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第18話 [ギルドカード]
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部屋に案内された俺は奥のソファーを勧められたので素直に座った。
「ではカードの説明の前に申請がどうなったかお話しますね。」
そう言われたので俺が「はい」と言うとハロルドさんは満面の笑みで頷き、話を続けた。
「結果から言うと3点全て通りました。」
「ということで、独占契約をしてもらいたいのですがよろしいでしょうか?」
「はい、お約束通り大丈夫です。」というとハロルドさんはセバスさんに書類と何かの道具を持って来させた。
「ではシュウト様、この3枚にサインをお願いします。」
そう言われたので直ぐにサインをした。
「では次に此方の魔道具のインクに血を垂らして下さい。」
ハロルドさんはそう言うと自分の指に針を刺し、血を一滴インクに垂らした。
「一滴で良いんですか?」
「はい。大丈夫です。」
そう言われたので針を借り指に刺そうとしたが、どんだけ頑張っても刺さらず最終的には針を折ってしまった。
道具を折って焦った俺はプチパニックになってしまい、思いっきり口を噛み切ってしまった。
「シュウト様大丈夫ですか!?」
「えっと・・・この血でも大丈夫ですか?」
盛大に口から出ている血を示しながらハロルドさんに言うとハロルドさんは若干引きつつも「大丈夫ですよ。」と言ってくれたのでインクに血を垂らした。
その後も血が出続けている俺を見てハロルドさんは困った人見る目でセバスさんにポーションを取りに行く様に言った。
ポーションを受け取り、治した俺がハロルドさんに謝るとハロルドさんは飽きれた表情で答えた。
「シュウト様が体が丈夫なんでって仰っていましたけど針も通らないとは、毎回ポーションかヒールを使える人を呼ばねば行けなくなりそうですな。」
「いやいや、そんな何回もアイデアをう「間違いなくあります。」」
俺がやんわり否定しようとするとハロルドさんが被せてきた。
「でもハロルドさんの言う通りだとしたら今後を考えるとポーションを毎回っていうのもアレなんでポーションを少しづつ固めたような飴やゼリーとか寒天みたいなのか軟膏の様に塗るタイプがあると良いですよねぇ」
俺がそう言うとハロルドさんは目を見開き「なるほど!!!」と言い、セバスさんに何かを命じ、セバスさんが天井に向かって指示していた。
「流石シュウト様、今調べさせていますが、もし無ければ、またも新しい商品が!シュウト様といるととても面白い、良ければまた申請致しましょう。」
ハロルドさんが興奮して言ってきたので、俺は「は、はい。」と答えた。
「さっでは、このインクを箱にセットしまして、サインして頂いた書類を入れて完了しますがよろしいでしょうか?」
ハロルドさんが確認してきたので「はい。」と応えると箱を閉じた。すると箱が光だし、横から2枚ずつの書類が出てきた。
一瞬、コピー?と思ったが最初に入れたはずの書類は消え去っていた。
「以上で契約終了となりますが・・・シュウト様、少しお話をしましょうか。」
先程まで笑顔だったハロルドさんが急に真剣な表情になったので何事だろうと思い、頷くとハロルドさんは真剣な表情のまま話し出した。
「シュウト様、先程箱を閉じた時点で契約が成ってしまったのですが、シュウト様は大変な間違いを犯しています。何かわかりますか?」
俺は考えたが、この世界の契約の仕方が不味かったのか、何なのか分からなかったので、素直に「分かりません」と応えた。
「はぁ~、記憶がない以前の問題なのですが、シュウト様は人が良過ぎるというか、悪く言えば騙されやすいのがよく分かりました。」
俺はそう言われ、?ってなっていると更に話し始めた。
「いいですか、今シュウト様は契約書を確認されましたか?」
俺はハッ!っとなって顔を横に振った。
「お解りになった様ですね。世の中には相手を騙す輩がいる事は言いましたよね。」
「はい。言われました。」
「契約の内容によってはアイデアの権利は全てシュウト様には関係ありませんとかが分かりにくく書いてあったり、裏面に書いてあったりする場合がごさいます。更に悪い商人の場合、貴方を奴隷にします等を記載する輩もいます。わかりますか?」
え?そんなの破棄するか無視すればいいんじゃないの?って思っていたらハロルドさんが更に話し始めた。
「おそらくシュウト様は破棄や無視といった事を考えてらっしゃると思いますが先程、箱に入れた書類は何処にいったと思いますか?」
?・・・どういう事?
「分かってらっしゃらない様ですね。」
「最初の書類は商売の神であるメルリス様の所にいき、メルリス様が認めた契約は血を混ぜたインクで契約者分の書類になるのです。したがって神が認めた契約にはかなりの拘束力があり、どちらか1人だけでは破棄も無視も出来ないのです。」
「でもそれなら酷い契約を結ぶことなんて出来ないんじゃ」
「はい。神の契約は出来ません。しかし魔道具で同じ様な呪いを掛ける事は可能なのです。」
そう言われ自分がしてしまった誤ちに気づき、今した契約書に目を移した。
「お解りになったようですね。相手は海千山千の商売人です。今後はお気をつけ下さい。」
俺は「はい。勉強になりました。」と言いながら書類を見る。
!!?
はい!?何この金額?
そう思いながらハロルドさんを見ると笑顔で話し始めた。
「金額をお伝えするのを忘れていました。」
絶対、態とだと思いながらハロルドさんを見ると引き続き、話し始めた。
「先ずは火筒の方ですが之はあの時、お話した通り、大金貨1枚と金貨5枚と売上の15%となり、それに付随して出来た油入れ、金貨1枚と売上の15%そしてポンチョが大金貨2枚と売上の15となります。」
「いやいや多過ぎますって、しかも油入れの方はガルンさんが考えた物なのに売上まで頂く事は出来ませんって!」
「しかし、もう契約しましたよね。」と澄まし顔でハロルドさんに言われ、書類を細部まで見直したが、この上なく完璧で、いい意味で騙された事に気づき項垂れているとハロルドさんは笑顔で「勉強ですよ」と言われた。
「はぁ~分かりました、分かりましたよ!けど、もう騙し討ちみたいな事はしないで下さいね。」
そう言うとハロルドさんは「承知致しました。」と応え、頭を下げた。
「では、ギルドカードの件についてお話してもよろしいてしょうか?」
「お願いします。」
「先ずギルドで説明を受けた部分についてはよろしいですか?」
「はい。大丈夫です。」
「では、このギルドカードはランクがごさいます。上からS・A・B・Cと御座いまして、Cランクは露店などで年間売上小金貨1枚以上、Bランクは店舗を構え年間売上金貨1枚以上など有りますがシュウト様は商売をすると言う事は無いしょうし、この辺はよろしいでしょうか?」
「はい。大丈夫です。」
「あっ!私とした事が忘れておりました。先程、契約した件でお伝えしなければいけない事がありました。申し訳ありません。」
「何でしょう?」
「売上の5%はギルドに5%はその商品を販売した。領に税金として納めなくてはいけない決まりがございます、お伝えするのが遅くなり申し訳ありません。」
「あぁそんな事なら大丈夫ですよ。今ですら貰い過ぎでどうしようと思ってる位なんで」
俺がそう言うとハロルドさんは汗を拭きながら「ありがとうございます。」と応えた。
「では続きまして、ランクがあるのはお伝えしましたが、各ランクにはランク毎の年会費がございます、その上年会費は1年のうち1度だけギルドにて手続きをしなくてはいけない決まりになっております。」
「それでですがシュウト様は今後、色々な場所、国に行かれる事を話されたと記憶していましたが今もお変わりはないでしょうか?」
そう言われて今が楽しいが使命があるので動かないといけないので「変わらないです。」と応えた。
「でしたら1つ提案が御座います。」
「何でしょう?」
「その手続きを行わなくて、尚且つ年会費も払わなくてもいい方法があるのですが聞かれますか?」
「お願いします。」
「現在、私共の商会から大金貨3枚と金貨6枚をお支払いする事になっております。そこで明日以降、何時でもよろしいのですが、ギルドにて大金貨3枚が必要ですが永久会員になることが出来ますが如何されますでしょうか?」
俺は大金貨3枚、3億もあるのには驚いたが元々貰うつもりも無い金だったし、金貨6枚も残ることも考え「永久会員になっておこうと思います。」と応えた。
「承知致しました。それでは以上でギルドカードの説明は終わります。」
「ところでシュウト様、契約料ですが、今お支払い致しましょうか?それとも永久会員の登録をする時にお支払い致しましょうか?」
カードの説明が終わってホッとしていると契約金の話になり、余りにも大きな金額にかなりビビって動揺しているとハロルドさんはそれに気づき、微笑みながら他の提案をしてきた。
「そういえばシュウト様は大金を持ち歩きたくないと仰っていましたね。ならばこういうのはどうでしょう、登録までは当方でお預かりしておいて、それまでは街に買い物等をしたりする事もあると思いますので、金貨1枚を今、お支払いするというのはどうでしょうか?」
そう言われ、俺はホッとして落ち着き、今後の事を考えハロルドさんに1つお願いをした。
「じゃあそうして貰えるとありがたいです。ただ金貨1枚を崩して頂けるとありがたいのですが。」
そう言うとハロルドさんは「承知致しました。」と言いながらセバスさんの方を見て指示を出していた。
「こちらになります。それとももう少し崩した方がよろしいですか?」
とトレイに用意してくれたセバスさんが聞いてくれたが大銀貨9まいと銀貨10枚に崩してくれてあり、これ以上崩すと余計嵩張るし、街で払うのも銀貨1枚ならそこまで目立たないかなと思い「それでいいです。」と答えるとセバスさんは「承知致しました。」と言いながら小袋に入れて渡してくれた。
暫くハロルドさんと雑談しているとコンコンと扉を叩く音がした。
「大旦那様、キルデス様とゴッテス様がいらっしゃいましたが如何なさいますか?」
とメイドさんから声を掛けられたので、ハロルドさんは「問題ない」と応えた。
「ハロルド、被害状況の報告書じゃ」
そう言いながら書類を見せるとハロルドさんは顎を掻きながら「うむ。問題ないな、セバス任せる」とセバスさんに指示を出していた。
「それではシュウト様、私共は諸用が有り、これで失礼しますので、武具の相談をしていて下さい。後、夕食前にお話が有りますので、お迎えに上がります。」
そう言うとハロルドさんは部屋から出ていった。
「忙しないのぅ。まぁ良いシュウト殿、作業場に行こうかの。」
そう言われたので俺はキルデスさん達の後について行った。
「ではカードの説明の前に申請がどうなったかお話しますね。」
そう言われたので俺が「はい」と言うとハロルドさんは満面の笑みで頷き、話を続けた。
「結果から言うと3点全て通りました。」
「ということで、独占契約をしてもらいたいのですがよろしいでしょうか?」
「はい、お約束通り大丈夫です。」というとハロルドさんはセバスさんに書類と何かの道具を持って来させた。
「ではシュウト様、この3枚にサインをお願いします。」
そう言われたので直ぐにサインをした。
「では次に此方の魔道具のインクに血を垂らして下さい。」
ハロルドさんはそう言うと自分の指に針を刺し、血を一滴インクに垂らした。
「一滴で良いんですか?」
「はい。大丈夫です。」
そう言われたので針を借り指に刺そうとしたが、どんだけ頑張っても刺さらず最終的には針を折ってしまった。
道具を折って焦った俺はプチパニックになってしまい、思いっきり口を噛み切ってしまった。
「シュウト様大丈夫ですか!?」
「えっと・・・この血でも大丈夫ですか?」
盛大に口から出ている血を示しながらハロルドさんに言うとハロルドさんは若干引きつつも「大丈夫ですよ。」と言ってくれたのでインクに血を垂らした。
その後も血が出続けている俺を見てハロルドさんは困った人見る目でセバスさんにポーションを取りに行く様に言った。
ポーションを受け取り、治した俺がハロルドさんに謝るとハロルドさんは飽きれた表情で答えた。
「シュウト様が体が丈夫なんでって仰っていましたけど針も通らないとは、毎回ポーションかヒールを使える人を呼ばねば行けなくなりそうですな。」
「いやいや、そんな何回もアイデアをう「間違いなくあります。」」
俺がやんわり否定しようとするとハロルドさんが被せてきた。
「でもハロルドさんの言う通りだとしたら今後を考えるとポーションを毎回っていうのもアレなんでポーションを少しづつ固めたような飴やゼリーとか寒天みたいなのか軟膏の様に塗るタイプがあると良いですよねぇ」
俺がそう言うとハロルドさんは目を見開き「なるほど!!!」と言い、セバスさんに何かを命じ、セバスさんが天井に向かって指示していた。
「流石シュウト様、今調べさせていますが、もし無ければ、またも新しい商品が!シュウト様といるととても面白い、良ければまた申請致しましょう。」
ハロルドさんが興奮して言ってきたので、俺は「は、はい。」と答えた。
「さっでは、このインクを箱にセットしまして、サインして頂いた書類を入れて完了しますがよろしいでしょうか?」
ハロルドさんが確認してきたので「はい。」と応えると箱を閉じた。すると箱が光だし、横から2枚ずつの書類が出てきた。
一瞬、コピー?と思ったが最初に入れたはずの書類は消え去っていた。
「以上で契約終了となりますが・・・シュウト様、少しお話をしましょうか。」
先程まで笑顔だったハロルドさんが急に真剣な表情になったので何事だろうと思い、頷くとハロルドさんは真剣な表情のまま話し出した。
「シュウト様、先程箱を閉じた時点で契約が成ってしまったのですが、シュウト様は大変な間違いを犯しています。何かわかりますか?」
俺は考えたが、この世界の契約の仕方が不味かったのか、何なのか分からなかったので、素直に「分かりません」と応えた。
「はぁ~、記憶がない以前の問題なのですが、シュウト様は人が良過ぎるというか、悪く言えば騙されやすいのがよく分かりました。」
俺はそう言われ、?ってなっていると更に話し始めた。
「いいですか、今シュウト様は契約書を確認されましたか?」
俺はハッ!っとなって顔を横に振った。
「お解りになった様ですね。世の中には相手を騙す輩がいる事は言いましたよね。」
「はい。言われました。」
「契約の内容によってはアイデアの権利は全てシュウト様には関係ありませんとかが分かりにくく書いてあったり、裏面に書いてあったりする場合がごさいます。更に悪い商人の場合、貴方を奴隷にします等を記載する輩もいます。わかりますか?」
え?そんなの破棄するか無視すればいいんじゃないの?って思っていたらハロルドさんが更に話し始めた。
「おそらくシュウト様は破棄や無視といった事を考えてらっしゃると思いますが先程、箱に入れた書類は何処にいったと思いますか?」
?・・・どういう事?
「分かってらっしゃらない様ですね。」
「最初の書類は商売の神であるメルリス様の所にいき、メルリス様が認めた契約は血を混ぜたインクで契約者分の書類になるのです。したがって神が認めた契約にはかなりの拘束力があり、どちらか1人だけでは破棄も無視も出来ないのです。」
「でもそれなら酷い契約を結ぶことなんて出来ないんじゃ」
「はい。神の契約は出来ません。しかし魔道具で同じ様な呪いを掛ける事は可能なのです。」
そう言われ自分がしてしまった誤ちに気づき、今した契約書に目を移した。
「お解りになったようですね。相手は海千山千の商売人です。今後はお気をつけ下さい。」
俺は「はい。勉強になりました。」と言いながら書類を見る。
!!?
はい!?何この金額?
そう思いながらハロルドさんを見ると笑顔で話し始めた。
「金額をお伝えするのを忘れていました。」
絶対、態とだと思いながらハロルドさんを見ると引き続き、話し始めた。
「先ずは火筒の方ですが之はあの時、お話した通り、大金貨1枚と金貨5枚と売上の15%となり、それに付随して出来た油入れ、金貨1枚と売上の15%そしてポンチョが大金貨2枚と売上の15となります。」
「いやいや多過ぎますって、しかも油入れの方はガルンさんが考えた物なのに売上まで頂く事は出来ませんって!」
「しかし、もう契約しましたよね。」と澄まし顔でハロルドさんに言われ、書類を細部まで見直したが、この上なく完璧で、いい意味で騙された事に気づき項垂れているとハロルドさんは笑顔で「勉強ですよ」と言われた。
「はぁ~分かりました、分かりましたよ!けど、もう騙し討ちみたいな事はしないで下さいね。」
そう言うとハロルドさんは「承知致しました。」と応え、頭を下げた。
「では、ギルドカードの件についてお話してもよろしいてしょうか?」
「お願いします。」
「先ずギルドで説明を受けた部分についてはよろしいですか?」
「はい。大丈夫です。」
「では、このギルドカードはランクがごさいます。上からS・A・B・Cと御座いまして、Cランクは露店などで年間売上小金貨1枚以上、Bランクは店舗を構え年間売上金貨1枚以上など有りますがシュウト様は商売をすると言う事は無いしょうし、この辺はよろしいでしょうか?」
「はい。大丈夫です。」
「あっ!私とした事が忘れておりました。先程、契約した件でお伝えしなければいけない事がありました。申し訳ありません。」
「何でしょう?」
「売上の5%はギルドに5%はその商品を販売した。領に税金として納めなくてはいけない決まりがございます、お伝えするのが遅くなり申し訳ありません。」
「あぁそんな事なら大丈夫ですよ。今ですら貰い過ぎでどうしようと思ってる位なんで」
俺がそう言うとハロルドさんは汗を拭きながら「ありがとうございます。」と応えた。
「では続きまして、ランクがあるのはお伝えしましたが、各ランクにはランク毎の年会費がございます、その上年会費は1年のうち1度だけギルドにて手続きをしなくてはいけない決まりになっております。」
「それでですがシュウト様は今後、色々な場所、国に行かれる事を話されたと記憶していましたが今もお変わりはないでしょうか?」
そう言われて今が楽しいが使命があるので動かないといけないので「変わらないです。」と応えた。
「でしたら1つ提案が御座います。」
「何でしょう?」
「その手続きを行わなくて、尚且つ年会費も払わなくてもいい方法があるのですが聞かれますか?」
「お願いします。」
「現在、私共の商会から大金貨3枚と金貨6枚をお支払いする事になっております。そこで明日以降、何時でもよろしいのですが、ギルドにて大金貨3枚が必要ですが永久会員になることが出来ますが如何されますでしょうか?」
俺は大金貨3枚、3億もあるのには驚いたが元々貰うつもりも無い金だったし、金貨6枚も残ることも考え「永久会員になっておこうと思います。」と応えた。
「承知致しました。それでは以上でギルドカードの説明は終わります。」
「ところでシュウト様、契約料ですが、今お支払い致しましょうか?それとも永久会員の登録をする時にお支払い致しましょうか?」
カードの説明が終わってホッとしていると契約金の話になり、余りにも大きな金額にかなりビビって動揺しているとハロルドさんはそれに気づき、微笑みながら他の提案をしてきた。
「そういえばシュウト様は大金を持ち歩きたくないと仰っていましたね。ならばこういうのはどうでしょう、登録までは当方でお預かりしておいて、それまでは街に買い物等をしたりする事もあると思いますので、金貨1枚を今、お支払いするというのはどうでしょうか?」
そう言われ、俺はホッとして落ち着き、今後の事を考えハロルドさんに1つお願いをした。
「じゃあそうして貰えるとありがたいです。ただ金貨1枚を崩して頂けるとありがたいのですが。」
そう言うとハロルドさんは「承知致しました。」と言いながらセバスさんの方を見て指示を出していた。
「こちらになります。それとももう少し崩した方がよろしいですか?」
とトレイに用意してくれたセバスさんが聞いてくれたが大銀貨9まいと銀貨10枚に崩してくれてあり、これ以上崩すと余計嵩張るし、街で払うのも銀貨1枚ならそこまで目立たないかなと思い「それでいいです。」と答えるとセバスさんは「承知致しました。」と言いながら小袋に入れて渡してくれた。
暫くハロルドさんと雑談しているとコンコンと扉を叩く音がした。
「大旦那様、キルデス様とゴッテス様がいらっしゃいましたが如何なさいますか?」
とメイドさんから声を掛けられたので、ハロルドさんは「問題ない」と応えた。
「ハロルド、被害状況の報告書じゃ」
そう言いながら書類を見せるとハロルドさんは顎を掻きながら「うむ。問題ないな、セバス任せる」とセバスさんに指示を出していた。
「それではシュウト様、私共は諸用が有り、これで失礼しますので、武具の相談をしていて下さい。後、夕食前にお話が有りますので、お迎えに上がります。」
そう言うとハロルドさんは部屋から出ていった。
「忙しないのぅ。まぁ良いシュウト殿、作業場に行こうかの。」
そう言われたので俺はキルデスさん達の後について行った。
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