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3章 異世界旅行録
30話 火花バチバチ
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「────ってわけで、あの馬鹿は寝てて朝食にまた参加できませんでしたっ!」
言い捨てるように状況を説明し、薄切りのベーコンを口に運ぶモネ。彼女が説明したのは、翡翠の事だった。
日記を読むのに夢中になってしまった結果、朝まで読んでしまい、リリックに眠らせてもらった事も全て説明した。
「そう、ですか・・・それは残念です・・・」
翡翠が朝食に来ない。愛しい人が来ないと知ったシュエリは心底残念がるが、彼女が何故落ち込んでいるのかは誰も知らないし、知る由もない。
唯一の親戚となるべく一緒にいたいのだろう、と適当な理由で自らを納得させた門番達は、黙々と朝食を胃の中に入れていく。
「ところで、リリック様は一体いつまで門番として活動をするのでしょうか?」
「う~~ん・・・考えた事ないなぁ・・・とりあえず、ヒスイがいる限りは辞めないかな?国の方は議員の人達が頑張ってるし!」
余談ではあるが、魔族の国はナチュレよりも一足先に民主化を終わらせている。寧ろ、ザナの国の中でもトップに入るくらい早いタイミングで。
「もしかして、リリ様は・・・ヒスイ様の事が『好き』なのですか?」
「うん、そうだよ!近いうちに入籍を申し入れようと思ってるんだ!」
何も恥じる事なく、さも当たり前かのように入籍宣言を行うリリックにモネは飲んでいたスープを吹き出し、シュエリは凍り付いたように動きがピタリと止まる。シャープは、特に変化はない。
「優雅な朝の時間になんちゅー爆弾落としてんのよリリック!!」
「そんな衝撃発言だった?シャープは驚いてないじゃん!」
「驚いてないだけで、かなりびっくりする発言だったと思うよ?」
「そっか!ごめん!!でも、本当だからよろしく!」
エイプリルフールはとっくに過ぎ去っている。純粋なリリックは嘘をつくような、性格の持ち主ではない事はこの場の誰もが分かっている。一昨日出会ったばかりも理解している。
故にシュエリは動揺していた。リリックの恋愛への強さを見て焦っていた。表情には出ていないが、心は乱れに乱れまくっていた。
「そ、そうですか・・・では、もしもの話をしてもよろしいでしょうか?」
「いいよ!もしもの話は大好きだから!」
「・・・もし、ハーフドワーフ様がヒスイ様との結婚を希望したら?」
「なっ・・・!!そんな事しないわよ!!王女でも言って良い事と悪い事があるんじゃないの!?」
「落ち着いて下さい。たとえの話をしているんです。それとも、聴こえていなかったのでしょうか?」
「聞こえてたわよ。まさかアタシに矛先が向くとは思わなかったからびっくりしただけ・・・で?リリックはどうなの?アリなの?ナシなの?」
顔を真っ赤にして全力でしたにも関わらず、リリックに答えを催促するモネ。
リリックはしばらく考えた素振りを見せてから答えた。
「許すかな!まあ、正妻は私だけど!!」
許すが、隣は譲らないといった感じだ。シュエリは、少し考えて少し質問を変えてみる事にする。
「では、独占を主張してきたら?」
「少し、おはなしかな?」
彼女の言ったおはなしの意味は口での解決ではない。全く別の意味の、バイオレンスな方の解決法だ。
冗談にも聞こえるが、目を見たら分かる本気だ。もしもの話をしているのに、感情が剥き出しになっているのだろうか、黄色の瞳から魔力が漏れて、炎を発生させている。
魔力量の多さと、翡翠への重い愛情を垣間見せるリリック。シュエリも驚きながらも、質問を止める気はなかった。
「・・・では、私がヒスイ様を旦那様として迎えると言ったら?」
「それはいわゆる近親相姦っていうのじゃないの?」
「いとこ同士なら問題はないはずですよ?ザナは勿論、リオでも」
