168 / 219
六章2つの世界
奥へと進む
しおりを挟む
やはり、もう少し手のこんだ罠を仕掛けるべきだっただろうか?自分が仕掛けた30は軽く越える罠が勇者ラグドによって次々と作業のごとく潰されていく。
あの男、やはり老いても油断ならない。
だが、こちらの目的は罠で敵を全滅させることではない。単なる時間稼ぎの為に設置した罠だ。
時間稼ぎだとしたら罠達は十分に時間を稼いでくれている。残りの罠は5個だが、あとどのくらい時間を稼いでくれるだろうか?
「せめて10分は時間を稼いでくださいね、ヒッヒッヒッ!」
赤い服の男の引き笑いが部屋じゅうに響いた。
★
「GaraGaraGara!!」
歩はスイッチのような物を踏んでしまった!すると突然地面から軽武装した骸骨が土から這い出てきた。
数は9、死霊の類いだろうか?なら───。
声で呼ぶ前にその人物は前に出てきていた。
「ここは私にお任せを」
聖女マリーである。彼女は杖を歩に預けると、天に向かって祈り始めた。
「慈悲深き我らが父よ、願わくは救われぬ魂を救いたまえ───」
と、聖女マリーは一言祈る。するとなんということだろうか!骸骨は無抵抗のマリーに攻撃することなくカタカタと音を鳴らして消えていった。
見間違いだろうか?骸骨から白いもやのようなものが一瞬だけ発生したような気がする。魂だろうか?だとすれば無事に天国に行けるように祈ろう。
「長年遺体を放置していると生前はどんなに良い人でも悪霊となってしまうので遺棄された遺体を見つけたら埋めるかもしくは近くの教会まで駆けつけてくださいねみなさん」
遺体の放置で悪霊となる。もしラグドさんやリズベルさんなどの強い人が悪霊となったら強さはそのまま受け継がれているのだろうか?
昔、鎧に乗り移った魂だけの戦士と戦ったことがあったが、あのときはかなり個体差がはっきりとあった。おそらく死霊になっても強さはそのままなのだろう。
聖女である祖母がいれば問題ではないだろうが。
「さて、と・・・この扉の奥か?」
いくつもの罠を潜り抜けてやっとの思いでたどり着いた鉱山の奥には人口の丈夫そうな鉄扉があった。ちょっとやそっとでは開けることは出来なそうな扉が。
「こりゃあ、私でも難しいな・・・拳で破る前に拳の方が砕けてしまう」
「なら、私の魔術を───」
「やめなさい」
勿論、魔術はここでは使えない。使えば皆に被害が及ぶ。ここまで被害者0人なのにここで自滅で被害者を出してたまるものか。
「なら、穴を掘って進めば良いんじゃねえか?」
ドワーフの戦士が、鉄扉の横の壁をトントンと叩く。なるほど!と歩はポンと手を叩いた。
「でも、かなり時間がかかるんじゃねえか?」
「言われてみれば・・・」
残念ながら今歩達が持っているのは武具と回復薬。ピッケルやスコップなどと言った発掘用具は持っていない。
やはり、なんとかしてこの鉄扉を開ける必要があるな───。
目を瞑って考え始める。爆破は勿論駄目。強引には拳が持たない。武器を使ったら折れる可能性がある。さて、困ったものだ・・・。
「俺ならできるんじゃねえか?」
声と共に手を上げたのはう亮一だった。亮一はそう言うと鉄扉の前にたった。
「葵、ちょっと筋力増加の魔術かけてくれ」
「ん、分かった───てい!」
わずかながらに亮一の腕の筋肉が膨れ上がった気がする。亮一は膨れ上がった筋肉を不満そうに見ると葵に向かって言った。
「すまねえ、もう少しかけてくれないか?」
「うん───せいや!」
更に腕の筋肉が膨れ上がった。それでもまだまだ亮一は不満そうだ。
「もっとかけてくれ」
「・・・爆発するよ?」
「筋肉が爆発しても後で治療すれば大丈夫だよ。良いからやってくれ」
「わ、分かった───とわぁ!!」
ついにう亮一の腕の筋肉は太腿と入れ替わったのか?と疑うまでに大きくなっていた。亮一の顔もなんだか苦しそうである。
無理のある急なビルドアップは身体には良くないようだ。
「お、おい!亮一、お前なにするつもりなんだ!?」
「筋力を上げてからの・・・居合い斬りだ・・・!!」
「はいぃぃ!?」
確かに居合い斬りで鉄が斬れるとは聞いたことがあるが、推定で10センチはある鉄の板だぞ?可能性なのか?
