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第43話 [それぞれの対処。]
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馬車が出発して暫くするとハロルドさんから声を掛けられた。
「シュウト様、2点程よろしいでしょうか?」
「何ですか?」
「1つはシンジ様の御色を変える為の魔道具なのですが、おそらく職人長総出で当たらなければ行けなくなると思いますので、職人長には他者に話せなくなる様に契約をさせますので、使徒様である事を話す許可を頂きたいのです。」
「契約ですか!?そこまでしなくても・・・」
「いいえ!我々が話してはいけないのです!!」
俺が契約を否定しようとするとハロルドさんが凄い剣幕で言って来たので俺は「はい。任せます。」としか言えなかった。
「では、あの者らに伝えてもよろしいでしょうか?」
「はい。大丈夫です。」
「まぁあの者らに契約はさせますが、お互いがシュウト様が使徒様という事を知っていれば話せますので、いずれは誰とでも話せる様になると思います。」
あ~暗に俺が広めるって言いたいんだろうなぁ
「そうだ!ガルンさんのところは奥様の事も自分が知ってるんで、契約するなら一緒に連れてきて下さいね。」
「相変わらずお優しい。あの者らの事も心配なさっての事ですね。分かりました、一緒に聞かせる事に致します。」
俺は自分の意図が分かられた事に恥ずかしさを覚えながら「お願いします。」と言った。
「では、もう1つなのですが、私共、聖獣白虎様と深く関わっている一族はどうやらシンジ様が御色を変えようとも聖獣白虎様である事は魂で分かってしまうみたいです。なので私と血の繋がりのある者らはそこからシュウト様が使徒様である事を暗に想像出来てしまいます。」
へぇ~そんな事が分かるんだぁ。
「でもそれだとどの位の人が分かるんですか?」
「公爵家では最初に会った者達しかおりません。ただ公爵家以外ではおそらく今の国王が私の甥になりますので、国王と王の母である妹には分かるかも知れません。」
へぇ~王様の叔父さんなんだ、流石、元公爵だなぁ。
「それなら別に良いですよ。皆さん良い人ですし。」
「ありがとうございます。では、問題ありませんね。」
アレ?自分の家族の時は契約の話はしないのか?
「今、シュウト様は私の家族の時は契約の話が出なかったと思っていらっしゃるとお見受けしますが。」
「あぁはい。」
「ご心配なさらずとも私共の場合、故意にバラせば処刑されますので。」
え!?な、何それ!?厳し過ぎない!?
俺がマジかよと思っているとそれを察したハロルドさんは続ける様に話した。
「そんな事はございません。私共が公爵であり続けることが出来ているのは先代の聖獣白虎様と歴代の国王との契約で成り立っていますので。」
へぇ~やっぱり偉い人には偉い人なりの厳しい掟みたいなのがあるんだなぁ。
と思っていると邸に到着したので俺はスヤスヤと寝ている息子を起こさない様に優しく抱かえ、馬車を降りた。
「おか・・・」
降り立つと執事の方が此方に声を掛けようとしたが、息子が寝ている事を気遣ってかハロルドさんが無言で制止していた。
パタパタ・・・バン!