日本の法律では、3親等以内の親族との結婚は認められない。しかし、4親等であるいとことの結婚は認められる。どんな法的解釈を用いても、認められないという事はない。類推解釈だと認められないが、そもそも類推解釈自体が認められていないので、問題はない。
つまり、翡翠とシュエリを縛り付ける法は存在しないという事だ。
リリックが最初に近親相姦ではないのか?という疑問を浮かべた事から分かるように、平和的に物事を解決しようとしていたが、法を盾に正当性を主張してきたなら話は別。
皿の上で、スプーンを回す意味不明な遊びをしながら、シュエリを睨みつけた。
「戦争かな?」
何も躊躇する事なく、宣戦布告。シュエリもそれに乗っかるように笑みを浮かべ、立ち上がる。
「良いでしょう。ではこちらも」
「はい!ストップストップ!!」
殺伐と空気感に割りこむように陽気なストップの声かけ。声を上げたのは、ずっと、会話を聞き続けていたシャープだった。
「もしもの話でなに戦争の話してんの!他の人達ならまだしも、国のトップ同士がそういう事言ったら、冗談でも冗談にならないから!!」
シャープは気づいていた。2人がマジで言っている事に。だから、話の発端はもしも話だという事を2人に思い出させて、戦争勃発を未然に防ぐ事を試みたのだ。
「あ、あはは・・・ごめんごめん!」
「王族ともあろう者がなんて失礼な事を・・・申し訳ございません、リリック様」
「いやいや!こっちも悪いんだし、気にしないでよ!わたしの方も変なのちらつかせちゃってごめん!!」
結果は大成功。喧嘩腰になっていたリリックとシュエリは正気を取り戻し、先程の喧嘩がなかったかのように笑い出し、元のほんわかな空気が戻ってくる。
この後、シャープがモネは勿論、周りにいた侍女や事情を聞いたシャイに感謝の言葉を述べられるのであった。
戦争の危機を回避するという偉業を成し遂げたシャープだったが、彼自身が2人の王女の喧嘩を冗談で話を終わらせた為、残念ながら歴史の書に乗ることはないだろう。
「────ってわけで、あの馬鹿は寝てて朝食にまた参加できませんでしたっ!」
言い捨てるように状況を説明し、薄切りのベーコンを口に運ぶモネ。彼女が説明したのは、翡翠の事だった。
日記を読むのに夢中になってしまった結果、朝まで読んでしまい、リリックに眠らせてもらった事も全て説明した。
「そう、ですか・・・それは残念です・・・」
翡翠が朝食に来ない。愛しい人が来ないと知ったシュエリは心底残念がるが、彼女が何故落ち込んでいるのかは誰も知らないし、知る由もない。
唯一の親戚となるべく一緒にいたいのだろう、と適当な理由で自らを納得させた門番達は、黙々と朝食を胃の中に入れていく。
「ところで、リリック様は一体いつまで門番として活動をするのでしょうか?」
「う~~ん・・・考えた事ないなぁ・・・とりあえず、ヒスイがいる限りは辞めないかな?国の方は議員の人達が頑張ってるし!」
余談ではあるが、魔族の国はナチュレよりも一足先に民主化を終わらせている。寧ろ、ザナの国の中でもトップに入るくらい早いタイミングで。
「もしかして、リリ様は・・・ヒスイ様の事が『好き』なのですか?」
「うん、そうだよ!近いうちに入籍を申し入れようと思ってるんだ!」
何も恥じる事なく、さも当たり前かのように入籍宣言を行うリリックにモネは飲んでいたスープを吹き出し、シュエリは凍り付いたように動きがピタリと止まる。シャープは、特に変化はない。
「優雅な朝の時間になんちゅー爆弾落としてんのよリリック!!」
「そんな衝撃発言だった?シャープは驚いてないじゃん!」
「驚いてないだけで、かなりびっくりする発言だったと思うよ?」
「そっか!ごめん!!でも、本当だからよろしく!」
エイプリルフールはとっくに過ぎ去っている。純粋なリリックは嘘をつくような、性格の持ち主ではない事はこの場の誰もが分かっている。一昨日出会ったばかりも理解している。
