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第58話 [解決?]
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ガルンさんに言われた通りにカードの威力を色々試しているとガルンさんが入ってきた。
「ほら、言った通り威力がかなり上がってただろ。」
「そうですね。前よりも込めれない感じなのに威力は大分上がってましたね。」
「そりゃ込めれないのは多分、シュウトの力がかなり上がったからなのと、威力が上がったのは、あの力の密度が上がってんだよ。」
なるほど、それでかぁ。と思っているとガルンさんが話し掛けてきた。
「とりあえず模型は大体完成したが、ソニンのやつが飯を食えってうるせぇから先に飯を食うぞ。」
「あっ、もうそんな時間なんですね。分かりました。」
俺はそう言いながら先を行くガルンさんを追いかけた。
昼食を食べ終えた俺達は開発室でガルンさんの作った模型を見る事にした。
「とりあえず、シュウトが言ってた様にバラバラな状態がコレだ。コレなら簡単に作れるやつは、多くいる見習いに作らせて、徐々に難しい部分になる程、実力にあったやつにやらせる事にするわ。」
流石だなぁ。俺が少ししか話してないのに、もう効率良く作る段取りまで考えてあるのかぁ。
俺がそう関心しているとガルンさんは目の前のバラバラの模型をあっという間に組み上げてしまった。
「この紐はなんですか?」
「コレか。この小ささの模型だと魔石が入らねぇから外から魔石の魔力を通す配線だ。」
「それも出来るんですか?」
「あ゛。当たり前だろ、出来なきゃ模型の意味がねぇだろ。」
「でもこの大きさだと魔方陣も相当小さいですよねぇ。」
完成した全長50cmくらいの模型を指して言うとガルンさんは模型の近くにあった1cmくらいの板を見せてくれた。
「コレがそうだ。」
「ちっさいし、細か!」
「あ゛、このくらいそんな難しくねぇぞ!」
流石だなぁ。
「まぁこのサイズだとこの模型位のサイズじゃねぇと作動させれないがな。」
「馬車のサイズに合わせて、この魔方陣を描いた板も大きくなるんですか?」
「そうだな。こいつ自身が発動源だから合わせてデカくなるな。」
「小さいのを複数個っていうのは出来るんですか?」
「やれない事はないが、今回に限って言えば意味が無い。」
「何でですか?」
「範囲的に重複するわ、バランス調整を更にしなくては行けなくなるからな。」
なるほど。と思っていると「とりあえず作動させるぞ。」と言われたので模型を確認した。
「とりあえず問題無さそうだな。後は模型の馬車の方を動かしてみるか。」
ガルンさんは模型の中に小さい木人を入れて俺に動かす様、促してきたので、ゆっくりと動かしてみた。
ガルンさんは板を手に持ち、俺が動かしてる模型の馬車と手に持った板と交互に見比べていた。
「よし!問題ねぇな。少しづつ動かすスピードを上げてみてくれ。」
俺は言われた通り、スピードを少しづつ上げながら蛇行したりしていた。
「よし!それぐらいでいい。」
俺が模型を止めて、離れるとガルンさんは模型の中を確認した。
「よし!予定通り、木人も倒れてねぇな。」
「シュウト、もう少し付き合えるか?」
「大丈夫ですよ。今日は予定を立ててないんで。」
「そうか。ならまた第7で待っててくれ。おおそうだ。このままだと威力があり過ぎて使いづらいだろうから、これも使ってみろ。」
ガルンさんはドリルビットの様な形の物を渡してきた。
「それならただ爆発するんじゃなくて刺さった後にお前の能力で高回転し続けてやれば、敵の身体の好きな位置で爆破出来るんじゃねぇか?」
なるほど・・・それは色々出来そうかも・・・。
「分かりました。練習に行ってきます。」
俺はドリルビットを使って上手く起動する様に練習し、ある程度自分で爆破のタイミングを操作出来る様にするとその後はカードを含め、様々な運用方法を思索していった。
「う~ん、これにアダマンタイトか聖魔導合金のドリルを被せれたら・・・」
「よう!上手く扱えそうか?」
