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五章妖精達の森
竜の鱗をも切り裂く剣
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女は見惚れていた。あまりに美しいその剣に。まるで聖人の心を現したかのようなその剣に。
だが、同時に怒りを覚えた。こんな素晴らしい剣を何故人殺しが使っているのだろうと。
「この剣をあの方が使っていたら・・・ハァ」
想像するだけでも気絶してしまいそう。完璧なルックス、素晴らしい性格。どれもとっても完璧な人だった。
だったのに!あの男が殺した!!
「気持ちは分かるわよレモ。でも、今は抑えなさい。2ヶ月前から練っていた作戦が全てパーになるわよ?」
「分かっているわよシル」
紫のドレスに身を包んだシルは微笑みながら、赤いドレスのレモも落ち着かせる。
シルも同じくあの方を殺したあの男を殺したかった。
だが、不可能だった。住んでいる世界が違うのだから。諦めていた。2ヶ月前までは。
ロマニア城下町に住む仲間からとある情報が流れてきた。あの方を殺した男が突如として現れた、と。
私の心はその瞬間、怒りと喜びという真逆の2つの感情が生まれた。
現れるとは思わなかったがターゲットがこの世界に現れたのだ。きっと再び現れるはずだと信じて私達ファンクラブは隠密行動が得意なメンバーをエデンに送り込んだ。
その結果、ターゲットの恋人であるエルフの女ターゲットを連れて今回の新王就任記念パーティーに訪れようとしている情報を手に入れる事に成功した。
私達は早速記念パーティーに出るための計画を練った。
しかし、2人を覗いてファンクラブにはシルとレモは貴族の女がいなかった。
だからシルとレモは貴族の子の力を借りて悪業を働く貴族達が集まる『妖精のほろ酔い』というパーティーに働き手として参加し、貴族の男を引っかける事に成功した。
そして作戦は大成功。後は剣を取り戻すべく現れたあの男を殺すのみ。
だがそれだけでは絶対に1人では来ずに誰かを連れてくるに違いない。
そう思った私とレモを含めたファンクラブ四天王は大胆な行動に出る事にした。
「これなら絶対に私達の命令に従うはずね・・・」
手紙はもうあの男が今厄介になっている貴族の家に送ってある。
後はアイツが城から帰ってきて手紙を見るだけだ。
「待っているわよ小野山歩」
シルは暗闇の中高らかに笑った。
★
「女の足取りは魔術師達に任せておくとして・・・問題は君の武器だ」
十中八九犯人の女達とは戦闘になるだろう。別にそれはいいのだ。問題は別にある。
僕は不覚な事に愛剣を盗まれてしまった。故に他の剣を入手しなければならない。
「君の場合、普通の剣では少々物足りないであろう?」
「いえ、そんな事はありません。どんな剣でも僕は使いこなしてみせます」
「どうかな?レベルが上がり、更には闇の力を使いこなせるようになった君に鉄製の剣は果たして耐えてくれるかな?」
つまりは自分が頑張れないのではなく、剣の方が頑張れないということ。
父さんの剣を使い始めたのはレベル40後半の頃。今のレベルは78。
まったく気づいていなかったが、僕は剣が耐えられないくらいに強くなっていたのか?
