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三章音速の騎士
お盆
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蝉の鳴き声が鳴り止まぬ気配がない今日は8月13日。
地域にもよるのだが、今日は先祖を家に帰ってくるお盆の日だ。
我が小野山家も今日母さんと祖父を墓から家へと連れて帰ってくる。
「ちょっと待ってよ~」
ちゃんと靴を履き、歩と冬馬の元へと急ぐシトラ。
「別に今日は楽しい事はないんだぞ?ただただ骨を持ち帰ってくるだけだぞ?」
別に関係もないのにシトラはついてきた。
何をするのかはしっかり話した。お墓から先祖を連れて帰ってくるだけだと。ご先祖様に失礼だが、普通の子ならやっぱ良いやと放棄している筈だ。
僕だって昔は幼い頃はお盆の日にお墓に行くことは拒んでいたのだ。
理由は面倒くさいからではなく、幽霊が怖いからなのだが。
「極東のお墓なんて行った事がないしさ。行ってみたいと思って!あと、お義母さんにも挨拶しなきゃいけないし!」
今初めて理由を聞いたが、意外としっかりしていた。
思い返してみれば彼女は学習欲が強かった。今回も学習欲が刺激されたに違いない。
「良いねぇその意欲!素晴らしい!」
一方父さんは上機嫌だった。朝も7時に起きてラジオ体操をやっていた程に。
余程今日のお盆が待ちきれなかったらしい。
そんなにテンション上げる行事ではないのに、うちの2人と来たら・・・。
「よし、歩くぞ!うちには車がないからな!」
父さんが言った通り、うちには車という物がない。理由としては買うお金がないという事と、父さんが免許証を持っていないという2つが上げられる。
別に何処かに遊びに行ったり等はあまりしないので困らないのだが。
「何処にお墓はあるんの?」
「神社の隣。お祭りがやってた所の隣」
「ああ、あそこね」
そこから暫く歩き続けた。走ってもいないのに汗が吹き出してきてしまう。タオルを持ってきておいて良かった。
この道をもう一度お骨を持って歩かなきゃいけないと思うとため息が止まらない。
しかし行事は行事だ。しっかりやらなければバチが当たるというもの。どんなに面倒だとしてもやりきらなければ。
「よし!着いた!」
そうこうしているうちに目的地である墓地へと到着した。
小野山家の墓は父さんが毎月掃除に来ているか藻や泥汚れもなくとても綺麗だ。
「これが極東のお墓・・・うちの方と似ているような似てないような」
「大体お墓っていうのは石で作るしね。似てても仕方ないよ」
歩達は掃除を始める。元々綺麗だった墓石が雑巾で磨かれ更に輝く。買って来た花をお供えしたら掃除完了だ。
「さて、お祈りしようか・・・」
手を合わせ目を瞑りお祈りをする。シトラも見よう見真似でやってみた。
「「「・・・・・・」」」
静寂が始まり、蝉の鳴き声、車の走行音、お坊さんが箒で地面をはく音。全て大きく聴こえる。
「・・・良し!じゃあ帰るか!」
「えっ!?」
墓地を出て帰路を歩く。シトラは何故か驚いているようだ。
「ねえねえ、連れて帰んなくて良いの!?」
「ん?どういう・・・ああ、そういう事ね」
彼女が驚いている理由が分かったかもしれない。
「物理的に連れて帰るんじゃなくてその霊を連れて帰るって意味だ」
「へ・・・?」
「お墓を開けるなんてバチ当りなことはやらないよ」
「あ、そうなの・・・」
どうやら理解してくれたらしい。流石に墓を開けるなんて事したら悪霊にとりつかれかねない。
「でも霊なんて残っているのかしら?」
最もな疑問だ。確かに霊が残っているという保証はない。
なんたって死んだら魂は生まれ変わるのだから。
「確かにうちのお墓に霊はいないかもしれないな。でもそれで良いんだ。伝統を守ることは大切なんだから」
「・・・そうね」
燃えるような気温に身体を蝕まれながらも僕達は先祖と共に家へと帰っていった。
★
「ねえ、何作っているの?」
「これは精霊馬だよ」
「しょうりょうま?」
家に帰ってきた歩はキュウリとなすに割り箸を刺して精霊馬を作っていた。
「簡単に説明するとあの世から家に帰ってきたご先祖様が使う乗り物はみたいなものかな?」
「何で食べ物なの?」
「・・・確かに」
シトラの言う通りだ。昔は今のように食べ物が盛んにあったわけではないのに、何故貴重な食料であるキュウリとなすをご先祖様の乗り物にしたのだろうか?
木で作った人形でも良いのではないだろうか?布と綿で作ったぬいぐるみでも良いのではないのだろうか?