俺が色々試した後にブツブツ言いながら考えてるとガルンさんが入ってきた。
「大丈夫です。お陰で戦略が増えそうです。」
「そうか。なら良かった。」
「ところでさっき言ってたアダマンタイトとか聖魔導合金ってどんな形を考えたんだ?」
俺は考えていた道具を地面に描いて、ガルンさんに説明した。
「なるほどなぁ。それなら硬い外殻を持った魔物だとしても爆発を推進力にそれなりの打撃をあたえられそうだな。」
「はい。コレなら城壁の様に強固な防御力がある魔物であっても一点突破から切り崩していけるかなと、後はもし迷宮系のダンジョンに行かなくてはいけない状態になった時にダンジョンの壁を壊して突破出来ないかなぁって。」
「はぁ?何言ってんだ?ダンジョンの壁が壊せるはずがねぇだろ。」
「え?マギリの巣の最下層のボス部屋の壁に穴を開けましたよ?」
ガルンさんが呆れた様に否定してきたが、先日やったばかりですと言うと口を開けて固まっていた。
「えぇとガルンさん?・・・ガルンさん?」
「ハッ!何言ってんだ!ダンジョンの壁は壊せない!コレはたとえSランク冒険者でも出来ないんだぞ!何かの間違いじゃねぇのか!」
「いやぁそう言われても壊れましたし・・・。あっそういえば、壊れても周りの魔物を吸収して直りましたけどね。」
「・・・じゃあ何か、ダンジョンはやはり1つの個体ということか・・・。」
「う~ん、どうでしょう・・・自分が思ったのは危険を伴う鍛練所って感じでしょうか。」
「鍛練所かぁ・・・確かにそうなのかもしれないな。」
ガルンさんは考え込んでいたが、頭を振って俺に話し掛けてきた。
「確かに普通のダンジョンはそれぞれ強さや傾向が変わらないものが多いから鍛え様と思って自分にあったダンジョンを選べるからな。だがスタンピードはどう考える?」
「人々の鍛練の為に出し続けると考えれば、その許容量を超えれば吐き出さざるを得ないのでは?後は人為的もしくは、偶発的に魔力過多になれば、ダンジョンを維持する為にその分魔物を増やさざるを得ないとかですかね。」
「なるほど、理にかなってるな。まぁいいや、とりあえずは試験をする為のもんが出来たから俺の部屋に行くか。」
「分かりました。」
俺はそう言いながら開発室に向かった。
到着し、中を覗くとそこにはマン喫の個室の様な物が置かれていた。
「コレは?」
「コレはさっき作った模型の中を再現したもんだ。とりあえず入ってみろ。」
俺は促されるまま、胸の高さぐらいの試作品の中にあった椅子に座るとガルンさんは開いていた上を蓋をして、完全に外が見えない様にした。
「これって外は見えないんですか?」
「いや、実際はそんな事はねぇ。今回は目からの情報で揺れを感じねぇ様に見えなくしてるだけだ!」
「とりあえず中に水の入ったコップがあるだろ!」
「えっと、あっ、アレか?・・・はい。ギリギリまで入ったのが、ありますね。」
「それが零れたりしねぇか見てもらうのと後はその近くに棒がねぇか?」
「・・・あった。この手の長さ位あるやつですか?」
「おう。それだ!それを机の上に立てれるか?」
「分かりませんがやってみます。」
「なら、立てれたら言ってくれ!」
「はい。わかりました。」
俺は自分の体内時計で10分位やっただろうか。とりあえず成功したので、ガルンさんに声を掛けた。
「ガルンさん。出来ました。後何かありますか?」
「いや、それだけだ!」
「じゃあ動かしてみて下さい。」
俺がそう言うとガルンさんは上の蓋を外した。
「アレ?何か不具合があったんですか?」
「出ていいぞ。」
「どうしたんですか?何か故障したんですか?」
俺がそう言うとガルンさんはニヤっと笑って返答してきた。
「もう終わったんだよ!」
「終わった?」
俺がそう言いながら首を傾げているとガルンさんは嬉しそうに答えてくれた。
「実はな、蓋を閉めた時点で試験は始めてたんだよ。」
「え?動かしてたんですか?」
「やっぱり何も感じてなかったみてぇだな。」
「・・・そうなんですか?何も感じませんでしたけど・・・。」