「実際にリズベルの剣もミスリル銀に雷の魔術を込めた特別製だしな」
リズベルは剣を引き抜くと、歩に剣をよく見せる。近くで見てみるとほんのりと雷を帯びているのが分かる。
「私も今のレベルで普通の鉄製の剣を使ったことがあったが、何振りかしたら砕けてしまった」
「そうなんですか・・・」
僕が普通の剣を使ったら果たしていくら保つだろうか?リズベルさんよりかは持ちこたえるだろうが、壊れてしまうだろう。
「そこで君に渡したいものがある」
「渡したいものですか?」
「ああ。本当は兵士にでも取ってきて貰いたかったのだが、あまりにも熱すぎてな」
まったくもって熱いという言葉が理解出来ないが、とりあえず見れば分かるだろうとニコラス王の後についていく。
会議室を出て、階段を下りて1階へ。
1階廊下を少し歩いて地下への階段へ。
地下への階段を下りると頑丈そうな厚い鉄の扉が目の前の現れた。
鉄というだけでなく、魔力も込められているらしく、そう簡単には開けられない様子。
なんとなくここがどこなのか分かる。
「宝物庫ですよね?」
「大正解。ちょっと開けるから退いといてくれ」
ニコラス王はおもむろにポケットに手を突っ込むと不思議な形の鍵を手に取り鉄の扉の鍵穴に差し込んだ。ガチャリと金属音が静かな地下に響く。
「さあ、入りたまえ」
ニコラスの言葉に甘えて宝物庫へと入る。入った瞬間視線に広がったのは眩しい程の黄金だった。
様々な紋章を刻んだ金貨や、美しいガラス細工まで。サファイヤのような美しい青色の宝石のネックレス等。
一生に一度ぐらいしか見られないであろう光景がそこには広がっていた。
「凄い・・・」
あまりの豪華さに言葉を失ってしまうほどに。シトラはと言うと確かに驚いてはいたが、あまり衝撃は受けていないようだ。
「こんな金銀財宝見たことがない・・・!」
「それだけではないぞ。神が作り出されたとされる戦槌や、聖人が使っていたとされる対魔の聖剣もあるぞ」
ニコラス王は手に取って対魔の聖剣を僕に渡してくる。恐らく僕の一生の2倍働いてもこの剣を買うことは出来ないだろう。
もしかしてニコラス王はこれを僕に渡す為にここに・・・!
「いいや、この剣も実に素晴らしいが君にはもっと似合う剣がある」
歩はニコラスに聖剣を返すとニコラスは奥へと財宝の中を歩き始める。
それにしてもとてつもない広い。普通の民家の2倍くらいの大きさがあるのではないだろうか?
1分ぐらい歩いただろうか?一本の剣が台座に突き刺さる場所へと着くとニコラスは歩に前に立つように促す。
歩はその剣を見た瞬間、身体に電撃が走った。
美しいというよりも勇ましいという言葉が似合う剣だった。
鍔は赤竜の顎を模しており、目は黄色の宝石で再現されており、刃の平面にはラグナロクの言葉が綴られている。
「何て書いてあるのですか?」
「竜殺しの英雄シグル・・・と書いている」
何となく自分の身体に電撃が走るような感覚に襲われたのか分かった気がする。いや、正しくは僕の身体に宿る魂が懐かしさ故に驚いたのだろう。
これこそが、竜殺しの英雄シグルの愛剣。竜殺しの為に作られた剣。
「これは生まれ変わりである君にしか使えない剣かもしれない」
「それって僕にも使えない可能性があるのですか?」
「ああ。この剣はシグルがとある鍛冶職人に頼んで作ってもらったシグル専用の剣。シグル以外は使えないように魔術が込められている」
「英雄シグル以外が触ったらどうなるのです?」
「柄から竜の炎に匹敵する熱さが生じる。そうして絶対にシグル以外には握れないようにしている」
成る程。だから兵士には持ってこれないのか。
しかし、僕はシグルの生まれ変わりであって、シグル本人ではない。シグルしか扱うことの出来ない剣を果たして僕が持てるだろうか?
