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第117話 [転生レベル3]

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『逝ってしまったのぅ。使徒様、最後に彼奴に会わせて頂いてありがとうございました。』

「いえいえ、たまたまですから。それより何故、貴族の時に迷わず行けたのか分かりましたよ。」

『ほう。』

「マジかよ!」

「その前にマリクワさん、奥様が持ってたエコーロケーションってスキルは知っていますか?」

『そりゃ知っとるぞ。』

「では、どういう能力かは、ご存知ですか?」

『いや、それは儂ら夫婦も分からんかったやつじゃ。』

「なるほど・・・という事は無意識に使ってたのか。」

「それがどうしたんだよ。」

「音波、音を利用するスキルなんですよ。」

「それがどうしたんだ?」

「だから、任意の場所や人に音を届ける事が出来るんだ。」

『なるほど、だから儂には声が聞こえたのか。』

「そうですね。奥様は捕まった時に音を出してマリクワさんを見つけて、声を届けたんだと思います。しかも、その出した時の音で貴族の邸である事も把握したのでしょう。しかも無意識に出来る程、使い慣れていたのだと思います。」

『確かに色んな場所やダンジョンに行ってる時に口ずさんでる事が多かった気がするのぅ。』

「だからこそ何時も使ってる事で使ってる意識も無かったのかもしれませんね。」

『なるほど、長年の疑問も解消出来て、もう思い残す事など無いですじゃ。彼奴を追いかけたいのでそろそろ・・・。』

「あっそうですね。お待たせしてすいません。では、転生させますね。」

俺はそう言って転生スキルを展開させた。

「ん?レベルが上がったのか?」

『どうされました。何か問題でも・・・。』

「あぁすいません。自分のスキルレベルが上がっただけなんで、申し訳ありません。」

『そうですか、安心しました。』

マリクワさんはそう言うと転生して逝った。

「あれ?触れても無いのに転生出来た。」

《ユニークスキルジッタイカヲカクトクシマシタ》

《スキルヒカリマホウヲカクトクシマシタ》

《トゥルルン♪トゥルルン♪トゥルルン♪・・・・・》

「え?レベルアップが止まらないぞ!?幾つまで上がるんだ!?」

「そりゃそうだろう。マリクワ先生はパーティに奥さんがいるとはいえ、1人で戦ってたし、Sランクダンジョンもその状態だったって事はSランクダンジョンを単独踏破出来る実力があったというか、奥さんを守りながら踏破出来る実力があったって事だぞ。多分、戦闘だけならSSやSSSランクの冒険者だぞ。マジで最強だったからな。」

「なるほどな。あっ止まった・・・え!?マジか・・・。」

「どこまで上がったんだ?」

「85までレベルが上がってる。一体マリクワさんってレベル幾つだったんだ?」

「は、85!?マリクワさんだけでどれだけ上がったんだ?」

「多分20位は上がったと思うぞ。」

俺はそう言うと他の項目も確認した。



シュウト  オオヤマジ(15歳)

種族:人族?

職業:使徒

Lv85

HP:238,500/238,500

MP:4,539,207,000/4,539,207,000

攻撃力:315,540

防御力:288,000〈12,540,000/12,540,000〉

素早さ:328,500

器用:186,804

知力:540,045

運:248,850

適性値:光 ♾ 闇 ♾  火 85 水 72 風  47 土 70

武器:聖魔導合金の杖×2(等級  A)攻撃力35000

防具:聖魔導合金の軽装備フルセット(等級A)防具力 45000

スキル
魔法系
・光魔法(熟練度20%)<new>・火魔法(熟練度32%)・水魔法(熟練度32%)・風魔法(熟練度23%)<new>・土魔法(熟練度27%)・生活魔法(熟練度56%)・鑑定(熟練度100%)・魔法操作・身体強化

武術系
・双杖術  LvMAX・剣術Lv2・大剣術Lv1・棒術Lv1

アクティブ
・剛力・神速・念動力・合成・イーグルアイ・エコーロケーション<new>

パッシブ
・幸運 ・並列思考・必中・消費魔力減少(大)・魔力増大(極)・魔力操作

ユニークスキル
・転生   Lv3(101)・転送(75)・アイテムボックス改(152,360,546/4,539,207,000)・実体化<new>

従魔
・シンジ(聖獣白虎)
・メグミ(聖獣青龍)

称号:ドジ・サバイバルマスター・強運・転生者・発明家・女神の寵愛を受けし者・悪食・聖獣の主・仙人・破壊王・アンデッドキラー・鬼教官・鬼畜・ダンジョン荒らし・人外

加護:世界神の寵愛・創世神の加護・商売の神の加護・武神の加護・魔法神の加護・製造神の加護・迷宮神の加護

転生人数   101人



「うん。ヤバいな。」

「どうしたんだ?今までもヤバかったのが、更にってだけだろ。」

「ん・・・軒並み10倍位に上がったかな。」

「は?え?じゃあ1番高かった魔力は?」

「45億を超えた。」

「・・・よし!魔力の事は忘れよう。」

「おい!」

「で、攻撃力とかはどうなんだ?」

「30万超えてるな。」

「よし!とりあえずは何も触るな。もしもの時があるからお前の息子達にも加減が出来るようになるまで、触らない事。」

「は、はい。」

「一先ず、座ろうか。ゆっくりとだぞ、ゆっくりと。」

「お、おう。」

俺はルークに言われる通りに座るとルークに外に運び出された。

「よし!一旦、コレで中に被害は出ないな。後はダンジョンに転送出来るか?」

「お、おう。」

俺は言われた通りに転送ゲートを開けるとダンジョンに運び込まれ、その後、ルークが40階層のボス部屋の前室に飛んだ。

「よし!此処で一旦、手加減がある程度出来る様になるまで、練習な。って事で俺達は被害を喰らう前に退散するからアイテムボックス改を開いてくれるか?」

「え?時間もあるんだから戦ってこないのか?」

「いや、シュウトお前の所為でダンジョンに何かあったら困るから避難しとく。」

「そんな馬鹿な・・・」

「シュウト、自分を舐めるな。」

「あ、はい。」

ルークが鬼気迫る勢いで言ってきたので、押し黙ると俺はアイテムボックス改を開いた。

「じゃあまた後でな。」

ルークがそう言うと子供達と共にアイテムボックス改の中に入っていった。

「はぁ~。ここにきてこんなにもレベルが上がるとは思わなかったしなぁ。」

俺はそう思って立とうとした瞬間。

ドン!