「お爺様!大変です!白虎様がいらっ・・・!!?」
『ん・・・なにぃ~うるさいなぁ~。』
騒がしく出てきたソフィアさんは息子を見て固まってしまい、その音に起きた息子は不機嫌そうにしていた。
俺が撫でると息子は気持ち良さそうにまた目を閉じた。
「せ、ん゛ん゛ん゛ん゛・・・」
ソフィアさんが息子に何かを言いながら屈もうとした瞬間、セバスさんに口を塞ぎながら抱えられていた。
「ソフィアそんなに慌てて・・・!!?」
奥から出てきたセルジュさんも俺と息子を見て固まった。
その後もキャサリンさん、ロペスさんの順で固まり、固まっている夫や妻に何事?という感じでジェニファーさんやロビンさんが戸惑っていた。
そういえばラウルは平気そうだったなぁと思って後から聞いたら「シュウトなら有り得る」と多少、現実逃避をしていたらしい。
「皆、居るな。とりあえず広間に行くぞ。セバス、対策をしてくれ。」
ハロルドさんが皆の様子を見て、このままでは、と思ったのか広間に行くように言い、皆はゾロゾロと広間の方へ行った。因みにソフィアさんはセバスさんにまだ拘束されたままだった。
広間に着くとセバスさんは何処かに向かって指示を出した後、ソフィアさんを解放して「申し訳ございませんでした、お嬢様。」と言ってハロルドさんの傍に移動した。
「食事の前だが、皆に伝えねばいけない事がある。因みにこれから話すことは公爵家の契約に関わるゆえ、心して聞くように。」
ハロルドさんがそう言うとキャサリンさんが手を挙げた。
「ん?どうしたキャサリン。」
「契約ということはシュウト様は聖獣白虎様の御使い様という事ですか?」
「それを今から話す。」
キャサリンさんの質問を手で制し、皆んなの方を向くと皆はハロルドさんが話すのを待った。
「先程のキャサリンの質問だが、結論から言うとシュウト様は御使いではない。それどころか、聖獣白虎様がシュウト様の従魔なのだ。」
ハロルドさんがそう言うとラウル以外一斉に俺の方を見た。
「と、という事はシュウト様はまさか・・・。」
「そうだ。キャサリンお前が思っているとおり、使徒様だ。」
ハロルドさんがそう言うと既に知っている人を除き、全員が跪き、頭を垂れた。
『とうちゃんはやっぱりえらいんだね。』
「ん?起きたのか、まぁこの雰囲気なら起きるか。」
「でもなぁ父さんはこういうのは苦手なんだよ。」
『どうして?』
「父さんは皆のために何かをして偉くなった訳じゃないからだ。」
『どういう事?』
「父さんはライヤ様の使徒として皆んなに偉いと思われてるんだ。だから今のこういうのはライヤ様が偉いからなんだ。」
『ふ~ん。だからイヤなの?』
「それもあるが、根本的には人がこういう雰囲気が嫌いなんだよ。」
『だよね。ボクもたのしくないもん。』
「だよなぁ」と2人で和気あいあいと話しているとハロルドさんが話始めた。
「お前達、お前達の気持ちも分かるがシュウト様も聖獣白虎のシンジ様も畏まられるのは御嫌だ。直ぐに立つのだ。」
ハロルドさんがそう言うと隣で同じ様に聞いたはずの夫や父がそのまま立っていた事に気付き、迷いながら立つとジェニファーさんがセルジュさんに声を掛けた。
「貴方は知っていたのですか?」
「あぁ。流石に聖獣白虎様を従魔にしている事は初めて知ったがな。」
「何時からですの?」
「ソフィアが手合わせした日の夜だったかな。」
「それなのにその後も礼節も弁えずにシュウト様とお話していたということですか?」
そう言いながらジェニファーさんはセルジュさんを睨み付けた。
「い、いや、それはだな。シュウト殿からのたっての希望でな。以後も変わらず普通に接しよとお願いされてだな。」
セルジュさんはあたふたしながらジェニファーさんに説明すると俺に助けてと目で訴えてきた。
「そうなんですよ。自分は相手に畏まられるのがどうも苦手なもんで。」
ジェニファーさんは俺がそう言うとセルジュさんを睨み付けるのを止めて「シュウト様がそう仰られるのであれば」と言いながらセルジュさんを解放した。
「なので皆さんもラウルの様に普通に接して下さい。」
名指しされたラウルは、え!?俺!?みたいな顔をすると俺に話し掛けてきた。
「シュウト、なんで俺なんだよ。」
「お前も俺にそうして欲しいって言ってただろ。」
「そりゃあの時はシュウトが俺に対してだけよそよそしかったからだろ。それに俺もお前が使徒様だなんてしらなかったし。」
「じゃあお互いさまだな。」