「やれると思ったらできるんじゃねえか!?」
「で、でも・・・」
「このまま突っ立ってても何もできないだろ!!だったら俺が身体張ってアクション起こすしかねえ!!」
膨れ上がった腕を動かし、刀を握りしめる。
「うぉおおおおおお!!」
気合いの叫びと共に刀を鉄扉に向かって振り下ろした。
「・・・・・・やったか?」
斬ったまでは良かった。だが、鉄扉にも鉄扉を斬った刀にも何も起きてはいなかった。
これは、失敗かと誰もが思った瞬間である。
鉄扉に縦にきれいな一直線の亀裂が入ったのである。亀裂はどんどん深さを増していき、その先まで見てるくらいまで深い亀裂となった。
「よっしゃ!成功だぜ!!」
亮一は思わずガッツポーズをする。亮一が喜ぶ反面、彼の愛用の刀の剣先には小さなヒビが入っていた。
だが、彼は刀の亀裂を見ても気落ちするような様子はまったく見せなかった。
「お、おい、大丈夫なのか?刀にヒビ入っちまったのに・・・」
「良いんだよ、別に。寧ろ皆の役に立てて良かったぜ。俺さ、昨日の戦いであんまり役に立てなかったからさ・・・」
確かに、昨日デストロイヤーとの戦いが終わった後の亮一はいささかテンションが低かった。でも、まさかその事で落ち込んでいるなんてまったく思わなかった。
「後は扉蹴ったら通れると思うぜっ!!」
鉄扉を踏むようにして蹴ると、鉄扉はギシギシと音を鳴らして前に倒れた。亮一はヒビの入った刀を納めると早く行こうぜと僕らを急かした。
「・・・・・・」
「そんな悲しい顔するなって!鍛冶職人に直してもらえば良いんだからよ!!」
「それで良いんから大丈夫なんだけど、腕は大丈夫なの?」
歩が気にしているのは刀ではなく、筋肉を無理矢理増幅させていた腕だった。亮一はカモフラージュの為に笑顔を作ってはいるが、笑顔がひきつっていることに歩はすぐに気がついた。
「正直に言うと、滅茶苦茶痛い。でも酷い筋肉痛だと思えば平気さ」
「亮一、腕を貸して」
「おい、よせって!」
拒む亮一の腕に向かって治療魔術を放つ。すると亮一の顔から苦が消えた。
「お前、なにやってんだ!貴重な魔力を・・・!!」
「仲間の為に使えているんだから有効活用できているだろう?これからは痛む場合は無理せずに治療魔術が使える人に言えよ」
「ったく、お人好し過ぎるんだよお前は・・・」
怒る亮一であるが、その怒りの表情からは嬉しさが滲み出ていた。
破壊された鉄扉を踏んで先へと進むと、再び肌がピリピリと電気が走ったような感覚に襲われた。
魔術師達がバッタバッタと倒れていく。
「おい!しっかりしろ!」
首の血管に指を添えるとしっかりと心臓の動く音が確認できるところから死んではいないようだが、一体何故?
肌ち電気が走るような感覚から推測するに魔王の魔石の影響なのだろう。だが、魔石の影響は入る前に薬を飲んで断ったはず。
鉄扉が蓋と同じ役割を担っていたのか?
「ヒッヒッヒッ、やはりここまで犠牲無しで来てしまいましたか・・・予想しておいて良かった」
拍手と共に道化師のように陽気な声が聞こえてくる。歩達は反射的に武器を構えた。
暗くてはっきりと見えなかったシルエットが段々と見えてきた。赤い服、間違いない。
「ようこそ!百戦錬磨の戦士様!ここからは私が相手しましょう!」
あの男、やはり老いても油断ならない。
だが、こちらの目的は罠で敵を全滅させることではない。単なる時間稼ぎの為に設置した罠だ。
時間稼ぎだとしたら罠達は十分に時間を稼いでくれている。残りの罠は5個だが、あとどのくらい時間を稼いでくれるだろうか?