「グヘッ!」

バン!

「こ、これは想像以上にヤバいな。」

俺はそう思ってゆっくり仰向けになるとダンジョンの天井にヒビが入っていた。

「ダンジョンって頑丈じゃなかったのかよ。とりあえずは自分の力に翻弄されない様にしないとな。」

俺はそう言うと全ての行動をゆっくりする様に心掛けて段階を踏んで手加減に慣れていった。

暫くして大分慣れてきた頃、真司が出て来た。

「とうちゃん、どう?」

「あぁ、真司か。一旦、普通の生活は出来るレベルになったから突発的な事が無い限り大丈夫だぞ。」

「じゃあごはんにしようっていってたよ。」

「そうか、分かった。」

俺はそう言うとアイテムボックス改を開いて中へ入っていった。

中に入るとボロボロになったルークが居た。

「何やってるんだ?」

「いや、そろそろ耐えれるかなって思って何もしない訳にはいかないからメグミちゃんに相手をしてもらってたんだ。ってか戻ってきたって事はもう大丈夫なのか?」

「あぁ、突発的な事さえ無ければ大丈夫だ。で、ルークお前は?」

「大分耐えれる様にはなったと思うけど、その辺はメグミちゃんに聞いてくれ。」

そう言われたので恵美の方を見ると一緒に戻ってきた真司と何かを話していたので、声を掛けた。

「恵美。」

「何~?」

「ルークの耐久力はどの程度か、父さんにも打ってきてくれ。」

「はーい。」

ドスッ!

「おぉ、こんな勢いでやったのか?」

「うん。おじさんがまだまだって言ってたから強くしてったらその位だったよぅ。」

恵美におじさんと言われたルークは膝を着いて落ち込んでいたが、スルーして話し掛けた。

「この勢いの攻撃を何発も受けてたのか?」

「・・・。」

「ルーク?」

「・・・あ、あぁ何だ?」

「落ち込み過ぎだろ。まあいいや。で、さっき受けてみたけど、あの勢いの攻撃を何発も受けてたのか?」

「ん?あ、あぁ、そうだな。ポーション飲んでは受けてってやってたぞ。」

「なるほど、ならもう教えても大丈夫だな。」

「ん?何をだ?」

「・・・お前、何の為に打たれてたんだ?」

「あっ、そうか。忘れてたぜ。」

「変態なのか?」

「違ぇよ!どんな攻撃でも耐久力を上げておくのは必須だろ!」

「分かってるって。」

「それはそうとメグミちゃん、せめてお兄ちゃんじゃ駄目かなぁ?」

「え~。でも父ちゃんと変わらないでしょ?」

「ま、まぁそうなんだけど・・・ね。」

「ルーク、諦めろ。この子達からしたらおじさんなんだって。」

「いや、でもよぅ、俺17だぜ。」

「え!?・・・鑑定!あっ、ホントだ。」

「ち、一寸待とうか、シュウト君。一体何歳だと思ってた?」

「25。」

俺がそう言うとルークは項垂れてた。

「マジかよ。兄上より年上に見られてたのか。」

「だってよぅ、Aランク冒険者が10代だとは思わないよねぇ。」

「そう言うお前だってAランク冒険者じゃねぇか!」

「それはまぁ、だけど俺の場合、特殊だと思って。」

「まぁ間違いなく特殊だけどさぁ。」

「悪い悪い。恵美、真司、おじさんは止めてやれ。結構落ち込んでるみたいだから。」

「分かったぁ、ならルー兄で良い?」

恵美がそう言うとルークは復活した様に笑顔に戻った。

「あぁ、全然いいぜ!」

「じゃあボクも~。」

「あぁ、シン坊もいいぜ!」

ルークがそう言うと恵美と真司は「ルー兄♪ルー兄♪」と言いながら変な踊りをしていた。

「さてと、ルーク食べるか。」

「そうだな。」

俺達が食事をしていると子供達が俺の方にやってきたので魔力を放出した。

「うっ。」

「どうした?顔色が悪いぞ。」

「魔力を止めてくれ。」

「あっ!」

俺はそう言うと魔力の放出を止めた。

「悪い悪い。いつも通り放出してたわ。」

俺がそう言うと何とか回復したのか、ルークが話し掛けてきた。

「今度は魔力の加減を覚えないとな。」

「え?そんなにか?」

「当たり前だろ。どうせ少しずつって感じで出した程度だったんだろうけど、俺だから耐えれたけど、ある程度ランクの高い冒険者でもない限り、意識は保てねぇぞ。それに横を見てみろ、シン坊達も食いきれなかったみたいだぞ。」

そう言われて横を見ると子供達は限界なのか、横になっていた。

「なるほどな。」

「まぁ此処だから周りに直ぐ吸収されて収まったけど、外なら恐ろしい事になってたかもしれんな。って事で明日はこっちで練習な。」

「分かった。」

そう言うと俺達は準備をして、就寝する事にした。
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