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2章 Aを目指せ
74話 氷で視覚遮断
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さっきの一撃で分かった事がある。ジムはこの戦い方に非常に慣れている。それを証明する要素としてあげるとしたら、ファルコとアタシに攻撃を直撃した事だろう。
アタシとファルコは、ワイバーンを地面に激突させるためにギリギリまでワイバーンが落ちてくる軌道から移動しなかった。
判断がギリギリであればあるほど、あの跳ね返りを活用したタックルは難しくなる。避けた方向に応じて避け方を変えなければならないからだ。
しかし、ジムは直前で避けたアタシ達に跳ね返りタックルをぶち当てた。1秒もない間に跳ね返る方向を決めて、ぶち当てたんだ。
恐らく、この戦い方を多様した結果、体に身についてしまったのだろう。体に身についてしまった戦い方は崩す事はどうも難しい。
それでも、たまにミスをする事があるので、それを待つか?いや、それはダメだ。論外だ。
いつくるか分からないミスを待っていたらいくつ命があっても足りない。はっきり言って、さっきタックルをまともに受けなかったのは奇跡だ。受け止めたアタシですら驚いて数秒フリーズした。
奇跡と相手のミスを待っていたら勝利なんて掴めない。勝利っていうのは自分から掴みに行くもんだろうが!!
「かかってこい・・・!!」
地面をしっかりと、踏み締め、もう避けない逃げないという意思をジムに伝える。超高速で落ちてくるジムにもしっかりと見えたようで、笑みを浮かべていた。
「良いね・・・参るっ!!」
強く踏み締めた結果、足場の氷が細かく砕け、雪のような状態となる。それを見たヘリナは何を思ったのか、構えを緩めて、掴めるようになった雪状の氷を掴むと─────。
「えいっ!!」
思い切りジムの目に目掛けて投げた。
「うわぁっ!!」
投げられたのは、足元の純粋な水が凍った氷から削り取られた雪状の氷の為、体に害はないが、反射的に目は閉じてしまうだろう。
「バ、『バウンディング』!!
ワイバーンの跳ね返る方向を操作しているのは、ジムだ。その判断が一瞬失われた事となる。
何とかワイバーンが落下する場所に魔法をかけて落下死は免れたが、跳ね返る先は考えておらず、アタシが避けた方向は真逆の方向へと跳ね返り、壁にぶつかり、落馬・・・いや、落竜した。
「うぐ・・・ぐぬぬ・・・卑怯だぞ・・・!!」
「土地を利用しただけだから卑怯では無いでしょう?」
ワイバーンは壁に思い切り頭をぶつけたからか、伸びてしまっており、しばらくは立ち上がりそうにない。ジムも立ち上がるけど、頭を揺れてしまったせいで上手く立ち上がれないみたいだ。
「くっ・・・こ、殺せ」
首を斬りやすいように差し出してくるジム。その兜からは、血に似た赤い液体が垂れてきていた。
アタシとファルコは、ワイバーンを地面に激突させるためにギリギリまでワイバーンが落ちてくる軌道から移動しなかった。
判断がギリギリであればあるほど、あの跳ね返りを活用したタックルは難しくなる。避けた方向に応じて避け方を変えなければならないからだ。
しかし、ジムは直前で避けたアタシ達に跳ね返りタックルをぶち当てた。1秒もない間に跳ね返る方向を決めて、ぶち当てたんだ。
恐らく、この戦い方を多様した結果、体に身についてしまったのだろう。体に身についてしまった戦い方は崩す事はどうも難しい。
それでも、たまにミスをする事があるので、それを待つか?いや、それはダメだ。論外だ。
いつくるか分からないミスを待っていたらいくつ命があっても足りない。はっきり言って、さっきタックルをまともに受けなかったのは奇跡だ。受け止めたアタシですら驚いて数秒フリーズした。
奇跡と相手のミスを待っていたら勝利なんて掴めない。勝利っていうのは自分から掴みに行くもんだろうが!!
「かかってこい・・・!!」
地面をしっかりと、踏み締め、もう避けない逃げないという意思をジムに伝える。超高速で落ちてくるジムにもしっかりと見えたようで、笑みを浮かべていた。
「良いね・・・参るっ!!」
強く踏み締めた結果、足場の氷が細かく砕け、雪のような状態となる。それを見たヘリナは何を思ったのか、構えを緩めて、掴めるようになった雪状の氷を掴むと─────。
「えいっ!!」
思い切りジムの目に目掛けて投げた。
「うわぁっ!!」
投げられたのは、足元の純粋な水が凍った氷から削り取られた雪状の氷の為、体に害はないが、反射的に目は閉じてしまうだろう。
「バ、『バウンディング』!!
ワイバーンの跳ね返る方向を操作しているのは、ジムだ。その判断が一瞬失われた事となる。
何とかワイバーンが落下する場所に魔法をかけて落下死は免れたが、跳ね返る先は考えておらず、アタシが避けた方向は真逆の方向へと跳ね返り、壁にぶつかり、落馬・・・いや、落竜した。
「うぐ・・・ぐぬぬ・・・卑怯だぞ・・・!!」
「土地を利用しただけだから卑怯では無いでしょう?」
ワイバーンは壁に思い切り頭をぶつけたからか、伸びてしまっており、しばらくは立ち上がりそうにない。ジムも立ち上がるけど、頭を揺れてしまったせいで上手く立ち上がれないみたいだ。
「くっ・・・こ、殺せ」
首を斬りやすいように差し出してくるジム。その兜からは、血に似た赤い液体が垂れてきていた。
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