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第49話 [マギリの巣攻略戦Part2]

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俺達は予定通り、息子が強行突破する形で先を目指した。

「う~ん。強い個体が出ると言うよりも数が増えるって感じかぁコレならさっき真司がボス戦を試してみて良かったなぁ。」

マップを見ながらそう思っていると次の階層ボス部屋の前まで、いつの間にか来ていた。

『とうちゃん、コレいるんでしょ?』

息子はそう言うと後ろを指さした。

何の事だ?と思いながら後ろを見るとそこには大量の魔石が有った。

「どうしたんだこれ?」

『とうちゃんがいるっていってたから、たおしたまものからでたやつをかぜではこんでたの。』

「おぉそうなのか!エラいなぁ。ありがとなぁ。」と言いながら撫で回してやる。

『えへへっ♪やったぁー!おめられたぁー!』とはしゃぐ息子は俺の近くで小躍りをしていた。

「しかし、1個1個が拳大の大きさだなぁ。」

流石に拳大の魔石を頬張るには大き過ぎるので杖で砕いてみるとその瞬間、砕いた魔石は霧状になって肌から吸収出来た。

「なるほどなぁだから食っても食っても食べた気がしなかったし、空腹は満たされなかったのかぁ。」

俺はそう思いながらそのまま魔石を砕き続けていると息子から声が掛かった。

『とうちゃん、いかなくていいの?』

「あっ!そうだったな。行くか!とりあえず今度はとうちゃんにやらせてくれないか?」

『うん。いいよ。』

俺は気合いを入れて、扉を開くとそこには先程の大きさのマギリが2体いた。

「マップの通りだが大きさまでは分からないんだよなぁ。」

俺はそう言いながらカードを2枚用意して、聖仙気を込めた。

ある程度敵が近くのを待って遠い方に投げた。

ドッ!コーーーーー!!!

近い方も横をエネルギー波が通った影響で動きを止めたのを見計らって近づき、鎧通しで攻撃すると動かなくなったので、残心しつつ、聖仙気で攻撃した方を見ると影も形も無かった。

『すごーい!ビームだ!ビーム!とうちゃん、ビームだせるの!?』

「出せるというか、何というか・・・。」

息子の反応が激しすぎてどう答えたら良いか悩んでいたが、ふと違和感を感じて下を見た。

「ん?コレ死んでないの・・・か?」

死んだはずのマギリの死骸が何時まで経っても消えてなかった。

俺は息子に一寸待ってもらい、死骸が生きてないのを確認するが、何の反応もなかったので、どうしようか考えてると一寸、落ち着いた息子が声を掛けてきた。

『とうちゃん、それはもってかえるの?』

!!!

「そうか!そうだよ!真司、賢いなぁ。」

俺にそう言われた息子は何が?って感じで首を傾げていた。

俺はそんな息子を余所に俺はマジックバックを近づけた。すると一瞬にしてマギリの死骸はマジックバックに吸い込まれた。

しかし何故死んだのに消えなかったんだ?外骨格を傷付けなかったからか?・・・まぁ検証は後にして、先に進むか。マップを見る限り30階層ぐらいあるしなぁ。

「とりあえず色々検証したいところだが、進むか。」

そう言いながら下への階段を下りるとマップ上では数が増えただけに見えていたマギリだったが、そのサイズが丁度ボスと普通の間ぐらいのマギリだった。

「そうか。此処からは数も然ることながら密度が変わってくるのか・・・真司、行けるか?」

『だいじょうぶだよ。よわいし。』

「大丈夫っていうならさっきと同じ要領で行くけど、キツくなる前に絶対に言うんだぞ。」

『うん!わかった。』

息子を信じて進むも進めば進む程、数が増え、倒した敵が消える前に次が現れる様になった為、そのスピードは徐々に落ちて行きながら進んでいき、次の階層ボスの前までは何とかたどり着いた。

「もう強行突破は次からはキツいか?」

『う~ん。なにもしなかったらキツいかもしれないけど、ボクのまえにかぜのやいばをつくりながらなら、さっきよりはやくすすめるけど・・・。』

「魔力が持たないのか?」

『ちがうけどかいだんのところで、やすまないとだめだから、そのぶんじかんがかかっちゃう。』

「そんな事なら気にするな。此処まで一気に来れたんだ、だから気にせず休めばいい。」

『ならそうするね。』

「じゃあ行くぞ!」

そう言って扉を開けると中には先程と同様のタイプが4匹いた。

「真司、半分は任せても良いか?」

『うん。まかせて♪』

息子は俺に頼まれた事が嬉しかったのか気合い十分って感じで気合いを出していた。

息子は今度は自分の前に風の刃を前に盗賊がやっていた様にドリル状に作り『行くよ!』と言ったので「一寸掴まるぞ。」と俺が言うと『うん。』と言いながら突撃していった。

息子の突撃がマギリに当たる直前に飛び、近くにいたマギリを飛び越えながら鎧通しを当て、近づけたもう1匹にも鎧通しを当て、もう1匹を見ると既に息子に粉々にされていた。

俺は先程同様、死んだかどうか警戒しながら様子を見て動かない様なのでマジックバックに2匹とも収納した。

しかし、さっきのは偶然死骸が残ったわけじゃ無いのかもしれないなぁ。一撃で倒すのが良いのか、鎧通しが良いのか次は首を落としてみるか。息子の攻撃はもしかしたら一撃判定されてないのかもしれないしなぁ。