「あぁお前が水の入ったコップを見つけた時点で街中での走行を設定した実験は終わっててな、その後、棒を立ててる間にあぜ道を想定した実験、あらゆる方向から衝撃を与える実験もしてたんだ!」
「え?でも音も何もしなかったですよ?」
「そりゃ音でバレたら意味ねぇからな!」
「でもガルンさんの声は普通に聞こえましたよ?」
「そりゃこの蓋の照明部分に俺の声だけを届ける魔道具を取り付けといたからだ!」
「なるほど・・・で、試験結果はどうでしたか?」
「完璧だ!外の様子が見えなければ揺れを感じ無いのであれば、後は内装だな。」
「1つ聞きたいんですけど、空間拡張とかは出来ないんですか?」
「空間拡張かぁ・・・出来ねぇ事もねぇが、付与でってなると必要魔力量が半端ねぇからAランク以上の魔石じゃねぇと無理だからなぁ。だが、良い考えだ。最上級の馬車って事で参考にさせてもらうぞ。」
俺が「あぁはい。」と言うと後ろの扉が開いた。
『とうちゃん!たっだいまー!』
振り向くと身体を小さくしている息子が俺に飛びついてきたので、受け止めた。
「お!おぉおかえり、もうそんな時間か?」
『うん♪もうすぐくらくなるとおもってかえってきたよ♪』
「そうか、エラいなぁ。」
俺はそう言いながら撫でてやった。
「ガルン、どうだ?」
「もうシュウトのお陰でスッキリしました。俺の考えたサスペンションは庶民向けに。シュウトが新たに気付かせてくれたアイデアの方は貴族や豪商向けに。とそういう物が出来そうです。」
「おぉそうか。で、どの様な物だ。」
ガルンさんはハロルドさんに今日の試作・実験の検証結果を報告していた。
「ではガルンその様に進めて構わんがアイデアとしての権利はどう考えておる?」
「貴族、豪商向けの方はシュウトにやって下さい。」
「良いのか?アレの大元はお前のアイデアだぞ。」
「問題ありません。シュウトのアイデアがなければ気持ち悪いまま、自分の納得出来ない状態で世の中に出ていたと思うとその方が恐ろしかったです。」
「お前は相変わらずだのぅ。」
何故か俺を放っておいて、話が纏まりそうだったので、つい話しに割り込んでしまった。
「いやいや、何でそうなるんですか!ガルンさんのアイデアを掠め取るみたいで嫌なんですが!」
「ほら、言った通り威力がかなり上がってただろ。」
「そうですね。前よりも込めれない感じなのに威力は大分上がってましたね。」
「そりゃ込めれないのは多分、シュウトの力がかなり上がったからなのと、威力が上がったのは、あの力の密度が上がってんだよ。」
なるほど、それでかぁ。と思っているとガルンさんが話し掛けてきた。
「とりあえず模型は大体完成したが、ソニンのやつが飯を食えってうるせぇから先に飯を食うぞ。」
「あっ、もうそんな時間なんですね。分かりました。」
俺はそう言いながら先を行くガルンさんを追いかけた。
昼食を食べ終えた俺達は開発室でガルンさんの作った模型を見る事にした。
「とりあえず、シュウトが言ってた様にバラバラな状態がコレだ。コレなら簡単に作れるやつは、多くいる見習いに作らせて、徐々に難しい部分になる程、実力にあったやつにやらせる事にするわ。」
流石だなぁ。俺が少ししか話してないのに、もう効率良く作る段取りまで考えてあるのかぁ。
俺がそう関心しているとガルンさんは目の前のバラバラの模型をあっという間に組み上げてしまった。
「この紐はなんですか?」
「コレか。この小ささの模型だと魔石が入らねぇから外から魔石の魔力を通す配線だ。」
「それも出来るんですか?」
「あ゛。当たり前だろ、出来なきゃ模型の意味がねぇだろ。」
「でもこの大きさだと魔方陣も相当小さいですよねぇ。」
完成した全長50cmくらいの模型を指して言うとガルンさんは模型の近くにあった1cmくらいの板を見せてくれた。
「コレがそうだ。」
「ちっさいし、細か!」
「あ゛、このくらいそんな難しくねぇぞ!」
流石だなぁ。
「まぁこのサイズだとこの模型位のサイズじゃねぇと作動させれないがな。」
「馬車のサイズに合わせて、この魔方陣を描いた板も大きくなるんですか?」
「そうだな。こいつ自身が発動源だから合わせてデカくなるな。」