「せめて10分は時間を稼いでくださいね、ヒッヒッヒッ!」
赤い服の男の引き笑いが部屋じゅうに響いた。
★
「GaraGaraGara!!」
歩はスイッチのような物を踏んでしまった!すると突然地面から軽武装した骸骨が土から這い出てきた。
数は9、死霊の類いだろうか?なら───。
声で呼ぶ前にその人物は前に出てきていた。
「ここは私にお任せを」
聖女マリーである。彼女は杖を歩に預けると、天に向かって祈り始めた。
「慈悲深き我らが父よ、願わくは救われぬ魂を救いたまえ───」
と、聖女マリーは一言祈る。するとなんということだろうか!骸骨は無抵抗のマリーに攻撃することなくカタカタと音を鳴らして消えていった。
見間違いだろうか?骸骨から白いもやのようなものが一瞬だけ発生したような気がする。魂だろうか?だとすれば無事に天国に行けるように祈ろう。
「長年遺体を放置していると生前はどんなに良い人でも悪霊となってしまうので遺棄された遺体を見つけたら埋めるかもしくは近くの教会まで駆けつけてくださいねみなさん」
遺体の放置で悪霊となる。もしラグドさんやリズベルさんなどの強い人が悪霊となったら強さはそのまま受け継がれているのだろうか?
昔、鎧に乗り移った魂だけの戦士と戦ったことがあったが、あのときはかなり個体差がはっきりとあった。おそらく死霊になっても強さはそのままなのだろう。
聖女である祖母がいれば問題ではないだろうが。
「さて、と・・・この扉の奥か?」
いくつもの罠を潜り抜けてやっとの思いでたどり着いた鉱山の奥には人口の丈夫そうな鉄扉があった。ちょっとやそっとでは開けることは出来なそうな扉が。
「こりゃあ、私でも難しいな・・・拳で破る前に拳の方が砕けてしまう」
「なら、私の魔術を───」
「やめなさい」
勿論、魔術はここでは使えない。使えば皆に被害が及ぶ。ここまで被害者0人なのにここで自滅で被害者を出してたまるものか。
「なら、穴を掘って進めば良いんじゃねえか?」
ドワーフの戦士が、鉄扉の横の壁をトントンと叩く。なるほど!と歩はポンと手を叩いた。
「でも、かなり時間がかかるんじゃねえか?」
「言われてみれば・・・」
残念ながら今歩達が持っているのは武具と回復薬。ピッケルやスコップなどと言った発掘用具は持っていない。
やはり、なんとかしてこの鉄扉を開ける必要があるな───。
目を瞑って考え始める。爆破は勿論駄目。強引には拳が持たない。武器を使ったら折れる可能性がある。さて、困ったものだ・・・。
「俺ならできるんじゃねえか?」
声と共に手を上げたのはう亮一だった。亮一はそう言うと鉄扉の前にたった。
「葵、ちょっと筋力増加の魔術かけてくれ」
「ん、分かった───てい!」
わずかながらに亮一の腕の筋肉が膨れ上がった気がする。亮一は膨れ上がった筋肉を不満そうに見ると葵に向かって言った。
「すまねえ、もう少しかけてくれないか?」
「うん───せいや!」
更に腕の筋肉が膨れ上がった。それでもまだまだ亮一は不満そうだ。
「もっとかけてくれ」
「・・・爆発するよ?」
「筋肉が爆発しても後で治療すれば大丈夫だよ。良いからやってくれ」
「わ、分かった───とわぁ!!」
ついにう亮一の腕の筋肉は太腿と入れ替わったのか?と疑うまでに大きくなっていた。亮一の顔もなんだか苦しそうである。
無理のある急なビルドアップは身体には良くないようだ。
「お、おい!亮一、お前なにするつもりなんだ!?」
「筋力を上げてからの・・・居合い斬りだ・・・!!」
「はいぃぃ!?」
確かに居合い斬りで鉄が斬れるとは聞いたことがあるが、推定で10センチはある鉄の板だぞ?可能性なのか?