セルジュさんもジェニファーさんも自分の息子が使徒である俺に馴れ馴れしく話しているのを最初はハラハラしながらみていたが俺とラウルが仲良さげに話しているのを見て、納得した。
「弟が呼び捨てで話してるなら俺もロペスとシュウトって感じでいいな。それに俺とも普通に話してくれよ。」
弟の事が羨ましくなったのか、次期公爵のロペスさんもそう言い始めた。
「そう言うなら分かったロペス。」
「おっ!いいねぇ。あの時はよそよそしい感じだったから嫌だったんだよ。」
「なんだそれ。」と言いながら3人は笑いあった。
「それにしてもシュウトさんはどの神様の使徒様ですの?」
俺はそうソフィアさんに聞かれたので何も考えずに「ライヤ・・・アストライアー様ですよ。」と答えた。
「凄いですわ!流石、聖獣白虎様を従魔にする方ですわ。」
そう言われ、そういえば息子の名前を言ってなかったと思い「聖獣白虎様じゃなくて、真司って呼んでやって下さい。」と答えるとソフィアさんは息子の目を見て「シンジ様というのですの?」と返答した。
息子は『そうだよ。よろしくね。』と言いながら俺から飛び降り、ソフィアさんを見上げた。
「シュウトさん、シンジ様は何て仰ってますの?」
「よろしくって言ってますね。」
ソフィアさんは俺がそう言うと息子を抱き上げ「此方こそ、よろしくお願いします。」と言っていた。
「しかし、儂らはまだまともな貴族で良かったのぅ。下手な貴族だとシュウト殿に不敬を働いて、もしそれにシュウト殿が怒ったら不敬罪だと騒ぎ立てて、逆に不敬罪で下手したら処刑されてたかものぅ。」
とセルジュさんが言うと周りの皆んなは引き攣りながら同意していた。
そのまま和気あいあいと過ごしているとセバスさんが「皆様、そろそろ御夕食の時間です。」と言われたので全員が揃って食堂へ歩いて行った。
「シュウト様、食後に明日の予定を話したいのですがよろしいでしょうか?」
とハロルドさんが食事の前に話してきたので「分かりました。」と答え、食事をした。
食後は応接室に来たハロルドさんと俺は明日の予定を決める為に話し始めた。
「シュウト様、明日なのですが、朝食後に工房の方に行き、その後、商業ギルドにて以前話していた永久会員の手続きを行い、その後、教会に行くというのはどうでしょうか?」
「それでお願いします。」
俺がそう答えるとハロルドさんは「承知致しました。」と返答してきた。
そういえば永久会員の事、完全に忘れてた。
予定を決めた俺達は寝る為にバラバラになると俺は早く起きる為に早めに就寝した。
「シュウト様、2点程よろしいでしょうか?」
「何ですか?」
「1つはシンジ様の御色を変える為の魔道具なのですが、おそらく職人長総出で当たらなければ行けなくなると思いますので、職人長には他者に話せなくなる様に契約をさせますので、使徒様である事を話す許可を頂きたいのです。」
「契約ですか!?そこまでしなくても・・・」
「いいえ!我々が話してはいけないのです!!」
俺が契約を否定しようとするとハロルドさんが凄い剣幕で言って来たので俺は「はい。任せます。」としか言えなかった。
「では、あの者らに伝えてもよろしいでしょうか?」
「はい。大丈夫です。」
「まぁあの者らに契約はさせますが、お互いがシュウト様が使徒様という事を知っていれば話せますので、いずれは誰とでも話せる様になると思います。」
あ~暗に俺が広めるって言いたいんだろうなぁ
「そうだ!ガルンさんのところは奥様の事も自分が知ってるんで、契約するなら一緒に連れてきて下さいね。」
「相変わらずお優しい。あの者らの事も心配なさっての事ですね。分かりました、一緒に聞かせる事に致します。」
俺は自分の意図が分かられた事に恥ずかしさを覚えながら「お願いします。」と言った。
「では、もう1つなのですが、私共、聖獣白虎様と深く関わっている一族はどうやらシンジ様が御色を変えようとも聖獣白虎様である事は魂で分かってしまうみたいです。なので私と血の繋がりのある者らはそこからシュウト様が使徒様である事を暗に想像出来てしまいます。」
へぇ~そんな事が分かるんだぁ。
「でもそれだとどの位の人が分かるんですか?」
「公爵家では最初に会った者達しかおりません。ただ公爵家以外ではおそらく今の国王が私の甥になりますので、国王と王の母である妹には分かるかも知れません。」
へぇ~王様の叔父さんなんだ、流石、元公爵だなぁ。
「それなら別に良いですよ。皆さん良い人ですし。」
「ありがとうございます。では、問題ありませんね。」
アレ?自分の家族の時は契約の話はしないのか?