そう思いながら水魔法で息子に水を飲ませ、自分も飲んだ。

『とうちゃん!とうちゃんがだしてくれたみず、ほかのよりおいしい♪♪♪それにつかったまりょくもかいふくしちゃった♪』

「おぉそれは良かったなぁ。」

と言いながら撫でてやると息子は嬉しそうにしていた。

「それより、父さんの方は回復丸がさっきの戦いで無くなったけど、真司の方はどうだ?」

『ボクもなくなったよ。』

「そうか。父さんの感覚だと連続服用しても大丈夫そうだが、真司はどうする?」

『ボクもたぶん、だいじょうぶ。もともとじょうたいいじょうたいせいっていうのがあるし。』

「そうか。なら、服用しておくか。」

『うん。そうする。』

俺達は再度回復丸を含むと出発した。

「おっコレってさっき使ってた魔法か?」

息子はドリル状の魔法を展開させ、マギリを粉々にしながらスピードを維持して走っていた。

『うん。そうだよ。いりょくのひくいやつだけど、さっきのたたかいでだいじょうぶだったから。』

ほう。賢いなぁ戦いの中で使えるか使えないかを把握していってるのか。

「賢いなぁ。」と褒めると息子は嬉しくなったのか、スピードをグンと上げ、あっという間に階段まで到達した。

「どうだ。休むか?」

『さっき、とうちゃんからもらったみずとあめのおかげで、ぜんぜんだいじょうぶ♪』

「なら良いが、途中だと休めないから少しでも疲れたら階段の所で休むぞ。」

『わかったぁ。』

「じゃあ行くか。」

『うん。』

そう言うと息子は途中で休む事無く次の階層ボスの前まで到達した。

「此処のボスを倒せば後、10階層だな。疲れはないか?」

『うん。だいじょうぶ。』

「なら、行くか。」

そう言って扉を開けるとそこにはこれまでと同様のタイプが3匹、飛翔タイプが2匹いた。

「真司、飛んでる奴は行けるか?」

『だいじょうぶだよ。』

「なら、任せる!」

俺はそう言うとカードに聖仙気を込め、真ん中の1匹に向け発射した。

ドッ!コーーーー!!!

聖仙気で吹き飛ばした1匹のいた場所に到達した俺は残り2匹の首を切り落とした。息子の方はと思って見るともう既に終わっていた。

再び、切り落としたマギリを見ると消滅していた。

一撃判定とかでは無さそうだな。外骨格に傷付けるのが駄目なのか?

俺は息子の様子を確認し、問題ない様なので先に進む事にした。

「真司、この後はマップを見る限り、早く動く個体が要るからもしかしたらさっき居た飛翔タイプのマギリがいると思うから近づいてきた飛翔タイプのマギリは父さんが爆撃して行くから驚いて止まるなよ。」

『どんなかんじ?』

俺は聞かれたが此処でやっても良いか悩んだが驚いて止まるよりはマシと思い、カードに聖仙気を込め、先程、ボスがいた場所に向かって投げた。

ドカーン!

『わぁーすごーい!すごーい!』

息子はビックリする事も無く、カードが爆発した事に興奮するだけだった。

「ああいう感じだ。大丈夫そうか?」

『うん。はなびみたいだね。』

「あぁそういう風にも見えるか、まぁそんな感じだからビックリして止まるなよ。」

『うん。』

俺達はそう言うと階層を進むとやはりあの爆発音に誘われて、マギリが集まってきていた。

俺は一旦息子を止めて、2枚のカードに聖仙気を込めると聖仙気のビームを発射し、空いた場所に向かって走らせた。

途中、やはり飛翔タイプが上から襲いかかって来ていたので、爆撃していき、息子は俺の爆撃に慣れてきたのか、爆撃の衝撃波に乗る様に衝撃波を利用して、先に進み、次の階層ボスの前に到達した。

『とうちゃん、ちょっといい?』

「どうした?怪我でもしたのか?」

『ちがうよ。ちょっとおなかへったから、ここのボスべやはボクがいっきにたおしちゃっていい?』

「そんな事か。今此処で食べてもいいんだぞ。」

『う~ん。うんどうしておなかへらしたいなぁ~ダメかなぁ?』

「あぁそう言う事か。問題無いが無理だけはするなよ。」

『うん。』

息子はそう言うと気合いを入れて扉を見つめていたので、扉を開いてあげた。

その瞬間、息子は元のサイズに戻り、一瞬で10匹以上いたボス部屋のマギリ達を消滅させていた。

やっぱり、俺が乗る時はスピードを落としてくれてるんだなぁ。

その後、俺達はマギリが一掃された部屋で食事を終わらせてから一旦、休憩する事にした。

休憩の間に俺は息子が集めてくれた山のような魔石を1つづつ砕いて吸収していったが、あまりの量に逆に精神的に疲れる状況になってしまったので、まだ山になっている魔石を一旦、マジックバックに仕舞い、休憩した。

これは帰ったらガルンさんに相談しようかなぁ。あっでも今は息子の魔道具を作って貰ってる最中かぁ。

どうしようか、息子を撫でながら考えてると
息子から声を掛けられた。

『とうちゃん、ボクもうだいじょうぶだよ。』

「そうか。わかった。なら、行くが多分、今度は飛翔タイプもサイズアップしてると思うから気をつけて、階層毎に休んで行くぞ。」

『うん。わかった。』

俺達はそう言うと進み始めた。

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