「やれると思ったらできるんじゃねえか!?」
「で、でも・・・」
「このまま突っ立ってても何もできないだろ!!だったら俺が身体張ってアクション起こすしかねえ!!」
膨れ上がった腕を動かし、刀を握りしめる。
「うぉおおおおおお!!」
気合いの叫びと共に刀を鉄扉に向かって振り下ろした。
「・・・・・・やったか?」
斬ったまでは良かった。だが、鉄扉にも鉄扉を斬った刀にも何も起きてはいなかった。
これは、失敗かと誰もが思った瞬間である。
鉄扉に縦にきれいな一直線の亀裂が入ったのである。亀裂はどんどん深さを増していき、その先まで見てるくらいまで深い亀裂となった。
「よっしゃ!成功だぜ!!」
亮一は思わずガッツポーズをする。亮一が喜ぶ反面、彼の愛用の刀の剣先には小さなヒビが入っていた。
だが、彼は刀の亀裂を見ても気落ちするような様子はまったく見せなかった。
「お、おい、大丈夫なのか?刀にヒビ入っちまったのに・・・」
「良いんだよ、別に。寧ろ皆の役に立てて良かったぜ。俺さ、昨日の戦いであんまり役に立てなかったからさ・・・」
確かに、昨日デストロイヤーとの戦いが終わった後の亮一はいささかテンションが低かった。でも、まさかその事で落ち込んでいるなんてまったく思わなかった。
「後は扉蹴ったら通れると思うぜっ!!」
鉄扉を踏むようにして蹴ると、鉄扉はギシギシと音を鳴らして前に倒れた。亮一はヒビの入った刀を納めると早く行こうぜと僕らを急かした。
「・・・・・・」
「そんな悲しい顔するなって!鍛冶職人に直してもらえば良いんだからよ!!」
「それで良いんから大丈夫なんだけど、腕は大丈夫なの?」
歩が気にしているのは刀ではなく、筋肉を無理矢理増幅させていた腕だった。亮一はカモフラージュの為に笑顔を作ってはいるが、笑顔がひきつっていることに歩はすぐに気がついた。
「正直に言うと、滅茶苦茶痛い。でも酷い筋肉痛だと思えば平気さ」
「亮一、腕を貸して」
「おい、よせって!」
拒む亮一の腕に向かって治療魔術を放つ。すると亮一の顔から苦が消えた。
「お前、なにやってんだ!貴重な魔力を・・・!!」
「仲間の為に使えているんだから有効活用できているだろう?これからは痛む場合は無理せずに治療魔術が使える人に言えよ」
「ったく、お人好し過ぎるんだよお前は・・・」
怒る亮一であるが、その怒りの表情からは嬉しさが滲み出ていた。
破壊された鉄扉を踏んで先へと進むと、再び肌がピリピリと電気が走ったような感覚に襲われた。
魔術師達がバッタバッタと倒れていく。
「おい!しっかりしろ!」
首の血管に指を添えるとしっかりと心臓の動く音が確認できるところから死んではいないようだが、一体何故?
肌ち電気が走るような感覚から推測するに魔王の魔石の影響なのだろう。だが、魔石の影響は入る前に薬を飲んで断ったはず。
鉄扉が蓋と同じ役割を担っていたのか?
「ヒッヒッヒッ、やはりここまで犠牲無しで来てしまいましたか・・・予想しておいて良かった」
拍手と共に道化師のように陽気な声が聞こえてくる。歩達は反射的に武器を構えた。
暗くてはっきりと見えなかったシルエットが段々と見えてきた。赤い服、間違いない。
「ようこそ!百戦錬磨の戦士様!ここからは私が相手しましょう!」
0
お気に入りに追加
29
あなたにおすすめの小説
普通の女子高生だと思っていたら、魔王の孫娘でした
桜井吏南
ファンタジー
え、冴えないお父さんが異世界の英雄だったの?
私、村瀬 星歌。娘思いで優しいお父さんと二人暮らし。
お父さんのことがが大好きだけどファザコンだと思われたくないから、ほどよい距離を保っている元気いっぱいのどこにでもいるごく普通の高校一年生。
仲良しの双子の幼馴染みに育ての親でもある担任教師。平凡でも楽しい毎日が当たり前のように続くとばかり思っていたのに、ある日蛙男に襲われてしまい危機一髪の所で頼りないお父さんに助けられる。
そして明かされたお父さんの秘密。
え、お父さんが異世界を救った英雄で、今は亡きお母さんが魔王の娘なの?
だから魔王の孫娘である私を魔王復活の器にするため、異世界から魔族が私の命を狙いにやって来た。
私のヒーローは傷だらけのお父さんともう一人の英雄でチートの担任。
心の支えになってくれたのは幼馴染みの双子だった。
そして私の秘められし力とは?