故にシュエリは動揺していた。リリックの恋愛への強さを見て焦っていた。表情には出ていないが、心は乱れに乱れまくっていた。
「そ、そうですか・・・では、もしもの話をしてもよろしいでしょうか?」
「いいよ!もしもの話は大好きだから!」
「・・・もし、ハーフドワーフ様がヒスイ様との結婚を希望したら?」
「なっ・・・!!そんな事しないわよ!!王女でも言って良い事と悪い事があるんじゃないの!?」
「落ち着いて下さい。たとえの話をしているんです。それとも、聴こえていなかったのでしょうか?」
「聞こえてたわよ。まさかアタシに矛先が向くとは思わなかったからびっくりしただけ・・・で?リリックはどうなの?アリなの?ナシなの?」
顔を真っ赤にして全力でしたにも関わらず、リリックに答えを催促するモネ。
リリックはしばらく考えた素振りを見せてから答えた。
「許すかな!まあ、正妻は私だけど!!」
許すが、隣は譲らないといった感じだ。シュエリは、少し考えて少し質問を変えてみる事にする。
「では、独占を主張してきたら?」
「少し、おはなしかな?」
彼女の言ったおはなしの意味は口での解決ではない。全く別の意味の、バイオレンスな方の解決法だ。
冗談にも聞こえるが、目を見たら分かる本気だ。もしもの話をしているのに、感情が剥き出しになっているのだろうか、黄色の瞳から魔力が漏れて、炎を発生させている。
魔力量の多さと、翡翠への重い愛情を垣間見せるリリック。シュエリも驚きながらも、質問を止める気はなかった。
「・・・では、私がヒスイ様を旦那様として迎えると言ったら?」
「それはいわゆる近親相姦っていうのじゃないの?」
「いとこ同士なら問題はないはずですよ?ザナは勿論、リオでも」
日本の法律では、3親等以内の親族との結婚は認められない。しかし、4親等であるいとことの結婚は認められる。どんな法的解釈を用いても、認められないという事はない。類推解釈だと認められないが、そもそも類推解釈自体が認められていないので、問題はない。
つまり、翡翠とシュエリを縛り付ける法は存在しないという事だ。
リリックが最初に近親相姦ではないのか?という疑問を浮かべた事から分かるように、平和的に物事を解決しようとしていたが、法を盾に正当性を主張してきたなら話は別。
皿の上で、スプーンを回す意味不明な遊びをしながら、シュエリを睨みつけた。
「戦争かな?」
何も躊躇する事なく、宣戦布告。シュエリもそれに乗っかるように笑みを浮かべ、立ち上がる。
「良いでしょう。ではこちらも」
「はい!ストップストップ!!」
殺伐と空気感に割りこむように陽気なストップの声かけ。声を上げたのは、ずっと、会話を聞き続けていたシャープだった。
「もしもの話でなに戦争の話してんの!他の人達ならまだしも、国のトップ同士がそういう事言ったら、冗談でも冗談にならないから!!」
シャープは気づいていた。2人がマジで言っている事に。だから、話の発端はもしも話だという事を2人に思い出させて、戦争勃発を未然に防ぐ事を試みたのだ。
「あ、あはは・・・ごめんごめん!」
「王族ともあろう者がなんて失礼な事を・・・申し訳ございません、リリック様」
「いやいや!こっちも悪いんだし、気にしないでよ!わたしの方も変なのちらつかせちゃってごめん!!」
結果は大成功。喧嘩腰になっていたリリックとシュエリは正気を取り戻し、先程の喧嘩がなかったかのように笑い出し、元のほんわかな空気が戻ってくる。
この後、シャープがモネは勿論、周りにいた侍女や事情を聞いたシャイに感謝の言葉を述べられるのであった。
戦争の危機を回避するという偉業を成し遂げたシャープだったが、彼自身が2人の王女の喧嘩を冗談で話を終わらせた為、残念ながら歴史の書に乗ることはないだろう。
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