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4章 偽りの歴史
205話 王の計らい
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「さて、これで話は終わりじゃ。ジジイの話を聞いてくれてありがとうな」
「結局、手に入れた情報はジャッジメントに戻っても手に入る情報だったわけだ・・・骨折り損のくたびれ儲けだな」
「カートライト王が仲間だって分かってんだから、骨折りではないだろ」
「いや?アダムに送った手紙には、わしの正体を明かして良いと言っておるから骨折り損なのは間違いないぞ」
「あんたまで否定するなよっ!!」
全然損したと思っていなかったのに、最後の一言を聞いた途端に損した気分になったのは、何故だろうか。
危険な目に何度もあっているのに、見返りがあまりにもなさすぎる。ただただ疲れて、後で手に入る情報を手に入れただけじゃないか。
「ただ、損をさせては一国の王として恥である事は事実。流石に手ぶらで客を帰らすわけにはいかんな」
「くれるなら、金銀財宝とかはいらん。帰る邪魔になるだけだからな。実用的な物とかにしろよ?」
「うぅむ・・・我儘だな。・・・いや、待てよ・・・ああ!忘れていた!!ファルコ・ブレイヴ、君がいるのに彼女の事を忘れていたよ」
「彼女?」
「誰?ファルコ、アンタまさか・・・違いますって・・・多分」
「多分って何?正直に答えて?アタシ以外に女を作ってたわけ?ねぇ!」
「ほっほっほっ、落ち着きなさい。別に恋人とかではない。しかし、それくらい大事な人のはずだ」
恋人と同じくらい大事な女性・・・まさか!!
「気付いたようじゃな。ほれ、この鍵をやろう」
手渡されたのは、サビや汚れのない綺麗な鍵。しかし、無骨なデザインで、持ってみるとこれが中々重い。
「牢屋の鍵?」
「これで、捕えられたベルム族を解放しろというのか?」
「いや、ベルム族は今地下牢には誰一人もおらんよ。いるのは、ベルム族以外の犯罪者だけ。しかし、その中には家族のやらかしで連帯責任のようにとらわれている者もおる」
「連帯責任ね・・・ああ、成る程。そういう事か。一応、おめでとうと言っておこうか、ファルコ」
「それじゃあ、兵士達に見つからないように気をつけるんじゃぞ。またな」
幽霊の悪戯で姿を消して、カートライト王の寝室から出ていく。出て行く時、見えていないはずなのに、守り手と目があった事から多分、見えているのだろう。
音を殺しながらも、駆け足気味に地下へと向かう。先程とは別の方向にある地下牢へと向かう。カートライト王の計らいか、警備の数が少ない。
俺達が入ってきた地下牢とは違い、しっかりと人が牢屋の中に入っている。その中から、1人ずつ探す事、数分。
「母さん・・・!!」
囚われの身の母さんを見つける事ができた。
「結局、手に入れた情報はジャッジメントに戻っても手に入る情報だったわけだ・・・骨折り損のくたびれ儲けだな」
「カートライト王が仲間だって分かってんだから、骨折りではないだろ」
「いや?アダムに送った手紙には、わしの正体を明かして良いと言っておるから骨折り損なのは間違いないぞ」
「あんたまで否定するなよっ!!」
全然損したと思っていなかったのに、最後の一言を聞いた途端に損した気分になったのは、何故だろうか。
危険な目に何度もあっているのに、見返りがあまりにもなさすぎる。ただただ疲れて、後で手に入る情報を手に入れただけじゃないか。
「ただ、損をさせては一国の王として恥である事は事実。流石に手ぶらで客を帰らすわけにはいかんな」
「くれるなら、金銀財宝とかはいらん。帰る邪魔になるだけだからな。実用的な物とかにしろよ?」
「うぅむ・・・我儘だな。・・・いや、待てよ・・・ああ!忘れていた!!ファルコ・ブレイヴ、君がいるのに彼女の事を忘れていたよ」
「彼女?」
「誰?ファルコ、アンタまさか・・・違いますって・・・多分」
「多分って何?正直に答えて?アタシ以外に女を作ってたわけ?ねぇ!」
「ほっほっほっ、落ち着きなさい。別に恋人とかではない。しかし、それくらい大事な人のはずだ」
恋人と同じくらい大事な女性・・・まさか!!
「気付いたようじゃな。ほれ、この鍵をやろう」
手渡されたのは、サビや汚れのない綺麗な鍵。しかし、無骨なデザインで、持ってみるとこれが中々重い。
「牢屋の鍵?」
「これで、捕えられたベルム族を解放しろというのか?」
「いや、ベルム族は今地下牢には誰一人もおらんよ。いるのは、ベルム族以外の犯罪者だけ。しかし、その中には家族のやらかしで連帯責任のようにとらわれている者もおる」
「連帯責任ね・・・ああ、成る程。そういう事か。一応、おめでとうと言っておこうか、ファルコ」
「それじゃあ、兵士達に見つからないように気をつけるんじゃぞ。またな」
幽霊の悪戯で姿を消して、カートライト王の寝室から出ていく。出て行く時、見えていないはずなのに、守り手と目があった事から多分、見えているのだろう。
音を殺しながらも、駆け足気味に地下へと向かう。先程とは別の方向にある地下牢へと向かう。カートライト王の計らいか、警備の数が少ない。
俺達が入ってきた地下牢とは違い、しっかりと人が牢屋の中に入っている。その中から、1人ずつ探す事、数分。
「母さん・・・!!」
囚われの身の母さんを見つける事ができた。
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