「大丈夫ですかね・・・」
「少し前にな、その鍛冶職人が病で倒れたというから会いにいった時に君の事を話したんだよ。とてもシグルと仲が良かったからね。そしたら多分大丈夫だって言ってたたぞ!」
「多分!?何で多分なんですか!?」
「仕方ないだろ!その鍛冶職人もう歳100超えているんだから!」
ボケているらしく、あまり詳しくは覚えていないよう。聞く話によると40年以上前に作った剣なのだとか。
単純計算で考えてもその鍛冶職人は60歳ぐらいだ。60歳で剣を作るのは至難の業。どれだけ元気な老人なのだろうか少し気になる。
「物は試しようだ。早速その剣を引き抜いてみてくれ!」
あ、この人根っからのドSだ。流石は先輩魔術師の魔術師の道を諦めさせる程はある。
運べない程熱い剣なのだろう?もし僕に竜殺しの剣を使う権利が無かったら両手に今まで味わった事のない熱が伝わってくるはず。
だが、考えてみろ。熱かったならすぐにでも手を離せばいい話なのだ。魔物との戦いのように最後までやり遂げなくても良い。
そう考えているうちに何だか怖さが和らいできた。今なら柄を握る事が出来るかもしれない。
「いきます───!!」
何事も勢いが大事。そう冬馬に教えられてきた歩は熱さを恐れずに竜殺しの剣の柄を握った。
「どうだ!?」
握ってみた結果。そこまで熱くは無かった。例えるならば風呂の温度と同じくらい。大した事は無かった。
「よし!行ける!!」
「「おおっ!!」」
ニコラスとシトラの黄色い声援に背中を押されて、思いきり台座から剣を引き抜く。
台座には硬く固定されてはいなかったようで、意図も簡単に抜く事に成功した。
「・・・抜けた」
「やったじゃないか!やっぱり君は竜殺しの生まれ変わりだ!!」
余程嬉しかったのかニコラスとシトラが抱きついてくる。だが、竜殺しの剣の熱気にビビってすぐに離れたが。
「熱い・・・というよりも温かいんですが、これって不味いでしょうか?」
「どうなんだろうな~?シグルが使ってた時は『全然熱なんて感じねえけど?』って言ってたのだが・・・もしかしたらまだ馴染んでいないのかもしれない」
「有り得ますね」
どんな物でも手に馴染むには少々時間がかかる。身体が竜殺しの剣に慣れた暁にはきっと熱なんて感じなくなっているのだろう。
「にしても・・・」
別に中二病ではないのだが、とても男心がくすぐられるデザインだ。きっと鍛冶職人はセンスのある人間だったのだろう。
「さて、犯人を探しに行きましょうか!!」
準備はは万端、体力にも余裕がある。戦うには十分のコンディションだ。
だが、同時に怒りを覚えた。こんな素晴らしい剣を何故人殺しが使っているのだろうと。
「この剣をあの方が使っていたら・・・ハァ」
想像するだけでも気絶してしまいそう。完璧なルックス、素晴らしい性格。どれもとっても完璧な人だった。
だったのに!あの男が殺した!!
「気持ちは分かるわよレモ。でも、今は抑えなさい。2ヶ月前から練っていた作戦が全てパーになるわよ?」
「分かっているわよシル」
紫のドレスに身を包んだシルは微笑みながら、赤いドレスのレモも落ち着かせる。
シルも同じくあの方を殺したあの男を殺したかった。
だが、不可能だった。住んでいる世界が違うのだから。諦めていた。2ヶ月前までは。
ロマニア城下町に住む仲間からとある情報が流れてきた。あの方を殺した男が突如として現れた、と。
私の心はその瞬間、怒りと喜びという真逆の2つの感情が生まれた。
現れるとは思わなかったがターゲットがこの世界に現れたのだ。きっと再び現れるはずだと信じて私達ファンクラブは隠密行動が得意なメンバーをエデンに送り込んだ。
その結果、ターゲットの恋人であるエルフの女ターゲットを連れて今回の新王就任記念パーティーに訪れようとしている情報を手に入れる事に成功した。
私達は早速記念パーティーに出るための計画を練った。
しかし、2人を覗いてファンクラブにはシルとレモは貴族の女がいなかった。
