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5章 紛い物の神
253話 浮かび上がる
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「私は何故、貴方を我が主と誤認していた?一体いつから?そもそも、何故我が主ではない貴方がそこに座っている?」
催眠が解けたように神ではないナニカを捲し立てるルイス。対するナニカは、体調がよろしくないようで、言葉が思うように出てこないようだ。
「貴方・・・いや、君・・・いや、貴様は!誰だぁぁぁぁ!!」
怒りが時間差で来たのだろう。ルイスはその丸太のような腕を振るい、神?と偽る不届き物をぶん殴った。
その見た目に見合った威力を発揮し、ナニカと吹き飛ばし、神の部屋から強制的に追い出した。
「はっ!しまった。つい・・・」
「気にするな、気持ちはわかる。とにかく、今はぶっとんで行ったあいつを追うぞ!!」
神の部屋から出て、ルイスとキャシーの力を借りずに飛び降りる。足元はどんなクッションよりも柔らかい雲の足場。どんな高さから飛び降りても大丈夫だったみたいだ。足の骨が折れたどころか、痛みすら感じない。
しかし、一方で殴られたナニカはとても痛そうに顔面を摩っている。四つん這いになって痛がるナニカの下には、ガラスの破片のような物が落ちていた。
「あ、消えた・・・」
ガラスの破片のような物はすぐに光となって消え去ってしまった。無くなり方からして恐らく魔法だろう。
「き、貴様・・・!!我の魔法に操られてしまう天使如きがぁぁぁぁ!!」
先程までの体調の悪さはどこへ行ったのやら。叫び怒り狂う何か。しかし、先程とは見た目が大きく変わっており、ルイスに殴られた箇所が大きくヒビ割れ、顔の中から更に別の顔が覗き込んでいた。
誰の顔かは分からないが、天使と同様に整った顔立ちをしているのは間違いない。
「うぐっ・・・!!ま、まずい!保てない・・・!!」
自分の体を抱きしめるように苦しみ始めるナニカ。ナニカの体内の魔力が乱れているのが、三流魔法使いの俺でも分かる。
「ファルコ!キャシーからもらった紙を見て!!」
「ん?・・・こ、これは・・・!文字が浮かびあがろうとしている!?」
天使キャシーからもらった紙の空白に、薄らと文字が浮かび上がり始まる。
「シャックル・ペピトーン・・・これが、黒幕の名前!?」
ルイスがナニカを殴り、それによって魔法の操作が乱れたことによって浮かび上がってきた文字・・・今の状況と手に入った情報から求めるに、目の前にいる神を偽ったナニカこそが黒幕に違いない。
「シャックル・ペピトーン!!」
「ッッ・・・ちぃ!魔法が解けてしまったか!!」
俺の呼びかけに反応する。やはり、間違っていなかったみたいだ。目の前にいる男シャックル・ペピトーンこそ、514年続く戦争の黒幕なんだ。
催眠が解けたように神ではないナニカを捲し立てるルイス。対するナニカは、体調がよろしくないようで、言葉が思うように出てこないようだ。
「貴方・・・いや、君・・・いや、貴様は!誰だぁぁぁぁ!!」
怒りが時間差で来たのだろう。ルイスはその丸太のような腕を振るい、神?と偽る不届き物をぶん殴った。
その見た目に見合った威力を発揮し、ナニカと吹き飛ばし、神の部屋から強制的に追い出した。
「はっ!しまった。つい・・・」
「気にするな、気持ちはわかる。とにかく、今はぶっとんで行ったあいつを追うぞ!!」
神の部屋から出て、ルイスとキャシーの力を借りずに飛び降りる。足元はどんなクッションよりも柔らかい雲の足場。どんな高さから飛び降りても大丈夫だったみたいだ。足の骨が折れたどころか、痛みすら感じない。
しかし、一方で殴られたナニカはとても痛そうに顔面を摩っている。四つん這いになって痛がるナニカの下には、ガラスの破片のような物が落ちていた。
「あ、消えた・・・」
ガラスの破片のような物はすぐに光となって消え去ってしまった。無くなり方からして恐らく魔法だろう。
「き、貴様・・・!!我の魔法に操られてしまう天使如きがぁぁぁぁ!!」
先程までの体調の悪さはどこへ行ったのやら。叫び怒り狂う何か。しかし、先程とは見た目が大きく変わっており、ルイスに殴られた箇所が大きくヒビ割れ、顔の中から更に別の顔が覗き込んでいた。
誰の顔かは分からないが、天使と同様に整った顔立ちをしているのは間違いない。
「うぐっ・・・!!ま、まずい!保てない・・・!!」
自分の体を抱きしめるように苦しみ始めるナニカ。ナニカの体内の魔力が乱れているのが、三流魔法使いの俺でも分かる。
「ファルコ!キャシーからもらった紙を見て!!」
「ん?・・・こ、これは・・・!文字が浮かびあがろうとしている!?」
天使キャシーからもらった紙の空白に、薄らと文字が浮かび上がり始まる。
「シャックル・ペピトーン・・・これが、黒幕の名前!?」
ルイスがナニカを殴り、それによって魔法の操作が乱れたことによって浮かび上がってきた文字・・・今の状況と手に入った情報から求めるに、目の前にいる神を偽ったナニカこそが黒幕に違いない。
「シャックル・ペピトーン!!」
「ッッ・・・ちぃ!魔法が解けてしまったか!!」
俺の呼びかけに反応する。やはり、間違っていなかったみたいだ。目の前にいる男シャックル・ペピトーンこそ、514年続く戦争の黒幕なんだ。
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