始まりの章は、現代ファンタジー
聖女となって冤罪をはらしますは、異世界ファンタジー
完結まで毎日更新中。
表紙はきりりん様にスキマで取引させてもらいました。
狼の子 ~教えてもらった常識はかなり古い!?~
一片
ファンタジー
バイト帰りに何かに引っ張られた俺は、次の瞬間突然山の中に放り出された。
しかも体をピクリとも動かせない様な瀕死の状態でだ。
流石に諦めかけていたのだけど、そんな俺を白い狼が救ってくれた。
その狼は天狼という神獣で、今俺がいるのは今までいた世界とは異なる世界だという。
右も左も分からないどころか、右も左も向けなかった俺は天狼さんに魔法で癒され、ついでに色々な知識を教えてもらう。
この世界の事、生き延び方、戦う術、そして魔法。
数年後、俺は天狼さんの庇護下から離れ新しい世界へと飛び出した。
元の世界に戻ることは無理かもしれない……でも両親に連絡くらいはしておきたい。
根拠は特にないけど、魔法がある世界なんだし……連絡くらいは出来るよね?
そんな些細な目標と、天狼さん以外の神獣様へとお使いを頼まれた俺はこの世界を東奔西走することになる。
色々な仲間に出会い、ダンジョンや遺跡を探索したり、何故か謎の組織の陰謀を防いだり……。
……これは、現代では失われた強大な魔法を使い、小さな目標とお使いの為に大陸をまたにかける小市民の冒険譚!
世界を滅ぼす?魔王の子に転生した女子高生。レベル1の村人にタコ殴りされるくらい弱い私が、いつしか世界を征服する大魔王になる物語であーる。
ninjin
ファンタジー
魔王の子供に転生した女子高生。絶大なる魔力を魔王から引き継ぐが、悪魔が怖くて悪魔との契約に失敗してしまう。
悪魔との契約は、絶大なる特殊能力を手に入れる大事な儀式である。その悪魔との契約に失敗した主人公ルシスは、天使様にみそめられて、7大天使様と契約することになる。
しかし、魔王が天使と契約するには、大きな犠牲が伴うのであった。それは、5年間魔力を失うのであった。
魔力を失ったルシスは、レベル1の村人にもタコ殴りされるくらいに弱くなり、魔界の魔王書庫に幽閉される。
魔王書庫にてルシスは、秘密裏に7大天使様の力を借りて、壮絶な特訓を受けて、魔力を取り戻した時のために力を蓄えていた。
しかし、10歳の誕生日を迎えて、絶大なる魔力を取り戻す前日に、ルシスは魔界から追放されてしまうのであった。
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
完結【真】ご都合主義で生きてます。-創生魔法で思った物を創り、現代知識を使い世界を変える-
ジェルミ
ファンタジー
魔法は5属性、無限収納のストレージ。
自分の望んだものを創れる『創生魔法』が使える者が現れたら。
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
そして女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。
安定した収入を得るために創生魔法を使い生産チートを目指す。
いずれは働かず、寝て暮らせる生活を目指して!
この世界は無い物ばかり。
現代知識を使い生産チートを目指します。
※カクヨム様にて1日PV数10,000超え、同時掲載しております。
【第2部完結】勇者参上!!~究極奥義を取得した俺は来た技全部跳ね返す!究極術式?十字剣?最強魔王?全部まとめてかかってこいや!!~
Bonzaebon
ファンタジー
『ヤツは泥だらけになっても、傷だらけになろうとも立ち上がる。』
元居た流派の宗家に命を狙われ、激戦の末、究極奥義を完成させ、大武会を制した勇者ロア。彼は強敵達との戦いを経て名実ともに強くなった。
「今度は……みんなに恩返しをしていく番だ!」
仲間がいてくれたから成長できた。だからこそ、仲間のみんなの力になりたい。そう思った彼は旅を続ける。俺だけじゃない、みんなもそれぞれ問題を抱えている。勇者ならそれを手助けしなきゃいけない。
『それはいつか、あなたの勇気に火を灯す……。』
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
魔族転身 ~俺は人間だけど救世主になったので魔王とその娘を救います! 鑑定・剥奪・リメイクの3つのスキルで!~
とら猫の尻尾
ファンタジー
魔王の娘を助けたことにより、俺は人間を辞めることになってしまった! これは【鑑定】【剥奪】【リメイク】の3つのスキルを使い、農民出身の元人間の俺が魔族の救世主になっていくまでの物語である。※ダークファンタジー&ラブコメ。 エンタメ作品として楽しんでいただけたら幸いです。 三幕八場構成になっています。 『小説家になろう』『カクヨム』でも掲載中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる