますけど。」
「なるほど、シュウト様が安全という意味が分かりました。コレならば危害を加えようとしても不可能ですね。」
「そうですね。自分やルークが死なない限りは大丈夫です。では、入りましょうか。」
俺はそう言うと中に案内した。
「おぉ、コレは凄いですね。まるでエルフの森・・・いや、それよりも世界樹の麓に近いのか・・・確かに精霊達も騒ぐはずですね。」
「そうなんですか?」
「はい。上位精霊からの話では下位精霊が此処に来たがって困っている様なのです。」
「え?迷惑を掛けてる?」
「そうではありません。下位精霊も修行をして力を付けなければいけないのですが、世界樹の麓に近ければ近い程、過ごし易いそうなんですが、近過ぎると世界樹の力の影響で修行にはならないそうなんです。」
「なるほど、もしかして世界樹に修行の効果が何割か持ってかれるみたいな事ですか?」
「感覚的にはそういう事だろうと思われます。実際、それに近い事は言っておりました。」
「なるほど、ガシュウさんの話からすると此処は下位精霊にとってもってこいの修行場という事ですか?」
「その通りです。後は本人達に説明させますので、呼んでも宜しいでしょうか?」
「呼ぶ?あぁ上位精霊ですか?」
「はい。その通りです。」
「良いですよ。」
「では。」
ガシュウさんはそう言うと地面に魔法陣らしきモノを描き、呪文を唱えていた。すると魔法陣が光始めたと思った瞬間、6人と言って良いのか六精霊が現れた。
現れた精霊達は俺の前に来ると跪くと光の精霊らしく光り輝く精霊が話し掛けてきた。
「使徒様、お会い出来て光栄でございます。我々の中位精霊を使い魔にして頂き、ありがとう御座いました。」
「いえいえ、自分も助かるのでウィンウィンの関係って事で良いじゃないですか。」
「ウィンウィンとはどういう事でしょうか?」
「えぇとお互いが得をする関係という事ですよ。」
「その様に仰られるとは有難いです。」
「ところで皆さんは名前は無いんですか?」
するとガシュウさんが声を掛けてきた。
「シュウト様、精霊は皆、名前は御座いません。強いていうのならば、上位精霊としての名だけで御座いますが、その名をシュウト様が呼んでしまうと契約に成りかねないので、光のと闇のという様に呼んであげて下さい。」
「そうなんですね。分かりました。下手に呼ぶと大変な事になりそうですね。」
「その通りです。本人達が居ない時に呼ぶのは構いませんが、居る状態では御遠慮下さい。そうしないと世界が大変な事になってしまうので。」
「分かりました。」
ガシュウさんの言葉に納得すると光の上位精霊が話し掛けてきた。
「使徒様、我々からお願いしたい事が有るのですが、聞いて貰えますでしょうか?」
「何ですか?」
「実は我等が王が使徒様にお会いしたいと言っているのです。」
「そうなんですね。構いませんよ。」
「ありがとうございます。それでですね。呼ぶ為には我々だけの魔力では足りないので良ければ使徒様にも手伝って貰えないでしょうか?」
「どの位必要ですか?それによっては自分では足りないかもしれないんで。」
「10億です。」
「大丈夫です。」
俺がそう言うとガシュウさんは流石に驚いていた。
「では、我々が魔法陣を作成しますので、そこに触れて頂けますか?」
「分かりました。」
俺がそう返事をすると上位精霊達は円の形になり、魔法陣を作成した。
魔法陣作成が終わったのか、光の上位精霊が俺を見て頷いてきたので、俺は魔法陣に触れた。すると一気に魔力が吸い取られた感覚がした少しよろめいたが直ぐに持ち直すと光の上位精霊が声を掛けてきた。
「使徒様、ありがとうございました。少しお下がりください。」
俺は言われた通りに離れると魔法陣がグルグル周りだし、その回転に合わせて上位精霊達が魔力を送り込んでいた。
「シュウト様、先程、よろめいていらっしゃいましたが大丈夫でしょうか?」
ガシュウさんがそう言いながら俺に肩を貸そうとしてきたので俺は手で制止しながら声を掛けた。
「すいません、ありがとうございます。一気に4分の1位を持っていかれたので、ビックリしただけです。」
俺の言葉にガシュウさんはビックリしていたが、魔法陣が光始めるとガシュウさんは魔法陣に向かって臣下の礼の様に跪いていた。すると次の瞬間、光の中から中性的で男性とも女性とも判断の付け難い人が現れた。
「シュウト殿、御協力感謝致します。私が精霊王していますユグドラシルです。因みにこの名はアストライアー様に付けて頂いたので、名前で呼ばれても問題ありませんよ。」