本当に昔の人の考えは謎だ。
「何でキュウリとなすなわけ?」
「キュウリは馬を模していて、なすは牛を模しているらしいよ」
「馬は分かるけど、何故に牛?牛はいらなくない?」
「これにもちゃんと理由があってね。馬に模したキュウリにはご先祖様が一刻も早く帰ってきてほしいという意味が込められているらしい」
「馬は足が速いしね!じゃあ牛は?」
「行きがあれば帰りがある。時が過ぎればあの世にご先祖様が帰らなければいけない。牛に模したなすにはゆっくりと帰ってほしいという意味が込められているんだ」
「へえ~」
シトラはしばらくキュウリとなすの精霊馬を見つめる。
「馬の人形と牛の人形でよくない?」
「確かにね」
最もだ。人形にした方が形もしっかりしているし、何度も使う事が出来る。
野菜も腐る事はない。
本当に何で昔の人はキュウリとなすを馬と牛に模したのだろうか?
ユーモアな人がふと思い付いたのだろうか?
真実は謎のままである。
「おおっ、良く出来てるじゃないか!」
キュウリの精霊馬を持ち上げてうんうんと頷く冬馬。
「誰が作っても同じでしょ?良いキュウリとそれなりに強度がある割り箸させ使えば」
精霊馬の工作など幼稚園生でも出来るぐらいに簡単だ。もし失敗したら野菜がおじゃんになるが。
「それでも俺はこの精霊馬は良く出来ていると思う。完璧だ」
「ありがとう」
褒められたなら素直に受け取っておくべき。そう母から教えられたっけ?
なあ、母さん。今ここに帰ってきているなら教えてくれよ。
父さんの秘密を知る事が出来る物の在り処を。
あの後僕は情報収集の為に母さんの日記を更に読んだ。
父さんを助けてからのしばらく日記はただただ父さんを褒め称える文ばかりだったのだが、父さんを『憩いの場』に迎入れてから3日後に新たな動きがあった。
『3月8日。冬馬さんを養子として迎え入れた事が関係しているのか、私は警察に呼ばれた。何か冬馬さんがしたのか不安になりながら警察署へ来たが、別に冬馬さんが何か警察沙汰をやらかしたわけではないらしい。警察が今まで預かっていた冬馬さんの所有物を家族である私に受け取ってほしいらしい。受け取ったのは冬馬さんが着ていた服と大破した鎧、そして美しい装飾が施された剣を受け取った。どうやら剣は本物らしい。返すけれども決して外には持っていかないようにと注意された。銃刀法違反に引っ掛かるだろう。私は冬馬さんの所有物をある場所に隠す事にした。誰にも見つからないある場所に』
3月8日の日記の最後に書かれているある場所とはどの部屋の示しているのだろうか?それ以前にある場所とは家の中にあるのだろうか?
その秘密を知っている者はこの家にはもういない。
地域にもよるのだが、今日は先祖を家に帰ってくるお盆の日だ。
我が小野山家も今日母さんと祖父を墓から家へと連れて帰ってくる。
「ちょっと待ってよ~」
ちゃんと靴を履き、歩と冬馬の元へと急ぐシトラ。
「別に今日は楽しい事はないんだぞ?ただただ骨を持ち帰ってくるだけだぞ?」
別に関係もないのにシトラはついてきた。
何をするのかはしっかり話した。お墓から先祖を連れて帰ってくるだけだと。ご先祖様に失礼だが、普通の子ならやっぱ良いやと放棄している筈だ。
僕だって昔は幼い頃はお盆の日にお墓に行くことは拒んでいたのだ。
理由は面倒くさいからではなく、幽霊が怖いからなのだが。
「極東のお墓なんて行った事がないしさ。行ってみたいと思って!あと、お義母さんにも挨拶しなきゃいけないし!」
今初めて理由を聞いたが、意外としっかりしていた。
思い返してみれば彼女は学習欲が強かった。今回も学習欲が刺激されたに違いない。
「良いねぇその意欲!素晴らしい!」
一方父さんは上機嫌だった。朝も7時に起きてラジオ体操をやっていた程に。
余程今日のお盆が待ちきれなかったらしい。
そんなにテンション上げる行事ではないのに、うちの2人と来たら・・・。
「よし、歩くぞ!うちには車がないからな!」
父さんが言った通り、うちには車という物がない。理由としては買うお金がないという事と、父さんが免許証を持っていないという2つが上げられる。
別に何処かに遊びに行ったり等はあまりしないので困らないのだが。
「何処にお墓はあるんの?」
「神社の隣。お祭りがやってた所の隣」
「ああ、あそこね」
そこから暫く歩き続けた。走ってもいないのに汗が吹き出してきてしまう。タオルを持ってきておいて良かった。
この道をもう一度お骨を持って歩かなきゃいけないと思うとため息が止まらない。
しかし行事は行事だ。しっかりやらなければバチが当たるというもの。どんなに面倒だとしてもやりきらなければ。
「よし!着いた!」
そうこうしているうちに目的地である墓地へと到着した。
小野山家の墓は父さんが毎月掃除に来ているか藻や泥汚れもなくとても綺麗だ。