だからシルとレモは貴族の子の力を借りて悪業を働く貴族達が集まる『妖精のほろ酔い』というパーティーに働き手として参加し、貴族の男を引っかける事に成功した。
そして作戦は大成功。後は剣を取り戻すべく現れたあの男を殺すのみ。
だがそれだけでは絶対に1人では来ずに誰かを連れてくるに違いない。
そう思った私とレモを含めたファンクラブ四天王は大胆な行動に出る事にした。
「これなら絶対に私達の命令に従うはずね・・・」
手紙はもうあの男が今厄介になっている貴族の家に送ってある。
後はアイツが城から帰ってきて手紙を見るだけだ。
「待っているわよ小野山歩」
シルは暗闇の中高らかに笑った。
★
「女の足取りは魔術師達に任せておくとして・・・問題は君の武器だ」
十中八九犯人の女達とは戦闘になるだろう。別にそれはいいのだ。問題は別にある。
僕は不覚な事に愛剣を盗まれてしまった。故に他の剣を入手しなければならない。
「君の場合、普通の剣では少々物足りないであろう?」
「いえ、そんな事はありません。どんな剣でも僕は使いこなしてみせます」
「どうかな?レベルが上がり、更には闇の力を使いこなせるようになった君に鉄製の剣は果たして耐えてくれるかな?」
つまりは自分が頑張れないのではなく、剣の方が頑張れないということ。
父さんの剣を使い始めたのはレベル40後半の頃。今のレベルは78。
まったく気づいていなかったが、僕は剣が耐えられないくらいに強くなっていたのか?
「実際にリズベルの剣もミスリル銀に雷の魔術を込めた特別製だしな」
リズベルは剣を引き抜くと、歩に剣をよく見せる。近くで見てみるとほんのりと雷を帯びているのが分かる。
「私も今のレベルで普通の鉄製の剣を使ったことがあったが、何振りかしたら砕けてしまった」
「そうなんですか・・・」
僕が普通の剣を使ったら果たしていくら保つだろうか?リズベルさんよりかは持ちこたえるだろうが、壊れてしまうだろう。
「そこで君に渡したいものがある」
「渡したいものですか?」
「ああ。本当は兵士にでも取ってきて貰いたかったのだが、あまりにも熱すぎてな」
まったくもって熱いという言葉が理解出来ないが、とりあえず見れば分かるだろうとニコラス王の後についていく。
会議室を出て、階段を下りて1階へ。
1階廊下を少し歩いて地下への階段へ。
地下への階段を下りると頑丈そうな厚い鉄の扉が目の前の現れた。
鉄というだけでなく、魔力も込められているらしく、そう簡単には開けられない様子。
なんとなくここがどこなのか分かる。
「宝物庫ですよね?」
「大正解。ちょっと開けるから退いといてくれ」
ニコラス王はおもむろにポケットに手を突っ込むと不思議な形の鍵を手に取り鉄の扉の鍵穴に差し込んだ。ガチャリと金属音が静かな地下に響く。
「さあ、入りたまえ」
ニコラスの言葉に甘えて宝物庫へと入る。入った瞬間視線に広がったのは眩しい程の黄金だった。
様々な紋章を刻んだ金貨や、美しいガラス細工まで。サファイヤのような美しい青色の宝石のネックレス等。
一生に一度ぐらいしか見られないであろう光景がそこには広がっていた。
「凄い・・・」
あまりの豪華さに言葉を失ってしまうほどに。シトラはと言うと確かに驚いてはいたが、あまり衝撃は受けていないようだ。
「こんな金銀財宝見たことがない・・・!」
「それだけではないぞ。神が作り出されたとされる戦槌や、聖人が使っていたとされる対魔の聖剣もあるぞ」
ニコラス王は手に取って対魔の聖剣を僕に渡してくる。恐らく僕の一生の2倍働いてもこの剣を買うことは出来ないだろう。
もしかしてニコラス王はこれを僕に渡す為にここに・・・!
「いいや、この剣も実に素晴らしいが君にはもっと似合う剣がある」
歩はニコラスに聖剣を返すとニコラスは奥へと財宝の中を歩き始める。
それにしてもとてつもない広い。普通の民家の2倍くらいの大きさがあるのではないだろうか?
