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終章 3年後の平和
294話 痛み
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「い、痛い・・・何でこんな酷い事するのヘリナちゃぁん・・・」
斬られた右肩を抑えながら、上目遣いでヘリナ先輩を見つめるルナ。身の丈以上の大剣を使っているというのに一刀両断ではなく、右肩だけを負傷させたのはミスではなく、あえてなのだろう。
あえて一刀両断で殺さずに、斬られる痛みを教える為に中途半端な攻撃をしたんだろう。
「勿論、アンタに苦しんでもらう為。それと、聞きたい事が1つあったから」
「聞きたい事?なになに?なんでも聞いちゃって」
ヘリナ先輩の聞きたい事・・・恐らく、あの人の事だろう。
「6年前・・・ライ・ウィートって人を魔物と融合させたのは・・・アンタ?」
「へっ?だ、誰そr──────ぎゃああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!」
いつの間にか俺から奪ったナイフでルナの傷口を抉るヘリナ先輩。筋繊維のようなものが千切れたのが見て分かる。
「ごめん、質問が悪かった。ライ・ウィートの特徴を教えるね。背が低い男性で貴族だからかなりプライドが高い。そのくせ大して強くないの。ねぇ、ここまで言ったら分かるんじゃないのかな?結構珍しい特徴の組み合わせだったとおもうんだけど・・・」
「ああ・・・あああ!!あのチビね!思い出した!確かグリフォンと融合させたのにすぐに誰かに殺された上にこの遺跡を荒らしたはた迷惑な奴ね!!詳細を教えてくれてありがとう!だから、ナイフをぐりぐりするのやめてぇぇぇぇぇ!!」
これまでの鬱憤を晴らすかのように、ルナをとことんいたぶるヘリナ先輩。言われた通り、ナイフを引き抜くと、その刃をルナの首元まで持ってきた。
「ライ・ウィートは強さを求めていた。だけど、人間を辞めるような肝の据わった奴じゃない。アンタ、ライ・ウィートを騙したね?」
「え、えっと・・・ええ、そうよ。力が簡単に手に入るって言って魔物と融合したわ。それをあのチビは融合される直前で知った時の絶望顔と無駄な抵抗は見ててとぉっても楽しかったわ。まあ、遺跡を壊したから評価はマイナスだけど」
「そっか・・・」
「ねぇ?そんな価値の無い男にヘリナちゃんは何の用があったの?依頼で探してた人?それとも、元恋人?」
「違うよ。ライ・ウィートは、俺達と同じギルドに所属してた冒険者だ。そして、手を下したのは俺だ」
「・・・え?」
「これで、ライ・ウィートの真相がはっきりとしたよ。ありがとうルナ。やっとお前に対して腸が煮えくり返りそうな怒りを覚えられたよ」
「えっ!ちょっ!待っt──────」
言葉を言いかけていたルナの首が宙を舞う。刎ねたのは、ヘリナ先輩の大剣だった。
「これで、ライの仇は取ったね、ファルコ」
「はい・・・」
彼に良いイメージは抱いていなかった。しかし、魔物になった彼を見るのは心地の良いものではなかったし、いまでも助けられなかった事を後悔している。
だから、元凶を殺すという形で仇が取れて良かったと、心の底から思った。
斬られた右肩を抑えながら、上目遣いでヘリナ先輩を見つめるルナ。身の丈以上の大剣を使っているというのに一刀両断ではなく、右肩だけを負傷させたのはミスではなく、あえてなのだろう。
あえて一刀両断で殺さずに、斬られる痛みを教える為に中途半端な攻撃をしたんだろう。
「勿論、アンタに苦しんでもらう為。それと、聞きたい事が1つあったから」
「聞きたい事?なになに?なんでも聞いちゃって」
ヘリナ先輩の聞きたい事・・・恐らく、あの人の事だろう。
「6年前・・・ライ・ウィートって人を魔物と融合させたのは・・・アンタ?」
「へっ?だ、誰そr──────ぎゃああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!」
いつの間にか俺から奪ったナイフでルナの傷口を抉るヘリナ先輩。筋繊維のようなものが千切れたのが見て分かる。
「ごめん、質問が悪かった。ライ・ウィートの特徴を教えるね。背が低い男性で貴族だからかなりプライドが高い。そのくせ大して強くないの。ねぇ、ここまで言ったら分かるんじゃないのかな?結構珍しい特徴の組み合わせだったとおもうんだけど・・・」
「ああ・・・あああ!!あのチビね!思い出した!確かグリフォンと融合させたのにすぐに誰かに殺された上にこの遺跡を荒らしたはた迷惑な奴ね!!詳細を教えてくれてありがとう!だから、ナイフをぐりぐりするのやめてぇぇぇぇぇ!!」
これまでの鬱憤を晴らすかのように、ルナをとことんいたぶるヘリナ先輩。言われた通り、ナイフを引き抜くと、その刃をルナの首元まで持ってきた。
「ライ・ウィートは強さを求めていた。だけど、人間を辞めるような肝の据わった奴じゃない。アンタ、ライ・ウィートを騙したね?」
「え、えっと・・・ええ、そうよ。力が簡単に手に入るって言って魔物と融合したわ。それをあのチビは融合される直前で知った時の絶望顔と無駄な抵抗は見ててとぉっても楽しかったわ。まあ、遺跡を壊したから評価はマイナスだけど」
「そっか・・・」
「ねぇ?そんな価値の無い男にヘリナちゃんは何の用があったの?依頼で探してた人?それとも、元恋人?」
「違うよ。ライ・ウィートは、俺達と同じギルドに所属してた冒険者だ。そして、手を下したのは俺だ」
「・・・え?」
「これで、ライ・ウィートの真相がはっきりとしたよ。ありがとうルナ。やっとお前に対して腸が煮えくり返りそうな怒りを覚えられたよ」
「えっ!ちょっ!待っt──────」
言葉を言いかけていたルナの首が宙を舞う。刎ねたのは、ヘリナ先輩の大剣だった。
「これで、ライの仇は取ったね、ファルコ」
「はい・・・」
彼に良いイメージは抱いていなかった。しかし、魔物になった彼を見るのは心地の良いものではなかったし、いまでも助けられなかった事を後悔している。
だから、元凶を殺すという形で仇が取れて良かったと、心の底から思った。
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