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最終章 勝利の為なら手段は選ばず
153話 縛り殺し作戦
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畑には既に天使はおらず、住宅街の方向の空に天使のような飛行生物がいる。
「皆!!作戦はちゃんと覚えてるのよね!?さっきは苦戦してた僕らだけど、これさえ使えれば僕らだって対等にやりあえる!!存分に使おう!!」
「「「「おぉっ!!」」」」
既に作戦は考えてある。辛い勝利の後だ。糧にしなければ仲間の命を侮辱することになる。
「いたぞ!やっぱり、天使だ!!」
「殺せ殺せ!!」
「魔物には当てるなよ!!アスタロト様もいるから気をつけろ!!」
住宅街に近づくにつれて視認できるようになった。上空を舞っているのはやはり、天使だった。
アスタロト軍が、かなり奮闘したのだろう、数は減っているが、それでも、天使側の方が圧倒的に有利。
起死回生を狙えるチャンスもない。ならば、僕らがそのチャンスになる必要がある。
「「「「闇より出し黒き手よ、冷たいその手で包み込め『シャドウ・ハンド』」」」」
13時間前での戦いでは、隙を見つけることができずに使えなかった魔法。それが、天使に勝つ事ができる唯一の方法である。
己の陰から飛び出して言った、影の手は、地面を這い、天使の影を伝って体によじ登ると、天使の体を締め上げ、見るも無惨な姿へと変えていく。
バタバタと地面に落下していく天使を見て、弓矢で戦っていたアスタロトはアル達の存在に気がついた。
「アル!!助けに来てくれたのか!!」
「バール様からのお願いで来ました!!とりあえず、コイツら全員ぶち殺しましょう!!」
「優しいアルからそのような言葉が出てくるなんてな!!良いぞ!!やってやろうじゃないか!!」
10本の矢を番えると、剛腕で全て引き切り、発射。10本全てを天使の急所に命中させる。他のケンタウロスの弓兵も士気が上がったのだろうか?どんどん天使を射抜き始める。
僕らがいなくても全滅させる事ができたんじゃないかと思うくらいすごいスピードで。
「おのれ・・・!良くも仲間達を!!と、とにかく1人じゃ太刀打ちできない!早くガブリエル様とラファエル様に伝えにいかなくては・・・」
敵前逃亡。まあ、1人だけ生き残ったら当然そうするだろう。そして、後ろで舞っている者達に戦況を伝える。兵士としては正しい行動だろう。
「そんな事許さないけどね!!アスタロト様!!お願いします!!」
「分かったぁ!!逃げれると思うなぁ!!神の使い如きがぁ!!」
一本の矢が、飛んで逃げる天使の背中を貫き、鏃が胸から飛び出てくる。情報を伝える為の敵前逃亡は悪い事ではないが、まだ戦う気満々の敵に背中を向けるのはあまりよろしくはないな。
「やっぱり、戦いに関しては素人か・・・」
それを確信できて、少しホッとした自分がいる。
「皆!!作戦はちゃんと覚えてるのよね!?さっきは苦戦してた僕らだけど、これさえ使えれば僕らだって対等にやりあえる!!存分に使おう!!」
「「「「おぉっ!!」」」」
既に作戦は考えてある。辛い勝利の後だ。糧にしなければ仲間の命を侮辱することになる。
「いたぞ!やっぱり、天使だ!!」
「殺せ殺せ!!」
「魔物には当てるなよ!!アスタロト様もいるから気をつけろ!!」
住宅街に近づくにつれて視認できるようになった。上空を舞っているのはやはり、天使だった。
アスタロト軍が、かなり奮闘したのだろう、数は減っているが、それでも、天使側の方が圧倒的に有利。
起死回生を狙えるチャンスもない。ならば、僕らがそのチャンスになる必要がある。
「「「「闇より出し黒き手よ、冷たいその手で包み込め『シャドウ・ハンド』」」」」
13時間前での戦いでは、隙を見つけることができずに使えなかった魔法。それが、天使に勝つ事ができる唯一の方法である。
己の陰から飛び出して言った、影の手は、地面を這い、天使の影を伝って体によじ登ると、天使の体を締め上げ、見るも無惨な姿へと変えていく。
バタバタと地面に落下していく天使を見て、弓矢で戦っていたアスタロトはアル達の存在に気がついた。
「アル!!助けに来てくれたのか!!」
「バール様からのお願いで来ました!!とりあえず、コイツら全員ぶち殺しましょう!!」
「優しいアルからそのような言葉が出てくるなんてな!!良いぞ!!やってやろうじゃないか!!」
10本の矢を番えると、剛腕で全て引き切り、発射。10本全てを天使の急所に命中させる。他のケンタウロスの弓兵も士気が上がったのだろうか?どんどん天使を射抜き始める。
僕らがいなくても全滅させる事ができたんじゃないかと思うくらいすごいスピードで。
「おのれ・・・!良くも仲間達を!!と、とにかく1人じゃ太刀打ちできない!早くガブリエル様とラファエル様に伝えにいかなくては・・・」
敵前逃亡。まあ、1人だけ生き残ったら当然そうするだろう。そして、後ろで舞っている者達に戦況を伝える。兵士としては正しい行動だろう。
「そんな事許さないけどね!!アスタロト様!!お願いします!!」
「分かったぁ!!逃げれると思うなぁ!!神の使い如きがぁ!!」
一本の矢が、飛んで逃げる天使の背中を貫き、鏃が胸から飛び出てくる。情報を伝える為の敵前逃亡は悪い事ではないが、まだ戦う気満々の敵に背中を向けるのはあまりよろしくはないな。
「やっぱり、戦いに関しては素人か・・・」
それを確信できて、少しホッとした自分がいる。
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