「今、シュウト様は私の家族の時は契約の話が出なかったと思っていらっしゃるとお見受けしますが。」
「あぁはい。」
「ご心配なさらずとも私共の場合、故意にバラせば処刑されますので。」
え!?な、何それ!?厳し過ぎない!?
俺がマジかよと思っているとそれを察したハロルドさんは続ける様に話した。
「そんな事はございません。私共が公爵であり続けることが出来ているのは先代の聖獣白虎様と歴代の国王との契約で成り立っていますので。」
へぇ~やっぱり偉い人には偉い人なりの厳しい掟みたいなのがあるんだなぁ。
と思っていると邸に到着したので俺はスヤスヤと寝ている息子を起こさない様に優しく抱かえ、馬車を降りた。
「おか・・・」
降り立つと執事の方が此方に声を掛けようとしたが、息子が寝ている事を気遣ってかハロルドさんが無言で制止していた。
パタパタ・・・バン!
「お爺様!大変です!白虎様がいらっ・・・!!?」
『ん・・・なにぃ~うるさいなぁ~。』
騒がしく出てきたソフィアさんは息子を見て固まってしまい、その音に起きた息子は不機嫌そうにしていた。
俺が撫でると息子は気持ち良さそうにまた目を閉じた。
「せ、ん゛ん゛ん゛ん゛・・・」
ソフィアさんが息子に何かを言いながら屈もうとした瞬間、セバスさんに口を塞ぎながら抱えられていた。
「ソフィアそんなに慌てて・・・!!?」
奥から出てきたセルジュさんも俺と息子を見て固まった。
その後もキャサリンさん、ロペスさんの順で固まり、固まっている夫や妻に何事?という感じでジェニファーさんやロビンさんが戸惑っていた。
そういえばラウルは平気そうだったなぁと思って後から聞いたら「シュウトなら有り得る」と多少、現実逃避をしていたらしい。
「皆、居るな。とりあえず広間に行くぞ。セバス、対策をしてくれ。」
ハロルドさんが皆の様子を見て、このままでは、と思ったのか広間に行くように言い、皆はゾロゾロと広間の方へ行った。因みにソフィアさんはセバスさんにまだ拘束されたままだった。
広間に着くとセバスさんは何処かに向かって指示を出した後、ソフィアさんを解放して「申し訳ございませんでした、お嬢様。」と言ってハロルドさんの傍に移動した。
「食事の前だが、皆に伝えねばいけない事がある。因みにこれから話すことは公爵家の契約に関わるゆえ、心して聞くように。」
ハロルドさんがそう言うとキャサリンさんが手を挙げた。
「ん?どうしたキャサリン。」
「契約ということはシュウト様は聖獣白虎様の御使い様という事ですか?」
「それを今から話す。」
キャサリンさんの質問を手で制し、皆んなの方を向くと皆はハロルドさんが話すのを待った。
「先程のキャサリンの質問だが、結論から言うとシュウト様は御使いではない。それどころか、聖獣白虎様がシュウト様の従魔なのだ。」
ハロルドさんがそう言うとラウル以外一斉に俺の方を見た。
「と、という事はシュウト様はまさか・・・。」
「そうだ。キャサリンお前が思っているとおり、使徒様だ。」
ハロルドさんがそう言うと既に知っている人を除き、全員が跪き、頭を垂れた。
『とうちゃんはやっぱりえらいんだね。』
「ん?起きたのか、まぁこの雰囲気なら起きるか。」
「でもなぁ父さんはこういうのは苦手なんだよ。」
『どうして?』
「父さんは皆のために何かをして偉くなった訳じゃないからだ。」
『どういう事?』
「父さんはライヤ様の使徒として皆んなに偉いと思われてるんだ。だから今のこういうのはライヤ様が偉いからなんだ。」
『ふ~ん。だからイヤなの?』
「それもあるが、根本的には人がこういう雰囲気が嫌いなんだよ。」
『だよね。ボクもたのしくないもん。』
「だよなぁ」と2人で和気あいあいと話しているとハロルドさんが話始めた。
「お前達、お前達の気持ちも分かるがシュウト様も聖獣白虎のシンジ様も畏まられるのは御嫌だ。直ぐに立つのだ。」
ハロルドさんがそう言うと隣で同じ様に聞いたはずの夫や父がそのまま立っていた事に気付き、迷いながら立つとジェニファーさんがセルジュさんに声を掛けた。