「小さいのを複数個っていうのは出来るんですか?」
「やれない事はないが、今回に限って言えば意味が無い。」
「何でですか?」
「範囲的に重複するわ、バランス調整を更にしなくては行けなくなるからな。」
なるほど。と思っていると「とりあえず作動させるぞ。」と言われたので模型を確認した。
「とりあえず問題無さそうだな。後は模型の馬車の方を動かしてみるか。」
ガルンさんは模型の中に小さい木人を入れて俺に動かす様、促してきたので、ゆっくりと動かしてみた。
ガルンさんは板を手に持ち、俺が動かしてる模型の馬車と手に持った板と交互に見比べていた。
「よし!問題ねぇな。少しづつ動かすスピードを上げてみてくれ。」
俺は言われた通り、スピードを少しづつ上げながら蛇行したりしていた。
「よし!それぐらいでいい。」
俺が模型を止めて、離れるとガルンさんは模型の中を確認した。
「よし!予定通り、木人も倒れてねぇな。」
「シュウト、もう少し付き合えるか?」
「大丈夫ですよ。今日は予定を立ててないんで。」
「そうか。ならまた第7で待っててくれ。おおそうだ。このままだと威力があり過ぎて使いづらいだろうから、これも使ってみろ。」
ガルンさんはドリルビットの様な形の物を渡してきた。
「それならただ爆発するんじゃなくて刺さった後にお前の能力で高回転し続けてやれば、敵の身体の好きな位置で爆破出来るんじゃねぇか?」
なるほど・・・それは色々出来そうかも・・・。
「分かりました。練習に行ってきます。」
俺はドリルビットを使って上手く起動する様に練習し、ある程度自分で爆破のタイミングを操作出来る様にするとその後はカードを含め、様々な運用方法を思索していった。
「う~ん、これにアダマンタイトか聖魔導合金のドリルを被せれたら・・・」
「よう!上手く扱えそうか?」
俺が色々試した後にブツブツ言いながら考えてるとガルンさんが入ってきた。
「大丈夫です。お陰で戦略が増えそうです。」
「そうか。なら良かった。」
「ところでさっき言ってたアダマンタイトとか聖魔導合金ってどんな形を考えたんだ?」
俺は考えていた道具を地面に描いて、ガルンさんに説明した。
「なるほどなぁ。それなら硬い外殻を持った魔物だとしても爆発を推進力にそれなりの打撃をあたえられそうだな。」
「はい。コレなら城壁の様に強固な防御力がある魔物であっても一点突破から切り崩していけるかなと、後はもし迷宮系のダンジョンに行かなくてはいけない状態になった時にダンジョンの壁を壊して突破出来ないかなぁって。」
「はぁ?何言ってんだ?ダンジョンの壁が壊せるはずがねぇだろ。」
「え?マギリの巣の最下層のボス部屋の壁に穴を開けましたよ?」
ガルンさんが呆れた様に否定してきたが、先日やったばかりですと言うと口を開けて固まっていた。
「えぇとガルンさん?・・・ガルンさん?」
「ハッ!何言ってんだ!ダンジョンの壁は壊せない!コレはたとえSランク冒険者でも出来ないんだぞ!何かの間違いじゃねぇのか!」
「いやぁそう言われても壊れましたし・・・。あっそういえば、壊れても周りの魔物を吸収して直りましたけどね。」
「・・・じゃあ何か、ダンジョンはやはり1つの個体ということか・・・。」
「う~ん、どうでしょう・・・自分が思ったのは危険を伴う鍛練所って感じでしょうか。」
「鍛練所かぁ・・・確かにそうなのかもしれないな。」
ガルンさんは考え込んでいたが、頭を振って俺に話し掛けてきた。
「確かに普通のダンジョンはそれぞれ強さや傾向が変わらないものが多いから鍛え様と思って自分にあったダンジョンを選べるからな。だがスタンピードはどう考える?」
「人々の鍛練の為に出し続けると考えれば、その許容量を超えれば吐き出さざるを得ないのでは?後は人為的もしくは、偶発的に魔力過多になれば、ダンジョンを維持する為にその分魔物を増やさざるを得ないとかですかね。」
「なるほど、理にかなってるな。まぁいいや、とりあえずは試験をする為のもんが出来たから俺の部屋に行くか。」
「分かりました。」
俺はそう言いながら開発室に向かった。
到着し、中を覗くとそこにはマン喫の個室の様な物が置かれていた。