「いえいえ、お気になさらずに。ところでユグドラシル様、1つ聞かせて貰っても宜しいですか?」
「シュウト殿、ユグドラシルで良いですよ。で、聞きたい事とは?」
「ユグドラシルという事は世界樹ですか?」
「はい。よくご存知で。」
「前世では世界樹の別名がそうだったので。」
「なるほど、そういう事ですか。時間も無いので、急ぎで話させていただきますが、私の子供達を安全で神聖な魔力が満ちたこの場所で修行させて頂きありがとうございます。」
「いえいえ、こちらこそアイテムボックス改の中が良い状態にして頂いてますので。」
「いえ、それは我々の使命であり、成長する為の試練です。シュウト殿から感謝を頂く訳にはいきません。しかもこれからお願いする対価としては釣り合いも取れません。」
「ん?これからとは?」
「おぉ失礼しました。実はここ十数年、修行を始めてまだ間もないまだ力の弱い下位精霊達が襲われ数を減らしてしまっております。そこで迷宮神ラビリス様に御相談したところ、シュウト殿のアイテムボックス改であれば安全にかつ、良い修行場になるとの事でしたので、これ迄様子を見させて頂きましたが、シュウト殿も心優しく、精霊達に無理をさせる様な方では無い事も分かり、仕事も増やして貰えるとの事でしたので、まだ弱い下位精霊達の修行場として使わせて貰いたいのです。」
「良いですよ。」
「難しいのは分かっていますですが下位精霊が・・・今何と?」
「良いですよ。自由に使って下さい。」
「何と!ありがとうございます。これで少しは被害が少なくなると思います。では、感謝の印として、加護を与えますね。」
ユグドラシルさんはそう言うと光の玉を俺に送ってきた。
《ユニークスキルセイレイジュツヲカクトクシマシタ。》
「シュウト殿は何れ精霊魔法は獲得出来ると思いましたので、精霊術のスキルが使える様に致しました。」
「精霊魔法とは違うのですか?」
「はい。シュウト殿の魔力を消費するのは変わりませんが、精霊魔法はその頂いた魔力を起点に魔法を発動するのに対して、精霊術はその魔力で精霊自体の分体を造り、結晶とする事が出来ます。」
「結晶?」
「はい。結晶は砕くと内包した魔力を放つ事が出来ます。そして、精霊術の真価は六精霊の協力で行う。精霊防術にあります。」
「精霊防術ですか?」
「はい。コレは六精霊全てを使役出来る者、そしてそれに見合う魔力保持者でないと出来ないのですが、結晶を防具として装備出来るのです。」
「えっ?砕けるんじゃ?」
「それは単体での結晶であれば簡単に砕けますが、六精霊全てで、創る装備に関しては耐久値が無くならなければ砕けませんし、無くなれば力無く消え去ります。もしも耐久値が無くなる前に砕けたとしても元々はシュウト殿の魔力なので、御自身には傷1つ付きません。」
「へぇ~凄いですねぇ。で、どの位の魔力が必要なんですか?」
「中位精霊なので、1精霊毎に1億は最低必要で、最大10億までです。更に上位精霊になるとその10倍が必要になります。」
「なるほど、今すぐ最大値は難しそうですけど、最大値はどの位の防御力が有りますか?」
「そうですねぇ・・・おや、もう時間切れの様です。耐久値の方はお確かめ下さい。」
「分かりました。ありがとうございます。」
「では。」
ユグドラシルさんはそう言うと去って行った。
「ハッ!」
「待って下さい!私は関係ないです!」
「それは此方で調べるゆえ、大人しく致せ!」
そう言われたレイは大人しくアノスさんの率いる兵に連れて行かれた。
「それではシュウト殿、ガシュウ教皇様が直ぐにいらっしゃると思いますので、ルーク殿下を宜しくお願い致します。」
「分かりました。レイの事は宜しくお願いします。」
「お任せ下さい。儂の孫です、犯罪を自らの意思でしておらぬ限り、手荒な事はせぬので安心なされ。」
「分かりました。此方はお任せ下さい。」
「では、行くぞ!」
アノスさん達はそう言うと去っていった。
「さてと、ガシュウさんが来るのか、一旦中に入って待ってるか。」
俺はそう言いながらルークが居る部屋に戻って行った。
「どうだった?」
「とりあえずは予定通り、連れてかれたからスキルで様子を見て、アイテムボックス改の中に連れて行くよ。」
「アイテムボックス改の中とは?もしや、精霊達が騒いでいた場所でございますか?」
そう言われてビックリして後ろを向くとガシュウさんが立っていた。
「あ、ガシュウさんお久しぶりです。すいません忙しいのに。」
「いえいえ、シュウト様の為であれば、なんの問題もありません。それに今回はシュウト様の為というよりもリーグの頼みでしたからね。」
