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狂乱ノ執事
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「困りますね。どうせならもっとお嬢様を痛ぶって貰わなければ」
殺し屋の手首を掴み、それで尚笑顔で告げる黒服の執事
「へぇ、あんたがそのお嬢ちゃんの用心棒かい。」
「まぁ、そんな所でしょうか。お嬢様のお命は私のものですから。他の方に奪われては困ります。」
「相変わらずの悪趣味ね。さっさと終わらせなさい!」
「仰せのままに。」
握った手をそのまま捻りあげ、相手の手からナイフを落とす。
「ぐっ…!そんな棒っきれみてーな体で…!?」
「力は使いようです。」
「そうか…よっ!!」
殺し屋は地面に落ちる寸前のナイフの柄を蹴りあげる。狙いは勿論、へたり込む少女だ。
「おっと。」
咄嗟に出した執事の右脚にナイフが突き刺さる。
「ファルス!!」
「問題ございません。」
その瞬間、手を振りほどき執事と距離をとる殺し屋。
そして、脚に装備された2本目のナイフを手に取る。
「さぁ、仕切り直しといこうか。」
「恐れ入りますが、お断りします。」
執事も懐から武器を手に取る。
真っ黒なその武器の正体は。
「拳銃!?」
「我が身命を弾丸に」
囁くように、だがしっかりとそう呟く。
(馬鹿め!驚きはしたがこの近距離の銃弾など当たるわけがない!!)
執事の懐を目掛け突進する殺し屋。
だが視線は銃口から、引き金に掛かった指から外れることは無い。
撃たれた瞬間躱す。
造作もないこと。
そして銃声が響き渡る。
血だまりに倒れていたのは殺し屋だった。
倒れている本人ですら何が起きたか理解できなかった。
引き金を引くことなく、見に見えない弾丸を射出した…?
最期まで謎は解けぬまま、意識は暗い闇へと落ちていく。
「脚…大丈夫なの?」
「えぇ、少し油断してしまいました。私の落ち度です。」
彼はナイフを脚から引き抜き、刺された部分をハンカチで強く抑えている。
その姿を見て、ナイフを手に取る。
そして、そっと指先にナイフを押し当てる。
チクリとした痛みに思わず顔が引つる。
「…!お嬢様」
「舐めなさい。」
血が滴る指先をファルスへと向ける。
「しかし…」
「いいから。」
「…有り難き幸せ。」
私の手を両手で支え指先が執事の口へと入る。
「んっ…!」
思わず声が漏れる。
執事の口は暖かく、ザラザラとした下が私の指を愛撫してくる。
「ちょ、ちょっ…と!」
引き離そうとしても尚吸い付いてくる。
まるで乳を飲む赤子のようだ。
「そ、そんなにいやらしく…舐めないで!」
執事を思い切り突き飛ばす。
「これは失礼しました。顔を赤めるお嬢様のお顔がとても見ものだったものですから。」
「今すぐその拳銃で自分の頭を撃ち抜きなさい…!」
殺し屋の手首を掴み、それで尚笑顔で告げる黒服の執事
「へぇ、あんたがそのお嬢ちゃんの用心棒かい。」
「まぁ、そんな所でしょうか。お嬢様のお命は私のものですから。他の方に奪われては困ります。」
「相変わらずの悪趣味ね。さっさと終わらせなさい!」
「仰せのままに。」
握った手をそのまま捻りあげ、相手の手からナイフを落とす。
「ぐっ…!そんな棒っきれみてーな体で…!?」
「力は使いようです。」
「そうか…よっ!!」
殺し屋は地面に落ちる寸前のナイフの柄を蹴りあげる。狙いは勿論、へたり込む少女だ。
「おっと。」
咄嗟に出した執事の右脚にナイフが突き刺さる。
「ファルス!!」
「問題ございません。」
その瞬間、手を振りほどき執事と距離をとる殺し屋。
そして、脚に装備された2本目のナイフを手に取る。
「さぁ、仕切り直しといこうか。」
「恐れ入りますが、お断りします。」
執事も懐から武器を手に取る。
真っ黒なその武器の正体は。
「拳銃!?」
「我が身命を弾丸に」
囁くように、だがしっかりとそう呟く。
(馬鹿め!驚きはしたがこの近距離の銃弾など当たるわけがない!!)
執事の懐を目掛け突進する殺し屋。
だが視線は銃口から、引き金に掛かった指から外れることは無い。
撃たれた瞬間躱す。
造作もないこと。
そして銃声が響き渡る。
血だまりに倒れていたのは殺し屋だった。
倒れている本人ですら何が起きたか理解できなかった。
引き金を引くことなく、見に見えない弾丸を射出した…?
最期まで謎は解けぬまま、意識は暗い闇へと落ちていく。
「脚…大丈夫なの?」
「えぇ、少し油断してしまいました。私の落ち度です。」
彼はナイフを脚から引き抜き、刺された部分をハンカチで強く抑えている。
その姿を見て、ナイフを手に取る。
そして、そっと指先にナイフを押し当てる。
チクリとした痛みに思わず顔が引つる。
「…!お嬢様」
「舐めなさい。」
血が滴る指先をファルスへと向ける。
「しかし…」
「いいから。」
「…有り難き幸せ。」
私の手を両手で支え指先が執事の口へと入る。
「んっ…!」
思わず声が漏れる。
執事の口は暖かく、ザラザラとした下が私の指を愛撫してくる。
「ちょ、ちょっ…と!」
引き離そうとしても尚吸い付いてくる。
まるで乳を飲む赤子のようだ。
「そ、そんなにいやらしく…舐めないで!」
執事を思い切り突き飛ばす。
「これは失礼しました。顔を赤めるお嬢様のお顔がとても見ものだったものですから。」
「今すぐその拳銃で自分の頭を撃ち抜きなさい…!」
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