「これが極東のお墓・・・うちの方と似ているような似てないような」
「大体お墓っていうのは石で作るしね。似てても仕方ないよ」
歩達は掃除を始める。元々綺麗だった墓石が雑巾で磨かれ更に輝く。買って来た花をお供えしたら掃除完了だ。
「さて、お祈りしようか・・・」
手を合わせ目を瞑りお祈りをする。シトラも見よう見真似でやってみた。
「「「・・・・・・」」」
静寂が始まり、蝉の鳴き声、車の走行音、お坊さんが箒で地面をはく音。全て大きく聴こえる。
「・・・良し!じゃあ帰るか!」
「えっ!?」
墓地を出て帰路を歩く。シトラは何故か驚いているようだ。
「ねえねえ、連れて帰んなくて良いの!?」
「ん?どういう・・・ああ、そういう事ね」
彼女が驚いている理由が分かったかもしれない。
「物理的に連れて帰るんじゃなくてその霊を連れて帰るって意味だ」
「へ・・・?」
「お墓を開けるなんてバチ当りなことはやらないよ」
「あ、そうなの・・・」
どうやら理解してくれたらしい。流石に墓を開けるなんて事したら悪霊にとりつかれかねない。
「でも霊なんて残っているのかしら?」
最もな疑問だ。確かに霊が残っているという保証はない。
なんたって死んだら魂は生まれ変わるのだから。
「確かにうちのお墓に霊はいないかもしれないな。でもそれで良いんだ。伝統を守ることは大切なんだから」
「・・・そうね」
燃えるような気温に身体を蝕まれながらも僕達は先祖と共に家へと帰っていった。
★
「ねえ、何作っているの?」
「これは精霊馬だよ」
「しょうりょうま?」
家に帰ってきた歩はキュウリとなすに割り箸を刺して精霊馬を作っていた。
「簡単に説明するとあの世から家に帰ってきたご先祖様が使う乗り物はみたいなものかな?」
「何で食べ物なの?」
「・・・確かに」
シトラの言う通りだ。昔は今のように食べ物が盛んにあったわけではないのに、何故貴重な食料であるキュウリとなすをご先祖様の乗り物にしたのだろうか?
木で作った人形でも良いのではないだろうか?布と綿で作ったぬいぐるみでも良いのではないのだろうか?
本当に昔の人の考えは謎だ。
「何でキュウリとなすなわけ?」
「キュウリは馬を模していて、なすは牛を模しているらしいよ」
「馬は分かるけど、何故に牛?牛はいらなくない?」
「これにもちゃんと理由があってね。馬に模したキュウリにはご先祖様が一刻も早く帰ってきてほしいという意味が込められているらしい」
「馬は足が速いしね!じゃあ牛は?」
「行きがあれば帰りがある。時が過ぎればあの世にご先祖様が帰らなければいけない。牛に模したなすにはゆっくりと帰ってほしいという意味が込められているんだ」
「へえ~」
シトラはしばらくキュウリとなすの精霊馬を見つめる。
「馬の人形と牛の人形でよくない?」
「確かにね」
最もだ。人形にした方が形もしっかりしているし、何度も使う事が出来る。
野菜も腐る事はない。
本当に何で昔の人はキュウリとなすを馬と牛に模したのだろうか?
ユーモアな人がふと思い付いたのだろうか?
真実は謎のままである。
「おおっ、良く出来てるじゃないか!」
キュウリの精霊馬を持ち上げてうんうんと頷く冬馬。
「誰が作っても同じでしょ?良いキュウリとそれなりに強度がある割り箸させ使えば」
精霊馬の工作など幼稚園生でも出来るぐらいに簡単だ。もし失敗したら野菜がおじゃんになるが。
「それでも俺はこの精霊馬は良く出来ていると思う。完璧だ」
「ありがとう」
褒められたなら素直に受け取っておくべき。そう母から教えられたっけ?
なあ、母さん。今ここに帰ってきているなら教えてくれよ。
父さんの秘密を知る事が出来る物の在り処を。
あの後僕は情報収集の為に母さんの日記を更に読んだ。
父さんを助けてからのしばらく日記はただただ父さんを褒め称える文ばかりだったのだが、父さんを『憩いの場』に迎入れてから3日後に新たな動きがあった。
『3月8日。冬馬さんを養子として迎え入れた事が関係しているのか、私は警察に呼ばれた。何か冬馬さんがしたのか不安になりながら警察署へ来たが、別に冬馬さんが何か警察沙汰をやらかしたわけではないらしい。警察が今まで預かっていた冬馬さんの所有物を家族である私に受け取ってほしいらしい。受け取ったのは冬馬さんが着ていた服と大破した鎧、そして美しい装飾が施された剣を受け取った。どうやら剣は本物らしい。返すけれども決して外には持っていかないようにと注意された。銃刀法違反に引っ掛かるだろう。私は冬馬さんの所有物をある場所に隠す事にした。誰にも見つからないある場所に』
3月8日の日記の最後に書かれているある場所とはどの部屋の示しているのだろうか?それ以前にある場所とは家の中にあるのだろうか?
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