「貴方は知っていたのですか?」
「あぁ。流石に聖獣白虎様を従魔にしている事は初めて知ったがな。」
「何時からですの?」
「ソフィアが手合わせした日の夜だったかな。」
「それなのにその後も礼節も弁えずにシュウト様とお話していたということですか?」
そう言いながらジェニファーさんはセルジュさんを睨み付けた。
「い、いや、それはだな。シュウト殿からのたっての希望でな。以後も変わらず普通に接しよとお願いされてだな。」
セルジュさんはあたふたしながらジェニファーさんに説明すると俺に助けてと目で訴えてきた。
「そうなんですよ。自分は相手に畏まられるのがどうも苦手なもんで。」
ジェニファーさんは俺がそう言うとセルジュさんを睨み付けるのを止めて「シュウト様がそう仰られるのであれば」と言いながらセルジュさんを解放した。
「なので皆さんもラウルの様に普通に接して下さい。」
名指しされたラウルは、え!?俺!?みたいな顔をすると俺に話し掛けてきた。
「シュウト、なんで俺なんだよ。」
「お前も俺にそうして欲しいって言ってただろ。」
「そりゃあの時はシュウトが俺に対してだけよそよそしかったからだろ。それに俺もお前が使徒様だなんてしらなかったし。」
「じゃあお互いさまだな。」
セルジュさんもジェニファーさんも自分の息子が使徒である俺に馴れ馴れしく話しているのを最初はハラハラしながらみていたが俺とラウルが仲良さげに話しているのを見て、納得した。
「弟が呼び捨てで話してるなら俺もロペスとシュウトって感じでいいな。それに俺とも普通に話してくれよ。」
弟の事が羨ましくなったのか、次期公爵のロペスさんもそう言い始めた。
「そう言うなら分かったロペス。」
「おっ!いいねぇ。あの時はよそよそしい感じだったから嫌だったんだよ。」
「なんだそれ。」と言いながら3人は笑いあった。
「それにしてもシュウトさんはどの神様の使徒様ですの?」
俺はそうソフィアさんに聞かれたので何も考えずに「ライヤ・・・アストライアー様ですよ。」と答えた。
「凄いですわ!流石、聖獣白虎様を従魔にする方ですわ。」
そう言われ、そういえば息子の名前を言ってなかったと思い「聖獣白虎様じゃなくて、真司って呼んでやって下さい。」と答えるとソフィアさんは息子の目を見て「シンジ様というのですの?」と返答した。
息子は『そうだよ。よろしくね。』と言いながら俺から飛び降り、ソフィアさんを見上げた。
「シュウトさん、シンジ様は何て仰ってますの?」
「よろしくって言ってますね。」
ソフィアさんは俺がそう言うと息子を抱き上げ「此方こそ、よろしくお願いします。」と言っていた。
「しかし、儂らはまだまともな貴族で良かったのぅ。下手な貴族だとシュウト殿に不敬を働いて、もしそれにシュウト殿が怒ったら不敬罪だと騒ぎ立てて、逆に不敬罪で下手したら処刑されてたかものぅ。」
とセルジュさんが言うと周りの皆んなは引き攣りながら同意していた。
そのまま和気あいあいと過ごしているとセバスさんが「皆様、そろそろ御夕食の時間です。」と言われたので全員が揃って食堂へ歩いて行った。
「シュウト様、食後に明日の予定を話したいのですがよろしいでしょうか?」
とハロルドさんが食事の前に話してきたので「分かりました。」と答え、食事をした。
食後は応接室に来たハロルドさんと俺は明日の予定を決める為に話し始めた。
「シュウト様、明日なのですが、朝食後に工房の方に行き、その後、商業ギルドにて以前話していた永久会員の手続きを行い、その後、教会に行くというのはどうでしょうか?」
「それでお願いします。」
俺がそう答えるとハロルドさんは「承知致しました。」と返答してきた。
そういえば永久会員の事、完全に忘れてた。
予定を決めた俺達は寝る為にバラバラになると俺は早く起きる為に早めに就寝した。
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