「それでもありがとうございます。」
「いえいえ、お気になさらずに。まだ時間はあると思うのですがリーグの頼みだけで来たわけではありません。というのも先程お話した精霊の件です。」
「精霊?何か拙い事をしたんでしょうか?」
「いえ、そういう訳では御座いません。」
「シュウト様さえ宜しければ、アイテムボックス改の中でお話したいのですが。」
「ガシュウさんなら良いですよ。」
俺はそう言いながらアイテムボックス改に入る為の門を出現させた。
「シュウト、説明も有るだろうから俺は先に行くな。」
ルークはそう言いながらアイテムボックス改に入っていった。
「なっ!!?き、消えた!?」
「あぁすいません。」
俺はそう言いながらガシュウさんに触れた。
「え?門?・・・この門が入口なのでしょうか?」
「はい。その通りです。今後どうなるかは分かりませんが、今だと自分と攻略組のクランマスターに成るルークが触れないと入れませんし、門を見る事さえ、出来ませんね。まぁ精霊は別口で入る事は可能だと思いますけど。」
「なるほど、シュウト様が安全という意味が分かりました。コレならば危害を加えようとしても不可能ですね。」
「そうですね。自分やルークが死なない限りは大丈夫です。では、入りましょうか。」
俺はそう言うと中に案内した。
「おぉ、コレは凄いですね。まるでエルフの森・・・いや、それよりも世界樹の麓に近いのか・・・確かに精霊達も騒ぐはずですね。」
「そうなんですか?」
「はい。上位精霊からの話では下位精霊が此処に来たがって困っている様なのです。」
「え?迷惑を掛けてる?」
「そうではありません。下位精霊も修行をして力を付けなければいけないのですが、世界樹の麓に近ければ近い程、過ごし易いそうなんですが、近過ぎると世界樹の力の影響で修行にはならないそうなんです。」
「なるほど、もしかして世界樹に修行の効果が何割か持ってかれるみたいな事ですか?」
「感覚的にはそういう事だろうと思われます。実際、それに近い事は言っておりました。」
「なるほど、ガシュウさんの話からすると此処は下位精霊にとってもってこいの修行場という事ですか?」
「その通りです。後は本人達に説明させますので、呼んでも宜しいでしょうか?」
「呼ぶ?あぁ上位精霊ですか?」
「はい。その通りです。」
「良いですよ。」
「では。」
ガシュウさんはそう言うと地面に魔法陣らしきモノを描き、呪文を唱えていた。すると魔法陣が光始めたと思った瞬間、6人と言って良いのか六精霊が現れた。
現れた精霊達は俺の前に来ると跪くと光の精霊らしく光り輝く精霊が話し掛けてきた。
「使徒様、お会い出来て光栄でございます。我々の中位精霊を使い魔にして頂き、ありがとう御座いました。」
「いえいえ、自分も助かるのでウィンウィンの関係って事で良いじゃないですか。」
「ウィンウィンとはどういう事でしょうか?」
「えぇとお互いが得をする関係という事ですよ。」
「その様に仰られるとは有難いです。」
「ところで皆さんは名前は無いんですか?」
するとガシュウさんが声を掛けてきた。
「シュウト様、精霊は皆、名前は御座いません。強いていうのならば、上位精霊としての名だけで御座いますが、その名をシュウト様が呼んでしまうと契約に成りかねないので、光のと闇のという様に呼んであげて下さい。」
「そうなんですね。分かりました。下手に呼ぶと大変な事になりそうですね。」
「その通りです。本人達が居ない時に呼ぶのは構いませんが、居る状態では御遠慮下さい。そうしないと世界が大変な事になってしまうので。」
「分かりました。」
ガシュウさんの言葉に納得すると光の上位精霊が話し掛けてきた。
「使徒様、我々からお願いしたい事が有るのですが、聞いて貰えますでしょうか?」
「何ですか?」
「実は我等が王が使徒様にお会いしたいと言っているのです。」
「そうなんですね。構いませんよ。」
「ありがとうございます。それでですね。呼ぶ為には我々だけの魔力では足りないので良ければ使徒様にも手伝って貰えないでしょうか?」
「どの位必要ですか?それによっては自分では足りないかもしれないんで。」
「10億です。」
「大丈夫です。」
俺がそう言うとガシュウさんは流石に驚いていた。
「では、我々が魔法陣を作成しますので、そこに触れて頂けますか?」
「分かりました。」
俺がそう返事をすると上位精霊達は円の形になり、魔法陣を作成した。
