雨の日のお伽噺

雨月 千疾

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白い幸せ

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雪が降っている空を見上げた
いつもより近い空から
白い幸せが降ってくる
『幸せなんて知らないでしょ』
けどね
なんかこれが幸せなんじゃないかって思えるんだよ
『僕が思えるならそうかもね』
ボクは思わないのかい
『思わないよ』
そうなのか
『いつも通りの空からいつもと違う物が降ってるだけ』
雨が降っているのと同じかな
『そうなんじゃない』
だから嬉しいのかもね
『僕はいつまで経っても雨が好きだね』
そうだね
好きだよ
これからもずっと好きだよ
『ずっと続くといいね』
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