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2章 Aを目指せ
50話 ホワイトダンサー
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「へぇ、鉄球を投げて戦うって言う噂は本当だったのか」
「やっぱり気になりますか?」
「ちょっとな。だって、球投げって言ったら子供の頃の遊びなわけだしな。それに、この地域の気温は知っているんだろう?」
「はい」
北の地域の気温は他の地域と比べてとても低い。平均は2度で、夜になるとマイナスに到達する。
そして、金属の温度がマイナスになった状態で、素肌に触れると、体の水分が金属の温度によって瞬間的に凍り、くっついてしまう事があるらしい。その吸着力は、無理に取ろうとしたら、皮膚が避けるほどだ。
その為、素手で鉄球を持ったら手にくっついて、お湯をかけない限り取れなくなってしまう。そのための対策はしっかりと用意してきた。
「でも、ご安心を。対策として特製の手袋を用意してきたので!」
赤い革手袋がファルコの手に装着される。
「その手袋は・・・まさかサラマンダーの?」
「はい!市場で1万ルースの激安値で売っていたので買いました」
サラマンダー、炎のトカゲの魔物。爬虫類でありながら、炎を吐く大変珍しい魔物。希少性もさることながら、魔物としてもとても強い為、市場に出回るサラマンダーの素材はとても少ない。
サラマンダーが炎を吐けるのには、内臓の他にも、皮膚にも理由があり、皮膚からは50度もの高熱が発生している。
死亡すると、温度は消えてしまうのだが、魔法を用いた加工をする事によって、人肌に触れた途端、元の温度が出せるようにしたのだ。
その為、この手袋は装着した途端に50度の熱を発し、握る鉄球を温める。手に張り付く事はないわけだ。
「道具にこだわるのは、三流から二流への第一歩だな。順調に強くなれよ?ファルコ君」
「上から目線はいつもやめなさいって言ってるでしょ。それよりも早く先にいきましょ。寒いったらありゃしない」
今日の天気は快晴。しかし、気温はとても低く、顔は寒く、耳は寒すぎて痛い。ホワイトダンサーは、北の地域ならば至る所に生えてしまうらしく、その地域の植物を枯らしてしまうとのこと。つまりは、雑草取りというわけだ。
「ヘリナ先輩はやったことあります?」
「勿論っ!!」
「ヘリナちゃんはホワイトダンサーの討伐得意だよーなんたって、攻撃仕掛けてくる前に斬り殺せば良いんだから・・・あ、見えた。ファルコ君、あそこに見える少し青みがかった綺麗な花見えるかな?」
数十m先には確かに花があった。咲いた花の幅は俺の顔くらいあるんじゃないだろうか。
「あれ、ホワイトダンサー」
そう言った瞬間、美しい花は、足代わりの根っこを土から出すと、こちらに向かって一直線に走ってきた。
「やっぱり気になりますか?」
「ちょっとな。だって、球投げって言ったら子供の頃の遊びなわけだしな。それに、この地域の気温は知っているんだろう?」
「はい」
北の地域の気温は他の地域と比べてとても低い。平均は2度で、夜になるとマイナスに到達する。
そして、金属の温度がマイナスになった状態で、素肌に触れると、体の水分が金属の温度によって瞬間的に凍り、くっついてしまう事があるらしい。その吸着力は、無理に取ろうとしたら、皮膚が避けるほどだ。
その為、素手で鉄球を持ったら手にくっついて、お湯をかけない限り取れなくなってしまう。そのための対策はしっかりと用意してきた。
「でも、ご安心を。対策として特製の手袋を用意してきたので!」
赤い革手袋がファルコの手に装着される。
「その手袋は・・・まさかサラマンダーの?」
「はい!市場で1万ルースの激安値で売っていたので買いました」
サラマンダー、炎のトカゲの魔物。爬虫類でありながら、炎を吐く大変珍しい魔物。希少性もさることながら、魔物としてもとても強い為、市場に出回るサラマンダーの素材はとても少ない。
サラマンダーが炎を吐けるのには、内臓の他にも、皮膚にも理由があり、皮膚からは50度もの高熱が発生している。
死亡すると、温度は消えてしまうのだが、魔法を用いた加工をする事によって、人肌に触れた途端、元の温度が出せるようにしたのだ。
その為、この手袋は装着した途端に50度の熱を発し、握る鉄球を温める。手に張り付く事はないわけだ。
「道具にこだわるのは、三流から二流への第一歩だな。順調に強くなれよ?ファルコ君」
「上から目線はいつもやめなさいって言ってるでしょ。それよりも早く先にいきましょ。寒いったらありゃしない」
今日の天気は快晴。しかし、気温はとても低く、顔は寒く、耳は寒すぎて痛い。ホワイトダンサーは、北の地域ならば至る所に生えてしまうらしく、その地域の植物を枯らしてしまうとのこと。つまりは、雑草取りというわけだ。
「ヘリナ先輩はやったことあります?」
「勿論っ!!」
「ヘリナちゃんはホワイトダンサーの討伐得意だよーなんたって、攻撃仕掛けてくる前に斬り殺せば良いんだから・・・あ、見えた。ファルコ君、あそこに見える少し青みがかった綺麗な花見えるかな?」
数十m先には確かに花があった。咲いた花の幅は俺の顔くらいあるんじゃないだろうか。
「あれ、ホワイトダンサー」
そう言った瞬間、美しい花は、足代わりの根っこを土から出すと、こちらに向かって一直線に走ってきた。
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