「コレは?」
「コレはさっき作った模型の中を再現したもんだ。とりあえず入ってみろ。」
俺は促されるまま、胸の高さぐらいの試作品の中にあった椅子に座るとガルンさんは開いていた上を蓋をして、完全に外が見えない様にした。
「これって外は見えないんですか?」
「いや、実際はそんな事はねぇ。今回は目からの情報で揺れを感じねぇ様に見えなくしてるだけだ!」
「とりあえず中に水の入ったコップがあるだろ!」
「えっと、あっ、アレか?・・・はい。ギリギリまで入ったのが、ありますね。」
「それが零れたりしねぇか見てもらうのと後はその近くに棒がねぇか?」
「・・・あった。この手の長さ位あるやつですか?」
「おう。それだ!それを机の上に立てれるか?」
「分かりませんがやってみます。」
「なら、立てれたら言ってくれ!」
「はい。わかりました。」
俺は自分の体内時計で10分位やっただろうか。とりあえず成功したので、ガルンさんに声を掛けた。
「ガルンさん。出来ました。後何かありますか?」
「いや、それだけだ!」
「じゃあ動かしてみて下さい。」
俺がそう言うとガルンさんは上の蓋を外した。
「アレ?何か不具合があったんですか?」
「出ていいぞ。」
「どうしたんですか?何か故障したんですか?」
俺がそう言うとガルンさんはニヤっと笑って返答してきた。
「もう終わったんだよ!」
「終わった?」
俺がそう言いながら首を傾げているとガルンさんは嬉しそうに答えてくれた。
「実はな、蓋を閉めた時点で試験は始めてたんだよ。」
「え?動かしてたんですか?」
「やっぱり何も感じてなかったみてぇだな。」
「・・・そうなんですか?何も感じませんでしたけど・・・。」
「あぁお前が水の入ったコップを見つけた時点で街中での走行を設定した実験は終わっててな、その後、棒を立ててる間にあぜ道を想定した実験、あらゆる方向から衝撃を与える実験もしてたんだ!」
「え?でも音も何もしなかったですよ?」
「そりゃ音でバレたら意味ねぇからな!」
「でもガルンさんの声は普通に聞こえましたよ?」
「そりゃこの蓋の照明部分に俺の声だけを届ける魔道具を取り付けといたからだ!」
「なるほど・・・で、試験結果はどうでしたか?」
「完璧だ!外の様子が見えなければ揺れを感じ無いのであれば、後は内装だな。」
「1つ聞きたいんですけど、空間拡張とかは出来ないんですか?」
「空間拡張かぁ・・・出来ねぇ事もねぇが、付与でってなると必要魔力量が半端ねぇからAランク以上の魔石じゃねぇと無理だからなぁ。だが、良い考えだ。最上級の馬車って事で参考にさせてもらうぞ。」
俺が「あぁはい。」と言うと後ろの扉が開いた。
『とうちゃん!たっだいまー!』
振り向くと身体を小さくしている息子が俺に飛びついてきたので、受け止めた。
「お!おぉおかえり、もうそんな時間か?」
『うん♪もうすぐくらくなるとおもってかえってきたよ♪』
「そうか、エラいなぁ。」
俺はそう言いながら撫でてやった。
「ガルン、どうだ?」
「もうシュウトのお陰でスッキリしました。俺の考えたサスペンションは庶民向けに。シュウトが新たに気付かせてくれたアイデアの方は貴族や豪商向けに。とそういう物が出来そうです。」
「おぉそうか。で、どの様な物だ。」
ガルンさんはハロルドさんに今日の試作・実験の検証結果を報告していた。
「ではガルンその様に進めて構わんがアイデアとしての権利はどう考えておる?」
「貴族、豪商向けの方はシュウトにやって下さい。」
「良いのか?アレの大元はお前のアイデアだぞ。」
「問題ありません。シュウトのアイデアがなければ気持ち悪いまま、自分の納得出来ない状態で世の中に出ていたと思うとその方が恐ろしかったです。」
「お前は相変わらずだのぅ。」
何故か俺を放っておいて、話が纏まりそうだったので、つい話しに割り込んでしまった。
「いやいや、何でそうなるんですか!ガルンさんのアイデアを掠め取るみたいで嫌なんですが!」
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