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第2話[女神アストライアー]
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「何でこんな事になっちまったんだろう?」
そう思い、家族と共に軍の隔離施設に同じ様に感染している人々と共に入っていた。
「自分自身も感染︎︎︎︎対策もかなりちゃんとしてたし、家族にも徹底させてたのになぁ」
感染してしまうと徐々に呼吸が出来なくなり、体力も減り、最終的には1日1時間も身体が動かせなくなり、死んでいく恐ろしい病であったが、感染源に触れなければ掛かる事は無い病気であった為、自身が潔癖って事もあり、国から支給されたフルフェイスマスクを装着し、ゴム手袋をして、帰ったら消毒設備で消毒するほど徹底していたのに感染してしまったのである。
「もしかして感染経路が変わったのか?それぐらいしか思いつかないぞ?」
もしそうなら世界が滅んでしまうんじゃないか?と思いながら悲痛な顔をしている家族を見て何か他に出来たんじゃないかを考えていた。
「大山風 脩斗(おおやまじ しゅうと)さんはいらっしゃいますかぁ?」
60代位であろうか、白髪まじりの髪が多くみられる軍医の方に呼ばれ、手を挙げた。
「おお、ここに居ましたか。貴方と共に御家族の感染までの生活ログを確認したのですが、感染経路が解らなかったんで、少しお話を伺いたいのですが、よろしいですか?」
今の御時世、国の法律で全国民に対して監視しているのにやっぱり分からなかったのかぁ
「家族にも聞きましたけど何故、感染してしまったのか解らないみたいなんで、お役にたてるかどうか。」
軍医は暫く考え込むと周りにいる軍人に何かを支持し、会釈をしてさっていった。
それから何日たっただろうか、自分たちの家族以外、周りの人達も殆どの人が居なくなり、自分達も殆ど動けなくなっていたと思っていたその時、突然、サイレンが鳴り響き、施設の内外が慌ただしくバタバタしていた。
「総員退避ー!総員退避ー!」
施設が少しずつ静かになって行き、暫くすると何も聞こえなくなったので、ドアの方に近づき、力の限り叫んだ。
「おーい!誰か居ないのかぁー!俺達はまだここに居るぞー!」
何度も叫んでも誰も来ない。
俺達は先の無い感染者で、感染源になるからって見捨てられたのか?
そう思い、座り込んでいるとどこからも無く《ゴー!!!》という音が聞こえてきたので、力を振り絞り窓の方へ向かい、外を見るとそこには高さ数十mの水の壁が迫ってきていた。
「俺達が何をしたって言うんだぁーーー!!!」
そう叫び、俺達家族は押し潰されていった・・・はずだったが、気づくと辺り一面、真っ白な空間に佇んでいた。
「ん!?何処だここは?俺達は死んだんじゃないのか?」
「お前達大丈夫か?」
「ええ、私たちは何ともないわ・・・それどころか身体が調子良いくらい・・・けど、ここはどこかしら・・・。」
「確かに・・・アレだけ調子が悪かったのに今なら何時間でも動けそうだ。」
周りを見ると100人位はいるだろうか、混乱している人も居るが、錯乱しているような人はいないようだった。中には冷静に聞き込みをしている人も・・・。
「ん!?アレは軍医さんでは?」
なぜ退避したはずの何時ぞやの軍医までいるのか疑問に思い見ていると軍医の方も此方に気づいた様で、此方に歩いてきた。
「おぉ、やはり大山風さんでしたか。お加減は如何ですか?」
「どうもお久しぶりです。
体調は家族全員、改善した様で動いても何の支障も無さそうです。」
「しかし、軍医さんまで居らっしゃるとは、ここは軍の施設か何かですか?」
「あっ!申し遅れました。私、西園寺と申します。」
「あぁ、どうも宜しくお願いします。」
「そうでした、施設かという質問でしたな。結論から言うと違うと思われます。私も見た事の無い光景ですからなぁ」
「では、なぜ此処に?」
「それは私にも何故いるのか・・・軍が撤退する際に私だけ命令に背いて、患者を観ていたので。」
