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八章 希望の光達
プロローグ
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「プリクル様、軍の予算が尽きてしまいました。至急追加をお願いしたいのですが・・・」
「またか・・・。農業にも力を入れたいんだけど・・・仕方ない」
部下が自分の前に出してきた許可証に自分のハンコをポンッと押す。今は兵士も武器もすぐに減ってしまう。仕方ない。
ラグドさんが死んでしまってから約2ヶ月。ようやっと気持ちにも整理がついて、私は元の通りに魔女王としての仕事を果たしていた。
魔族の国の国家予算の割合は産業3割、軍7割 である。去年までは観光業に2割使っていたが、今2つの世界が融合してしまった状況では観光業なんかに力は入れられない。今必要なのは平和と食料である。
「女王!農園で育てていた人参が一気に魔物化するという自体が発生しました!」
「すぐに兵士を向かわせて!50人程。野菜は魔物になっても食べれるから潰さないように指示を!」
「はっ!」
このようにラグドさんが死んでから2ヶ月、仕事が滝の水のように流れてくる。油断したら死んでしまうくらい。今、私の平均睡眠時間は4時間程。ああ、お肌に悪い!シトラに会いたい!
2つの欲求に襲われて苦しんでいる時であった。
「・・・イタッ!!」
座っていたはずのイスが消えて、地面に尻餅をついてしまったのだ。誰だ?誰なんだこんなイタズラをしたんだ?と後ろを振り向くと、何処か分からない崩壊した街にいた。
「女王!無事ですか!」
「え、ええ・・・」
しかも自分だけではない。城で働く兵士やメイド、更には街の人までいる。一体どういうことなのか?
「は!?ここどこ!?」「あれ?紅茶は?」「キャッ!この人裸よ!誰かー!」「風呂に入ってただけなのに!」
どうやら自分と同様に他の人達も訳が分かっていないようだ。だが、ようやっと今状況が読み込めた。
「魔族の国の人が全員転送されちゃったんだ・・・」
「えぇー!!」
辺りに衝撃が走る。すると、何だ何だと人々が集まってきた。魔族の国は他の国と比べるととても小さな国ではあるが、人口はざっと20万人はいる。
全員に行き渡るようにプリクルは魔力で声を拡張して喋った。
「えー!聞こえますかー?我々魔族の国に住む者は全員転送されたようです」
ざわざわと騒ぎだすが、それも仕方のないことだろう。何たって先程までは普通に生活を送っていたのだから。
「魔術師の方はいますか?使い魔をお持ちの魔術師」
プリクルが呼び掛けると数人の魔術師が出てきた。年齢層はバラバラだが、相当の熟練者であることはステータスを見て分かる。
「家に鷹の使い魔がいます。そいつに街のようすを見てもらいます」
一人の若い魔術師は術を唱えると目を閉じる。使い魔の目を共有しているのだ。しばらくすると若い魔術師の顔色がどんどん悪くなっていく。若い魔術師はゆっくりと目を開くとプリクルに告げた。
「街が・・・魔物に乗っ取られています!!」
「またか・・・。農業にも力を入れたいんだけど・・・仕方ない」
部下が自分の前に出してきた許可証に自分のハンコをポンッと押す。今は兵士も武器もすぐに減ってしまう。仕方ない。
ラグドさんが死んでしまってから約2ヶ月。ようやっと気持ちにも整理がついて、私は元の通りに魔女王としての仕事を果たしていた。
魔族の国の国家予算の割合は産業3割、軍7割 である。去年までは観光業に2割使っていたが、今2つの世界が融合してしまった状況では観光業なんかに力は入れられない。今必要なのは平和と食料である。
「女王!農園で育てていた人参が一気に魔物化するという自体が発生しました!」
「すぐに兵士を向かわせて!50人程。野菜は魔物になっても食べれるから潰さないように指示を!」
「はっ!」
このようにラグドさんが死んでから2ヶ月、仕事が滝の水のように流れてくる。油断したら死んでしまうくらい。今、私の平均睡眠時間は4時間程。ああ、お肌に悪い!シトラに会いたい!
2つの欲求に襲われて苦しんでいる時であった。
「・・・イタッ!!」
座っていたはずのイスが消えて、地面に尻餅をついてしまったのだ。誰だ?誰なんだこんなイタズラをしたんだ?と後ろを振り向くと、何処か分からない崩壊した街にいた。
「女王!無事ですか!」
「え、ええ・・・」
しかも自分だけではない。城で働く兵士やメイド、更には街の人までいる。一体どういうことなのか?
「は!?ここどこ!?」「あれ?紅茶は?」「キャッ!この人裸よ!誰かー!」「風呂に入ってただけなのに!」
どうやら自分と同様に他の人達も訳が分かっていないようだ。だが、ようやっと今状況が読み込めた。
「魔族の国の人が全員転送されちゃったんだ・・・」
「えぇー!!」
辺りに衝撃が走る。すると、何だ何だと人々が集まってきた。魔族の国は他の国と比べるととても小さな国ではあるが、人口はざっと20万人はいる。
全員に行き渡るようにプリクルは魔力で声を拡張して喋った。
「えー!聞こえますかー?我々魔族の国に住む者は全員転送されたようです」
ざわざわと騒ぎだすが、それも仕方のないことだろう。何たって先程までは普通に生活を送っていたのだから。
「魔術師の方はいますか?使い魔をお持ちの魔術師」
プリクルが呼び掛けると数人の魔術師が出てきた。年齢層はバラバラだが、相当の熟練者であることはステータスを見て分かる。
「家に鷹の使い魔がいます。そいつに街のようすを見てもらいます」
一人の若い魔術師は術を唱えると目を閉じる。使い魔の目を共有しているのだ。しばらくすると若い魔術師の顔色がどんどん悪くなっていく。若い魔術師はゆっくりと目を開くとプリクルに告げた。
「街が・・・魔物に乗っ取られています!!」
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