1分ぐらい歩いただろうか?一本の剣が台座に突き刺さる場所へと着くとニコラスは歩に前に立つように促す。
歩はその剣を見た瞬間、身体に電撃が走った。
美しいというよりも勇ましいという言葉が似合う剣だった。
鍔は赤竜の顎を模しており、目は黄色の宝石で再現されており、刃の平面にはラグナロクの言葉が綴られている。
「何て書いてあるのですか?」
「竜殺しの英雄シグル・・・と書いている」
何となく自分の身体に電撃が走るような感覚に襲われたのか分かった気がする。いや、正しくは僕の身体に宿る魂が懐かしさ故に驚いたのだろう。
これこそが、竜殺しの英雄シグルの愛剣。竜殺しの為に作られた剣。
「これは生まれ変わりである君にしか使えない剣かもしれない」
「それって僕にも使えない可能性があるのですか?」
「ああ。この剣はシグルがとある鍛冶職人に頼んで作ってもらったシグル専用の剣。シグル以外は使えないように魔術が込められている」
「英雄シグル以外が触ったらどうなるのです?」
「柄から竜の炎に匹敵する熱さが生じる。そうして絶対にシグル以外には握れないようにしている」
成る程。だから兵士には持ってこれないのか。
しかし、僕はシグルの生まれ変わりであって、シグル本人ではない。シグルしか扱うことの出来ない剣を果たして僕が持てるだろうか?
「大丈夫ですかね・・・」
「少し前にな、その鍛冶職人が病で倒れたというから会いにいった時に君の事を話したんだよ。とてもシグルと仲が良かったからね。そしたら多分大丈夫だって言ってたたぞ!」
「多分!?何で多分なんですか!?」
「仕方ないだろ!その鍛冶職人もう歳100超えているんだから!」
ボケているらしく、あまり詳しくは覚えていないよう。聞く話によると40年以上前に作った剣なのだとか。
単純計算で考えてもその鍛冶職人は60歳ぐらいだ。60歳で剣を作るのは至難の業。どれだけ元気な老人なのだろうか少し気になる。
「物は試しようだ。早速その剣を引き抜いてみてくれ!」
あ、この人根っからのドSだ。流石は先輩魔術師の魔術師の道を諦めさせる程はある。
運べない程熱い剣なのだろう?もし僕に竜殺しの剣を使う権利が無かったら両手に今まで味わった事のない熱が伝わってくるはず。
だが、考えてみろ。熱かったならすぐにでも手を離せばいい話なのだ。魔物との戦いのように最後までやり遂げなくても良い。
そう考えているうちに何だか怖さが和らいできた。今なら柄を握る事が出来るかもしれない。
「いきます───!!」
何事も勢いが大事。そう冬馬に教えられてきた歩は熱さを恐れずに竜殺しの剣の柄を握った。
「どうだ!?」
握ってみた結果。そこまで熱くは無かった。例えるならば風呂の温度と同じくらい。大した事は無かった。
「よし!行ける!!」
「「おおっ!!」」
ニコラスとシトラの黄色い声援に背中を押されて、思いきり台座から剣を引き抜く。
台座には硬く固定されてはいなかったようで、意図も簡単に抜く事に成功した。
「・・・抜けた」
「やったじゃないか!やっぱり君は竜殺しの生まれ変わりだ!!」
余程嬉しかったのかニコラスとシトラが抱きついてくる。だが、竜殺しの剣の熱気にビビってすぐに離れたが。
「熱い・・・というよりも温かいんですが、これって不味いでしょうか?」
「どうなんだろうな~?シグルが使ってた時は『全然熱なんて感じねえけど?』って言ってたのだが・・・もしかしたらまだ馴染んでいないのかもしれない」
「有り得ますね」
どんな物でも手に馴染むには少々時間がかかる。身体が竜殺しの剣に慣れた暁にはきっと熱なんて感じなくなっているのだろう。
「にしても・・・」
別に中二病ではないのだが、とても男心がくすぐられるデザインだ。きっと鍛冶職人はセンスのある人間だったのだろう。
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