「あぁ申し訳ありません、少々失礼な事を考えていました。」
「いえいえ謝らないで下さい。私が知らされていないだけで、施設と言う可能性もないわけではないので。」
「いえいえそれでもそういう訳には・・・」
俺と西園寺さんは、お互い謝罪した後、雑談していると突然、前方から目が眩む様な強い光と共に人の身では抗えないと思わせる程の存在感があり、一瞬で全ての人が平伏していた。
「あら?貴方たちにはまだ少し強過ぎたかしら・・・今抑えるわ、ごめんなさいね。」
そう言うと辺りから威圧感とは少し違うがその抑え難い思いが落ち着き、何者かは分からなかった姿を見ることが出来たのだが、そこには、可愛らしい女性が立っていた。
「これで全員、顔を此方に向けたわねって事はこの位で良いかしら・・・。」
「って事で貴方たちは全員死にましたので、コレから私の世界へ行って貰います。」
「!?はぁ?!」
突然の事で敬う気持ちも吹っ飛び、混乱していると他にも先程までの気持ちを忘れてしまったかの様にある人は泣け叫んで崩れ落ち、ある人は呆然と立ちすくし、中には「巫山戯るなぁ!!!」「今すぐ元に戻せー!!!」と叫んでいる人もいた。
この状況下を意味が分からなそうにその女性は首を傾げていたので、俺は徐ろに手を挙げた。
「はい!シュウトさん何ですか?」
!?
その女性は自分の名前をなぜ知っている?自分の世界とか言ってたからやはり“神”なのか?まぁそれは良いか質問を取り敢えずしよう。
「恐らくですが、貴方はいや、貴方様は女神様ということでよろしいですか?」
「はい、私の名前はアストライアー、私の世界であるフォルトゥナで最高神でありますわ。ライヤと呼んでいただいてよろしいわよ」
「では、ライヤ様、我々は今どこにいるのか?どうやって死んだのか?元の世界に戻る事は出来るのか?先ずは教えて頂けないでしょうか?」
出来るだけ冷静になろうと努めながら質問を投げかけた。
そう思い、家族と共に軍の隔離施設に同じ様に感染している人々と共に入っていた。
「自分自身も感染︎︎︎︎対策もかなりちゃんとしてたし、家族にも徹底させてたのになぁ」
感染してしまうと徐々に呼吸が出来なくなり、体力も減り、最終的には1日1時間も身体が動かせなくなり、死んでいく恐ろしい病であったが、感染源に触れなければ掛かる事は無い病気であった為、自身が潔癖って事もあり、国から支給されたフルフェイスマスクを装着し、ゴム手袋をして、帰ったら消毒設備で消毒するほど徹底していたのに感染してしまったのである。
「もしかして感染経路が変わったのか?それぐらいしか思いつかないぞ?」
もしそうなら世界が滅んでしまうんじゃないか?と思いながら悲痛な顔をしている家族を見て何か他に出来たんじゃないかを考えていた。
「大山風 脩斗(おおやまじ しゅうと)さんはいらっしゃいますかぁ?」
60代位であろうか、白髪まじりの髪が多くみられる軍医の方に呼ばれ、手を挙げた。
「おお、ここに居ましたか。貴方と共に御家族の感染までの生活ログを確認したのですが、感染経路が解らなかったんで、少しお話を伺いたいのですが、よろしいですか?」
今の御時世、国の法律で全国民に対して監視しているのにやっぱり分からなかったのかぁ
「家族にも聞きましたけど何故、感染してしまったのか解らないみたいなんで、お役にたてるかどうか。」
軍医は暫く考え込むと周りにいる軍人に何かを支持し、会釈をしてさっていった。
それから何日たっただろうか、自分たちの家族以外、周りの人達も殆どの人が居なくなり、自分達も殆ど動けなくなっていたと思っていたその時、突然、サイレンが鳴り響き、施設の内外が慌ただしくバタバタしていた。
「総員退避ー!総員退避ー!」
施設が少しずつ静かになって行き、暫くすると何も聞こえなくなったので、ドアの方に近づき、力の限り叫んだ。
「おーい!誰か居ないのかぁー!俺達はまだここに居るぞー!」
何度も叫んでも誰も来ない。
俺達は先の無い感染者で、感染源になるからって見捨てられたのか?
そう思い、座り込んでいるとどこからも無く《ゴー!!!》という音が聞こえてきたので、力を振り絞り窓の方へ向かい、外を見るとそこには高さ数十mの水の壁が迫ってきていた。
「俺達が何をしたって言うんだぁーーー!!!」
そう叫び、俺達家族は押し潰されていった・・・はずだったが、気づくと辺り一面、真っ白な空間に佇んでいた。
「ん!?何処だここは?俺達は死んだんじゃないのか?」
「お前達大丈夫か?」
「ええ、私たちは何ともないわ・・・それどころか身体が調子良いくらい・・・けど、ここはどこかしら・・・。」
「確かに・・・アレだけ調子が悪かったのに今なら何時間でも動けそうだ。」
周りを見ると100人位はいるだろうか、混乱している人も居るが、錯乱しているような人はいないようだった。中には冷静に聞き込みをしている人も・・・。
「ん!?アレは軍医さんでは?」
なぜ退避したはずの何時ぞやの軍医までいるのか疑問に思い見ていると軍医の方も此方に気づいた様で、此方に歩いてきた。
「おぉ、やはり大山風さんでしたか。お加減は如何ですか?」
「どうもお久しぶりです。
体調は家族全員、改善した様で動いても何の支障も無さそうです。」
「しかし、軍医さんまで居らっしゃるとは、ここは軍の施設か何かですか?」
「あっ!申し遅れました。私、西園寺と申します。」
「あぁ、どうも宜しくお願いします。」
「そうでした、施設かという質問でしたな。結論から言うと違うと思われます。私も見た事の無い光景ですからなぁ」
「では、なぜ此処に?」
「それは私にも何故いるのか・・・軍が撤退する際に私だけ命令に背いて、患者を観ていたので。」
「あぁ申し訳ありません、少々失礼な事を考えていました。」
「いえいえ謝らないで下さい。私が知らされていないだけで、施設と言う可能性もないわけではないので。」
「いえいえそれでもそういう訳には・・・」
俺と西園寺さんは、お互い謝罪した後、雑談していると突然、前方から目が眩む様な強い光と共に人の身では抗えないと思わせる程の存在感があり、一瞬で全ての人が平伏していた。
「あら?貴方たちにはまだ少し強過ぎたかしら・・・今抑えるわ、ごめんなさいね。」
そう言うと辺りから威圧感とは少し違うがその抑え難い思いが落ち着き、何者かは分からなかった姿を見ることが出来たのだが、そこには、可愛らしい女性が立っていた。
「これで全員、顔を此方に向けたわねって事はこの位で良いかしら・・・。」
「って事で貴方たちは全員死にましたので、コレから私の世界へ行って貰います。」
「!?はぁ?!」
突然の事で敬う気持ちも吹っ飛び、混乱していると他にも先程までの気持ちを忘れてしまったかの様にある人は泣け叫んで崩れ落ち、ある人は呆然と立ちすくし、中には「巫山戯るなぁ!!!」「今すぐ元に戻せー!!!」と叫んでいる人もいた。
この状況下を意味が分からなそうにその女性は首を傾げていたので、俺は徐ろに手を挙げた。
「はい!シュウトさん何ですか?」
!?
その女性は自分の名前をなぜ知っている?自分の世界とか言ってたからやはり“神”なのか?まぁそれは良いか質問を取り敢えずしよう。
「恐らくですが、貴方はいや、貴方様は女神様ということでよろしいですか?」
「はい、私の名前はアストライアー、私の世界であるフォルトゥナで最高神でありますわ。ライヤと呼んでいただいてよろしいわよ」
「では、ライヤ様、我々は今どこにいるのか?どうやって死んだのか?元の世界に戻る事は出来るのか?先ずは教えて頂けないでしょうか?」
出来るだけ冷静になろうと努めながら質問を投げかけた。
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