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終章 3年後の平和
270話 消えたワイバーン
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ブルドーさんの言われた通りの宿屋の部屋にて父さんと母さんと再会を果たしたファルコとヘリナは両親と一緒に結婚式が行われるジャッジメントまで向かう事にした。
「それにしても、仲が良さそうで本当に良くて何より」
「本当だねぇ。これなら孫の顔を見るのも早いかも?」
「はい!あと一年以内には見れると思いますのでどうぞご安心を!!」
「言い方ぁっ!」
「「ハハハハハハハハ!!」」
およそ1年ぶりに会った父さんと母さんはとても元気そうだ。父さんは、冒険者引退どころか、十分に生きていけるお金がある為、働いていないのだが、筋肉の付き具合からして運動は怠っていないみたいだ。
母さんも、とてもじゃ無いが44歳には見えない見た目の若さとプロポーションを維持している。流石は元冒険者夫婦だ。
馬車に揺られる事6時間。夕日が沈みかけている時にジャッジメントへ到着した。
「ヘリナ、起きて。着いたよ」
「んぅ・・・眠い、抱っこして・・・」
「ハハハハ!これじゃあ、夫婦じゃなくて親子だなぁ」
「ッッ!!やっばり起きる」
「アンタ!余計な事言うんじゃ無いよ!!」
「あだっ!?ごめんよ~」
御者に金を払い、駐車場を出のうとすると、目の前に全身を鎧に包んだ槍使いに行手を阻まれてしまった。
「待たれよ!そなた達、何用でここジャッジメントへとやってきた!?」
「え、いや・・・ザラ王女とナックル大佐の結婚を祝いにだけど・・・」
「うん、知ってるよ」
180度回転したかのように態度が変わる槍使い。柔らかな言葉遣いでようやく誰だか気づけた。龍騎隊のジムさんだ。
「お久しぶりです、ジムさん。お元気でした?」
「ああ、すっかりな。まあ、アーサーはいなくなっちまったがな」
ドラゴンは魔物の一種。ドラゴン種であるワイバーンも例外なく消えてしまったらしい。相棒を失ったジムさんはとても元気そうな様子だったが、何処か空元気のような印象を受ける。
「でも、私が元気なんだ。きっとアイツも元気でやってると思うよ」
「はい、俺もそう思います」
「ただ、思うだけじゃないんだ。たまになんだが、アイツを感じる事があるんだ。近くで私を見守っているような気がするんだ」
兄弟のような存在を無くしたんだ。幻聴や幻覚が聞こえてもおかしくは無い。ただ、指摘したら彼の精神に多大なる影響を及ぼしかねないので、言及しないでおこう。
「さて、しんみりとした話は終わりだ。次の国王様がお前達に最高級クラスのホテルを用意したんだ。遠慮なく使ってくれ」
「ありがとうございます」
ホテルでは豪華な食事が提供されたが、あまり口にはしなかった。なぜなら、明日が本番なのだから。
「それにしても、仲が良さそうで本当に良くて何より」
「本当だねぇ。これなら孫の顔を見るのも早いかも?」
「はい!あと一年以内には見れると思いますのでどうぞご安心を!!」
「言い方ぁっ!」
「「ハハハハハハハハ!!」」
およそ1年ぶりに会った父さんと母さんはとても元気そうだ。父さんは、冒険者引退どころか、十分に生きていけるお金がある為、働いていないのだが、筋肉の付き具合からして運動は怠っていないみたいだ。
母さんも、とてもじゃ無いが44歳には見えない見た目の若さとプロポーションを維持している。流石は元冒険者夫婦だ。
馬車に揺られる事6時間。夕日が沈みかけている時にジャッジメントへ到着した。
「ヘリナ、起きて。着いたよ」
「んぅ・・・眠い、抱っこして・・・」
「ハハハハ!これじゃあ、夫婦じゃなくて親子だなぁ」
「ッッ!!やっばり起きる」
「アンタ!余計な事言うんじゃ無いよ!!」
「あだっ!?ごめんよ~」
御者に金を払い、駐車場を出のうとすると、目の前に全身を鎧に包んだ槍使いに行手を阻まれてしまった。
「待たれよ!そなた達、何用でここジャッジメントへとやってきた!?」
「え、いや・・・ザラ王女とナックル大佐の結婚を祝いにだけど・・・」
「うん、知ってるよ」
180度回転したかのように態度が変わる槍使い。柔らかな言葉遣いでようやく誰だか気づけた。龍騎隊のジムさんだ。
「お久しぶりです、ジムさん。お元気でした?」
「ああ、すっかりな。まあ、アーサーはいなくなっちまったがな」
ドラゴンは魔物の一種。ドラゴン種であるワイバーンも例外なく消えてしまったらしい。相棒を失ったジムさんはとても元気そうな様子だったが、何処か空元気のような印象を受ける。
「でも、私が元気なんだ。きっとアイツも元気でやってると思うよ」
「はい、俺もそう思います」
「ただ、思うだけじゃないんだ。たまになんだが、アイツを感じる事があるんだ。近くで私を見守っているような気がするんだ」
兄弟のような存在を無くしたんだ。幻聴や幻覚が聞こえてもおかしくは無い。ただ、指摘したら彼の精神に多大なる影響を及ぼしかねないので、言及しないでおこう。
「さて、しんみりとした話は終わりだ。次の国王様がお前達に最高級クラスのホテルを用意したんだ。遠慮なく使ってくれ」
「ありがとうございます」
ホテルでは豪華な食事が提供されたが、あまり口にはしなかった。なぜなら、明日が本番なのだから。
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