魔法陣作成が終わったのか、光の上位精霊が俺を見て頷いてきたので、俺は魔法陣に触れた。すると一気に魔力が吸い取られた感覚がした少しよろめいたが直ぐに持ち直すと光の上位精霊が声を掛けてきた。
「使徒様、ありがとうございました。少しお下がりください。」
俺は言われた通りに離れると魔法陣がグルグル周りだし、その回転に合わせて上位精霊達が魔力を送り込んでいた。
「シュウト様、先程、よろめいていらっしゃいましたが大丈夫でしょうか?」
ガシュウさんがそう言いながら俺に肩を貸そうとしてきたので俺は手で制止しながら声を掛けた。
「すいません、ありがとうございます。一気に4分の1位を持っていかれたので、ビックリしただけです。」
俺の言葉にガシュウさんはビックリしていたが、魔法陣が光始めるとガシュウさんは魔法陣に向かって臣下の礼の様に跪いていた。すると次の瞬間、光の中から中性的で男性とも女性とも判断の付け難い人が現れた。
「シュウト殿、御協力感謝致します。私が精霊王していますユグドラシルです。因みにこの名はアストライアー様に付けて頂いたので、名前で呼ばれても問題ありませんよ。」
「いえいえ、お気になさらずに。ところでユグドラシル様、1つ聞かせて貰っても宜しいですか?」
「シュウト殿、ユグドラシルで良いですよ。で、聞きたい事とは?」
「ユグドラシルという事は世界樹ですか?」
「はい。よくご存知で。」
「前世では世界樹の別名がそうだったので。」
「なるほど、そういう事ですか。時間も無いので、急ぎで話させていただきますが、私の子供達を安全で神聖な魔力が満ちたこの場所で修行させて頂きありがとうございます。」
「いえいえ、こちらこそアイテムボックス改の中が良い状態にして頂いてますので。」
「いえ、それは我々の使命であり、成長する為の試練です。シュウト殿から感謝を頂く訳にはいきません。しかもこれからお願いする対価としては釣り合いも取れません。」
「ん?これからとは?」
「おぉ失礼しました。実はここ十数年、修行を始めてまだ間もないまだ力の弱い下位精霊達が襲われ数を減らしてしまっております。そこで迷宮神ラビリス様に御相談したところ、シュウト殿のアイテムボックス改であれば安全にかつ、良い修行場になるとの事でしたので、これ迄様子を見させて頂きましたが、シュウト殿も心優しく、精霊達に無理をさせる様な方では無い事も分かり、仕事も増やして貰えるとの事でしたので、まだ弱い下位精霊達の修行場として使わせて貰いたいのです。」
「良いですよ。」
「難しいのは分かっていますですが下位精霊が・・・今何と?」
「良いですよ。自由に使って下さい。」
「何と!ありがとうございます。これで少しは被害が少なくなると思います。では、感謝の印として、加護を与えますね。」
ユグドラシルさんはそう言うと光の玉を俺に送ってきた。
《ユニークスキルセイレイジュツヲカクトクシマシタ。》
「シュウト殿は何れ精霊魔法は獲得出来ると思いましたので、精霊術のスキルが使える様に致しました。」
「精霊魔法とは違うのですか?」
「はい。シュウト殿の魔力を消費するのは変わりませんが、精霊魔法はその頂いた魔力を起点に魔法を発動するのに対して、精霊術はその魔力で精霊自体の分体を造り、結晶とする事が出来ます。」
「結晶?」
「はい。結晶は砕くと内包した魔力を放つ事が出来ます。そして、精霊術の真価は六精霊の協力で行う。精霊防術にあります。」
「精霊防術ですか?」
「はい。コレは六精霊全てを使役出来る者、そしてそれに見合う魔力保持者でないと出来ないのですが、結晶を防具として装備出来るのです。」
「えっ?砕けるんじゃ?」
「それは単体での結晶であれば簡単に砕けますが、六精霊全てで、創る装備に関しては耐久値が無くならなければ砕けませんし、無くなれば力無く消え去ります。もしも耐久値が無くなる前に砕けたとしても元々はシュウト殿の魔力なので、御自身には傷1つ付きません。」
「へぇ~凄いですねぇ。で、どの位の魔力が必要なんですか?」
「中位精霊なので、1精霊毎に1億は最低必要で、最大10億までです。更に上位精霊になるとその10倍が必要になります。」
「なるほど、今すぐ最大値は難しそうですけど、最大値はどの位の防御力が有りますか?」
「そうですねぇ・・・おや、もう時間切れの様です。耐久値の方はお確かめ下さい。」
「分かりました。ありがとうございます。」
「では。」
ユグドラシルさんはそう言うと去って行った。
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